光明ノ神子2

 夏になるとなんでこうなるのか。
「あらつららちゃん苔はえてる……」
 テラスにて、ビニールプールで遊ぶシロクマの子供。
 とても愛らしく見ていて、癒されるがそれと同時にもうそんな時期かとも思う。
「つららお風呂にいれないとだな……」
 友美のとなりでもため息をつく光。その原因は、苔である。
「つららちゃんホッキョクグマと同じような体毛なのね」
「みたいだ」
 ホッキョクグマは、白く見えているが、その毛は、透明でなおかつ空洞だ。  
 その毛に光が反射し、白く人間には、見えている。
「夏場は、遊ばせるのは、いいが、苔が生えるのは、難点なんだよな……」
 そして夏場は、毛の空洞部分に苔が生えることにより、緑になり、シロクマからミドリクマが爆誕するのだ。
「パパ楽しい~」
 つららがリビングの方を見ながら、そんなことをいい、おもちゃを咥えて、遊ぶ。
 その姿は、とても愛らしい。
「真っ白だから可愛いのに……苔が!! 苔が!!」
 友美としては、苔が生えていても可愛いと思うが、光は、許せないらしい。
 とりあえず光もすぐに洗い出すのかと思ったが、つららの気が済むでは、遊ばせるようだ。
「ママ図書館いってきまーす!!」
 リビングの扉が開き、柊麗は、元気よくいう。
「いってらっしゃい!! 暑いから水分持って行くのよ!!」
「はーい!!」
 柊麗は、そういうと、キッチンに行き、水筒に麦茶を入れ、蓋を閉め、キッチンからでると、扉を閉めた。
「夏休みだもんな……」
「そうそう。図書館の本制覇する!! とか言ってたわねー」
 あるこの家での夏の風物詩の一つである。
 夏休みになると子供達が図書館に入り浸るのは。
「相変わらずすごいな……」
「誰かさんが専門書読み聞かせるからよ!!」
 視線と耳が痛い。 
 光は、気まずそうに笑う。
「あはは……」
「まったく」
 友美は、溜め息をつくと、いった。
「まぁお陰で、あまり悪戯は、しないし、友達も家に連れてこないから楽だけどね!!」
 友美も上三人が、小学生になり、誰かしら、友達を連れてくるかと思っていた。
 だが誰も今まで友達を連れてくることは、なく、友達が、訪ねてきても、外で遊ぶようにしていた。
「まぁうちは、危ないし……とくに納戸……」
「入らないでねっていっても入るしね。子供は」
 たぶん子供達もそれが分かっているのでの連れてこないのかもしれない。
「パパ入る~」
 つららがプールからでて、体をブルブルし、水を飛ばすなか、光は、慌ててバスタオルをつららにかけた。
「つららお風呂入ろう!!」
「お風呂!!」
 光は、そのままつららを抱っこすると、テラスへ続く窓を閉め、お風呂場に向かった。
「つららちゃんお風呂は、好きだもんねぇー」
 友美は、可愛いなと見ていると、寝ていたはずの白野威が目の前に。
「私も可愛いが!?」
「分かってるわよ。それよりも太陽神がまだまだ子供の冬の神様に喧嘩売ってどうするの」
 白野威の頬を友美は、両手で挟むとムニムニする。
「なんかちやほやされてて腹立った」
「まだまだ子供なんだからそりゃちやほやもされますよー天照様~」
 白野威は、天照と呼ばれ、不服そうに唸る。
「うぅ……」
「唸らなくてもいいじゃん!!」
「私は、白野威だー!!」
「いいじゃんどっちも同じなのに」
 友美からすれば些細なことらしいが、白野威からすれば、天照の存在にかかわるので、大切なことなのである。
「でもまぁ、白野威のいうとおりよね」
 友美は、そういうと白野威も納得した様子だ。
「にしても光渋るねぇー」
 友美は、困ったように笑う。
「白野威だってつららちゃん嫌がるものドライヤー」
 つららは、お風呂は、大好きだが、嫌いなのである。ドライヤーが。
「ホッキョクグマだから嫌いなわけね」
「冬の神様だからね??」
 しかし白野威の言っていることも当たりたいえる。
「でも苔はえてるじゃん!!」
「まぁはえてるけど!!」
 それとこれは、別とも言える。
 友美は、溜め息をつくと、いう。
「白野威も可愛いからね!!」
