光明ノ神子2

 珊瑚には、分からなかった。
「それ、めじるしアクセサリーだよね!!」
「そうなの!! 今流行りになってきて大変なんだよ!!」
「いいなぁ~」
 と昼休憩のため、オフィスでは、こんな女子社員の会話が聞こえていた。
 本当に分からない。あのめじるしアクセサリーの何がいいか。
 とりあえず何時ものように淡々と休憩時間を過ごしその後業務をこなす。
 そして定時になり、何時ものように珊瑚は、退社すると残業をしている同僚を横目に、オフィスから出た。
 電車に揺られ、最寄り駅に着いた時、顔見知りを見かける。
「光先生??」
 何故駅に光がいるのだろうか。とりあえず着いていくと、やって来たのは、駅併設の商業施設だ。
 中にはいる光の後を後追い着いたのは、ガチャガチャコーナー。
「こんな大きいのが……」
 とりあえず観察してると、光がガチャを回し始めた。
「一人三回まで……」
 とボソッと呟いたのが風に乗り聞こえてきた。
 光は、ガチャを三回、回したが、肩を落としていた。
 見かねた珊瑚は、話しかける。
「光先生」
 光は、珊瑚の登場に驚いた。
「珊瑚!?」
「何してるの」
「ガチャを回してたんだ」
 光は、指差したのは、可愛らしいめじるしアクセサリーのガチャだった。
「またこれ」
「これ最近流行りだしてて……ようやく見つけたんだ」
「光も流行りに乗るタイプ??」
 珊瑚は、淡々と聞くと、光は、不服そうな顔に。
「シール界隈から流れてきてるやつやみたいに見られたくない。俺は、このシリーズがもとから好きでこのガチャを出るのを待ってたんだ!!」
 純粋に光は、このガチャを回したかったようだ。
 珊瑚は、難しいなと思った。
「で目的のものは、ひけたの??」
 光は、困り顔に。
「俺の欲しいのは……だが……遊李に頼まれたものがでなくて……」
 父親としての面子を守るためにもここは、息子のためにも手に入れたい。
 光の想いが珊瑚にも伝わった。
「なら私がひく」
「え!?」
「資金は、出してくれるよね??」
「そりゃ……」
「なら三回、回すから」
 光は、パット明るい顔に。
「恩にきる!!」
「それは、いいから」
 とりあえず光から、資金をもらいさっそく珊瑚は、回してみる。
 ごとっとカプセルが落ちる音がし取り出す。
「はい」
「ありがとう」
 珊瑚は、次々に回すと、あっという間に三回まわす。
「知らない間に列……」
「タイミングが良かったな」
 とりあえずその場を離れ、さっそく光と開封してみた。
「どう??」
 珊瑚は、開けたカプセルの中身を三つ光に渡すと、光は、驚いた顔に。
「見事に……」
 これもまた無欲の勝利だろうか。
「欲がないから当たるのか??」
「ソシャゲのガチャみたく??」
「そうそう」
 珊瑚は、そんなものかと思っていた。
「とりあえずこれで遊李が喜ぶありがとう」
「どういたしまして」
「対価として……」
「別にいい」
「だが……」
 光は、そういうわけにもいかないとある提案をする。
「とりあえず家に来てくれないか??」
「それは、いいけど」
 なんだろうか。
 とりあえず珊瑚は、そこまま光と彼の家に。
「珊瑚光に付き合ってくれてありがとう」
 そのまま家に着くと中にあがることになり、今は、茶と菓子を食べることに。
「対価ってこれ??」
 珊瑚と友美は、光のほうを見る。
「そう!! お菓子とお茶!!」
「光確かに疲労回復には、なるけれど!! 珊瑚お酒の方が好きよ!?」
 光、首をかしげる。
「むぅ??」
 こやつ完全にとぼけてやがる。
「光……」
 友美が何か言いたげな顔をするなか、珊瑚は、もくもくと食べていた。
(面白いから甘味も好きって言わないでおこう)
 内心そう思った時友美が何かピコーンと受信し。
「珊瑚……」
