光明ノ神子
ふと友美は、疑問に思っていた。押し入れの掃除をしていて。
「紙袋?? なんでこんなに??」
それは、箱に入れられた紙袋の束。なぜこんなにもあるのだろうか。
「これ捨ててもいいかな??」
箱を押し入れから箱を出し友美は、捨てようとしたとき、凄い勢いで襖が開いた。
「捨てちゃ駄目ーー!!!!!!!!」
ぜえぜえと肩で息をする夫に友美は、困惑していた。
「え?」
「だから捨てちゃ駄目だ……」
光は、箱を友美の手から優しく取った。
「それ光が貯めてたの??」
「そうだよ。俺の大事なもの」
紙袋を取っておくのは、女性が多いのでは、ないだろうか。
友美は、さすが我が夫。乙女だと思いながら、見ていた。光を。
「女性ならわかるけど男性がかわいい袋を貯めるのってあまり、イメージないわ」
「野郎だって袋をためることもある!! ちょっとしたことで色々使えるんだから!!」
「ちょっとしたことね……」
友美は、なぜわからないのか。光は、そう思いながら話した。
「誰かにものをあげるときとか、少しでもおしゃれになるし、選ぶのも楽しいだろ?? それにブランドの紙袋は、鞄やお弁当いれに使える!!」
「光使ってないじゃない。サブバックは、光の作った鞄。お弁当いれもしかり。なんな、風呂敷よね風呂敷」
正論を言われ光は、なみだめに。
「ということで捨てるわね!!」
箱を友美にとられまいと、光は、必死だ。
「友美のバカ!!」
「えぇ。私は、バカよ」
「認めないでくれるか!!??」
「事実だもの。それよりその紙袋そんなに大切なわけ??」
光は、全力で頷く。
「コレクションというわけね」
「そうとも言える!!」
友美は、ため息をつくという。
「光集めるのは、いいのよ。でも場所取り過ぎなの。色々と!!」
そう色々と。光は、かわいいものが好きで色々集めている。それ事態は、いいのだが量が多いのだ。
「もういっそう趣味用のマンション借りる??」
「そんな無駄なことするか!!」
「そう」
にしても凄い量だ。友美は、光の持っている箱から一つずつ袋を出した。
「ナチュラル系の素朴な袋ねぇ……クラフトの」
「かわいいだろ??」
「えぇ。でこっちは、凸版印刷された紙袋か」
「この、凸版印刷ならでは、のへこみがいいんだ!! あとこの袋の色味と!!」
「なるほど」
これは、少し面白いかもしれない。
「光あとで袋について語って??」
「語る!!??」
「そう。とりあえずお片付け終わったら、お願いね!!」
友美は、そういうと押し入れをさらに片付け始めた。
まさかこんなことになるなんて。光は、本当に大丈夫なのだろうかと少しばかり不安になるのであった。
珈琲のいい香りがリビングに広がるなか、友美は、にっこりと微笑み光を見ていたが、彼は、緊張した面持ちでチョコを食べる。
「光はやく!!」
「分かったよ……でその……」
友美は、箱のなかから今度は、可愛らしい色味の紙袋を出した。
「これってパティスリーの??」
「そうだよ」
どうやら友美が気になったものを出してくれるようだ。これなら少し安心。
「ここのパティスリーの袋は、可愛いし、このマットなつや感がよくて好きなんだ」
「この、猫のマークもかわいいかよね!!」
「そう!! あとこちらのパティスリーの袋もかわいいんだ!! この虹色のフィルムがまたよくて!!」
本当に改めて思うに紙袋は、その店のブランドやコンセプトをも表しているような気がする。
店の売り、想いがコンセプトとなりそこから発想されものがブランドを形作る物へとなる。
友美は、楽しそうに話す光の話に耳を傾けた。
「でこの書店の袋は、色味が深いから少し良いものを贈るのにつかえるんだよ!!」
「確かに」
機能よりも場合によっては、ブランドイメージの方が紙袋は、勝っているかもしれない。
「ブランドイメージか……」
「友美どうしたの??」
「光紙袋ってその、お店のブランドイメージを作るそして宣伝するものでしょう??」
「確かに」
「機能は、二の次よね??」
「たぶん」
しかし紙袋に求める機能とは、なんなのだろうか。
「私紙袋でもビニールつきは、好きよ!! あれ強いもの!! 破れないし、重たいものも入れれるし!!」
光は、機能ってそっちのかと思った。
「たぶん普通そこまでのものは、いれないよ??」
「だとしてもよ!! 私は、いれるし好きなの!!」
「友美の場合詰め込みすぎだよ……いつも……」
だからこそ光が何時も買い物にいくとにハラハラしている。頼むから荷物を分けていれてくれと。
「そうね。でもよ!!」
「確かにね」
「あと私ここの袋も好きよ!!」
そういい友美が取り出したのは、商談などでよく使われる有名な虎のマークのある羊羹屋の袋だった。
