日常編2
ふと、疑問に思うことがある。
「正雪さんって髪型違うよね??」
信濃の隣で扇風機にあたりながら、正雪は、アイスを食べていた。
「というと??」
アイスを食べながら、信濃は、いう。
「俺さ一回国広に許可をもらって正雪さんの生きてた時代の江戸にいったことがあるんだ!! 後藤と!!」
「そうなのか……」
「でそこで正雪さん見かけたんだけど、髪型が違うと思って」
正雪は、アイスを食べると言った。
「あの頃は……当世でいう……ポニーテールフックとやらを使っていたゆえ……それで少し違うと感じたのかもしれぬ」
「ポニーテールフック……」
信濃は、じっと見る正雪の髪を。
「信濃殿??」
「正雪さん……ちょっといい??」
「なんのことだろうか……」
その時しゅるっと音が聞こえたと思ったら髪が広がった。
正雪な目の前に浅葱色の結い紐が。
「信濃殿!?」
信濃は、キラキラした瞳で見ていた。
「本当だ……」
正雪は、困惑した顔し信濃を見ていたとき、殺気を感じた。
「何してるのかな?? 信濃……」
この声はと部屋の入り口を見ると、清麿が笑いながら、いたが、その笑顔は、怖かった。
「保護者三号!!??」
「そこは、否定しないけど、まさか……正雪さん虐めてたわけじゃないよね??」
「そんなことしないよ!!」
正雪は、アワアワしながら、言う。
「信濃殿は、私の髪が気になっただけのようで……」
しかしこの言葉を聞いて、清麿は、冷たい顔に。
「女性の髪にねぇ……」
「だって正雪さんの髪型が違うから!!!」
信濃は、そういうと、正雪もここは、全力で頷いた。
「髪型が違う??」
「そうだ清麿殿!! その……生前は、ポニーテールフックを使っていたのだ!! それで信濃殿は、私の髪が気になった様子……」
清麿は、真顔になる。
「へぇー」
これは、信じてない。全く。
「信じてくれてもいいじゃん!! 清麿!!」
「犯人は、そう言うんだよ。信濃」
確かに突然正雪の困ることをしたのは、いけないと思うが、さすがにこれは、酷い。
信濃は、どうしようかと考えていると、正雪が、とんでもない発言をした。
「ならば髪を切る……そしてポニーテールフックにすれば……問題解決のはず……」
解決どころか、更なる事件が勃発する。
信濃は、持っていた髪結いの紐を正雪に返した。
「正雪さんごめんなさい!! とりあえずその決断は、だめだよ!!」
「しかし……」
「僕もそれには、反対だ。国広が暴れる可能性がある」
正雪は、それは、まずいと髪を切るのは、やめることにした。
「……ならやめておく」
「正雪さん国広には、めっぽう弱い」
「信濃殿。弱いと言うより……後で五月蝿いことを私もこの数ヵ月で学んだ……さすがに……」
その五月蝿いのに諦めず噛みついているのが正雪なので、彼女もまたそうとうしつこく五月蝿いともいえる。
「正雪さんがそれを言う??」
清麿は、困ったように笑いながら、言う。
「清麿殿!? それは、どういうことだ!!」
「でも分かる~正雪さんも国広と似てるところあるよね……」
「信濃殿まで……」
正雪は、頬を膨らませ、信濃を睨む。国広と違うところは、正雪は、可愛いというところだ。
「でも信濃そんなに髪型違うのかい?? 正雪さん」
「少しだけ違う感じだったんだけど」
正雪が拗ねている間に信濃と清麿は、彼女の髪型の話をしていた。
紙を取り出すと、信濃は、ペンを走らせた。
「こんな感じ!!」
お世辞にも上手いとは、いえない絵だな、なんとか分かる。
清麿は、なるほどと、見ていた。
「髪結いの紐がこの、丸いポニーテールフックになってるのか……」
「そうなんだ。あとすごくキリッとしてたよ!! こう覚悟がんぎまり!! 全てをかける!! みたいなね」
今の正雪からは、想像できない。清麿と信濃は、こちらに背中を向け、アイスを食べている。
「あら正雪拗ね拗ねモードね」
たまたま通りかかった友美は、そういうと、部屋に。
「姫……」
正雪は、友美の方に体を向けると言った。
「信濃殿と清麿殿が私が……国広殿に、似て五月蝿いと申すのだ……」
