光明ノ神子
簪を見ながら友美は、ふと思った。桜と李の花があしらわれた簪。彼女にとっては、桜は、特別や花とも言える。
「そういえば李にも意味が……」
あるのだろうか。簪をてにもつと、シャリンと音をたてあしらわれている宝石に光が屈折し、輝く。
この簪は、光がプロポーズの時にくれたものだ。何故彼は、この簪を選んだのだろうか。何度か聞いたら桜と李は、俺達にとって特別だからと光は、言った。しかしそれ以上のことを光は、言わなかった。何故特別なのかという理由を。
「友美そんなに気になるなら聞いてみたら??」
隣で座っている白野威を友美は、みると頷く。
「そうね」
簪を髪にさすと友美は、立ち上がる。
「さて用事しようかな!!」
懐かしい記憶を思い出し友美は、微笑むと買い出しへと向かった。
夜も更けた頃、子供たちも寝静まり、普段よりも静かになったリビングで光は、じっと半紙を見つめていた。そこに綴られたことを思い出しながら。
「話ってなんなんだ……」
夕方帰宅すると友美に真っ先にこの半紙を渡された。絶対に読んでくれという言葉と共に。光は、夕飯を作り終えてから文を読むとそこには、夜23:00に書物室に来てほしいとだけかかれていたのである。
まさか大事な話でもするのだろうか。しかし、夫婦なかは、悪くなくむしろいい。今話し合わなければならないことは、とくになっかたはずだ。
「まさか知らぬ間にやらかした……」
不安になりながら光は、指定された時間が近づき、書物室に。そして時間になるとノックし中には入ると机の上には、ハーブティーとケーキが置かれていた。
「え??」
思ったよりも明るい雰囲気に光は、困惑していると、友美が目の前に。
「光ケーキ食べよう!!」
楽しげに微笑む友美。どうやら光の予想は、ハズレたらしい。
「うん」
光は、中には入るとさっそく友美の向かいに座る。そして友美は、ケーキを光の前におき、ハーブティーをコップに入れると光の前におき、座った。
「友美あの文の件だが……」
「そんなにかしこまらなくていいわ光」
友美は、不穏な雰囲気の夫に困ったように微笑むという。
「実は、この簪について聞きたいの」
友美は、簪を机の上に置くと光は、少し驚いた顔をした。
「でどんなことだ……聞きたいことって」
「この簪の李が光にとって特別な花ってことかってこと。桜は、私達に……いえ私にとって特別の花ってわかるわ。でも李って……」
光は、ハーブティーを飲むと恥ずかしそうに視線をそらした。
「話さないとダメ??」
「ダメ!!」
友美からのあつに光は、観念し話を始めた。
「昔々あるところに一柱の男神がいました」
友美は、何故お伽噺をするのかと思いながらもあえて突っ込まず聞いた。
「その男神は、この世界で一番はじめの女神に恋をし、日々彼女のもとに訪れ猛烈にアタックしました」
友美は、話を聞きながらどこかで覚えがあると感じていた。
「女神は、怪訝そうにでも男神を追い返そうとは、しませんでした。しかし男神から贈られるものは、ほぼ返していました。花以外」
「花以外……」
「花は、女神にとって、もし断れば、捨てられる。切られたとは、いえ、大切な命だからと受け取っていたのです。しかし菓子や装飾品は、まったく受け取ろうとしなかった。しかしある時男神は、ある果実を女神に贈りました。女神は、しばらく悩んだすえ、その果実だけは、受け取ったのです。その果実と果実の花は、男神にとって特別なものになり、事あるごとに男神は、女神にその果実を贈ったのでした。自分の想いを乗せて。おしまい」
