光明ノ神子2

 ある夜のこと。
「おっ!! 来た来た!!」
 赤提灯が揺れる居酒屋に光は、来ていた。
 店の中には入るも、既に燕青が。
「まだ皆来てないのか??」
 光は、席に着くと、燕青は、メニューを光の前に。
「光先生頼む??」
 光は、メニューを見る。
「とりあえずウーロン茶」
 燕青は、ずっこけた。
「とりあえず生じゃないの!?」
「燕青もウーロン茶だろ」
 確かに燕青が飲んでるのも、ウーロン茶だ。
「バイクで来たからなぁ~」
「普通乗ってくるか??」
「そういう光先生は、車だろ??」
 光も頷く。
「人のこと言えないな」
「だろ!?」
 さてさて残り二人は、どうするだろうか。
「お待たせ」
 しばらくして、ソーマと楸が入店してきた。
 二人は、燕青と光を見つけると、二人の座る席にそしてそれぞれ、隣に腰かけた。
「はいメニュー」
「ありがとう燕青」
 とりあえず楸とソーマもメニューをみたが。
「とりあえずウーロン茶だね」
「俺も頼む」
 結局ウーロン茶だった。
 光は、思わず吹き出し、燕青は、唖然とする。 
「フフフ」
「なんで居酒屋にきて、誰も酒飲まないの!?」
 楸とソーマは、呆れ顔に。
「居酒屋で飲まなくてもいいだろ」
「それに高いしね」
 なら何故今回居酒屋に集まったんだと誰しもツッコミを入れたいだろう。
「ソーマは、まぁいいとして、独身の楸すら飲まないってさ!!」
「私もさほど余裕があるわけでもないんだよ」
「居候なのに!?」
「それは、燕青もだろ!?」
 居候といえど懐に余裕があるかは、不明である。
「ソーマ、ユニから許可おりてないのか??」
 注文したウーロン茶を飲みながら、ソーマは、光にいう。
「沙羅と真琴に飲んで帰ったら、文句言われるからな」
「末っ子は、何も言わないのか??」
「とくに」
 ソーマは、溜め息をつく。
「光は、どうなんだ??」
「うちは、何も言ってこないよ。むしろ……アルコールの分解に関してデータ取るとか言い出す」
 こちらもこちらで斜め上過ぎる。
「相変わらずあの4姉弟規格外だなぁ~アハハ……」
 燕青は、苦笑いをしていた。
「まぁそれがうちの子達だから」
 光は、そういうと、ウーロン茶をのんだ。とりあえずそこから、料理も注文し、食べることに。
「焼鳥うま!!」  
 燕青は、酒に合いそうだと思うが、あいにく本日は、飲めない。
 すこし悲しいなと虚しさを感じていたが、他のメンバーは、そうでもなかった。
「光これ再現できるかい??」
「楸わからん」
「持ち帰りは、あるか??」
「無理そうだよ」
「楸そうか」
 誰も酒を、飲みたいとは、思っていなかった。むしろ家族への土産の事や、家で作れないかと考えている。
 燕青は、思う。居酒屋にした意味あったかと。
 隣の席からは、嫁の愚痴をこぼしているであろう旦那が。
「……男って結婚したら、大変だなぁ……」
 と思わず燕青は、呟いた。
「隣のか……」
「そうそう楸」 
 楸は、枝豆を食べていった。
「まぁ選ぶ相手次第と自分の行動次第だよね」
「まぁそうだけど、無明じゃん?? 普通気付かないんだよなぁー」
「たいてい奥さんの助言を無視してたりするしね」
 ソーマと光が隣で哀愁を漂わす燕青と楸を見ながら、思う。
 なに言ってんだこいつらと。
「光どう思う??」
「まぁ隣の男の事なら……まぁな……」
「なにか見えてるのか??」
「バッチリ」
 楸と燕青は、驚いた。
「なに見えてるの!!」
「光言ってくれ!!」
 何故こいつらは、こんなことに興味を示すのか。
 光は、呆れ顔に。
「何とも言えない色の糸」
「色情因縁……??」
「燕青それもあるが、アレは、嫁からの怒りやら恨みやらだろうな……旦那を放さないように、糸が絡み付いてる」
 想像よりも恐ろしいものだった。
「何やったらそうなるん!?」
