ふと見ていた漫画。友美は、顔を青ざめていた。自分達の夜伽を思いだして。
｢光Sだった……｣
　ぽつりとつぶやくと友美は、和室へ。楽しげに編み物をしている夫の背をみて言わなければと思った。
｢光……私いじめられるのは、好きじゃないから！！｣
　編み物をしていた、光は、本能から今は、友美に向き合わなければと思い、編み物を文机の上に置くと友美のほうを見る。
　このまま放置すれば厄災が起こる。そんな気がしたので。
｢知ってるよ。それよりなぜそう思ったんだ？？｣
　友美は、スマホを光に見せると、光は、納得したようすでスマホを友美に返した。
｢俺は、普通です！！｣
｢でも光いっぱい……攻めてくるし……｣
｢せめてないです！！　あれは、友美への思いを伝えたいからだよ！！　あともっと！！　って言ってくるの誰です？？｣
　友美は、色々と早とちりしてしまったと顔を真っ赤にした。
｢ごめんなさい……｣
｢別にいいよ｣
　光は、両手を広げると友美は、光に抱き付いた。
　優しい温もりと柔軟剤の香りに心があたたかくなる。
　こうして早とちりしても受け止めてくれる光の寛大さには、何時も感謝している。
｢光ありがとう！！｣
　光は、微笑むと友美の頭を撫でる。
｢どういたしまして｣
　本当に可愛くて愛しい人。光は、優しく友美の頬に口付けをすると言った。
｢友美が望むならSっけも頑張ってみるよ？？｣
｢はぁ？？　やらなくていいから。やるならあまあまもやめてね？？｣
　光は、しょぼんと落ち込むとうるうると瞳をしだした。
｢ごめんなさい……だから嫌いにならないで……｣
　ここで虐めるのもかわいそうだろう。友美は、微笑むという。
｢光可愛いからついついいじめちゃうわ｣
｢友美は、やっぱりSだよ……｣
｢そうよ。ふふふ｣
　友美に抱き付き甘える光は、笑う友美の声を聞き思う。こういう友美も可愛いと。
｢俺って友美に骨抜きだな……｣
｢なによ今さら。光は、私のだから……ね！！｣
　二人は、微笑み合うと口付けをした。
｢熱々のは、いいけど柊麗が呼んでたよー二人とも！！｣
　白野威の声に二人は、ハッとすると慌ててリビングに。
｢パパ、ママ二胡聴いて欲しいんだけど……｣
｢いいわよ！！｣
｢もちろん！！｣
　二人は、顔を見合わすと微笑み合う。こうして愛する我が子にも恵まれ本当に幸せだと思いながら。