光明ノ神子
愛する人の誕生日。光は、毎年この日を楽しみにしていたのだが。
「ハッピーバースデイ!! トュミー!!!」
何故か朝から友美が一人ケーキを食べようとしていた。本日誕生日の彼女が。
「友美!!??」
朝起き、まだ寝癖のある髪も直さず、光は、和室から出てきて驚く。
「おはよう光!!」
「友美おはよう……じゃなくて、なんでケーキワンホール朝から食べようとしてるんだ!!??」
友美は、光の、ことを気にせずに食べる。
「お誕生日だもの!! ケーキを食べるのは、普通よ!!」
「確かにそうなんだが……」
せっかく作ろうとしていたのにケーキを。これだと、今年は、作っても無駄かもしれないと、光は、思ってしまっていた。
美味しいケーキを食べながら友美は、落ち込む光を見ていう。
「私の夢のひとつ1日ケーキ三昧!! を叶えようとしてるだけよ」
「1日ケーキ三昧!?」
「そう!! だから光の手作りケーキも私待ってるからね!!」
光は、微笑むという。
「それって俺の手作りケーキが一番の楽しみってことかな??」
友美は、ケーキをたべながらいう。
「そうよ」
友美は、まだ使ってないフォークを持つと、ケーキをとり、そして立ち上がると、光の口にケーキを運んだ。
「あーん」
光は、ケーキを食べるという。
「美味しい!! これどこの……」
「確かここよ!!」
友美は、箱を光に見せると、光は、目を見開く。
「人気パティスリーのじゃないか!!??」
「みたいね!! 予約して買いにいったけど、すごい行列だったもの!!」
一度食べたいと思っていたパティスリーのケーキを食べれるなんて。
光は、思わぬ出来事に胸を踊らせた。
「残り食べる??」
光は、すぐに頷くと、友美は、残りを光にあげた。
「友美半分食べた??」
「食べたわ」
「なら遠慮なく!!」
美味しそうにケーキを食べる光。友美は、そんな彼を見て微笑むと、立ち上がった。
ケーキを堪能し、光は、満足な顔をすると気づく。キッチンからいい香りがするのを。
慌ててキッチンにいくと、友美が美味しそうな朝食を作っていた。
「友美!?」
「なに??」
「朝ごはん……」
「あと少しだから待っててね!!」
「ありがとう……」
誕生日の主役がなぜ朝ごはんを作っているのか。
光は、油断したと思いながらもとりあえず着替え、洗濯をしようとしたが、洗濯機がすでに動いており、更に驚く。
「友美がやってたよ」
「白野威なんで……」
「誕生日だからって張り切ってたからじゃないの」
いつもは、乗り気じゃない誕生日なのに、なぜ今年は、友美は、こんなにも乗り気なのか。理由は、光にもそして白野威にも分かっていなかった。
「まさか誕生日だから恩返しとか……」
「友美が誕生日だからってやる?? いつもしてるじゃん」
「確かに」
ますますなぜ彼女が張り切っているのかなぞである。
美味しい朝食を食べ、子供たちが友美に、おめでとうというなか、光は、じっと友美を観察していた。
「ママ行ってきまーす!!」
「いってらっしゃい!!」
子供たちが図書館にいくのを見送ると、家事をし、そして仕事を始める。
光は、一緒に家事をし、掃除をしながらますます分からなくなっていた。
そして友美が仕事をおえる頃、光は、我慢できず聞いた。
「友美」
「なに??」
「ことし誕生日乗り気なのは、なぜ??」
友美は、しばらく考えると言った。
「今まで誕生日って別にどうでもよかったの。でも毎年私の大切な家族が祝ってくれるから今年は、自分自身も祝おうと思って!! だから去年やらなかったことをやってるわけ!!」
光は、微かに瞳を揺らすと微笑む。友美がまさかこう言う時が来るなんて。
思わず光は、友美を抱き締めた。
「光??」
「友美……よかった……」
何故光がこう言ったのか。友美には、理由がわかっていた。
友美も微笑むと言う。
「少しは、成長したでしょう??」
「うん」
友美は、光から離れると、ノートパソコンをかたづけはじめた。
「次は、おでかけねー」
「お出かけ??」
「そう!! タブレットを見にね!! 今使ってるのまだ、使えるけど新しいの見ようかなぁ~って!!」
これは、もしかして。光は、まっすぐに友美を見て言った。
「俺もついていく」
「えっ!?」
「絶対についていくからな!!」
なんだろう。断れない雰囲気だ。
友美は、頷くと、光は、にっこり微笑み和室への入っていった。
