光明ノ神子
秋の夜寒くなり、一肌が恋しくなる時季でもある。
「友美……まさか欲求不満??」
思わず光は、素直に聞いてしまった。
普通ならばそういう雰囲気でも光は、こういうことを言わない。言うのは、失礼だと思っているからだ。しかしここまでくっつかれては、聞きたくもなる。なにせ仕事から帰ってきてからずっとくっつかれているからだ。
「欲求不満……分からないわ……とりあえず光にくっつきたいだけ……」
「なるほど」
料理がしにくい。くっつかれているだけだが、動きにくい。
光は、そう思いながら野菜を切っている友美がすこし離れてくれた。
「光なにしたらいい??」
「……とりあえずスープにいれる野菜を切るから出汁の方をお願いします」
「分かったわ!!」
友美は、そう言うと鍋の方の準備をしたした。そして具財を切り終え鍋にいれると、光は、鍋の管理を。友美は、隣で道具の後片付けをした。
「光……」
「なに??」
何か寂しいことでもあったのかと思う声色に光は、優しく微笑む。
「……なにもない」
思わず光は、そのばでずっこける。なにもないとは、どういうことかと。
「俺の姫……そんな声で名前を呼ばれたら寂しいのかと思うよ!!??」
「そうなのね……なんなのかしら……このものたりなさ」
友美は、考えながら晩御飯ののった皿をダイニングテーブルに運び始めた。
友美本人すらも分かっていない物足りなさ。光は、秋の気候によるものかもしれないと感じていた。
夕飯を終え子供たちと楽しい時間をすごし夜も更けた頃、友美は、まだ悩んだ顔をしていた。
「光これって秋だから??」
風呂も終え和室で何時ものように本を読んでいる光。
友美は、そんな彼の後ろから抱きつき聞く。
光は、栞を挟み本を閉じるといった。
「秋は、日照時間もへり体調を崩しやすいからな……とくに女性は……」
「やっぱりセンチメンタルになってる??」
「友美は、毎年秋は、すこしナイーブになる傾向もあるし、もしかするとそうかもね」
優しく微笑み光は、いう。
「センチメンタル……」
確かにすこし寂しくなったり普段よりも秋は、マイナス思考になっている気がする。
「光くっついててもいい??」
「それは、いいが……」
まさかずっとくっついてるつもりでは、ないだろうか。
夫婦の時間となり光は、色々我慢できるだろうかと少し不安にかられた。
「なんか歯切れが悪い……」
「健全な男なんですけど俺も」
友美は、光の言葉から色々推測しそしてニヤリと笑った。
「光……エッチ……」
「悪かったな!!」
否定しないんだと友美は、思いながらも楽しく笑った。
「……大好きな人にくっつかれてたら意識もするだろ!! それに胸がそんなに……押しあてられてたら……」
「光あの鋼鉄の理性は!?」
「そんなもんとうの昔に使いきったぞ」
悟りを開いたような顔で光は、いう。
友美と結婚するまで彼は、体を重ねることは、しないと友美と約束した。しかし友美は、それに少しばかり不満があり何度も光を揺さぶってみたが光は、まったく手を出そうとは、しなかった。
「本当に人の気も知らないで……そそるようなことをしてきたくせに……三年も磨り減らしたらもう残ってません!!」
「でもでも数年前まで遠慮してたし……」
「遠慮って……なら友美は、俺ののよくぼうのままに抱かれたかったか??」
「それは、嫌」
「まったく」
あれ光の機嫌が少し悪い。
友美は、悪いことをしてしまったと思った
。
「光ごめん……私のことを考えてくれて行動だったのに……」
「いいよ。それに、まぁ遠慮してたのも事実だ。大切だからこそ酷いことは、したくなかったし……なにより本当にいいのかと色々思ってしまってたから……」
本当に今思うにもう少し素直になってもよかった気がすると光は、思っていた。
「素直に友美にいいか聞けばよかったのにな……」
「確かに。でも今は、素直に聞いてくれるからよしだよ!!」
「ありがとう」
光の背中に頬をすりよせ満足げな友美だが光は、少し困った顔をしていた。
「友美さん……そろそろ離れてもらえます??」
「やだ」
