光明ノ神子
少しだけ秋を感じる風が和室に吹き込む。なにやら、スマホを見ながら、蒼白としている勇音を見ながら、燕青は、今度は、何をするきだと疑っていた。
「酷い……」
ようやく言葉を発したと思ったら、勇音は、目頭を押さえていた。
「どうしたんだよ」
「見て」
出された画面を燕青は、読む。
「一面の彼岸花か……こんなに綺麗な風景なのに、マナー悪いからってフェンスされたのか……まぁマナー悪く撮るカメラマンの自業自得だなぁー」
「フェンスって……」
勇音は、まさかこの風景が好きなのかと燕青は、思ったが、彼女から発せられた言葉に思わず唖然とした。
「苅ってくれたらいいのに!!!」
「はぁ!?」
「なんでフェンス!! 苅ってくれたらその彼岸花全部貰うのに!!」
さすが勇音とも言える発言に、燕青は、だよなと納得してしまった。
あと自分は、何を彼女に期待してたんだとも自嘲した。
「でもフェンスのほうが景色は、見れるじゃん??」
「景色なんてどうでもいい!! マナー悪いやつ対策に苅るところもあるの!! 私は、そっちの方がいい!!」
凄いあつに燕青は、少したじろいだ。
「へぇー」
そしてドン引きしていた。理由が理由なだけに。
「薬剤に出来るのに!! なんなら、この時期だけの限定なのに!! 私なら有効活用するのに!!!!」
本当にどこまで言っても勇音は、薬のことばかり。彼女自身司るものが薬学というのもあるのだろうが。しかしそれは、後天的に勇音が薬学を学び、身に付けたの物だが。
「勇音分かった分かった。でもさ……勇音の権能に製薬ってあったか??」
勇音は、真面目な顔になる。
「一応は」
「本来の権能は……夢や霧だっけ??」
「違う。本来は、薬学だけど、華澄様の神子になって夢や霧になったというか……あと大雑把すぎない!?」
「霧ノ神子は、ややこしすぎるんだよ!!」
確かにややこしいのは、認める。
「燕青五穀豊穣だけなのに」
「いいだろ!! 別に!!」
「ならその五穀豊穣で彼岸花増やしてよー!!」
「無茶いうな!!」
五穀豊穣の神子が彼岸花を増やして誰得なのかと話だ。喜ぶのは、勇音くらいだ。
「彼岸花欲しい……」
「庭に植えてないのかよ……」
「植えない!! 植えるなら好きな花植える!!」
「そこは、薬草じゃないのね……」
燕青は、この変なこだわりがある勇音のことが正直分からなくなっていた。何せ相手は、神。
人間の感覚では、まったくはかれないのだ。当たり前だが。
「もう友美にお願いしようかなぁ……」
「なにを」
「彼岸花ちょうだいって!!」
燕青は、呆れながら言う。
「そもそも友美が彼岸花植えてるのかよ。光さんが許さんだろ」
「ふっふーん違う違う」
「何が??」
「友美しか出せない彼岸花だよ!!」
この時燕青は、まさかと顔をひきつるがそのまさかであった。
「でなんで私が呼ばれるわけ??」
数日後見事に燕青の予感は、的中していた。
居間には、不機嫌な顔をした友美が、茶をのみ正座していた。
「友美!! 彼岸花を採らせてください!!」
何となく予想は、友美もしていたようだが、その顔は、ひきつっていた。
「勇音さん本気??」
恐る恐る友美は、確認をすると、勇音は、頷く。
「もちのろん!!」
そして、言葉のチョイスが古い。
友美は、寒そうな顔をすると燕青を見た。
「燕青死語を教えては??」
「難しいこと言うな友美」
勇音は、首をかしげるが、その姿がどことなくあの子を思い出し、友美は、溜め息をついた。
「こう人外って……感覚独特よね……」
「友美がそれ言っていいんですか??」
見事にブーメランだがいい。気にしない。友美は、言う。
「いいの!! 一応人だから!!」
勇音から疑いの眼差しを向けられるがここに父がいたら、半神だけどと言われそうだ。
「でも勇音本当に欲しいの??」
「はい」
勇音は、真剣な顔になる。
「もしかすると新しい薬剤になるかもしれませんから……」