「五月蝿いとは??」
とりあえず説明を聞き、友美は、笑っていた。
「確かに正雪、すごく諦めが悪いわね。そう考えると国広に似てるかも」
「私は、そこまでしつこくないが……」
友美は、信濃と清麿を見ると言う。
「だそうだけど、違うわよね!!」
清麿と信濃は、頷く。
正雪は、不服そうな顔をなるが、その顔は、やはりキリッとしていなかった。
「姫」
「なに?? 信濃」
「生前の正雪さんってなんであんな固い顔をしてたわけ??」
友美は、正雪を見て、切なく笑った。
「……大切な人の夢を叶えるために、全てをかけ駆け抜けてたからかな」
「大切な人の……」
あえて友美は、こういった。もちろん色々思うこともある。しかし信濃と清麿の前で言うことでは、ないと思ったからだ。
「今は、こんなふわふわだけどね!!」
友美は、そういうと正雪を見ると、彼女は、二本目のアイスを食べていた。
「ふわふわ……とは、なんだ姫……」
そして不服そうに友美に言った。
「だってふわふわなんだもの」
友美は、微笑むと、信濃は、じっと正雪をみて、思う。
「確かにふわふわ……かも……」
「信濃殿まで……」
清麿は、そう思わないだろと、正雪は、思い彼を見ると、清麿は、困ったように笑っていた。
「確かにふわふわな所もあるかな……」
「清麿殿まで!?」
そんなに自分は、頼りないかと正雪は、落ち込むが、すでに分かりやすくそして可愛い。
「まだまだ精進せねばならぬのだな……」
「正雪少し勘違いしてるわよ??」
「む??」
友美は、言った。
「その頼りがないとか、弱いと言う意味では、ないの」
「というと……」
「空気感がふわふわしてるって感じね。でもその奥に凛とした強さもあることを私たちは、しってるわ」
信濃と清麿も頷いていた。
正雪は、ほっとした顔をする。
「もしや……癒し枠とやら……か??」
「誰がそんなこと教えたの」
「国永殿」
友美は、あのじじい余計なこと言いやがってと思っていた。
やはり正雪は、一度警戒を解いた相手の言葉は、すんなり信じてしまうらしい。
友美は、溜め息をつく。
「国永……」
「それは……良くないものなのかな??」
「そんなことないわ。とりあえず気にしなくていいから」
正雪は、頷く。
「分かった……」
でも言いたくなる気持ちも分かる。げんに、正雪は、癒し枠なのだから。
「国永じぃたぶん素直にいっただけだよ?? 姫」
「そうね信濃」
「まぁ国永じぃが言いたくなるの、俺も分かるけどね」
清麿までいうとは、友美は、少し驚いた。
「清麿にとってもそうなの??」
「……秘密」
清麿は、そう言ったが、友美は、分かってしまった。
「姫」
「言わないわよ」
正雪は、友美達の会話を聞きながら、いっそうのこと、癒し枠を目指してみようかとふと思った。
「癒し枠として何を極めれば……」
「正雪そのままでいて」
「変に極めたら余計事件になるから!!」
清麿にキツく言われ、正雪は、固まる。なかなか癒し枠というのも難しいようだ。
「分かった……」
「正雪さんしょぼんとしてるけど!!」
確かに見て分かるほどにしょぼんとしている。
「正雪アイス食べる??」
友美は、このままでは、国広含め数振りが使い物にならなくなると判断し言った。
すると正雪は、すぐに元気になり頷いた。
「うむ!!」
「よし!! ならソフトクリーム食べましょう!!」
「姫固い方だろうか??」
「やわらかい方よ!!」
やわらかい方と聞き正雪は、更に瞳を煌めかせた。
「信濃と清麿も来る?? コンビニ」
「行く!!」
「お供させてもらうよ」
こうして、友美は、正雪、清麿、信濃をつれ、屋敷から家に帰り、その後コンビニへ。
ソフトクリームを食べる正雪達を見て、ほっとしていた。
「元気になってよかった」
甘いと言われそうだが、生前の正雪の事を考えるとこれくらいしてもいいと友美は、思っている。
険しい顔をせず、やわらかくそして楽しそうな顔になってよかった。
友美は、そう思いながら、信濃、清麿、そして正雪をみて、微笑むのであった。