「なんか変なやる気入ってない!!??」
「友美が何時もと違う行動をするからだっつうの」
白野威は、そう言うと大きなあくびをした。
「え??」
それが原因とは、どう言うことだろうか。その後光が和室から出てくると、二人は、留守を白野威に任せ、出かけた。
さっそう二人は、家電量販店にやって来た。
タブレットコーナーに来ると、早速友美は、色々みる。
「おー!! これいいかも……」
お値段は、かわいくないが、最新式のものになるのこれくらいが普通だろう。
友美は、欲しいかもと思いつつも我慢と自分に言い聞かせたとき、隣から声が。
「買おうか??」
悪魔の囁きである。
友美は、光に微笑むと彼の腕をつかむとその場を離れた。
「友美!!??」
「光さっきから私が見るものなんでも。買おうか?? ってそんな勿体ないこと出来るわけないでしょう!?」
友美は、ため息をつく。
「だって友美の誕生日だから!!」
友美は、真顔になるという。
「よく言うわ。なにかと理由つけて買ってあげる!! ってよくいってるのに」
「それでも!!」
友美は、とりあえずタブレットは、買わないことにした。
「帰るわよ」
「買わないの!!??」
「買わない!!」
むしろ買えない。光がいるから、その後二人は、帰宅した。
帰宅後光は、和室からある箱を持ってきた。
「なにこれ??」
「実は……ごめんなさい……」
何故光は、謝るのだろうか。
友美は、首をかしげながら箱の中身を見たとき驚いたかおに。
「……光これまさか買ったの!? さっき」
「さっきじゃない。友美が最近見てたから……最悪俺が使うしいいかなぁ……って」
光が出してきたのは、タブレット。しかも新型の機種だ。
「……友美が見に行くたいったからなら気に入ったやつを買ってあげた方がいいかなぁ~と思って……」
間違いなく友美におこられる。光がそう思ったとき、友美は、スマホであることを調べ、そして鞄から財布を取り出すとお札を光に差し出した。
「これからいいかしら??」
「えっ!?」
「こんないいもの光にだけ出させるなんて無理よ。だから折半!! 今これだけしかないから残りは、後日渡すわ」
光は、忘れていた。友美が金銭にかんしては、けっこうきっちりしていることを。たぶん、光も使うからといったから折半と言い出したのだろう。
光は、差し出されたお札を受け取ると、すぐに友美に差し出した。
「要らない」
「でも……」
「もとから友美へのプレゼントにするために買ったんだから!! もしそれでも気になるって言うのなら俺にいっぱい友美のイラスト見せてください!!」
友美は、差し出されたお札を見ると、そのまま受け取り、財布に片付けた。
「分かったわ」
彼が喜んでくれるなら描くだけだ。友美は、そう思いながら今なら渡せるのでは、と、光に小箱を差し出した。
「光何時もありがとう」
差し出された小箱を受けとり中を見ると、光は、驚いたかおをした。
「香水!?」
「私の手作りだけどね」
光は、嬉しそうに微笑むと言う。
「ありがとう友美」
「よかった!!」
「友美まさかこれも??」
「そう!! 誕生日だからいつもありがとうってお礼に!! 子供たちにももちろん今朝あげたわ!!」
そういえば今朝、子供たちからプレゼントを受け取っていたあとに友美もなにか渡していたような。
光は、優しく微笑むと友美を抱き締めた。
「お誕生日おめでとう」
「ありがとう光!!」
友美は、期待に満ちた眼差しで光を見る。
光は、苦笑い浮かべると言った。
「作るからまってて!! 本当に食欲旺盛なんだから」
「てへ!!」
笑う友美もかわいい。
光は、そういうとキッチンにいき、ケーキを作り出し、完成すると出来たてのケーキを友美が幸せそうな顔をし食べる。
そんな彼女をみて、可愛いと光は、思いながら、友美もまたやっぱり彼のケーキが一番と思っていた。
「そういえばお義母さんが夜に誕生日会するとか言ってたような……」
「えっ!!??」
友美は、顔を青ざめると言う。
「逃げたい!!」
「駄目。おとなしくお祝いされなさい!!」
この声は、友美は、リビングの入り口を見ると薫が立っていた。
「お母さん!!??」
「さぁ!! 光くん!! レッツゴー!!」
「はい!!」
「えっ!!??」
ケーキを食べ終えたとたん友美は、薫と光に実家に連行され、その夜楽しい誕生日会を過ごしたのであった。
