光明ノ神子
北風がひゅるりと吹き抜ける。今年一番の寒波がやって来たこの日光は、仕事帰りに買い物によると真っ先に鍋の材料を買った。
今日は、暖かいものにしよう。診療室で光は、仕事をしながら決めていた。
そして買い物を終えスーパーを出たときあることを思い出す。
「これだけ寒いと……な……」
光は、少し困った顔をしながらもどこか嬉しそうに微笑むと、クロスバイクに乗り、家に帰った。
鍵をあけ家のなかにはいるも子供たちが出迎えてくれた。
「パパおかえり!!」
「ただいま」
買ったものをもち、キッチンに。そして買ってきたものを冷蔵のにいれ、リビングに行ったとき、光は、少し驚いた。
「光おかえりなさい」
「ただいま」
微笑む友美だが、その姿は、漢服。珍しいこともあるものだ。
光は、和室へ着替えにいくと、リビングに戻ってきた。
友美のとなりに腰を下ろすと光は、まるで深窓の姫のような妻をみて頬を赤く染めた。
「光??」
「綺麗だよ」
友美は、驚いたかおをすると言う。
「ありがとう」
「珍しいねぇ……漢服って……」
「実は、昼間に神子の仕事で寒猫神社に行ったんだけど……真琴くんと美咲ちゃんに……墨汁をこぼされちゃって……」
真琴とは、ソーマ宅の長男であり、美咲とは、次女だ。
美咲は、もうすぐ一歳になり、真琴は、いま幼稚園というやんちゃざかり、仲良く遊んでいたのは、いいが父の墨汁を持ち逃げし見事に仕切りでつまづき、その墨汁は、友美が頭からかぶってしまった。
ユニとソーマが必死に謝ってくれたが、友美は、そこまで気にしておらず。ただ、着ていた服が悲惨になったとだけおもっていたのだ。
光は、話をきき顔を青ざめる。
「友美その服って……」
「ファストファッションのだから大丈夫……とりあえず。ただなんとか墨は、とれたんだけど、着る服がないとおもって漢服を着てるの」
「なるほど」
髪まできっちり漢服に合うようにしている友美は、とても可愛い。
光は、友美に触れかけたてを引っ込める。
「ごはんつくってくる……」
友美は、しょぼんと落ち込む光をみて首をかしげた。
「なにがあったのかしら……」
友美は、しばらく光の様子を見たあと、立ち上がりキッチンにそして料理をしている光の邪魔をしないように、後ろから彼を抱き締めた。
「光これでいい??」
シンクにお玉が当たる音がし、友美は、驚く。どうやら光が落としてしまったらしい。
「光??」
「ゆっ……友美いまそれダメ!!」
慌てる光に言われ友美は、どうしたらいいのかと戸惑う。
念のために離れようとしたとき、優しく光に抱き締められた。
「せっかく我慢してたのに……」
「我慢??」
「こうして抱き締めたかったんだよ……でもご飯作るの遅くなるから……今は、我慢と思って……」
友美は、楽しげに微笑むと言う。
「何て、可愛い悩みなのかしら」
「俺にとっては、大きな悩みです!!」
さてご飯を作らなければ、光は、友美から離れると、落としたお玉を洗いそして鍋を作り始めた。
「光お鍋??」
「そうだよ。今日は、お鍋」
「糸こん入る??」
「今日は、ない」
「そっか……」
背後から友美の残念そうな声が聞こえるが、それよりも光は、今必死に欲を抑えていた。
なぜまだへばりついているんだ友美と思いながら。
光が離れ、料理を再開したとき友美は、リビングに戻るだろうと光は、思っていたが、予そうを反し、友美は、光に抱きついていた。背後から。
「光~」
「なに??」
「カッコいいです」
「ありがとう」
頼むから可愛いことをしないでほしい。光は、鍋を作っていた。
「友美少し離れてくれる??」
「寒いからやだ」
光は、困った顔をすると友美の足下を見る。
「素足じゃないよね??」
「靴下はいてるわよ」
友美は、ほらと漢服のすそを上げいう。
「確かに」
「友美さんこのままだと、いただきますしちゃうかも知れないけど、いいのかな??」
光は、ここは、率直にいこうと言うが、友美は、しばらく考えると言う。
「帯ほどいて……少しずつというのが出来るわね!!」
光は、真顔になると火を止めると友美を横抱きにした。
「光まさか……夜伽を……」