 間違いないこれは、拗ねている。とても。
 友美は、とりあえず白野威の気が済むまで撫でる事にした。
「もふもふ~」
「友美背中!!」
「ハイハイ」
 背中を撫でると、白野威は、満足そうに微笑むと、ごろんと今度は、腹をだし、寝始める。
 その様子は、まさにわんこだ。
「わんこ……」
 確かにホッキョクオオカミは、人懐っこいことで有名だが。
 友美は、本物のホッキョクオオカミもこんなのかと思いつつ、白野威の腹を撫でていた。
 しばらくして、廊下から光の声が。
「つららコラー!!!!」
 リビングのドアが勢いよく開くと、つららが必死に逃げてきた。
「いやー!!!!」
 慌ただしい足音が聞こえ、今度は、光が入ってきた。
「友美つららどこ!?」
「つららちゃん机のした」
 光は、ダイニングテーブルの下を覗くと、つららが頭隠して尻隠さずで必死に隠れていた。
「つらら!!」
「パパやー!!!」
 光は、つららを捕まえ、抱っこすると、リビングを出ていった。
「つらら悲痛な悲鳴だね」
「まぁドライヤー嫌いだからね」
 しばらくして、つららを抱っこした光が汗だくで、リビングに入ってきた。
「もう暴れて大変……」
 光は、つららを床に降ろすと、つららは、ふわふわになっていた。
「ママ~」
 つららは、嬉しそうに、友美のところへ行くと、友美は、つららを抱っこした。
「つららちゃんキレイキレイね!!」
「うん!!」
 苔もとれ、とても綺麗なシロクマにつららは、もどっている。
 石鹸のいい香りもし、友美は、もふもふと、つららの撫でていた。
 つららは、満足すると、クーラーの風が当たる場所で寝始める。
「疲れたのね」
「そりゃあれだけ暴れたら」
 光は、座ると、持っていたタオルで汗を拭いた。
「シャワー浴びてくる??」
「そこまでじゃないから大丈夫。ありがとう」
 光は、そう言うと、立ち上がり、キッチンに。
 冷蔵庫から麦茶をとりだし、コップに入れ飲む。
「これもまた夏の光景ね」
「つららの水遊びしかり、光の麦茶飲む光景しかりねぇー」
 友美は、白野威に頷くといった。
「これだけ暑いとね!!」
「マジクーラー無いと死ぬ」
 白野威は、げんなりとした顔でそう言うと、何時の座布団の上に丸くなり、寝始めた。
「こっちも満足したのね」
「みたいだな」 
 ちょうど光がリビングにコップを持って戻ってきた。
「光後でアイス食べない??」
「いいね」
「よし!! なら買いに行くかな!!」
「こんなに暑いのにか!?」
 麦茶を飲みながら、光は、驚く。
「家にあるのは、子供達用のだし。それに図書館から帰ってきたら、食べるしね」
「なら買ってくるしかないか……」
「そうそう」
 友美は、頷くと、立ち上がり、和室へ。
 鞄を持つとリビングに。
「じゃさくっといってきます!!」
「ありがとう」
 友美は、微笑むと、アイスを買いにでかけた。
「さて、とりあえず着替えるか」
 光もそういうと、コップを炬燵の上に起き、和室へ。
 Tシャツを着替え、洗濯する方を洗濯機に持っていく。
 そしてリビングに戻ってくると使ったコッブを洗った。
「よし」
 たぶん友美もすぐに帰ってくると、光は、アイスを食べるしたくをしていると、友美が帰ってきた。
「光!! バニラアイス!!」
 友美は、アイスを光に見せいう。
「コーヒーと一緒にする??」
「いいね!!」
 光は、微笑むと、冷蔵庫からアイスコーヒーをだし、コップにいれた。
「スプーンを持ったし、じゃ食べよっか!!」
「そうね!!」
 友美と光は、その後リビングにいき、座布団の上に座ると、炬燵にアイスとコーヒーの入ったコッブを起く。
「「いただきます」」
 とてを合わせ、二人は、アイスを食べた。
「幸せー」
「夏のアイスとコーヒーは、格別だな」
「だね!!」
 友美と光は、微笑み合うも、アイスを食べる。これもまた夏の風物詩。そう思いがら、美味しそうな顔をするのであった。
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