光明ノ神子2

 ふと友美は、改めて思った。
「光明ってなかなか便利だけど難しい力じゃない??」
 友美の言葉を聞いて、光と白野威は、首をかしげた。
「友美今更なにさ」
「そうそう」
「だってふと思ったのよ」
 友美は、となりで座っている光と白野威に言った。
「大陽って色々密接に世界と関係してるじゃない?? 使い方間違えたら、すごい兵器になるなぁーと」
「まぁ確かにそうだけどさ」
 白野威は、思う。今更友美は、何を言っているのかと。
「友美どうしたの?? 熱ある??」
 光は、思わず友美の額に手を当て、自分の額の温度と同じか確認する。
「熱は、ないな……」
「平熱です!!」  
 友美は、やれやれという感じで言う。
「いきなり変なことを言い出すからさ!!」
「変なことってふと思ったからよ。白野威」
 友美は、そういうと続ける。
「それに私は、生まれる前から光明を持ってたし……そのお陰で、感じかたが違うのかもってね」
 白野威が死にその力の悪用を恐れた瑠花が自分の魂と白野威の権能を混ぜ合わせた結果世界は、大陽を奪われずに済んだ。
 その後友美が白野威にその力を返すまで彼女達の魂は、大陽の権能と共にあり、息をするようにその力を使えた。
「なるほど」
「そうそう。天照がいたといっても、瑠花があの時一か八かでやったかけがあったから大陽は、隠れなくて済み、天照が大陽神として力を安定させるまで時間をもたせたともいえるけれど、その代償が普通の異能者の感覚が分からないってかんじだからさ」
 友美は、白野威に言う。
「改めて沙羅ちゃんの事を見てたら普通は、色々困るほどの強い力だよなぁと」
 沙羅とは、ソーマとユニの長女であり、今術の練習を始めたばかりだ。
 友美は、その様子を見ていて思った。けっこう苦労してるなと。
「沙羅ちゃんようやくか……」
「うちは、事故を防ぐためもあって赤ちゃんの頃から色々してたけどねー光!!」
「友美というよりもうちの子達は、息をするように使ってきたからだろ!?」
 光は、思い出す。顔を青ざめ。
「突然飛んでくるフォークにナイフ……」
 念力を使われ、フォークが頬を掠め、壁に刺さった時は、恐怖を感じた。
「そりゃ遊李と榎麟、柊麗は、やんちゃだったからねぇー」
 白野威も遠い目をするほどに上三人は、色々と赤ちゃんの頃からすごかった。
「今もすごいかも??」
「主に、柊麗がバージョンアップしてるし、遊李を巻き込むから、凄いことになってるんだ!!」
「光確かに。そう考えると一番上だからか榎麟が落ち着いてるわよねぇー一応……」
 そう一応である。時より大事件を巻き起こすので。
「まさかの末っ子がいちばんおとなしいっていう」
 白野威は、そういうと、白虎にもたれ、和室で本を読む螢を見る。
「四、五歳にしては、おとなしいか……」
「友美遊李もおとなしかった!! うちは、女性陣が強すぎるんだ!!」
 友美は、これは、確かにと思ってしまった。
「確かに」
「でも今からって遅くね??」
 白野威は、話を戻そうとあえて、沙羅の話題を出した。
「仲村の決まりがあるとかで、ユニも小学五年生くらいから徐々にアリアさんから教えてもらったって言ってたよ」
 仲村の家は、古い家だ。なにより呪いの事もあった。だからこその決まりなのかもしれない。
「光のところは??」
「うちの実家か?? 知らん」
 光は、どうでも良さそうに言った。
 そもそも光は、霊が見えるだけのただの人であった為、長男というのに一族からよく思われず、術など教えてもらえなかった。
 もちろん当主の息子なので、普通には、生活できていたが、やはり無能というだけで、少し風当たりは、キツいなとは、感じていた。
「そうだった……光そもそも……」
「友美気にしなくていいよ。むしろ今のような力をもって生まれてたら俺は、一族に縛られてた」
 光は、縛られることを嫌う。自ら居場所を探したい性分だ。
「でも刻清は、四歳頃から手解きを受けたとは、言ってたな」
「蛍雪もよね??」
「そうだ」
 しかしこれも妹からの愚痴で聞いただけなので、光は、詳しいことを知らない。
「そもそも実家に帰ってないし。孫の顔見せてないし」
 白野威は、ある意味光は、親不孝では、と思ってしまったが、光の母親は、アレなのであの親で光なら納得がいく。
「いいだろべつに。それに縁は、切ってないんだから」
「物理的に縁切ってるだろ!? 異界に婿養子に入ってる時点で!!」
「白野威いいだろ!? それは!! それに俺は、この世界の住人だ!!」
