光明ノ神子

 リビングでごろごろしながら、友美は、SNSを見ていた。
「これ光の方がかわいい」
 友美は、体を起こすと、リビングを出て、書物室へ。
 ドアをノックし、声がすると、友美は、引き戸を引き、中へ。
「光ちょっといい??」
 本を読んでいた光は、本を閉じ、友美の方をみた。
「どうした??」
 友美は、スマホを光に見せるという。
「これをやって!!」
 困惑している光だが、友美のこんなお願いには、慣れたもの。
 スマホをしっかりみると、光は、友美にスマホを渡してそして、胸元で手でハートを作ると、ウインクした。
「友美!!」
 これだ。間違いなくこれが求めていたものだ。
 守りたくなる眩しい笑顔。そして可愛らしいしぐさ。尊い
「光さすが……可愛すぎる……」
 あまりの尊さに友美が萌えていると、光は、そんな友美をみて、困った顔をしていた。
「今流行りの男性アイドルに比べたら……」
「光の方が勝ちよ!! すごくにあってるもん!!」
 友美の勢いに押され、光は、苦笑いを浮かべる。
「そうか……」
「光もう一回やって!! 写真とるから!!」
「えっ!?」
 キラキラとした瞳で見つめられては、断れない。
 光は、もう一回、眩しい笑みで、ポーズをとる。
 友美は、写真を撮ると満足そうに微笑む。
「ありがとう!!」
 そして書物室を出ていこうとしたとき、光に優しく手を掴まれる。
「俺がやったんだから友美も」
「えっ!?」
「絶対にかわいいと思う!!」
 確かに光にやってもらって自分は、やらないというのとおかしな話である。
 腹を決めるときだ。
 友美は、やけくそにポーズをとる。
「これは……」
 光は、写真を撮ると、分析を始める。
「可愛いというよりは……クールビューティーでそこから滲み出る可愛さだな……」
「どうでもいいから、やめていいわよね!!??」
 光は、残念そうに頷くと、友美は、ポーズをとるのをやめた。
「まったく」
「友美本当に似合う!! やはり俺の姫天下一の女性だ!!」
「ありがとう。でも光には、負けるわ」
 光は、鳩が豆鉄砲を食ったよう顔をすると、いう。
「えっ!?」
「やっぱり光は、可愛いのよ!! こうもう魂から出てるかわいさ!!」 
「どんなのだそれ……」
「仕草からしてかわいいの!!」
 光は、仕草からすでに可愛いのである。そして言動も。
 友美は、どやっというかんじだが、光は、異論があった。
「それは、認めない!! 俺だって男らしいしぐさとかあるだろ!? あとずぼらなところとか!!」
 友美は、しばらく考えてみたが。
「思い付かないわね。それにずぼらとは、無縁なほどきっちにしてるし……」
「一人称俺ですが!?」
「一人称私でも可愛くない人もいるんだから無関係よ」
「なら大股であるいてるだろ!? 堂々と!!」
「いや普通よ。むしろ歩き方が品あるから……光」
 光は、自分でいいながら思っていた。あれ男らしいところの割合少なすぎないか。
「なら体格!!」
「それは、論点からそれてるから」
「確かに……」
 だんだんと落ち込んできている光に友美は、少し心配していた。
「光??」
「俺は、男なのか??」
 とうとう変なことを言い出し、友美は、どうしたものかと悩む。そしてあることを思いつき、友美は、とんでもない行動に出た。
 光の握ると、その手をなんと。
「どう??」
 手から伝わる柔らかい感触に、光は、頬を真っ赤にすると、言った。
「友美こんなことしちゃダメ~!!!!」
 なぜこうなるのか。光は、友美の胸に触れていた手を引っ込めいう。
「ほら男でしょう??」
「……確かに。じゃなくて、こんなことしないでくれ!! これでも健全な男なんですが!? 俺は!!」
 どうやら少し元気が出たらしい。友美は、微笑むという。
「何時でもウェルカム!!」
「……キメ顔で言わないでほしいんですが!!??」
「ふふふ」
 本当に可愛い光は。
 友美は、微笑みそう思っていると、その笑みをみて、光も目を細めた。
「本当に友美は、可愛い」
「それを言うなら光よ!!」
 この論争は、結局のところ答えがでない。だってお互いに可愛いと愛する人を事を思っているのだから。
 二人は、微笑みあうと、思う。本当に可愛いと愛するしとの事を。
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