「わかりました……」
不満げな声で断られた。
光は、困ったなぁと思いながらちらりと友美を見ると彼女は、満足げな顔をしている。本当にただくっつきたかっただけなのだとこのとき分かったが、今度は、自分が困ったことに。
(……人にいっといてなんだが……こんなに触られてたら……嫌でも意識してしまう……)
さてどうしたものか。とりあえず友美から離れ少し一人になるか、このままくっつかせ我慢をするか。
光は、悩んでいた。
「光どうしたの??」
「何もない……とは、いえないかな……」
光の顔を覗き込み、困ったように笑う彼を見て友美は、察した。
「……」
そしてしばらく二人の間に沈黙が落ちる。
友美は、光から離れそして何かを腹に決めると自分のロングTシャツの裾に手をかけた。
「友美!?」
思わず光は、その光景を目にし友美の手を咄嗟に握り裾から手を離させた。
「光!?」
「そういうことは、いいから!! まったく、何時もふとしたことで突拍子もないことをするんだから!!」
友美は、眉を下げるという。
「光が……やりたいって言わないから……」
「……一昨日の今日なのに??」
「昨日は、やってないでしょう??」
こうして口にすると恥ずかしくなる。二人は、頬を染め互いに視線をそらした。
「……レス……ってないわよね??」
「……新婚当初がそれだったかな??」
「確かに……」
二人は、そんな話をし苦笑いをしていると、眠そうな白野威が、起きてきた。
「……まったく」
そしてそれだけ言い残すと和室を出ていった。
「……なんだかとっととやれと言われてるみたい……」
「俺もそう思った」
更に二人は、気まずくなる。
「光寝よう!?」
「寝れたらどれだけ楽だろうか」
光の感情のない瞳に友美は、気まずくなる。
「なら薬を……」
「もってまで寝るひつようは、ない!!」
「よね……」
睡眠障害でもないのに確かに必要ない。睡眠導入剤なんて。
「……」
またもや沈黙が落ちるなか二人は、自分達で作ってしまったこの空気に、いたたまれなくなっていた。
「友美その……無理する必要は、ないからね!?」
「ありがとう……でもそんな顔されて言われてもね??」
余裕がない光を見て友美は、いう。
「……そうか」
「うん」
何故だろうか今更恥ずかしいと思ってしまっている。結婚してすでに十年近く経つというのに。
友美は、意を決すると光に抱きついた。そして光の顔を見上げると言う。
「いっぱい愛してるって言って……」
普段からアマアマモードは、恥ずかしいと言ってくるのにまさかこう言われるなんて。
光は、可愛いと思いながら優しく口付けを友美にした。
「姫がご所望ならば仰せのままに」
しかし。
「やっぱりやめておこう!?」
いっておいて自分で顔からひがでるほどに恥ずかしくなってきた。
友美は、そう言うと光から離れようとするが、しっかり抱き締められ抜け出せない。
「……俺は……好きってもっと……伝えたいな……
しょぼんと萎れながら言われると言われている方も辛くなる。
友美は、困った顔をしているとその間に優しく光に口付けをされそれは、次第に深くなった。
「本当にかわいい……」
「うっ……」
甘くささやかれ何も言えない。
少し困った顔をしている友美を見て光は、愛おしそうに微笑むとゆっくり、彼女を布団に押し倒した。
「……光その……」
「どうしたの??」
「かっここいいです……」
光は、優しく微笑むと言う。
「ありがとう。もっとこれから格好いいところ見せようかな」
艶やか声で言われ友美は、顔を真っ赤にした。
照れている彼女もいとおしい。光は、そう思いながら口付けをすると友美が彼の首に腕をまわした。
「近い方がいいかなって」
「あんまり可愛いことをされると手加減できないかもしれないよ??」
「手加減できない……まさかあまあまがヤバイことに……」
「そういうこと。俺は、いっぱい友美に伝えたいから好きだって」
アワアワしている友美もまた可愛い。光は、優しく微笑むと彼女の頭をなでそして再び口付けをした。
甘い吐息と声が響くな、夜は、更ける。互いの愛を確かにそして深めながら。