「ハッピーバースデイ!! トュミー!!!」
何故か朝から友美が一人ケーキを食べようとしていた。本日誕生日の彼女が。
「友美!!??」
朝起き、まだ寝癖のある髪も直さず、光は、和室から出てきて驚く。
「おはよう光!!」
「友美おはよう……じゃなくて、なんでケーキワンホール朝から食べようとしてるんだ!!??」
友美は、光の、ことを気にせずに食べる。
「お誕生日だもの!! ケーキを食べるのは、普通よ!!」
「確かにそうなんだが……」
せっかく作ろうとしていたのにケーキを。これだと、今年は、作っても無駄かもしれないと、光は、思ってしまっていた。
美味しいケーキを食べながら友美は、落ち込む光を見ていう。
「私の夢のひとつ1日ケーキ三昧!! を叶えようとしてるだけよ」
「1日ケーキ三昧!?」
「そう!! だから光の手作りケーキも私待ってるからね!!」
光は、微笑むという。
「それって俺の手作りケーキが一番の楽しみってことかな??」
友美は、ケーキをたべながらいう。
「そうよ」
友美は、まだ使ってないフォークを持つと、ケーキをとり、そして立ち上がると、光の口にケーキを運んだ。
「あーん」
光は、ケーキを食べるという。
「美味しい!! これどこの……」
「確かここよ!!」
友美は、箱を光に見せると、光は、目を見開く。
「人気パティスリーのじゃないか!!??」
「みたいね!! 予約して買いにいったけど、すごい行列だったもの!!」
一度食べたいと思っていたパティスリーのケーキを食べれるなんて。
光は、思わぬ出来事に胸を踊らせた。
「残り食べる??」
光は、すぐに頷くと、友美は、残りを光にあげた。
「友美半分食べた??」
「食べたわ」
「なら遠慮なく!!」
美味しそうにケーキを食べる光。友美は、そんな彼を見て微笑むと、立ち上がった。
ケーキを堪能し、光は、満足な顔をすると気づく。キッチンからいい香りがするのを。
慌ててキッチンにいくと、友美が美味しそうな朝食を作っていた。
「友美!?」
「なに??」
「朝ごはん……」
「あと少しだから待っててね!!」
「ありがとう……」
誕生日の主役がなぜ朝ごはんを作っているのか。
光は、油断したと思いながらもとりあえず着替え、洗濯をしようとしたが、洗濯機がすでに動いており、更に驚く。
「友美がやってたよ」
「白野威なんで……」
「誕生日だからって張り切ってたからじゃないの」
いつもは、乗り気じゃない誕生日なのに、なぜ今年は、友美は、こんなにも乗り気なのか。理由は、光にもそして白野威にも分かっていなかった。
「まさか誕生日だから恩返しとか……」
「友美が誕生日だからってやる?? いつもしてるじゃん」
「確かに」
ますますなぜ彼女が張り切っているのかなぞである。
美味しい朝食を食べ、子供たちが友美に、おめでとうというなか、光は、じっと友美を観察していた。
「ママ行ってきまーす!!」
「いってらっしゃい!!」
子供たちが図書館にいくのを見送ると、家事をし、そして仕事を始める。
光は、一緒に家事をし、掃除をしながらますます分からなくなっていた。
そして友美が仕事をおえる頃、光は、我慢できず聞いた。
「友美」
「なに??」
「ことし誕生日乗り気なのは、なぜ??」
友美は、しばらく考えると言った。
「今まで誕生日って別にどうでもよかったの。でも毎年私の大切な家族が祝ってくれるから今年は、自分自身も祝おうと思って!! だから去年やらなかったことをやってるわけ!!」
光は、微かに瞳を揺らすと微笑む。友美がまさかこう言う時が来るなんて。
思わず光は、友美を抱き締めた。
「光??」
「友美……よかった……」
何故光がこう言ったのか。友美には、理由がわかっていた。
友美も微笑むと言う。
「少しは、成長したでしょう??」
「うん」
友美は、光から離れると、ノートパソコンをかたづけはじめた。
「次は、おでかけねー」
「お出かけ??」
「そう!! タブレットを見にね!! 今使ってるのまだ、使えるけど新しいの見ようかなぁ~って!!」
これは、もしかして。光は、まっすぐに友美を見て言った。
「俺もついていく」
「えっ!?」
「絶対についていくからな!!」
なんだろう。断れない雰囲気だ。
友美は、頷くと、光は、にっこり微笑み和室への入っていった。