期待に満ちた友美だが、彼女には、わるいが光は、その気は、まったくない。
友美をリビングに連れてくると座布団の上に降ろした。
「光!?」
「友美俺は、健全な、男だぞ!?」
「知ってるわ。だから期待したのに……」
ほほを膨らませ友美は、言う。
「……友美って本当に肉食」
「よく言うわ。光も同じじゃない」
夫婦とは、やはり似た者同士だ。
友美は、そういうと光の服の袖をつかむ。
「光覚悟してね??」
「えっ!? まって!?」
しかし光の制止は、効かなかった。友美は、光をそのまま和室につれていくと、なんと押し倒す。
にっこりと微笑む友美だが光は、顔をひきつらせた。
「友美晩御飯を……」
「お鍋なんだからもう出来てるでしょう?? 少し私に愛されなさい!!」
「うわぁ!!!!???」
閉じられた襖の中から光の悲鳴が聞こえるが、白野威は、無視。とりあえず子供たちが来たら少しご飯が遅くなると伝えるかと呑気にかまえていた。そしてしばらくして満足げな顔をした友美と疲れきった顔をした光が出てきた。
「友美まったく」
「白野威大丈夫!! ちゃんやることやってやったから!!」
光は、頷くと、そのままキッチンに。そして鍋の続きの作業をしすぐにリビングに鍋を持ってきて、携帯コンロの上に置いた。
「ほら!!」
「ほらじゃないよ。まったく……」
少し不機嫌な光に友美は、上目づかい言う。
「私のこと嫌い??」
光は、溜め息をつくと思わず自嘲した。
本当に自分は、彼女に惚れていると思いながら。
「嫌いなわけがないよ。本当に大好きだから……ただ、いきなりいただきます!! されて怒るどころか少し不安な友美を見、れて喜んでる自分に呆れてるだけ」
光は、友美のとなりに座り言うと友美は、微笑む。
「ふふふよかった」
「じゃ子供たちに声かけてくるから」
「私がやるのに……」
「無理させたくないから」
光は、ちゃっと音をたて友美に口付けをするとリビングを出ていった。
「いただきますされてって……光もきっちりあまあま攻めしてたんじゃん」
白野威は、友美の様子からそう判断するとニヤリと微笑む。やることやってるじゃんと光に思いながら。
「光……かっこよすぎる……」
「愛し合ったあとだから余計にと??」
「ですです。白野威」
本当にこの二人は、なかがよい、子供たちがやって来て皆で食卓を囲んでいる間も友美は、ずっと光に触れているほどに。
食事を終え片付けを光がしていても手伝いながら隙を見て抱きつく。
家事も終わり、少しゆっくり出来ると炬燵に光は、入ったとに、友美が光の膝の上に頭をのせた。
「友美は、寒いと愛し合いたいし、くっつきたいんだなやっぱり……」
頭上から聞こえる声に友美は、言った。
「そうかな?? 寒いと光にくっつきたくなるだけ。だから夜伽に関しては、違うかも少し」
「そうか」
ツンツンと光のお腹をつつき落ち込む友美。
そんな、彼女をみて光は、笑っていた。
「お肉が……ない……」
「そりゃ鍛えてますから」
「お肉ほしい……」
「体型崩れるから嫌です」
「光のけち……」
友美は、そういうと今度は、顔を青ざめる。
「やっぱりお肉つけないで!! 光!!」
本当に友美は、面白い。光は、微笑むと言う。
「分かったよ」
友美は、安心した顔をすると体を起こした。
「本当に今日は、寒い」
「今年一番の寒波だからな」
光は、やはり予想道理と思う。また友美がくっついてきた。こうして寒い日は、友美が高確率でくっついてくる。こうして。
「光ー発熱してー」
「しんどくなるからやだ」
「確かに」
光を抱き締め、友美は、言う。
「光ー」
「なに??」
「呼んでみただけ」
友美は、オチャメに笑うと光も楽しげに微笑む。こういう所もかわいい。
彼は、そう思うと優しく友美に口付けた。
「お風呂入ろっか」
「うん……」
光は、そう言うと風呂の支度へ。リビングに残された友美は、一人ほほをあかくそめた。
「本当に何年夫婦やってるのさ」
「白野威だって……光さりげなくかっこいいから……」
白野威に呆れられているが、友美は、別にいいと思っている。本当のことなのだから。
「さて温もってくるぞ~!!」
