光明ノ神子

 いい夫婦とは、どのような夫婦なのだろう。一番始めに思い付くのは、友美と光夫婦だ。
 ユニは、和室で、カレンダーを見ながら、溜め息つく。
「私たちは、どうなんだろう……」
 そう呟いたとき、後ろから優しく抱き締められた。
「ソーマ??」
「夏の事は……すまない……」
 ユニは、溜め息をつく。
「もういいです。それに本当にソーマ気づいてなかったこともう分かってるし……」
 夏のナンパ事件。ソーマにとっては、罪悪感をとても感じる出来事になってしまっているようだ。
「ユニ」
「それにもし……怒っていたら、受け入れないよ……」  
 ユニは、頬を赤く染め、言うと、ソーマも視線をそらした。
「確かに」
「それよりどうしたの??」
 ユニは、体を向きを変え、ソーマのほうを見る。
「ユニが悩んでたみたいだから、伝えないとと思ってな」
 ソーマは、ユニの耳元で優しい声色で言った。
「俺達は、間違いなくいい夫婦だ」
「ソーマ……」
 ソーマは、それだけ言うと優しく微笑み、そして触れるだけの優しい口付けをユニにして、和室を出ていった。
「ソーマが言うならそうだよね……」
 ユニは、そう呟くと嬉しそうに笑うのであった。よかったとほっとしながら。




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