「なんか変なやる気入ってない!!??」
「友美が何時もと違う行動をするからだっつうの」
白野威は、そう言うと大きなあくびをした。
「え??」
それが原因とは、どう言うことだろうか。その後光が和室から出てくると、二人は、留守を白野威に任せ、出かけた。
さっそう二人は、家電量販店にやって来た。
タブレットコーナーに来ると、早速友美は、色々みる。
「おー!! これいいかも……」
お値段は、かわいくないが、最新式のものになるのこれくらいが普通だろう。
友美は、欲しいかもと思いつつも我慢と自分に言い聞かせたとき、隣から声が。
「買おうか??」
悪魔の囁きである。
友美は、光に微笑むと彼の腕をつかむとその場を離れた。
「友美!!??」
「光さっきから私が見るものなんでも。買おうか?? ってそんな勿体ないこと出来るわけないでしょう!?」
友美は、ため息をつく。
「だって友美の誕生日だから!!」
友美は、真顔になるという。
「よく言うわ。なにかと理由つけて買ってあげる!! ってよくいってるのに」
「それでも!!」
友美は、とりあえずタブレットは、買わないことにした。
「帰るわよ」
「買わないの!!??」
「買わない!!」
むしろ買えない。光がいるから、その後二人は、帰宅した。
帰宅後光は、和室からある箱を持ってきた。
「なにこれ??」
「実は……ごめんなさい……」
何故光は、謝るのだろうか。
友美は、首をかしげながら箱の中身を見たとき驚いたかおに。
「……光これまさか買ったの!? さっき」
「さっきじゃない。友美が最近見てたから……最悪俺が使うしいいかなぁ……って」
光が出してきたのは、タブレット。しかも新型の機種だ。
「……友美が見に行くたいったからなら気に入ったやつを買ってあげた方がいいかなぁ~と思って……」
間違いなく友美におこられる。光がそう思ったとき、友美は、スマホであることを調べ、そして鞄から財布を取り出すとお札を光に差し出した。
「これからいいかしら??」
「えっ!?」
「こんないいもの光にだけ出させるなんて無理よ。だから折半!! 今これだけしかないから残りは、後日渡すわ」
光は、忘れていた。友美が金銭にかんしては、けっこうきっちりしていることを。たぶん、光も使うからといったから折半と言い出したのだろう。
光は、差し出されたお札を受け取ると、すぐに友美に差し出した。
「要らない」
「でも……」
「もとから友美へのプレゼントにするために買ったんだから!! もしそれでも気になるって言うのなら俺にいっぱい友美のイラスト見せてください!!」
友美は、差し出されたお札を見ると、そのまま受け取り、財布に片付けた。
「分かったわ」
彼が喜んでくれるなら描くだけだ。友美は、そう思いながら今なら渡せるのでは、と、光に小箱を差し出した。
「光何時もありがとう」
差し出された小箱を受けとり中を見ると、光は、驚いたかおをした。
「香水!?」
「私の手作りだけどね」
光は、嬉しそうに微笑むと言う。
「ありがとう友美」
「よかった!!」
「友美まさかこれも??」
「そう!! 誕生日だからいつもありがとうってお礼に!! 子供たちにももちろん今朝あげたわ!!」
そういえば今朝、子供たちからプレゼントを受け取っていたあとに友美もなにか渡していたような。
光は、優しく微笑むと友美を抱き締めた。
「お誕生日おめでとう」
「ありがとう光!!」
友美は、期待に満ちた眼差しで光を見る。
光は、苦笑い浮かべると言った。
「作るからまってて!! 本当に食欲旺盛なんだから」
「てへ!!」
笑う友美もかわいい。
光は、そういうとキッチンにいき、ケーキを作り出し、完成すると出来たてのケーキを友美が幸せそうな顔をし食べる。
そんな彼女をみて、可愛いと光は、思いながら、友美もまたやっぱり彼のケーキが一番と思っていた。
「そういえばお義母さんが夜に誕生日会するとか言ってたような……」
「えっ!!??」
友美は、顔を青ざめると言う。
「逃げたい!!」
「駄目。おとなしくお祝いされなさい!!」
この声は、友美は、リビングの入り口を見ると薫が立っていた。
「お母さん!!??」
「さぁ!! 光くん!! レッツゴー!!」
「はい!!」
「えっ!!??」
ケーキを食べ終えたとたん友美は、薫と光に実家に連行され、その夜楽しい誕生日会を過ごしたのであった。