友美は、そういうと立ち上がり、和室へ向かったのであった。
今日は、暖かいものにしよう。診療室で光は、仕事をしながら決めていた。
そして買い物を終えスーパーを出たときあることを思い出す。
「これだけ寒いと……な……」
光は、少し困った顔をしながらもどこか嬉しそうに微笑むと、クロスバイクに乗り、家に帰った。
鍵をあけ家のなかにはいるも子供たちが出迎えてくれた。
「パパおかえり!!」
「ただいま」
買ったものをもち、キッチンに。そして買ってきたものを冷蔵のにいれ、リビングに行ったとき、光は、少し驚いた。
「光おかえりなさい」
「ただいま」
微笑む友美だが、その姿は、漢服。珍しいこともあるものだ。
光は、和室へ着替えにいくと、リビングに戻ってきた。
友美のとなりに腰を下ろすと光は、まるで深窓の姫のような妻をみて頬を赤く染めた。
「光??」
「綺麗だよ」
友美は、驚いたかおをすると言う。
「ありがとう」
「珍しいねぇ……漢服って……」
「実は、昼間に神子の仕事で寒猫神社に行ったんだけど……真琴くんと美咲ちゃんに……墨汁をこぼされちゃって……」
真琴とは、ソーマ宅の長男であり、美咲とは、次女だ。
美咲は、もうすぐ一歳になり、真琴は、いま幼稚園というやんちゃざかり、仲良く遊んでいたのは、いいが父の墨汁を持ち逃げし見事に仕切りでつまづき、その墨汁は、友美が頭からかぶってしまった。
ユニとソーマが必死に謝ってくれたが、友美は、そこまで気にしておらず。ただ、着ていた服が悲惨になったとだけおもっていたのだ。
光は、話をきき顔を青ざめる。
「友美その服って……」
「ファストファッションのだから大丈夫……とりあえず。ただなんとか墨は、とれたんだけど、着る服がないとおもって漢服を着てるの」
「なるほど」
髪まできっちり漢服に合うようにしている友美は、とても可愛い。
光は、友美に触れかけたてを引っ込める。
「ごはんつくってくる……」
友美は、しょぼんと落ち込む光をみて首をかしげた。
「なにがあったのかしら……」
友美は、しばらく光の様子を見たあと、立ち上がりキッチンにそして料理をしている光の邪魔をしないように、後ろから彼を抱き締めた。
「光これでいい??」
シンクにお玉が当たる音がし、友美は、驚く。どうやら光が落としてしまったらしい。
「光??」
「ゆっ……友美いまそれダメ!!」
慌てる光に言われ友美は、どうしたらいいのかと戸惑う。
念のために離れようとしたとき、優しく光に抱き締められた。
「せっかく我慢してたのに……」
「我慢??」
「こうして抱き締めたかったんだよ……でもご飯作るの遅くなるから……今は、我慢と思って……」
友美は、楽しげに微笑むと言う。
「何て、可愛い悩みなのかしら」
「俺にとっては、大きな悩みです!!」
さてご飯を作らなければ、光は、友美から離れると、落としたお玉を洗いそして鍋を作り始めた。
「光お鍋??」
「そうだよ。今日は、お鍋」
「糸こん入る??」
「今日は、ない」
「そっか……」
背後から友美の残念そうな声が聞こえるが、それよりも光は、今必死に欲を抑えていた。
なぜまだへばりついているんだ友美と思いながら。
光が離れ、料理を再開したとき友美は、リビングに戻るだろうと光は、思っていたが、予そうを反し、友美は、光に抱きついていた。背後から。
「光~」
「なに??」
「カッコいいです」
「ありがとう」
頼むから可愛いことをしないでほしい。光は、鍋を作っていた。
「友美少し離れてくれる??」
「寒いからやだ」
光は、困った顔をすると友美の足下を見る。
「素足じゃないよね??」
「靴下はいてるわよ」
友美は、ほらと漢服のすそを上げいう。
「確かに」
「友美さんこのままだと、いただきますしちゃうかも知れないけど、いいのかな??」
光は、ここは、率直にいこうと言うが、友美は、しばらく考えると言う。
「帯ほどいて……少しずつというのが出来るわね!!」
光は、真顔になると火を止めると友美を横抱きにした。
「光まさか……夜伽を……」
期待に満ちた友美だが、彼女には、わるいが光は、その気は、まったくない。