「でも採取が命がけよ?? それに……」
天津神の彼女にとは、対照的な所とも言える。
「黄泉の穢れに関しては、少しだけならば対処をこうじれますから安心を!!」
「ならいいけど……」
「桃の枝の術を少し私ように改良したんです!!」
「まさかまさかだな」
燕青が驚くなか、勇音は、言う。
「彼岸花の為だから!!」
「……勇音らしくて安心したぜ」
いざというときの対策にと期待したが、やはり違った。
「で何処に呼び出すの??」
友美は、しかたがないとやることにしたが、問題は、何処に通路を開くかだ。
「ナカツクニに影響は、あまり与えたくありませんから、裏庭に」
「分かったわ。とりあえず枯れたらまずいものは、保護するけど、保証は、あまり出来ないからね」
「分かりました」
友美の瞳が深紅になった。その途端に友美の気配が恐ろしく冷たいものへと変わった。
友美は、立ち上がると、裏庭に結界をはり、その後家にも結界を張る。
「厳重……」
「黄泉とは、そういう場所だから」
生きている者とは、相容れない世界。それが、黄泉だ。
友美は、指を動かすと途端に裏庭に深紅の曼珠沙華の花畑が姿を見せた。
「勇音これ??」
「後程白銀も!!」
「あっち黄泉竈食効果あるわよ!?」
「なんとかなりますから!!」
「ならいいけど……」
勇音の足元に陣が浮かび、すぐに消えた。
「よし!!」
「危ないと感じたらすぐに引っ込めるからね!?」
「分かりました」
勇音は、サンダルをはくと、曼珠沙華の花畑に。
降りた途端ましと言えど、命が凍える感覚がする。これが天津神にとっては、皆が嫌い穢れという物の一つだ。
勇音は、ドンドン曼珠沙華をウハウハで苅っていく。
「友美普通アレ欲しがる人いる??」
「いないわよ。むしろあの曼珠沙華の効果聞いて怯えるわ……」
友美は、そういうと、困った顔に。
「勇音の権能でいけてるってことか……」
「まぁ勇音の権能は、薬の調合や薬になりにくい薬草を薬草へと転じることに特化してたりするしねぇ……」
「えっ!? 後天的にといってたが!?」
「まぁ薬の知識に関しては、後天的だからでそういったのかも。でもそれと人々を眠らせ、迷わせ、安らぎを与える華澄の権能が混ざって、勇音お得意の毒霧が出来てるのよ??」
勇音の術には、霧を用いて対象者を眠らせたり、幻覚を見せたり、する事が出来るものもある。しかしそれは、すべて勇音の権能があって出来ることだ。
「まさかのまさかだな……」
「ある意味触れたものを薬へと変えれる。皆が欲しがる力よね……」
しかしその力も勇音の魂と一族の血があって出来ることだが。
「友美取れました!!」
勇音は、そういうと、曼珠沙華を抱え、家のなかに。友美は、穢れを払うと、次に白銀の曼珠沙華を出した。
「雪月花」
そういうと、白銀の曼珠沙華が今度は、姿を見せた。
「勇音無理は、しないでね??」
「ありがとうございます」
勇音は、そういうと気合いをいれ、術をかけ直し、また曼珠沙華を摘みだす。
「勇音凄いな……」
「だから神なんでしょう。それにナンパの件と勇音だからさらりと許してくれたってこと肝にめいじておきなさいよ??」
燕青は、ばつの悪そうな顔に。
「分かってます……」
ナンパの件で勇音は、気づかなかったと嘘は、付かず全て話、燕青は、謝った。
その時いわれたのだ。
「神でも浮気をする。人ならまぁ気づかないとかあるか。それに嘘じゃないし。でも次は、ないから。私が相手を殺すから」
その時の勇音は、とても怖かった。神は、怒らせては、ならないと燕青は、改めて思うほどに。
「普通気づくと思うけど」
「本当に光先生以外気づいてなかったんだよー!!」
「まぁ光が鋭いともいえるのかしら」
友美は、もうそろそろ限界と判断し、勇音にいう。
「勇音もう来て!!」
「でも……」
もう少しといいかけたとき、目の前がくらみ、このままでは、と勇音は、思ったとき、おもいっきり、腰を引っ張られ、気づけば、縁側に座らさせれていた。