 じっとこちらを見てきた。
 珊瑚は、無言で視線をそらす。友美は、こんなことまで心の声が聞けるのかと。
「友美とりあえず落ち着いて」
「落ち着いてるけど!?」
 友美は、光にそういうとため息を着いた。
「はぁ……」
 とりあえずつかれた。
「美味しい」
「そりゃよかったわ」
「よかった!!」
 光と友美は、とりあえず笑うことにした。
「でもまさか子ども達が欲しいた言ってたのを引き当ててくるなんて……」
「これも珊瑚のお陰だ」
「四人ともに頼まれてたの??」
 友美は、首を横にふる。
「榎麟は、めじるしアクセサリーとか興味なくてね」
「珍しい。そういうの興味なさげなの柊麗だと思ってた」
「これが、めじるしアクセサリーを蔦に着けるんだ!! って張り切ってて」
 珊瑚は、目が点に。
「はぁ??」
 友美は、溜め息を着く。
「はぁ……」
「この反応が普通だよな……」
 光も困り顔に。
「ていうか蔦は、いいって言ったの??」
「諦めの境地」
 珊瑚は、何も言えなかった。
「最強……」
「何故かな……」
 友美と光は、遠い目をしていた。
「まぁ首輪に着けるなら??」
「珊瑚、蔦首輪してないわよ??」
「ならどこに着けるの!?」
「分からない」
 光は、もし実行した場合は、何かしら柊麗に言わないととこの時思っていた。
「でもさ、そのめじるしアクセサリー人気だよね?? 最近」
 友美と光は、頷く。
「ブームになりつつあるのね」
「今日もオフィスで女子社員が話してるの聞いた」
 珊瑚からすれば何がいいのかと言いたいが。
「女の子の間に人気だもんね!! 可愛いし!!」
「男の子だって好きだったら集めてるからね!?」
 光は、友美に言うが友美は、スルー。
「そうだ!!」
 友美は、立ち上がると、和室にそして、戻ってくると珊瑚にあるものを渡した。
「犬??」
 友美は、微笑む。
「白野威のめじるしアクセサリー!!」
「……え??」
 珊瑚は、思わず間抜けな顔に。
「作ってみたの!! お裾分け!!」
 珊瑚は、まさか自分がめじるしアクセサリーを手に入れる日が来るなんてと呆然と眺めていた。
「とりあえずありがとう」
 貰っとくことにしたが。
「可愛いでしょう??」
「うん」
 というより、めじるしアクセサリーにされていいのかと珊瑚は、白野威に言いたかったが、あの女神なら気にしないだろう。
 その後珊瑚は、お茶と菓子を食べ終え、友美の家を後に。
 とりあえずその日は、晩酌し趣味の楽しみ、就寝した。
 翌朝珊瑚は、目を覚ますと、なんとなく、昨日友美から貰っためじるしアクセサリーを鞄に着けた。
 傘などにつけれるようになっているが、同時に、キーホルダーとしても使えるようになっていたからだ。
 そのまま朝のしたくをし、珊瑚は、出社する。
 オフィスにつき、自分のデスクに座り、仕事をしていると、視線を感じる。
「あの花野さんが……」 
 珊瑚は、会社では、氏は、偽名を使っている。
 真名を隠す為の古からの一族の掟とも言えるが、今は、色々と面倒事に巻き込まれないためである。
「めじるしアクセサリー!?」
 こそこそと話していても、風が珊瑚に全て届けてくれる。
 珊瑚は、表情一つ変えずに仕事をする。
 そして昼休憩になった時、ランチのためにデスクから離れようとしたときだった。
「花野さんそのめじるしアクセサリー……」
 同僚にはに話しかけられた。
「なに??」
「どこで売ってたの??」
 たぶん欲しいのだろう。
「非売品」
 珊瑚は、それだけ言うと、そのままオフィスをでた。
「……もう少し対応すればよかったか……まぁ面倒だしいっか……」
 珊瑚は、めじるしアクセサリーをみて微笑む。
「友美ってすごいな」
 ボソッとそれだけ言うと、軽い足取りでランチに向かったのであった。
79/79ページ
スキ