「格好いいし!! なにより強い!! そしてこの重厚なかんじと気品もいい!!」
「そりゃ……あんな、重たい羊羹をいれるんだから……丈夫だろ……」
「そこが大切!!」
光とは、真逆のチョイスに彼は、思った。友美って以外に渋いかもと。
「それにこの箱!! かっこいいし、なにより丈夫!!」
「そりゃ羊羹入れるからねぇ……」
「だからここの箱と袋は、好きよ!!」
光は、微笑むといった。
「そうか」
こういう友美も可愛いと思いながら。
「光紙袋ってなかなか奥が深いわね」
「でしょう??」
こうして相手の好きなものを知ることは、楽しい。友美は、そう思いながら微笑む。
「……光紙袋作ろうかな」
この発言に光は、あきれた顔をするという。
「作らなくていい!!」
「つまらない!!」
「つまらなくない!!」
また要らぬ火をつけたからも知れない。
光は、ほほを膨らます友美をみて、ため息をつく。可愛いんだか、こういう変なオタク精神は、困ると。
「なら光の写真集を……」
「更に作るな!!」
友美は、更に頬を膨らますが、光は、ため息をつくと、友美の頬をつついた。
「あまり膨らますとハリセンボンみたいになるよ」
「だって……」
「俺だって嫌なの」
「分かりました……」
今度は、萎れた。
光は、優しく微笑むと友美を抱き締めた。
「とりあえずこれで我慢してください」
「うん……」
これは、これでいいかなと友美は、思い嬉しそうに微笑むと言った。
「光のばか」
「さっきの仕返し??」
「仕返し」
二人は、微笑み合うと口づけをした。
「お父さんちょっとええ??」
「榎麟どうした??」
リビングに入ってきた榎麟に呼ばれ、光は、入り口に。
「ママ寂しい??」
そして一緒にきた、遊李は、友美のところへ来ると、聞く。
「寂しくないわよ。それに遊李と榎麟に呼ばれたら行くのが私達だもの」
友美は、息子を抱き締めるという。
「ママとパパって本当に仲良しだしい、いいママとパパだね!!」
「あら嬉しい!! ありがとう!!」
榎麟は、遊李と友美の話を聞きながらポツリと呟やく。
「私もお父さんとお母さんがええ親やと思う」
光は、少し驚いたが微笑むと言った。
「ありがとう」
そしてめいいっぱい抱き締めると榎麟は、遊李の方を見ると彼も苦笑いを浮かべる。
夫婦とは、本当に似ている。二人は、そんな言葉を思い出しながら微笑む。仲の良い両親を見ながら。
「紙袋?? なんでこんなに??」
それは、箱に入れられた紙袋の束。なぜこんなにもあるのだろうか。
「これ捨ててもいいかな??」
箱を押し入れから箱を出し友美は、捨てようとしたとき、凄い勢いで襖が開いた。
「捨てちゃ駄目ーー!!!!!!!!」
ぜえぜえと肩で息をする夫に友美は、困惑していた。
「え?」
「だから捨てちゃ駄目だ……」
光は、箱を友美の手から優しく取った。
「それ光が貯めてたの??」
「そうだよ。俺の大事なもの」
紙袋を取っておくのは、女性が多いのでは、ないだろうか。
友美は、さすが我が夫。乙女だと思いながら、見ていた。光を。
「女性ならわかるけど男性がかわいい袋を貯めるのってあまり、イメージないわ」
「野郎だって袋をためることもある!! ちょっとしたことで色々使えるんだから!!」
「ちょっとしたことね……」
友美は、なぜわからないのか。光は、そう思いながら話した。
「誰かにものをあげるときとか、少しでもおしゃれになるし、選ぶのも楽しいだろ?? それにブランドの紙袋は、鞄やお弁当いれに使える!!」
「光使ってないじゃない。サブバックは、光の作った鞄。お弁当いれもしかり。なんな、風呂敷よね風呂敷」
正論を言われ光は、なみだめに。
「ということで捨てるわね!!」
箱を友美にとられまいと、光は、必死だ。
「友美のバカ!!」
「えぇ。私は、バカよ」
「認めないでくれるか!!??」
「事実だもの。それよりその紙袋そんなに大切なわけ??」
光は、全力で頷く。
「コレクションというわけね」
「そうとも言える!!」
友美は、ため息をつくという。
「光集めるのは、いいのよ。でも場所取り過ぎなの。色々と!!」
そう色々と。光は、かわいいものが好きで色々集めている。それ事態は、いいのだが量が多いのだ。
「もういっそう趣味用のマンション借りる??」
「そんな無駄なことするか!!」
「そう」
にしても凄い量だ。友美は、光の持っている箱から一つずつ袋を出した。
「ナチュラル系の素朴な袋ねぇ……クラフトの」
「かわいいだろ??」
「えぇ。でこっちは、凸版印刷された紙袋か」
「この、凸版印刷ならでは、のへこみがいいんだ!! あとこの袋の色味と!!」
「なるほど」
これは、少し面白いかもしれない。
「光あとで袋について語って??」