「友美!!」
「本当に馬鹿!!」
友美は、燕青にそういうと、術をとき、気づけば、裏庭は、何時ものように戻っていた。 しかし燕青は、その場に膝をつくと、息を荒くしていた。
「燕青!!」
勇音は、何が起こったのかようやく理解出来た。どうやら、燕青は、危ない勇音を助けるために、なんの対策もせず、裏庭にで、結界のなかに勇音を放り込んだようだ。
燕青に勇音は、抱きつく。
「無茶は、しないで!!」
「惚れた女を見捨てられるかよ」
「そんな顔でいわない!!」
青白い顔で燕青は、そういうと、そのまま意識を失い、すぐに勇音は、屋敷に運び込むと、友美の処置で大したことには、ならなかった。
「友美すみません」
布団で寝ている燕青を見ながら、勇音は、言う。
「本当に。とりあえず穢れは、祓ったから問題ないわ」
友美は、そういうと続けた。
「勇音もあまり燕青を心配させないこと!!」
「はい……」
そんな話をしていると燕青の目が覚めた。
「勇音問題はないか??」
こんな状況なのにこちらの心配をする燕青に勇音は、困った顔をすると言う。
「知らない!!」
そしてそのまま燕青の鼻を摘まみ、いうので、友美は、困った顔をした。本当に素直じゃないとおもいながら。
「勇音窒息するわ!!!」
鼻から手を取ると、燕青は、体をおこし言う。
「頑丈だから大丈夫でしょう!!」
「頑丈関係ないだろ!?」
燕青と勇音の喧嘩を見ながら、友美は、笑った。本当に仲のいいことだと。
「とりあえず私帰るわね」
「ありがとうございます」
「友美ありがとう」
友美は、微笑むと帰っていき、その後勇音は、言った。
「彼岸花は、明日色々やる」
「珍しいな」
燕青は、そういったとき、勇音が肩にもたれてきた。
「今は、燕青とゆっくりしたい」
燕青は、微笑むと言った。
「ごめんな」
「許さないから」
こりゃ少し機嫌がなおるこは、かかりそうだ。燕青は、優しく微笑むと勇音の肩を抱くこであった。
時々こうして甘えてくる彼女も可愛いなと思いながら。
「酷い……」
ようやく言葉を発したと思ったら、勇音は、目頭を押さえていた。
「どうしたんだよ」
「見て」
出された画面を燕青は、読む。
「一面の彼岸花か……こんなに綺麗な風景なのに、マナー悪いからってフェンスされたのか……まぁマナー悪く撮るカメラマンの自業自得だなぁー」
「フェンスって……」
勇音は、まさかこの風景が好きなのかと燕青は、思ったが、彼女から発せられた言葉に思わず唖然とした。
「苅ってくれたらいいのに!!!」
「はぁ!?」
「なんでフェンス!! 苅ってくれたらその彼岸花全部貰うのに!!」
さすが勇音とも言える発言に、燕青は、だよなと納得してしまった。
あと自分は、何を彼女に期待してたんだとも自嘲した。
「でもフェンスのほうが景色は、見れるじゃん??」
「景色なんてどうでもいい!! マナー悪いやつ対策に苅るところもあるの!! 私は、そっちの方がいい!!」
凄いあつに燕青は、少したじろいだ。
「へぇー」
そしてドン引きしていた。理由が理由なだけに。
「薬剤に出来るのに!! なんなら、この時期だけの限定なのに!! 私なら有効活用するのに!!!!」
本当にどこまで言っても勇音は、薬のことばかり。彼女自身司るものが薬学というのもあるのだろうが。しかしそれは、後天的に勇音が薬学を学び、身に付けたの物だが。
「勇音分かった分かった。でもさ……勇音の権能に製薬ってあったか??」
勇音は、真面目な顔になる。
「一応は」
「本来の権能は……夢や霧だっけ??」
「違う。本来は、薬学だけど、華澄様の神子になって夢や霧になったというか……あと大雑把すぎない!?」
「霧ノ神子は、ややこしすぎるんだよ!!」
確かにややこしいのは、認める。
「燕青五穀豊穣だけなのに」
「いいだろ!! 別に!!」
「ならその五穀豊穣で彼岸花増やしてよー!!」
「無茶いうな!!」
