光明ノ神子

 師走で、天照が、忙しいといえど、今のオモヒカネには、関係ない。
「なんで居るんです……」
「それは、こちらの台詞よ」
 緊迫した空気が流れるなか、友美は、やるなら、よそでやれと思っていた。
「友美どう言うことだい!!」
「そうよ!!」
「ククリヒメがアポ無しで突撃してくるからよ」
 ククリヒメは、視線をそらした。
「それは……」
「友美何かされたとかないな!?」
「ないない。オモヒカネさん」
 とりあえずククリヒメの前では、親子ということは、隠しておくことにする。
「たまたま近くに来たから、久しぶりに会いに来たの!!」
「それは、嬉しいけど、ククリヒメ頼むから、オモヒカネさんと喧嘩は、しないでね!?」
「しないわよ!!」
 そうしない。ただ互いに何故いるのか気になるだけだ。
「とりあえず友美また来るわね」
「えぇ。また」
 ククリヒメは、そう言うと帰っていった。
「友美どうやって手なずけた!?」
「お父さん普通にしてたらよ」
 にしても手懐けたとは、失礼なと友美は、思った。
「やはり友美は、天然の神垂らしか……」
「違うと思うけど……」
 オモヒカネに関しては、父と名のれなかった、分が今爆破して凄いことになってるといえるが。
「でも、お父さんククリヒメと何かあるの??」
「何もないよ……でもククリヒメは、最古の縁結び、縁切りの神だ。その力は、強い。警戒は、しておこうかと」
 ククリヒメは、イザナギ、イザナミは、離婚する際に立ち会った神であり、縁結び、縁切りの神としては、古いといえる。
「なるほど」
「で何しに来たんだ??」
「顔見せにって言ってたけど。落雁もらったわ」
 確かにククリヒメの持ってきた袋には、落雁が。
「これ……」
「白山比咩神社でだされる御返しの落雁よ。甘くてすぐにとけて、美味しいのよねぇー」
「そうか」
「そう。で美味しいっていったら、それ以来来るときは、持ってきてくれるの!! で私は、お礼にお酒あげてるわ」
 確かに神に日本酒は、一番妥当の贈り物だ。好きな神が多いからだ。
「くっ……私は、何も持ってこれなかったと言うのに、ククリヒメは、持ってきただと!? 悔しい!!」
 そこ悔しがる事かも、友美は、呆れながら、オモヒカネをみていた。
「ママなんでオモヒカネさん居るの??」
 この声はとオモヒカネは、顔を青ざめる。なんとリビングの入り口に柊麗がいた。
「おかえり」
「ただいま!!」
 柊麗は、微笑む。
「ママなんでいるの??」
「遊びに来たのよ。あと柊麗実はねー」
 オモヒカネは、話さないでと思ったが遅し。
「オモヒカネさん実は、柊麗のお祖父ちゃん!!」
 柊麗は、首をかしげたが、すぐに驚く。
「そうなの!!??」
「色々あってようやく言う気になったみたい」
 まだ言う気になったないとオモヒカネは、言いたかったが、時すでに遅し。
 げんめつされたよなとオモヒカネは、思ったが、案外違った。
「やっと名乗ったのね!! こっちは、待ってたのよ!?」
「知ってたのかい!?」
「気配で分かる」
 柊麗は、そう言と、ランドセルを下ろして、プリントを友美に渡した。
「次の工作で牛乳パックを使うのね」
「ママお願いいたします!!」
「パパに言っとくわね!!」
「うん!!」
 柊麗は、そういうと、リビングを出ていった。
「友美その……」
「宿題しに行ったんだと思うわ。それよりもお父さん覚悟しといてね??」
「といいますと……私のヒットポイントもうゼロなんだが……」
「オモヒカネは、知恵の神。たぶん無理難題を柊麗からふっかけられるだろうけど、頑張ってね!!」
 オモヒカネは、どういうことだと思ったが、すぐに事件は、起こった。
 しばらくして、柊麗が戻ってくると、その手には、ビーカーが。
「お祖父ちゃん!!」
「はい……」
 孫は、可愛いが、なぜビーカーを持っているのか気になる。
「ホムンクルス作っちゃ駄目??」
 オモヒカネは、これかと友美の言葉を思い出し、顔をひきつる。