「友美……まさか欲求不満??」
思わず光は、素直に聞いてしまった。
普通ならばそういう雰囲気でも光は、こういうことを言わない。言うのは、失礼だと思っているからだ。しかしここまでくっつかれては、聞きたくもなる。なにせ仕事から帰ってきてからずっとくっつかれているからだ。
「欲求不満……分からないわ……とりあえず光にくっつきたいだけ……」
「なるほど」
料理がしにくい。くっつかれているだけだが、動きにくい。
光は、そう思いながら野菜を切っている友美がすこし離れてくれた。
「光なにしたらいい??」
「……とりあえずスープにいれる野菜を切るから出汁の方をお願いします」
「分かったわ!!」
友美は、そう言うと鍋の方の準備をしたした。そして具財を切り終え鍋にいれると、光は、鍋の管理を。友美は、隣で道具の後片付けをした。
「光……」
「なに??」
何か寂しいことでもあったのかと思う声色に光は、優しく微笑む。
「……なにもない」
思わず光は、そのばでずっこける。なにもないとは、どういうことかと。
「俺の姫……そんな声で名前を呼ばれたら寂しいのかと思うよ!!??」
「そうなのね……なんなのかしら……このものたりなさ」
友美は、考えながら晩御飯ののった皿をダイニングテーブルに運び始めた。
友美本人すらも分かっていない物足りなさ。光は、秋の気候によるものかもしれないと感じていた。
夕飯を終え子供たちと楽しい時間をすごし夜も更けた頃、友美は、まだ悩んだ顔をしていた。
「光これって秋だから??」
風呂も終え和室で何時ものように本を読んでいる光。
友美は、そんな彼の後ろから抱きつき聞く。
光は、栞を挟み本を閉じるといった。
「秋は、日照時間もへり体調を崩しやすいからな……とくに女性は……」
「やっぱりセンチメンタルになってる??」
「友美は、毎年秋は、すこしナイーブになる傾向もあるし、もしかするとそうかもね」
優しく微笑み光は、いう。
「センチメンタル……」
確かにすこし寂しくなったり普段よりも秋は、マイナス思考になっている気がする。
「光くっついててもいい??」
「それは、いいが……」
まさかずっとくっついてるつもりでは、ないだろうか。
夫婦の時間となり光は、色々我慢できるだろうかと少し不安にかられた。
「なんか歯切れが悪い……」
「健全な男なんですけど俺も」
友美は、光の言葉から色々推測しそしてニヤリと笑った。
「光……エッチ……」
「悪かったな!!」
否定しないんだと友美は、思いながらも楽しく笑った。
「……大好きな人にくっつかれてたら意識もするだろ!! それに胸がそんなに……押しあてられてたら……」
「光あの鋼鉄の理性は!?」
「そんなもんとうの昔に使いきったぞ」
悟りを開いたような顔で光は、いう。
友美と結婚するまで彼は、体を重ねることは、しないと友美と約束した。しかし友美は、それに少しばかり不満があり何度も光を揺さぶってみたが光は、まったく手を出そうとは、しなかった。
「本当に人の気も知らないで……そそるようなことをしてきたくせに……三年も磨り減らしたらもう残ってません!!」
「でもでも数年前まで遠慮してたし……」
「遠慮って……なら友美は、俺ののよくぼうのままに抱かれたかったか??」
「それは、嫌」
「まったく」
あれ光の機嫌が少し悪い。
友美は、悪いことをしてしまったと思った
。
「光ごめん……私のことを考えてくれて行動だったのに……」
「いいよ。それに、まぁ遠慮してたのも事実だ。大切だからこそ酷いことは、したくなかったし……なにより本当にいいのかと色々思ってしまってたから……」
本当に今思うにもう少し素直になってもよかった気がすると光は、思っていた。
「素直に友美にいいか聞けばよかったのにな……」
「確かに。でも今は、素直に聞いてくれるからよしだよ!!」
「ありがとう」
光の背中に頬をすりよせ満足げな友美だが光は、少し困った顔をしていた。
「友美さん……そろそろ離れてもらえます??」
「やだ」
「わかりました……」