五穀豊穣の神子が彼岸花を増やして誰得なのかと話だ。喜ぶのは、勇音くらいだ。
「彼岸花欲しい……」
「庭に植えてないのかよ……」
「植えない!! 植えるなら好きな花植える!!」
「そこは、薬草じゃないのね……」
燕青は、この変なこだわりがある勇音のことが正直分からなくなっていた。何せ相手は、神。
人間の感覚では、まったくはかれないのだ。当たり前だが。
「もう友美にお願いしようかなぁ……」
「なにを」
「彼岸花ちょうだいって!!」
燕青は、呆れながら言う。
「そもそも友美が彼岸花植えてるのかよ。光さんが許さんだろ」
「ふっふーん違う違う」
「何が??」
「友美しか出せない彼岸花だよ!!」
この時燕青は、まさかと顔をひきつるがそのまさかであった。
「でなんで私が呼ばれるわけ??」
数日後見事に燕青の予感は、的中していた。
居間には、不機嫌な顔をした友美が、茶をのみ正座していた。
「友美!! 彼岸花を採らせてください!!」
何となく予想は、友美もしていたようだが、その顔は、ひきつっていた。
「勇音さん本気??」
恐る恐る友美は、確認をすると、勇音は、頷く。
「もちのろん!!」
そして、言葉のチョイスが古い。
友美は、寒そうな顔をすると燕青を見た。
「燕青死語を教えては??」
「難しいこと言うな友美」
勇音は、首をかしげるが、その姿がどことなくあの子を思い出し、友美は、溜め息をついた。
「こう人外って……感覚独特よね……」
「友美がそれ言っていいんですか??」
見事にブーメランだがいい。気にしない。友美は、言う。
「いいの!! 一応人だから!!」
勇音から疑いの眼差しを向けられるがここに父がいたら、半神だけどと言われそうだ。
「でも勇音本当に欲しいの??」
「はい」
勇音は、真剣な顔になる。
「もしかすると新しい薬剤になるかもしれませんから……」
「でも採取が命がけよ?? それに……」
天津神の彼女にとは、対照的な所とも言える。
「黄泉の穢れに関しては、少しだけならば対処をこうじれますから安心を!!」
「ならいいけど……」
「桃の枝の術を少し私ように改良したんです!!」
「まさかまさかだな」
燕青が驚くなか、勇音は、言う。
「彼岸花の為だから!!」
「……勇音らしくて安心したぜ」
いざというときの対策にと期待したが、やはり違った。
「で何処に呼び出すの??」
友美は、しかたがないとやることにしたが、問題は、何処に通路を開くかだ。
「ナカツクニに影響は、あまり与えたくありませんから、裏庭に」
「分かったわ。とりあえず枯れたらまずいものは、保護するけど、保証は、あまり出来ないからね」
「分かりました」
友美の瞳が深紅になった。その途端に友美の気配が恐ろしく冷たいものへと変わった。
友美は、立ち上がると、裏庭に結界をはり、その後家にも結界を張る。
「厳重……」
「黄泉とは、そういう場所だから」
生きている者とは、相容れない世界。それが、黄泉だ。
友美は、指を動かすと途端に裏庭に深紅の曼珠沙華の花畑が姿を見せた。
「勇音これ??」
「後程白銀も!!」
「あっち黄泉竈食効果あるわよ!?」
「なんとかなりますから!!」
「ならいいけど……」
勇音の足元に陣が浮かび、すぐに消えた。
「よし!!」
「危ないと感じたらすぐに引っ込めるからね!?」
「分かりました」
勇音は、サンダルをはくと、曼珠沙華の花畑に。
降りた途端ましと言えど、命が凍える感覚がする。これが天津神にとっては、皆が嫌い穢れという物の一つだ。
勇音は、ドンドン曼珠沙華をウハウハで苅っていく。
「友美普通アレ欲しがる人いる??」
「いないわよ。むしろあの曼珠沙華の効果聞いて怯えるわ……」
友美は、そういうと、困った顔に。
「勇音の権能でいけてるってことか……」
「まぁ勇音の権能は、薬の調合や薬になりにくい薬草を薬草へと転じることに特化してたりするしねぇ……」
「えっ!? 後天的にといってたが!?」