「柊麗!!??」
 友美は、思わず顔を青ざめた。
「だって、ママなんで、薬剤と精液いれた、腐敗したものがホムンクルスになるのか不思議なんだもん!!」
 友美は、そんなところ気にするなと思った。 
「最近言わないと思ったら……」
「パパにもママにと駄目!! って言われるもの!! ここは、知恵の神の力を借りないと!!」
「なんでそうなるんだ!?」
 オモヒカネは、友美を見たが、友美は、遠い目をしていた。
「だって知恵の神だもの!!」
 一先ずこれを解決しなければなさそうだ。
「で気になるのは、なぜそれが馬の体内で熟成させたら、人の形になるのか?? かい??」
「それもあるわ!!」
 オモヒカネは、考える。
「うーん」
「自然精霊がそう簡単に宿るとも思えない……」
「柊麗それは、分からない。下級ならいけるかもしれない」
「でもパラケルスス以外誰も造れてないのよ??」
「あの錬金術師の腕が良かったか、そもそもガセかもしれない」
「なるほど……」
 その後もオモヒカネと柊麗は、難しい話をした。
 ふと昔の事を思い出し、オモヒカネは、微笑む。
「お祖父ちゃん??」
「何もないよ」
 遥か昔父とこうして自分も色々訪ねていた。あの頃は、幸せだったなとふと思う。
「やはり血は、争えないようだ」
 オモヒカネは、そういうと、柊麗の頭を撫でた。そしてこのとき。
「ママいいよね!? 僕も!!」
「私も!!」
 遊李と榎麟がリビングに入ってきた。
「どうぞ~」
 なんだろうこの感じ。
 オモヒカネは、顔をひきつる。
「友美!?」
「じゃお父さん私は、螢のお迎えにいってくるから!!」
 友美は、そういうと出ていってしまった。
「お祖父ちゃん!!」
「はい」
 遊李は、分厚い本を持ってくる。
「天文学について聞きたいんだ!!」
「天文学!?」
「私は、地学!!」 
 オモヒカネは、困ったように笑い、見事に孫三人にわえくちゃにされ、螢が帰ってきたことにより、四人にわえくちゃにされ、てしまい。
 子供たちの気が済み、オモヒカネ離れる頃には、オモヒカネは、萎れていた。
「友美あれは……」
「探求の怪獣」
 友美は、短く答える。
「ありがとうお父さん!! これで光と私も今日は、色々聞かれなくて済むわー」
 オモヒカネは、顔をひきつる。
「毎日あれを!?」
「うん!! 主に光がね!!」
 オモヒカネは、遠い目をしていた。こういうところまで縁があることで同じことが発生するのかと。
「光お疲れ様だね」
「まぁ煌も同じことされてたし、しゃーない!!」
 オモヒカネは、少し驚いた。
「……聞いたのかい??」
「えぇ」
 一瞬友美では、なく母が見えた気がした。
 オモヒカネは、目を伏せる。
 頭に手をおかれ、優しく撫でられ、視線をあげると母が。
「母上……」
「友美に少し変わってもらったの」
「そうですか」
「本当に昔から、自分を隠して、うまく流れるように貴方は、するんだから」
 オモヒカネは、笑う。
「なら笑えと言うのですか??」
 数千年。長い月日オモヒカネは、仮面を被ってきた。ひたすらに。
「貴方が笑いたいのならね」
 そういうと、彼女は、消えた。そして友美は、困ったように笑う。
「お父さん高天ヶ原じゃないし、ここでは、素直でいいと思うわ」
 オモヒカネは、言う。
「そうだね」
 確かにそれでいいのかもしれない。高天ヶ原ならともかく。ここでは。
「なら友美!!」
「はい!!」
 オモヒカネは、立ち上がる。
「孫たちと遊んでくる!!」
「お父さん!?」
 素直になるの早いと友美は、思いながら、笑った。
「やっぱり似てるわね!!」
 誰にとは、言わないが。似ているとても。
 書庫からオモヒカネと子供たちの楽しそうな声が聞こえ、友美は、笑うのであった。
 優しい笑みを浮かべて。心から楽しんでいる父の声を聞きながら。
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