光明ノ神子2

 友美の家に珍しい者が来ていた。
「ミレイが仕事放棄!?」
 なんとワーカーホリック女神ことミレイが職務を放棄し、出奔してきたのである。世界から。
「もう疲れた!!」
 ミレイならこれは、怠慢というかと思っていたが、友美の予想を反して、違った。
 ミレイは、炬燵の上に項垂れ、その顔は、とても疲れていた。
「まさかゼウス関連??」
「はぁ……」
「やっぱり」
 ゼウスは、ギリシャ神話の世界において絶対的な神だが困った神でもある。
「なんでうちの民に手を出すのよ……追い払うのに大変!! そのうえ母上出てきて色々おっぱじめるし」
「ガイア……負けたけど、ゼウスの首は、諦めてないのね……」
 友美は、ギリシャの世界も大変だなぁとおもいつつ話を聞いていた。
「友美は、最近忙しくないの??」
 自分ばかり話しているとミレイは、おもい友美に問う。
「最近は、まぁ普通かしら……」
「普通ってあの天真爛漫さんのお世話も合わせて??」
「世話いうな」
 友美は、そういいつつ頷く。
「まぁね」
「いいなぁ……私も休みたい~」
「コンラットから休めっていわれてるじゃない!!」
「でも仕事終わらないだもの!!」
 ミレイは、そういうと、溜め息をつく。
 たぶん限界が来たからここへ逃げてきたのだろう。
「ミレイとりあえずコンラットには、言っといた方が」
 友美がそういったとき、かちゃっとリビングの扉が開いた。
「姫それは、大丈夫」
 なんと現れたのは、コンラットだ。
「えっ!?」
「俺が連れてきたんだ」
「ミレイなんと!?」
 これは、二柱の恋が前に進んだがと友美は、期待したが、コンラットの顔には、なわけあるかと書かれていた。
「コンラット……ドンマイ……」
「ありがとう」
 ミレイは、体を起こす。
「テルマエに入りたい!!」
 とうとうこんな言葉を言った。
「テルマエ……」
「姫君そのミレイのわがままで悪いんけど、気軽に入れるテルマエは、ある??」
 友美は、真面目な顔で言う。
「銭湯行け」
 ミレイに自宅の風呂を貸せば大変なことになると友美は、なんとなく思い言った。
「銭湯ってたしか、ジャポンの大衆浴場でしょう??」
「庶民の生活を知るのも女神としての役目よ」
 ミレイは、確かにと友美の言うことにも一理あると思う。
「なら銭湯に行く!! 友美行くわよね??」
「行かないわよ」
「えっ!?」
 ミレイは、信じられないという顔に。
「男と女分かれてるわよね!?」
「そりゃね」
「なら……」
 友美とミレイは、それなりに付き合いが長い。だが友美は、ミレイに全てを話してるわけでは、ない。色々と。
「色々あるの。とりあえず行くなら一柱で行って!!」
「それなかなか無理よ!? 私こちらのテルマエのルール知らないし……」
 確かにそうである。そして郷に入っては郷に従えという言葉を守るとミレイの真面目さに友美は、感心していた。
「白野威銭湯行ってくる??」
 友美は、とうとう窓辺で昼寝している白野威に声をかけた。
「銭湯!?」
 白野威は、目を開け、顔を上げると、驚いていた。
「コーヒー牛乳とフルーツ牛乳飲んでいいよ??」
 白野威は、衝撃を受けた。何時もならどちらか一つといわれるのに両方だと。
「いく」
 即答だった。
「ありがとう!! ミレイと一緒だけど、宜しくね!!」
「分かったよ」
 フルーツ牛乳とコーヒー牛乳が飲めるのなら安いと白野威は、思ったが、コンラットとは、そんな安いもんでつられていいのかと白野威のことを思っていた。
 そのごミレイと白野威は、銭湯に向かい、友美とコンラットは、見送る。
 玄関のドアが閉まると、友美は、いう。
「ミレイそうとう疲弊してるわねぇ」
「やはり分かるのか……」
「まぁね。とりあえず銭湯でリフレッシュ出来ると思うわよ」
「ならいいが……」 
 コンラットは、少し心配そうだ。 
 友美は、本当に一途だなと思いながら、コンラットをみる頃。