「まぁ薬の知識に関しては、後天的だからでそういったのかも。でもそれと人々を眠らせ、迷わせ、安らぎを与える華澄の権能が混ざって、勇音お得意の毒霧が出来てるのよ??」
勇音の術には、霧を用いて対象者を眠らせたり、幻覚を見せたり、する事が出来るものもある。しかしそれは、すべて勇音の権能があって出来ることだ。
「まさかのまさかだな……」
「ある意味触れたものを薬へと変えれる。皆が欲しがる力よね……」
しかしその力も勇音の魂と一族の血があって出来ることだが。
「友美取れました!!」
勇音は、そういうと、曼珠沙華を抱え、家のなかに。友美は、穢れを払うと、次に白銀の曼珠沙華を出した。
「雪月花」
そういうと、白銀の曼珠沙華が今度は、姿を見せた。
「勇音無理は、しないでね??」
「ありがとうございます」
勇音は、そういうと気合いをいれ、術をかけ直し、また曼珠沙華を摘みだす。
「勇音凄いな……」
「だから神なんでしょう。それにナンパの件と勇音だからさらりと許してくれたってこと肝にめいじておきなさいよ??」
燕青は、ばつの悪そうな顔に。
「分かってます……」
ナンパの件で勇音は、気づかなかったと嘘は、付かず全て話、燕青は、謝った。
その時いわれたのだ。
「神でも浮気をする。人ならまぁ気づかないとかあるか。それに嘘じゃないし。でも次は、ないから。私が相手を殺すから」
その時の勇音は、とても怖かった。神は、怒らせては、ならないと燕青は、改めて思うほどに。
「普通気づくと思うけど」
「本当に光先生以外気づいてなかったんだよー!!」
「まぁ光が鋭いともいえるのかしら」
友美は、もうそろそろ限界と判断し、勇音にいう。
「勇音もう来て!!」
「でも……」
もう少しといいかけたとき、目の前がくらみ、このままでは、と勇音は、思ったとき、おもいっきり、腰を引っ張られ、気づけば、縁側に座らさせれていた。
「友美!!」
「本当に馬鹿!!」
友美は、燕青にそういうと、術をとき、気づけば、裏庭は、何時ものように戻っていた。 しかし燕青は、その場に膝をつくと、息を荒くしていた。
「燕青!!」
勇音は、何が起こったのかようやく理解出来た。どうやら、燕青は、危ない勇音を助けるために、なんの対策もせず、裏庭にで、結界のなかに勇音を放り込んだようだ。
燕青に勇音は、抱きつく。
「無茶は、しないで!!」
「惚れた女を見捨てられるかよ」
「そんな顔でいわない!!」
青白い顔で燕青は、そういうと、そのまま意識を失い、すぐに勇音は、屋敷に運び込むと、友美の処置で大したことには、ならなかった。
「友美すみません」
布団で寝ている燕青を見ながら、勇音は、言う。
「本当に。とりあえず穢れは、祓ったから問題ないわ」
友美は、そういうと続けた。
「勇音もあまり燕青を心配させないこと!!」
「はい……」
そんな話をしていると燕青の目が覚めた。
「勇音問題はないか??」
こんな状況なのにこちらの心配をする燕青に勇音は、困った顔をすると言う。
「知らない!!」
そしてそのまま燕青の鼻を摘まみ、いうので、友美は、困った顔をした。本当に素直じゃないとおもいながら。
「勇音窒息するわ!!!」
鼻から手を取ると、燕青は、体をおこし言う。
「頑丈だから大丈夫でしょう!!」
「頑丈関係ないだろ!?」
燕青と勇音の喧嘩を見ながら、友美は、笑った。本当に仲のいいことだと。
「とりあえず私帰るわね」
「ありがとうございます」
「友美ありがとう」
友美は、微笑むと帰っていき、その後勇音は、言った。
「彼岸花は、明日色々やる」
「珍しいな」
燕青は、そういったとき、勇音が肩にもたれてきた。
「今は、燕青とゆっくりしたい」
燕青は、微笑むと言った。
「ごめんな」
「許さないから」
こりゃ少し機嫌がなおるこは、かかりそうだ。燕青は、優しく微笑むと勇音の肩を抱くこであった。
時々こうして甘えてくる彼女も可愛いなと思いながら。