光明ノ神子
こうも暑いと嫌になる。
「桃の枝だれか使いませんか!?」
はりきり、モアは、いうが、珊瑚、楸、夏音は、顔をひきつらせるのみ。
「なかなかいいも思うのですが……」
「いいけど、威力が破壊的すぎる」
珊瑚は、そういうと、続けた。
「なんでドジョウ掬い踊れるようにしたの??」
「面白いから!!」
モアの答えにその場は、唖然としてしまった。
「その面白いってだけであれをつけたのか!? タンゴとかも!!」
「はい楸さん!!」
楸は、光がやっきになって追い出している桃の枝を思い出し、呆れていた。
「もしかして……レーザーも??」
「レーザーは、必要と思って」
「そこは、そうなんだ……」
夏音は、なるほどと、思いながら、困ったように笑った。
「データが少なすぎるんですよね……もっと欲しい……」
そもそも使えるものを作ってくれといいたい。神子達は。
「なら使えるものを作ってよ」
珊瑚は、そういうとモアは、むすっとした。
「まるで使えないみたいじゃないですか!! 珊瑚!!」
「げんに使えないからいってるの」
珊瑚は、そういうと夏音も頷く。
「騒動の種としては、使えますけどね……」
「確かに。騒動の中心に、あの枝がよく居るしね……」
楸もそういうのだから、そうとうの代物なのだが、まったくモアは、そんなことないと思っている。
そこが問題ともいえる。
「突然あらわれ、タンゴ踊ったと思ったら、レーザー撃って爆破して、去っていく。とんでもない枝だよ……」
珊瑚がそういったとき、眼のはしに、嫌なものが見えた。
リズムにのりながら、やって来た桃の枝。
珊瑚は、顔を青ざめたとき、彼女は、まずいと頭を下げる。
「警告、警告、これより、殲滅モードに移行します」
楸と夏音もこれは、まずいと、かおをあおざめた。
「モアとめろ!!」
「え??」
楸がそういった時、桃の枝からレーザーが発射され、吹っ飛んだ。モアの家の庭が。
「凄い威力!!」
「モア喜んでる場合じゃないです!!」
「これ通報されないか……」
「そんなことより消火!!」
珊瑚は、そういうと和室から庭に出て、近くに置いてあった消火器で消火をはじめる。
「ちんか、性能がいりますね……」
「そんなもんよりもう少し殲滅モードを改良しろ!!」
楸は、そういうと、桃の枝は、くるりと彼の目の前でまわり、そして楸に暗示をかけようとした。
楸は、瞬時に術を跳ね返すと、桃の枝は、それをまた、跳ね返し、術は、夏音の方に、夏音も慌てて跳ね返す。
「なんでこんなことに!!」
「すべては、桃の枝だ!! 原因なのは!!」
桃の枝は、跳ね返ってきた術を打ち消すと、今度は、珊瑚に向かって、水鉄砲を発射し、珊瑚は、それに気づくと、避けた。
「……モア停めて!!」
「ですがデータが!!」
「データもくそもあるか!!!」
三人が口を揃えいうと、モアは、しょぼんとし、桃の枝を停止させた。
「こうなるから使いたくないんだ!!」
楸は、そういうと、モアは、庭を戻しながら、いう。
「ですが改良にもデータが……」
「モアが好きだからってつけた機能外せばいいでしょう」
「本当に」
珊瑚と夏音にもいわれ、モアは、しょぼんとした。
「友美は、いいといってくれましたよ!?」
「友美めんどくさくてそういったんでしょう……」
珊瑚にグサッと鋭い言葉をいわれ、モアは、さらに萎れた。
「友美けっこうそういうところありますもんね」
「あるある」
だからこそ友美は、桃の枝の件には、基本か変わろうとしない。
「それは、嫌です!! 私のこだわりですから!!」
作者のこだわりが発動してしまっていた。こりゃなにもいうことは、もうない。
「モアなら自分で使えば??」
「あんな危険なもの使いません」