不満げな声で断られた。
光は、困ったなぁと思いながらちらりと友美を見ると彼女は、満足げな顔をしている。本当にただくっつきたかっただけなのだとこのとき分かったが、今度は、自分が困ったことに。
(……人にいっといてなんだが……こんなに触られてたら……嫌でも意識してしまう……)
さてどうしたものか。とりあえず友美から離れ少し一人になるか、このままくっつかせ我慢をするか。
光は、悩んでいた。
「光どうしたの??」
「何もない……とは、いえないかな……」
光の顔を覗き込み、困ったように笑う彼を見て友美は、察した。
「……」
そしてしばらく二人の間に沈黙が落ちる。
友美は、光から離れそして何かを腹に決めると自分のロングTシャツの裾に手をかけた。
「友美!?」
思わず光は、その光景を目にし友美の手を咄嗟に握り裾から手を離させた。
「光!?」
「そういうことは、いいから!! まったく、何時もふとしたことで突拍子もないことをするんだから!!」
友美は、眉を下げるという。
「光が……やりたいって言わないから……」
「……一昨日の今日なのに??」
「昨日は、やってないでしょう??」
こうして口にすると恥ずかしくなる。二人は、頬を染め互いに視線をそらした。
「……レス……ってないわよね??」
「……新婚当初がそれだったかな??」
「確かに……」
二人は、そんな話をし苦笑いをしていると、眠そうな白野威が、起きてきた。
「……まったく」
そしてそれだけ言い残すと和室を出ていった。
「……なんだかとっととやれと言われてるみたい……」
「俺もそう思った」
更に二人は、気まずくなる。
「光寝よう!?」
「寝れたらどれだけ楽だろうか」
光の感情のない瞳に友美は、気まずくなる。
「なら薬を……」
「もってまで寝るひつようは、ない!!」
「よね……」
睡眠障害でもないのに確かに必要ない。睡眠導入剤なんて。
「……」
またもや沈黙が落ちるなか二人は、自分達で作ってしまったこの空気に、いたたまれなくなっていた。
「友美その……無理する必要は、ないからね!?」
「ありがとう……でもそんな顔されて言われてもね??」
余裕がない光を見て友美は、いう。
「……そうか」
「うん」
何故だろうか今更恥ずかしいと思ってしまっている。結婚してすでに十年近く経つというのに。
友美は、意を決すると光に抱きついた。そして光の顔を見上げると言う。
「いっぱい愛してるって言って……」
普段からアマアマモードは、恥ずかしいと言ってくるのにまさかこう言われるなんて。
光は、可愛いと思いながら優しく口付けを友美にした。
「姫がご所望ならば仰せのままに」
しかし。
「やっぱりやめておこう!?」
いっておいて自分で顔からひがでるほどに恥ずかしくなってきた。
友美は、そう言うと光から離れようとするが、しっかり抱き締められ抜け出せない。
「……俺は……好きってもっと……伝えたいな……
しょぼんと萎れながら言われると言われている方も辛くなる。
友美は、困った顔をしているとその間に優しく光に口付けをされそれは、次第に深くなった。
「本当にかわいい……」
「うっ……」
甘くささやかれ何も言えない。
少し困った顔をしている友美を見て光は、愛おしそうに微笑むとゆっくり、彼女を布団に押し倒した。
「……光その……」
「どうしたの??」
「かっここいいです……」
光は、優しく微笑むと言う。
「ありがとう。もっとこれから格好いいところ見せようかな」
艶やか声で言われ友美は、顔を真っ赤にした。
照れている彼女もいとおしい。光は、そう思いながら口付けをすると友美が彼の首に腕をまわした。
「近い方がいいかなって」
「あんまり可愛いことをされると手加減できないかもしれないよ??」
「手加減できない……まさかあまあまがヤバイことに……」
「そういうこと。俺は、いっぱい友美に伝えたいから好きだって」
アワアワしている友美もまた可愛い。光は、優しく微笑むと彼女の頭をなでそして再び口付けをした。
甘い吐息と声が響くな、夜は、更ける。互いの愛を確かにそして深めながら。