「正雪さんって髪型違うよね??」
信濃の隣で扇風機にあたりながら、正雪は、アイスを食べていた。
「というと??」
アイスを食べながら、信濃は、いう。
「俺さ一回国広に許可をもらって正雪さんの生きてた時代の江戸にいったことがあるんだ!! 後藤と!!」
「そうなのか……」
「でそこで正雪さん見かけたんだけど、髪型が違うと思って」
正雪は、アイスを食べると言った。
「あの頃は……当世でいう……ポニーテールフックとやらを使っていたゆえ……それで少し違うと感じたのかもしれぬ」
「ポニーテールフック……」
信濃は、じっと見る正雪の髪を。
「信濃殿??」
「正雪さん……ちょっといい??」
「なんのことだろうか……」
その時しゅるっと音が聞こえたと思ったら髪が広がった。
正雪な目の前に浅葱色の結い紐が。
「信濃殿!?」
信濃は、キラキラした瞳で見ていた。
「本当だ……」
正雪は、困惑した顔し信濃を見ていたとき、殺気を感じた。
「何してるのかな?? 信濃……」
この声はと部屋の入り口を見ると、清麿が笑いながら、いたが、その笑顔は、怖かった。
「保護者三号!!??」
「そこは、否定しないけど、まさか……正雪さん虐めてたわけじゃないよね??」
「そんなことしないよ!!」
正雪は、アワアワしながら、言う。
「信濃殿は、私の髪が気になっただけのようで……」
しかしこの言葉を聞いて、清麿は、冷たい顔に。
「女性の髪にねぇ……」
「だって正雪さんの髪型が違うから!!!」
信濃は、そういうと、正雪もここは、全力で頷いた。
「髪型が違う??」
「そうだ清麿殿!! その……生前は、ポニーテールフックを使っていたのだ!! それで信濃殿は、私の髪が気になった様子……」
清麿は、真顔になる。
「へぇー」
これは、信じてない。全く。
「信じてくれてもいいじゃん!! 清麿!!」
「犯人は、そう言うんだよ。信濃」
確かに突然正雪の困ることをしたのは、いけないと思うが、さすがにこれは、酷い。
信濃は、どうしようかと考えていると、正雪が、とんでもない発言をした。
「ならば髪を切る……そしてポニーテールフックにすれば……問題解決のはず……」
解決どころか、更なる事件が勃発する。
信濃は、持っていた髪結いの紐を正雪に返した。
「正雪さんごめんなさい!! とりあえずその決断は、だめだよ!!」
「しかし……」
「僕もそれには、反対だ。国広が暴れる可能性がある」
正雪は、それは、まずいと髪を切るのは、やめることにした。
「……ならやめておく」
「正雪さん国広には、めっぽう弱い」
「信濃殿。弱いと言うより……後で五月蝿いことを私もこの数ヵ月で学んだ……さすがに……」
その五月蝿いのに諦めず噛みついているのが正雪なので、彼女もまたそうとうしつこく五月蝿いともいえる。
「正雪さんがそれを言う??」
清麿は、困ったように笑いながら、言う。
「清麿殿!? それは、どういうことだ!!」
「でも分かる~正雪さんも国広と似てるところあるよね……」
「信濃殿まで……」
正雪は、頬を膨らませ、信濃を睨む。国広と違うところは、正雪は、可愛いというところだ。
「でも信濃そんなに髪型違うのかい?? 正雪さん」
「少しだけ違う感じだったんだけど」
正雪が拗ねている間に信濃と清麿は、彼女の髪型の話をしていた。
紙を取り出すと、信濃は、ペンを走らせた。
「こんな感じ!!」
お世辞にも上手いとは、いえない絵だな、なんとか分かる。
清麿は、なるほどと、見ていた。
「髪結いの紐がこの、丸いポニーテールフックになってるのか……」
「そうなんだ。あとすごくキリッとしてたよ!! こう覚悟がんぎまり!! 全てをかける!! みたいなね」
今の正雪からは、想像できない。清麿と信濃は、こちらに背中を向け、アイスを食べている。
「あら正雪拗ね拗ねモードね」
たまたま通りかかった友美は、そういうと、部屋に。
「姫……」
正雪は、友美の方に体を向けると言った。
「信濃殿と清麿殿が私が……国広殿に、似て五月蝿いと申すのだ……」
