後日談
またしても正雪が何かをしている。国広は、ここ数日あえて見守っていた。
本日9月5日彼女が何をしていたのか、わかった。
「本日は、山姥切国広の日だとか」
「あー刀帳の番号でか……」
「さよう。というので特別な日には、特別なものを贈るべきと思い、作ってみた」
国広は、ドンと机の上に乗った布に首をかしげた。
「……なんだこれは」
「ふっふーん!!」
正雪は、自慢気に胸を張ると、布をとる。ヒラリと取られた布の下からは、なんと、チョコ細工で作られた、山姥切国広像が。
国広は、思わず開いた口が塞がらない。
「当世では、記念に、像を建てるときいた」
「……」
「錬金術で作ってもよかったが、さすがに駄目と姫から止められたゆえ……チョコ細工で作ってみたのだ!!」
正雪は、自慢気に言うが、国広は、頭を抱える。
何故そうなったと。そもそもこの日も山姥切国広好きの審神者が勝手に決めて、始めた、刀剣番号の日だ。
たぶん正雪は、時の政府が決めた日だと思い込んでる。絶対に。
「……正雪」
「なんだろうか国広殿」
「……今日は、山姥切国広好きの審神者達が刀剣番号にあやかって決めた非公式の記念日だぞ??」
正雪は、首をかしげる。
「む??」
「だから政府が決めた記念日じゃないんだ」
「む??」
正雪は、しばらく動きを止めると、しだいに冷や汗をかきだし、アワアワと慌て出した。
「私は……またもや……おおいなる……勘違いをした……??」
「まぁ非公式とは、いえ記念日といえは、記念日だが……」
「私は、とんでもない蒙昧ぶりを……さらしてしまった……??」
「そこまででは、無いと思う」
たぶんこのままだと、また正雪は、雄叫びをあげ、床を転がり、しまいには、机のしたに隠れてしまうだろう。
「にしても……すごい出来だな……」
とりあえず褒めることにした。よくみてみると造形が細かく、チョコでここまでよく再現できたなというレベルだ。
「その……手習い程度だが……手先は、昔から……器用だからな……」
「手先が器用だからといってこれは、なかなか作れないぞ」
正雪は、恥ずかしそうに視線をそらした。
「……ありがとう」
「とりあえずこれ食べるぞ」
「食べる!?」
「このままだと溶けるし、なにより傷む」
国広は、そういうとチョコに手を伸ばしたとき、正雪に腕を掴まれた。
「食べるな!! これでも像なのだから!!」
「ならこのままにしろと!? それこそ、勿体ないだろ!?」
「だとしてもだ!!」
と言い争いをしていたときこつぜんとチョコが消えた。
「まぁうまいな」
大きな虎は、そういうとチョコを食べ去っていった。
正雪は、ショックのあまり固まり、国広は、呆然としていた。
「むー!!!!!」
「……まさか雷神が食べて去っていくとはな……」
「国広殿の……像が……食べられた……せっかく作ったのに……」
正雪は、そういうと肩をおとした。そんな彼女を優しく国広は、頭を撫でる。
「嬉しかったぞ。気持ちだけ貰ってく」
「国広殿……」
「それに雷神の胃袋を掴んだんだからよしとしろ」
「雷神??」
「あの虎は、雷神、迅雷様だ。時々きては、昼寝をしてるんだが……まさかこうなるとは……」
正雪は、驚きのあまり声がでなかった。
「……やはりここは、色々と凄い」
「そりゃ天照の屋敷の一画だからな」
正雪は、頷くと、言った。
「その……何時もありがとう国広殿。そしておめでとう……」
国広は、少し恥ずかしそうにするが言った。嬉しそうに。
「ありがとう正雪」
色々あったが一応言いたいことは、言えた。正雪は、少しだけ笑うと、国広も安心したように笑ったのであった。
本日9月5日彼女が何をしていたのか、わかった。
「本日は、山姥切国広の日だとか」
「あー刀帳の番号でか……」
「さよう。というので特別な日には、特別なものを贈るべきと思い、作ってみた」
国広は、ドンと机の上に乗った布に首をかしげた。
「……なんだこれは」
「ふっふーん!!」
正雪は、自慢気に胸を張ると、布をとる。ヒラリと取られた布の下からは、なんと、チョコ細工で作られた、山姥切国広像が。
国広は、思わず開いた口が塞がらない。
「当世では、記念に、像を建てるときいた」
「……」
「錬金術で作ってもよかったが、さすがに駄目と姫から止められたゆえ……チョコ細工で作ってみたのだ!!」
正雪は、自慢気に言うが、国広は、頭を抱える。
何故そうなったと。そもそもこの日も山姥切国広好きの審神者が勝手に決めて、始めた、刀剣番号の日だ。
たぶん正雪は、時の政府が決めた日だと思い込んでる。絶対に。
「……正雪」
「なんだろうか国広殿」
「……今日は、山姥切国広好きの審神者達が刀剣番号にあやかって決めた非公式の記念日だぞ??」
正雪は、首をかしげる。
「む??」
「だから政府が決めた記念日じゃないんだ」
「む??」
正雪は、しばらく動きを止めると、しだいに冷や汗をかきだし、アワアワと慌て出した。
「私は……またもや……おおいなる……勘違いをした……??」
「まぁ非公式とは、いえ記念日といえは、記念日だが……」
「私は、とんでもない蒙昧ぶりを……さらしてしまった……??」
「そこまででは、無いと思う」
たぶんこのままだと、また正雪は、雄叫びをあげ、床を転がり、しまいには、机のしたに隠れてしまうだろう。
「にしても……すごい出来だな……」
とりあえず褒めることにした。よくみてみると造形が細かく、チョコでここまでよく再現できたなというレベルだ。
「その……手習い程度だが……手先は、昔から……器用だからな……」
「手先が器用だからといってこれは、なかなか作れないぞ」
正雪は、恥ずかしそうに視線をそらした。
「……ありがとう」
「とりあえずこれ食べるぞ」
「食べる!?」
「このままだと溶けるし、なにより傷む」
国広は、そういうとチョコに手を伸ばしたとき、正雪に腕を掴まれた。
「食べるな!! これでも像なのだから!!」
「ならこのままにしろと!? それこそ、勿体ないだろ!?」
「だとしてもだ!!」
と言い争いをしていたときこつぜんとチョコが消えた。
「まぁうまいな」
大きな虎は、そういうとチョコを食べ去っていった。
正雪は、ショックのあまり固まり、国広は、呆然としていた。
「むー!!!!!」
「……まさか雷神が食べて去っていくとはな……」
「国広殿の……像が……食べられた……せっかく作ったのに……」
正雪は、そういうと肩をおとした。そんな彼女を優しく国広は、頭を撫でる。
「嬉しかったぞ。気持ちだけ貰ってく」
「国広殿……」
「それに雷神の胃袋を掴んだんだからよしとしろ」
「雷神??」
「あの虎は、雷神、迅雷様だ。時々きては、昼寝をしてるんだが……まさかこうなるとは……」
正雪は、驚きのあまり声がでなかった。
「……やはりここは、色々と凄い」
「そりゃ天照の屋敷の一画だからな」
正雪は、頷くと、言った。
「その……何時もありがとう国広殿。そしておめでとう……」
国広は、少し恥ずかしそうにするが言った。嬉しそうに。
「ありがとう正雪」
色々あったが一応言いたいことは、言えた。正雪は、少しだけ笑うと、国広も安心したように笑ったのであった。