友美は、話を聞き終え、唖然とすると言った。
「それ私と光の話じゃない!! 厳密には夢珠と煌の話だけど!!」
光は、頷くと視線をそらした。
「だからその……はじまりの時に俺にとっては、特別な花になったから……で李と桜のその簪にしようと……あと友美の誕生日のお花も李なんだ!! ほら運命感じるよね!!」
友美は、そうだろうかと思いながらふと、光の誕生花は、なんだろうと気になった。
椅子から立ち上がると、一冊の本を本棚から取りだし、座った。
「光のお花は、ライラックか……」
花言葉も彼らしいものだ。
「なるほど」
光は、なにか話してくれるのかとわくわくしていたのに友美のなかで自己完結してしまい少し眉を下げた。
「とりあえず簪のなぞも解けたし、よかったわ。ありがとう光」
「それは、いいけど……」
光は、どこか物足りない感じがしていた。
「あの俺の姫その事を聞けて嬉しかった??」
友美は、ケーキを食べながら考えとりあえず頷いた。
「まぁね」
「そう……」
すごく感激したとか言ってくれと光は、思いながらケーキを空しく食べていると、友美が言った。
「まぁどうであれ、知りたかったのよ」
友美は、微笑む。友美がそういうのならそうなのだろう。光は、そう思いながらケーキを食べ終えた。
「そうか」
「それに……」
友美は、目を伏せるとかんざしに触れ言った。
「やっぱり私と光の繋がりや愛も感じれたから……」
恥ずかしそうに友美は、言うと、光は、先程までの友美の様子は、照れていたのかと分かり、ホッとした。
「友美今すぐ抱き締めていいですか??」
たまらない可愛すぎる。光は、溢れている友美への思いを伝えたく言うが、友美は、嫌そうな顔に。
「嫌よ。光長いもん!!」
断られ光は、落ち込む。
「わかったよ……でも手を握るのはいいよね!!??」
たとて当たって砕けても諦めないのが光である。
友美は、光のしつこさにさすがと思いながら言う。
「それくらいな、いいわよ」
机の上にある彼女の手に光は、自分の手を重ねるの嬉しそうに笑った。
「友美!! やっぱり友美は、可愛い!!」
太陽のように温かで眩しい笑みを友美は、目を細める。彼のこういうところがやはり好きだと思いながら。
「素直っていいことね」
「そりゃ素直が一番!!」
確かに素直が一番だ。
友美は、ならと恥ずかしそうに思いを口にする。
「李の花に込められた想いを知れてよかったわ。やっぱり特別な意味があったって分かったし」
「それは、よかったよ。あのままあんな反応だと俺も話したかいなかったぞ」
確かに聞いておいて失礼かもしれない。
友美は、苦笑いを浮かべると言った。
「確かに」
「そういえば先程なんで俺の誕生日花を??」
「少し気になったから。それと私も光になにか贈るとき使えると思って!!」
光は、嬉しそうに微笑むと言った。
「ありがとう。その気持ちだけでも素敵な贈り物だよ」
なぜ光は、さらりとこんな素敵な台詞が言えるのだろうか。友美は、そうと思いながら微笑むと言った。
「ありがとう」
「さて寝ようか……」
「そうね」
使った食器をもち、二人は、書物室を出るもキッチンに。後片付けをし、歯を磨き終えるの和室へ。
「光今日は、その……手を繋いでもいい??」
光は、友美からまさかこんなお願いをされるとは、思ってもおらず、布団を敷きながら優しく微笑むと柔らかな声色で言う。
「もちろん」
「ありがとう!!