友美をリビングに連れてくると座布団の上に降ろした。
「光!?」
「友美俺は、健全な、男だぞ!?」
「知ってるわ。だから期待したのに……」
ほほを膨らませ友美は、言う。
「……友美って本当に肉食」
「よく言うわ。光も同じじゃない」
夫婦とは、やはり似た者同士だ。
友美は、そういうと光の服の袖をつかむ。
「光覚悟してね??」
「えっ!? まって!?」
しかし光の制止は、効かなかった。友美は、光をそのまま和室につれていくと、なんと押し倒す。
にっこりと微笑む友美だが光は、顔をひきつらせた。
「友美晩御飯を……」
「お鍋なんだからもう出来てるでしょう?? 少し私に愛されなさい!!」
「うわぁ!!!!???」
閉じられた襖の中から光の悲鳴が聞こえるが、白野威は、無視。とりあえず子供たちが来たら少しご飯が遅くなると伝えるかと呑気にかまえていた。そしてしばらくして満足げな顔をした友美と疲れきった顔をした光が出てきた。
「友美まったく」
「白野威大丈夫!! ちゃんやることやってやったから!!」
光は、頷くと、そのままキッチンに。そして鍋の続きの作業をしすぐにリビングに鍋を持ってきて、携帯コンロの上に置いた。
「ほら!!」
「ほらじゃないよ。まったく……」
少し不機嫌な光に友美は、上目づかい言う。
「私のこと嫌い??」
光は、溜め息をつくと思わず自嘲した。
本当に自分は、彼女に惚れていると思いながら。
「嫌いなわけがないよ。本当に大好きだから……ただ、いきなりいただきます!! されて怒るどころか少し不安な友美を見、れて喜んでる自分に呆れてるだけ」
光は、友美のとなりに座り言うと友美は、微笑む。
「ふふふよかった」
「じゃ子供たちに声かけてくるから」
「私がやるのに……」
「無理させたくないから」
光は、ちゃっと音をたて友美に口付けをするとリビングを出ていった。
「いただきますされてって……光もきっちりあまあま攻めしてたんじゃん」
白野威は、友美の様子からそう判断するとニヤリと微笑む。やることやってるじゃんと光に思いながら。
「光……かっこよすぎる……」
「愛し合ったあとだから余計にと??」
「ですです。白野威」
本当にこの二人は、なかがよい、子供たちがやって来て皆で食卓を囲んでいる間も友美は、ずっと光に触れているほどに。
食事を終え片付けを光がしていても手伝いながら隙を見て抱きつく。
家事も終わり、少しゆっくり出来ると炬燵に光は、入ったとに、友美が光の膝の上に頭をのせた。
「友美は、寒いと愛し合いたいし、くっつきたいんだなやっぱり……」
頭上から聞こえる声に友美は、言った。
「そうかな?? 寒いと光にくっつきたくなるだけ。だから夜伽に関しては、違うかも少し」
「そうか」
ツンツンと光のお腹をつつき落ち込む友美。
そんな、彼女をみて光は、笑っていた。
「お肉が……ない……」
「そりゃ鍛えてますから」
「お肉ほしい……」
「体型崩れるから嫌です」
「光のけち……」
友美は、そういうと今度は、顔を青ざめる。
「やっぱりお肉つけないで!! 光!!」
本当に友美は、面白い。光は、微笑むと言う。
「分かったよ」
友美は、安心した顔をすると体を起こした。
「本当に今日は、寒い」
「今年一番の寒波だからな」
光は、やはり予想道理と思う。また友美がくっついてきた。こうして寒い日は、友美が高確率でくっついてくる。こうして。
「光ー発熱してー」
「しんどくなるからやだ」
「確かに」
光を抱き締め、友美は、言う。
「光ー」
「なに??」
「呼んでみただけ」
友美は、オチャメに笑うと光も楽しげに微笑む。こういう所もかわいい。
彼は、そう思うと優しく友美に口付けた。
「お風呂入ろっか」
「うん……」
光は、そう言うと風呂の支度へ。リビングに残された友美は、一人ほほをあかくそめた。
「本当に何年夫婦やってるのさ」
「白野威だって……光さりげなくかっこいいから……」
白野威に呆れられているが、友美は、別にいいと思っている。本当のことなのだから。
「さて温もってくるぞ~!!」
友美は、そういうと立ち上がり、和室へ向かったのであった。