「俺が聞きたい」
 光は、呆れ顔に。
「嫁の頼みやら蹴っ飛ばした結果だろ」
 ソーマは、そういうと溜め息をつく。
「その言い方だと、経験ありかい??」
「昨日洗濯物をとり入れ忘れた時……ユニの冷たい眼差しが……」
 ソーマさ、顔を青ざめ、その場にいた三人も身震いした。
「軽蔑の眼差しか……」
「ユニ怒らすと、こえーからなぁ……」
 楸と燕青がそういうなか、友美よりまし光は、思ってしまった。
「すぐに謝ったが、あの時の視線が怖かった……」
 やはりどこの家庭も女性強いと上手くまわるのだろうか。
「友美は、どうなんだ??」
 燕青は、気になり聞く。
「たぶん無言で捨てられて、財産やらすべて持っていかれての離婚だろうな」
 えげつなかった。なんなら、それを笑顔の裏でやられて、気付けない。
 それが友美である。
「俺……友美の旦那出来ない……」
「やられてたまるか。熊に!!」
「酷い!?」
「事実だろ」
「ソーマまで!?」
 光は、ギロッと燕青を見る。その眼光は、まるで蛇だ。
「さすが蛇の神子……」
「燕青そこは、龍と言わないと」
 燕青は、そこまでと思った時、光の肩に水郷がいた。
「え?!」
「水郷様は、ほぼ、光と一緒なんだよ」
「マジ!?」
 楸に燕青は、思わず聞いた。
「そう」
 水郷は、テーブルの上の料理を見ていう。
「光のどれ??」
「皆で共有だ」
「あら」
「で何が食べたいんだ??」
「ぼんじり」
「分かったよ」
 光は、焼鳥のぼんじりを注文し、焼鳥が届くと、テーブルの端に。
 水郷は、テーブルの上の乗ると、モグモグ食べ始めた。
「神が常時いるってこうなんだ……」
「桜花は、いないのかい??」
「時々来るだけ」
 楸は、紅蓮もそうだなと思いながら、焼鳥を食べた。
「まぁ皆生活あるもの。私と白野威様と蔦が珍しいだけ」
「水郷、氷雪と蓮もだろ??」
「私がいいたいのは、神子とほぼ、一緒にいるってことー!!」
 確かにそれだと珍しいかもしれない。
「光肩こらないとか??」
「ソーマこらないが……」
 ソーマは、疑いの眼差しをむけた。
「そうか……」
 氷雪なら絶対に肩がこるとソーマは、思ってしまった。
「誰も結局酒を頼まない……」
 しばらくして、燕青は、また呟いた。
「まぁバーとかなら頼むよ」
「珍しいものもあるしな」
 ここは、いたって普通の居酒屋そんな珍しい物は、無い。
「まぁそうだな……」
 とりあえず腹も満たされ、四人は、席を立つと、割り勘で代金を支払い、居酒屋を後にし帰路に着いた。

「ただいま」
 燕青は、家に着くと居間に。
「おかえり」
 出迎えた勇音は、縁側で湯涼みをしていた。
「アレ?? 飲まなかったの??」
「バイクで行ってきたからなぁ」
 勇音の隣に燕青は、腰かけた。
「歯磨いた??」
「まだだけど」
 勇音は、首をかしげる。
「良かったー!! これお土産!!」
 勇音の前に、燕青は、箱を置く。そして箱を開けるの、中には、美味しそうなシュークリームが。
「シュークリーム……」
 この反応は、まさか地雷を踏んだだろうか。
「ありがとう」
 勇音は、笑う。
「ちょうど食べたかったから」
 燕青は、ほっとした顔に。
「それなら良かったぜ」
 さっそく勇音と燕青は、仲良くシュークリームを食べる。
「美味しい」
「さすが、光先生おすすめのところ」
「先生が教えてくたの??」
「そうそう」
 勇音に燕青は、微笑みかけた。
「彼女の笑顔みたいじゃん??」
 勇音は、ほほを真っ赤に。
 この可愛らしい恋人を見たいがために、あえて、酒の飲めない状況を燕青は、作っていた。
 彼は、愛おしそうに笑うと、シュークリームを食べるのであった。
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