布団を敷き、中にはいるとさっそく友美は、光の手を握る。
温かくしかし男らしい大きな手。
友美は、嬉しそうに笑う。
「光の手やっぱり好きだなぁ……」
光は、微笑むと友美を抱き締めた。
「ありがとう。俺も好きだよこうして友美と寝るのも」
友美は、嬉しそうに微笑む。こうして大切な人と過ごせることに幸せを感じて。
「私もよ。光おやすみなさい」
「おやすみ大切な俺の姫」
二人は、口付けをすると愛する人を感じながら幸せな夢の中へと落ちていくのであった。
「そういえば李にも意味が……」
あるのだろうか。簪をてにもつと、シャリンと音をたてあしらわれている宝石に光が屈折し、輝く。
この簪は、光がプロポーズの時にくれたものだ。何故彼は、この簪を選んだのだろうか。何度か聞いたら桜と李は、俺達にとって特別だからと光は、言った。しかしそれ以上のことを光は、言わなかった。何故特別なのかという理由を。
「友美そんなに気になるなら聞いてみたら??」
隣で座っている白野威を友美は、みると頷く。
「そうね」
簪を髪にさすと友美は、立ち上がる。
「さて用事しようかな!!」
懐かしい記憶を思い出し友美は、微笑むと買い出しへと向かった。
夜も更けた頃、子供たちも寝静まり、普段よりも静かになったリビングで光は、じっと半紙を見つめていた。そこに綴られたことを思い出しながら。
「話ってなんなんだ……」
夕方帰宅すると友美に真っ先にこの半紙を渡された。絶対に読んでくれという言葉と共に。光は、夕飯を作り終えてから文を読むとそこには、夜23:00に書物室に来てほしいとだけかかれていたのである。
まさか大事な話でもするのだろうか。しかし、夫婦なかは、悪くなくむしろいい。今話し合わなければならないことは、とくになっかたはずだ。
「まさか知らぬ間にやらかした……」
不安になりながら光は、指定された時間が近づき、書物室に。そして時間になるとノックし中には入ると机の上には、ハーブティーとケーキが置かれていた。
「え??」
思ったよりも明るい雰囲気に光は、困惑していると、友美が目の前に。
「光ケーキ食べよう!!」
楽しげに微笑む友美。どうやら光の予想は、ハズレたらしい。
「うん」
光は、中には入るとさっそく友美の向かいに座る。そして友美は、ケーキを光の前におき、ハーブティーをコップに入れると光の前におき、座った。
「友美あの文の件だが……」
「そんなにかしこまらなくていいわ光」
友美は、不穏な雰囲気の夫に困ったように微笑むという。
「実は、この簪について聞きたいの」
友美は、簪を机の上に置くと光は、少し驚いた顔をした。
「でどんなことだ……聞きたいことって」
「この簪の李が光にとって特別な花ってことかってこと。桜は、私達に……いえ私にとって特別の花ってわかるわ。でも李って……」
光は、ハーブティーを飲むと恥ずかしそうに視線をそらした。
「話さないとダメ??」
「ダメ!!」
友美からのあつに光は、観念し話を始めた。
「昔々あるところに一柱の男神がいました」
友美は、何故お伽噺をするのかと思いながらもあえて突っ込まず聞いた。
「その男神は、この世界で一番はじめの女神に恋をし、日々彼女のもとに訪れ猛烈にアタックしました」
友美は、話を聞きながらどこかで覚えがあると感じていた。
「女神は、怪訝そうにでも男神を追い返そうとは、しませんでした。しかし男神から贈られるものは、ほぼ返していました。花以外」
「花以外……」
「花は、女神にとって、もし断れば、捨てられる。切られたとは、いえ、大切な命だからと受け取っていたのです。しかし菓子や装飾品は、まったく受け取ろうとしなかった。しかしある時男神は、ある果実を女神に贈りました。女神は、しばらく悩んだすえ、その果実だけは、受け取ったのです。その果実と果実の花は、男神にとって特別なものになり、事あるごとに男神は、女神にその果実を贈ったのでした。自分の想いを乗せて。おしまい」