 白野威と光がそんな話をするなか、友美は、異能の教え方は、その家のあり方がやはりあるんだなの思っていた。
 ならうちは、どうなのだろうか。
「うーんうちは、気づいたら使ってて、なおかつ天照が教えてくれたから論外か……」
 そもそも母になにか教えてもらったかと思ったら、やりたいことへのアドバイスくらいしか受けていなかった。
 ある意味それが友美の家のやり方だったのかもしれない。
「まぁそれぞれの家庭のやり方があるってことね」
 友美は、そういうと、本当に自分は、変なのだなとも思った。
「でもさ友美なんで光明は、危ないって思ったのさ」
「白野威だってそうじゃない?? 大陽は、いろんなものに、影響があって、それを利用することで治癒にも使える。ということか、光を遮断して、体をボロボロにすることも出きれば、あえて、放射して灰にすることも出きるし、大陽を隠して、世界を壊すことも出来る。そう考えるとなかなか危ないなぁーと」
 確かに言われてみたらそうだ。それに光明とは、天照の権能の総称であり、治癒以外にも他に色々ある。
「まぁ光明っていうけど、色々応用も聞くし確かに」
 改めて友美にいわれ、考えてみると白野威もそうだなと思った。
「でもさ黄泉の力をダイレクトに使える友美には、無縁じゃね??」
 友美は、真顔に。
「そこでそれを出さない!!」
「でも光明よりもおふくろの権能の方がそうとう危険だからね!? あっち諸に死だし!!」
 確かに余分と捨てられたイザナミの権能である白蓮ならともかくイザナミが今もつ権能は、死であり、様々ものを奪い、壊す。
 友美は、確かに光明よりも危ないなと改めて思った。
「確かに」
「でもそう考えると黄泉の力を支配下においてる友美って凄いよ……」
 光も改めて友美が凄い優れた術者なんだとこのとき感じた。
「それは、根源があるからで……」
「結局は、すべてのおおもとである根源の権能があるからなせる技ってことさ」
 友美は、凄いな自分の魂と思いつつとりあえず茶をのむ。
「私スーパー??」
「間違いなく」
 白野威は、そういうと笑った。
「俺は、違う……」
「光もだつうの」
 光は、きょとんとしていた。
「私でスーパーなら光は、間違いなくよ!!」
「なに!?」
「そうそう」
 友美と白野威は、呆れ顔に。
「私より自覚なし??」
「同じくらいさ友美」
 結局夫婦とは、似た者同士だ。
「白野威沙羅ちゃんに教えてあげられない??」
 白野威は、ふんっと鼻で笑う。
「なんで私が小娘に教えないといけないのさ」
 珍しい反応に友美と光は、困惑した。
「白野威ならいいと言うと思ったが……」
「ねぇ光」
「そもそも仲村の家で光明が使えるやついると思う??」
「仲村の家ならいそうだけど……」
 友美の発言に白野威は、分かりやすく話した。
「あそこは、自ら修羅に堕ち、呪いを巻き起こした一族とも言えるからね。光明は、適正的に使えない。使えたとしても浄化の力で焼かれる可能性があるのさ」
 まさかの事実に友美と光は、ビックリ。
「なら私は!? 黄泉の力を……」
「黄泉の力は、呪いじゃなくて純粋な神の権能さ。友美は、一時期光明が変質したと思っていた時あったろ??」
「それは、なんか変だと思ったからで……でも結局は、違ったけど……」
「呪いと権能の違いだよ。やっぱり同じような性質があったとしても神の権能と呪いは、違うのさ」
 だからこそ適正を仲村の家は、持たないといえるようだ。
 たとえ呪いを解いた後だとしても。
「だから教える必要は、ない。まぁあったとしても書物で読めるくらいの力しか使えない」
 友美と光は、負の感情で作られた業は、とは、やはり簡単にどうにか出来るものでは、ないんだなと思った。
「とりあえず光明は、そういう力さ。まぁ友美のいう通り使い方次第では、危険だが、基本は、皆を助けるための力。大陽とは、そういうもんだろ??」
「そうね」
「だな」
 白野威は、満足そうに笑うと、立ち上がり、キッチンに。
「白野威おやつかしら……」
「俺達もそうするか」
「そうね!!」
 光は、立ち上がるもキッチンにいき、おやつのしたくを始めた。
 友美は、その様子を見ながら、微笑む。
「光明は、本当に希望の力ともいえるのね……」
 そう呟くとどこか嬉しそうに友美は、笑うのであった。
 これからもこのちからを大切にしていこうと思いながら。
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