「五月蝿いとは??」
とりあえず説明を聞き、友美は、笑っていた。
「確かに正雪、すごく諦めが悪いわね。そう考えると国広に似てるかも」
「私は、そこまでしつこくないが……」
友美は、信濃と清麿を見ると言う。
「だそうだけど、違うわよね!!」
清麿と信濃は、頷く。
正雪は、不服そうな顔をなるが、その顔は、やはりキリッとしていなかった。
「姫」
「なに?? 信濃」
「生前の正雪さんってなんであんな固い顔をしてたわけ??」
友美は、正雪を見て、切なく笑った。
「……大切な人の夢を叶えるために、全てをかけ駆け抜けてたからかな」
「大切な人の……」
あえて友美は、こういった。もちろん色々思うこともある。しかし信濃と清麿の前で言うことでは、ないと思ったからだ。
「今は、こんなふわふわだけどね!!」
友美は、そういうと正雪を見ると、彼女は、二本目のアイスを食べていた。
「ふわふわ……とは、なんだ姫……」
そして不服そうに友美に言った。
「だってふわふわなんだもの」
友美は、微笑むと、信濃は、じっと正雪をみて、思う。
「確かにふわふわ……かも……」
「信濃殿まで……」
清麿は、そう思わないだろと、正雪は、思い彼を見ると、清麿は、困ったように笑っていた。
「確かにふわふわな所もあるかな……」
「清麿殿まで!?」
そんなに自分は、頼りないかと正雪は、落ち込むが、すでに分かりやすくそして可愛い。
「まだまだ精進せねばならぬのだな……」
「正雪少し勘違いしてるわよ??」
「む??」
友美は、言った。
「その頼りがないとか、弱いと言う意味では、ないの」
「というと……」
「空気感がふわふわしてるって感じね。でもその奥に凛とした強さもあることを私たちは、しってるわ」
信濃と清麿も頷いていた。
正雪は、ほっとした顔をする。
「もしや……癒し枠とやら……か??」
「誰がそんなこと教えたの」
「国永殿」
友美は、あのじじい余計なこと言いやがってと思っていた。
やはり正雪は、一度警戒を解いた相手の言葉は、すんなり信じてしまうらしい。
友美は、溜め息をつく。
「国永……」
「それは……良くないものなのかな??」
「そんなことないわ。とりあえず気にしなくていいから」
正雪は、頷く。
「分かった……」
でも言いたくなる気持ちも分かる。げんに、正雪は、癒し枠なのだから。
「国永じぃたぶん素直にいっただけだよ?? 姫」
「そうね信濃」
「まぁ国永じぃが言いたくなるの、俺も分かるけどね」
清麿までいうとは、友美は、少し驚いた。
「清麿にとってもそうなの??」
「……秘密」
清麿は、そう言ったが、友美は、分かってしまった。
「姫」
「言わないわよ」
正雪は、友美達の会話を聞きながら、いっそうのこと、癒し枠を目指してみようかとふと思った。
「癒し枠として何を極めれば……」
「正雪そのままでいて」
「変に極めたら余計事件になるから!!」
清麿にキツく言われ、正雪は、固まる。なかなか癒し枠というのも難しいようだ。
「分かった……」
「正雪さんしょぼんとしてるけど!!」
確かに見て分かるほどにしょぼんとしている。
「正雪アイス食べる??」
友美は、このままでは、国広含め数振りが使い物にならなくなると判断し言った。
すると正雪は、すぐに元気になり頷いた。
「うむ!!」
「よし!! ならソフトクリーム食べましょう!!」
「姫固い方だろうか??」
「やわらかい方よ!!」
やわらかい方と聞き正雪は、更に瞳を煌めかせた。
「信濃と清麿も来る?? コンビニ」
「行く!!」
「お供させてもらうよ」
こうして、友美は、正雪、清麿、信濃をつれ、屋敷から家に帰り、その後コンビニへ。
ソフトクリームを食べる正雪達を見て、ほっとしていた。
「元気になってよかった」
甘いと言われそうだが、生前の正雪の事を考えるとこれくらいしてもいいと友美は、思っている。
険しい顔をせず、やわらかくそして楽しそうな顔になってよかった。
友美は、そう思いながら、信濃、清麿、そして正雪をみて、微笑むのであった。