友美は、話を聞き終え、唖然とすると言った。
「それ私と光の話じゃない!! 厳密には夢珠と煌の話だけど!!」
光は、頷くと視線をそらした。
「だからその……はじまりの時に俺にとっては、特別な花になったから……で李と桜のその簪にしようと……あと友美の誕生日のお花も李なんだ!! ほら運命感じるよね!!」
友美は、そうだろうかと思いながらふと、光の誕生花は、なんだろうと気になった。
椅子から立ち上がると、一冊の本を本棚から取りだし、座った。
「光のお花は、ライラックか……」
花言葉も彼らしいものだ。
「なるほど」
光は、なにか話してくれるのかとわくわくしていたのに友美のなかで自己完結してしまい少し眉を下げた。
「とりあえず簪のなぞも解けたし、よかったわ。ありがとう光」
「それは、いいけど……」
光は、どこか物足りない感じがしていた。
「あの俺の姫その事を聞けて嬉しかった??」
友美は、ケーキを食べながら考えとりあえず頷いた。
「まぁね」
「そう……」
すごく感激したとか言ってくれと光は、思いながらケーキを空しく食べていると、友美が言った。
「まぁどうであれ、知りたかったのよ」
友美は、微笑む。友美がそういうのならそうなのだろう。光は、そう思いながらケーキを食べ終えた。
「そうか」
「それに……」
友美は、目を伏せるとかんざしに触れ言った。
「やっぱり私と光の繋がりや愛も感じれたから……」
恥ずかしそうに友美は、言うと、光は、先程までの友美の様子は、照れていたのかと分かり、ホッとした。
「友美今すぐ抱き締めていいですか??」
たまらない可愛すぎる。光は、溢れている友美への思いを伝えたく言うが、友美は、嫌そうな顔に。
「嫌よ。光長いもん!!」
断られ光は、落ち込む。
「わかったよ……でも手を握るのはいいよね!!??」
たとて当たって砕けても諦めないのが光である。
友美は、光のしつこさにさすがと思いながら言う。
「それくらいな、いいわよ」
机の上にある彼女の手に光は、自分の手を重ねるの嬉しそうに笑った。
「友美!! やっぱり友美は、可愛い!!」
太陽のように温かで眩しい笑みを友美は、目を細める。彼のこういうところがやはり好きだと思いながら。
「素直っていいことね」
「そりゃ素直が一番!!」
確かに素直が一番だ。
友美は、ならと恥ずかしそうに思いを口にする。
「李の花に込められた想いを知れてよかったわ。やっぱり特別な意味があったって分かったし」
「それは、よかったよ。あのままあんな反応だと俺も話したかいなかったぞ」
確かに聞いておいて失礼かもしれない。
友美は、苦笑いを浮かべると言った。
「確かに」
「そういえば先程なんで俺の誕生日花を??」
「少し気になったから。それと私も光になにか贈るとき使えると思って!!」
光は、嬉しそうに微笑むと言った。
「ありがとう。その気持ちだけでも素敵な贈り物だよ」
なぜ光は、さらりとこんな素敵な台詞が言えるのだろうか。友美は、そうと思いながら微笑むと言った。
「ありがとう」
「さて寝ようか……」
「そうね」
使った食器をもち、二人は、書物室を出るもキッチンに。後片付けをし、歯を磨き終えるの和室へ。
「光今日は、その……手を繋いでもいい??」
光は、友美からまさかこんなお願いをされるとは、思ってもおらず、布団を敷きながら優しく微笑むと柔らかな声色で言う。
「もちろん」
「ありがとう!!
布団を敷き、中にはいるとさっそく友美は、光の手を握る。
温かくしかし男らしい大きな手。
友美は、嬉しそうに笑う。
「光の手やっぱり好きだなぁ……」
光は、微笑むと友美を抱き締めた。
「ありがとう。俺も好きだよこうして友美と寝るのも」
友美は、嬉しそうに微笑む。こうして大切な人と過ごせることに幸せを感じて。
「私もよ。光おやすみなさい」
「おやすみ大切な俺の姫」
二人は、口付けをすると愛する人を感じながら幸せな夢の中へと落ちていくのであった。