 白野威とミレイは、近所の銭湯に来ていた。
 入浴料を払い、いざ、女湯へいくと、時刻的に人は、少しだけいた。
「白野威人少ないわね……」
「ついさっき開いたところだしね。とりあえずはいるぞー」
 白野威が珍しく本来の姿に。服を脱ぐと、タオル片手にとっとと脱衣所からなかに入ってしまい、ミレイも慌てて服を脱ぐと、タオルをもつ。
「素っ裸……でもこれがジャポン流……」
 ミレイは、意を決し、いそいそと、脱衣所から風呂にいくと、扉を開けて驚いた。
「大きい……」
「海外の人って珍しいねぇ」
 と先客からいわれ、ミレイは、少しアワアワ。
 自分は、海外の人に見えるのは、事実。そもそも海外の神なのだから。
 ミレイは、白野威を見つけると、彼女の隣に。
「先ず洗う!!」
「分かったわ」
 白野威の真似をし、体と髪を洗うと、シャワーで長し、ミレイは、そのごかけゆをし、白野威と湯に浸かる。
「これが庶民の……」
「古きよき日本だねー」
 ミレイは、疲れがほぐれると思いながら、手足を伸ばす。
「力もそうとう落ちてるねぇ」
「疲れすぎてしまって……」
「あまり無理するなよ。少なくとも友美より力の回復は、ミレイ遅いんだ」
「そもそも友美が半神のわりに桁違いなのよ」
 その理由を知っているミレイは、あえてそこからは、なにもいわなかった。
「でも少し羨ましい……完全な神である私よりも……魂そしてその素質からあの子は、あそこまでなった……」
「あんたもそうとう凄いけどね??」
 白野威は、そういうと、ミレイは、少しだけ笑う。
「ありがとう」
 大陽神がこういうのならそうなのだろう。 ミレイは、少しホッとし。
 その後ゆっくり湯に浸かり、しばらくしてミレイと白野威は、あがった。
 脱衣所で体を拭き、白野威は、とっとと服を着ると、待ってましたといわんばかりに、コーヒー牛乳とフルーツ牛乳を買い、栓抜きでフルーツ牛乳の瓶のせんを開けると、マッサージ機にのり、マッサージをし始める。
「くぅー!! 銭湯といえばこれ!!」
 フルーツ牛乳を飲みながら、まんざらでもない顔で、マッサージきにのる白野威にミレイは、そんなにいいものなのかとぎもんに。
 ミレイもフルーツ牛乳を買い、見よう見まねで瓶の蓋を栓抜きで開け、飲んでみた。
「フルーツの酸味とミルクの滑らかさに……この甘味美味しい……」
 これは、白野威が好きなのも納得できる。
 フルーツ牛乳を飲み終え、マッサージ機にものるの、ミレイは、はじめは、驚いたが、ほぐれてくる体にこれは、いいとリラックス出来た。
 マッサージ機が止まり、降りると、白野威とミレイは、次にコーヒー牛乳を飲む。
「白野威これ贅沢!!」
「でしょう?? だから時々は、いいのさ!!」
 コーヒー牛乳も飲み終え、瓶を所定の場所に戻すと、ミレイと白野威は、銭湯を後にし、帰宅。
 家に着き、中に入りとコンラットが出迎えてくれた。
「白野威、ミレイをありがとう」
「私は、なにもしてないさ」
 白野威は、そういうと、靴を脱ぎ、リビングに入っていった。
「コンラットありがとう」
「ミレイ……よかった」
 ミレイの顔が少し明るくなり、コンラットは、ほっとしていた。
「また帰ってゆっくりして仕事頑張るわ!!」
「でも無理は、しないでくれ」
「分かってる!!」
 ミレイも少し元気になったんだなとリビングから友美は声を聞きながら、ホッとしていた。
「白野威ありがとう」
「若い神に少しばかり手を貸すのも年長者のやることさ」
 友美は、確かにと思いながら、微笑む。
 こうしてミレイのリフレッシュも少しは、出来た。
 その後ミレイとコンラットは、自分達の帰る場所にぶじにかえった。
 こうしてまた友美の家に平穏が訪れるのであった。
 友美は、神にもリフレッシュは、大切なんだなと思いながら、彼らを見送った。少し安心した顔をしながら。
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