「語る!!??」
「そう。とりあえずお片付け終わったら、お願いね!!」
友美は、そういうと押し入れをさらに片付け始めた。
まさかこんなことになるなんて。光は、本当に大丈夫なのだろうかと少しばかり不安になるのであった。
珈琲のいい香りがリビングに広がるなか、友美は、にっこりと微笑み光を見ていたが、彼は、緊張した面持ちでチョコを食べる。
「光はやく!!」
「分かったよ……でその……」
友美は、箱のなかから今度は、可愛らしい色味の紙袋を出した。
「これってパティスリーの??」
「そうだよ」
どうやら友美が気になったものを出してくれるようだ。これなら少し安心。
「ここのパティスリーの袋は、可愛いし、このマットなつや感がよくて好きなんだ」
「この、猫のマークもかわいいかよね!!」
「そう!! あとこちらのパティスリーの袋もかわいいんだ!! この虹色のフィルムがまたよくて!!」
本当に改めて思うに紙袋は、その店のブランドやコンセプトをも表しているような気がする。
店の売り、想いがコンセプトとなりそこから発想されものがブランドを形作る物へとなる。
友美は、楽しそうに話す光の話に耳を傾けた。
「でこの書店の袋は、色味が深いから少し良いものを贈るのにつかえるんだよ!!」
「確かに」
機能よりも場合によっては、ブランドイメージの方が紙袋は、勝っているかもしれない。
「ブランドイメージか……」
「友美どうしたの??」
「光紙袋ってその、お店のブランドイメージを作るそして宣伝するものでしょう??」
「確かに」
「機能は、二の次よね??」
「たぶん」
しかし紙袋に求める機能とは、なんなのだろうか。
「私紙袋でもビニールつきは、好きよ!! あれ強いもの!! 破れないし、重たいものも入れれるし!!」
光は、機能ってそっちのかと思った。
「たぶん普通そこまでのものは、いれないよ??」
「だとしてもよ!! 私は、いれるし好きなの!!」
「友美の場合詰め込みすぎだよ……いつも……」
だからこそ光が何時も買い物にいくとにハラハラしている。頼むから荷物を分けていれてくれと。
「そうね。でもよ!!」
「確かにね」
「あと私ここの袋も好きよ!!」
そういい友美が取り出したのは、商談などでよく使われる有名な虎のマークのある羊羹屋の袋だった。
「格好いいし!! なにより強い!! そしてこの重厚なかんじと気品もいい!!」
「そりゃ……あんな、重たい羊羹をいれるんだから……丈夫だろ……」
「そこが大切!!」
光とは、真逆のチョイスに彼は、思った。友美って以外に渋いかもと。
「それにこの箱!! かっこいいし、なにより丈夫!!」
「そりゃ羊羹入れるからねぇ……」
「だからここの箱と袋は、好きよ!!」
光は、微笑むといった。
「そうか」
こういう友美も可愛いと思いながら。
「光紙袋ってなかなか奥が深いわね」
「でしょう??」
こうして相手の好きなものを知ることは、楽しい。友美は、そう思いながら微笑む。
「……光紙袋作ろうかな」
この発言に光は、あきれた顔をするという。
「作らなくていい!!」
「つまらない!!」
「つまらなくない!!」
また要らぬ火をつけたからも知れない。
光は、ほほを膨らます友美をみて、ため息をつく。可愛いんだか、こういう変なオタク精神は、困ると。
「なら光の写真集を……」
「更に作るな!!」
友美は、更に頬を膨らますが、光は、ため息をつくと、友美の頬をつついた。
「あまり膨らますとハリセンボンみたいになるよ」
「だって……」
「俺だって嫌なの」
「分かりました……」
今度は、萎れた。
光は、優しく微笑むと友美を抱き締めた。
「とりあえずこれで我慢してください」
「うん……」
これは、これでいいかなと友美は、思い嬉しそうに微笑むと言った。
「光のばか」
「さっきの仕返し??」
「仕返し」
二人は、微笑み合うと口づけをした。
「お父さんちょっとええ??」
「榎麟どうした??」
リビングに入ってきた榎麟に呼ばれ、光は、入り口に。
「ママ寂しい??」
そして一緒にきた、遊李は、友美のところへ来ると、聞く。
「寂しくないわよ。それに遊李と榎麟に呼ばれたら行くのが私達だもの」
友美は、息子を抱き締めるという。
「ママとパパって本当に仲良しだしい、いいママとパパだね!!」
「あら嬉しい!! ありがとう!!」
榎麟は、遊李と友美の話を聞きながらポツリと呟やく。
「私もお父さんとお母さんがええ親やと思う」
光は、少し驚いたが微笑むと言った。
「ありがとう」
そしてめいいっぱい抱き締めると榎麟は、遊李の方を見ると彼も苦笑いを浮かべる。
夫婦とは、本当に似ている。二人は、そんな言葉を思い出しながら微笑む。仲の良い両親を見ながら。