危険と分かっていたのかと三人は、唖然としていた。
「そうだ!! 困った人に貸せばいい!!」
「えっ!!??」
なんだろう、嫌な予感がする。この予感は、見事に的中した。
「なんでこんな被害報告が!?」
執務室で友美は、頭を悩ませていた。
「友美どうしたのさ」
「白野威これ」
友美は、白野威に書類を見せると、そのとたんに、白野威は、かおをあおざめた。
「あの枝なにしたの!?」
「分からないわよ……式が傷つけられたから調べてみたら凄いことに……」
先日偵察を頼んでいた六花が大怪我をし、帰ってきたので、友美は、治療をしながら話を聞いた。
「姫……足の生えた枝だ……」
「足の生えた枝……」
もうそんな代物一つしかない。六花は、その後無事に完治し、今は、元気だ。
それでもけじめは、つけなくては、ならない。
「六花には、無理だったのか……あの枝を恐怖さすことは……あの子は、出来たのに」
友美は、白野威の、言葉をあえて無視した。
「とりあえず羽月には、報告をあげたわ」
「羽月のやつが、とめるとも思わないけどね」
「お姉ちゃんのかん??」
「まぁそういうところ」
白野威は、そういうと執務室を出ていった。
「姫」
凛とした声が聞こえ、友美は、微笑んだ。
部屋を出た白野威は、そのまま高天ヶ原に。
月ノ宮に行くと、羽月に会いに。
「どうするのさ羽月」
頭を抱えた羽月は、困った顔をしいう。
「友美には、桃の枝の機能停止でとりあえず手をうったわ。でも問題が異界の被害……」
実は、今回モアが困った異界の人々に桃の枝を貸した結果大変なことになってしまったのだ。
「姉上なんとかなりません!?」
「なんともならん!! とりあえずモアに尻拭いさせるしかないだろ」
理に触れてないだけいいともいえる。しかしここまで桃の枝が恐ろしいものとは、とりあえず最終兵器としては、使えそうだ。
「ですよね……」
「でもあの六花がやられるとは……」
「あの娘は、強いですものね……」
「なのにその強い娘より、あのこの方が怖いとはね……」
「純粋無垢だからこそかもしれませんね」
白野威は、意味ありげに微笑む。
「とりあえず桃の枝の件頼んだよ」
「分かってます」
白野威は、そういうと月ノ宮を後にした。そしてどう時刻異界では、モアが今回の件の後始末をしていた。
「なんとか戻せた……」
しかし桃の枝を機能停止にしろといわれてしまうとは、悔しい。
「次は、もっと凄いものを作る!!」
職人魂に火が着き、モアは、やる気に満ちていた。
さて次は、どんなものを作ろうか。そう思いながら、次の後始末へと向かったのであった。どことなく楽しげにスキップしながら。
「桃の枝だれか使いませんか!?」
はりきり、モアは、いうが、珊瑚、楸、夏音は、顔をひきつらせるのみ。
「なかなかいいも思うのですが……」
「いいけど、威力が破壊的すぎる」
珊瑚は、そういうと、続けた。
「なんでドジョウ掬い踊れるようにしたの??」
「面白いから!!」
モアの答えにその場は、唖然としてしまった。
「その面白いってだけであれをつけたのか!? タンゴとかも!!」
「はい楸さん!!」
楸は、光がやっきになって追い出している桃の枝を思い出し、呆れていた。
「もしかして……レーザーも??」
「レーザーは、必要と思って」
「そこは、そうなんだ……」
夏音は、なるほどと、思いながら、困ったように笑った。
「データが少なすぎるんですよね……もっと欲しい……」
そもそも使えるものを作ってくれといいたい。神子達は。
「なら使えるものを作ってよ」
珊瑚は、そういうとモアは、むすっとした。
「まるで使えないみたいじゃないですか!! 珊瑚!!」
「げんに使えないからいってるの」
珊瑚は、そういうと夏音も頷く。
「騒動の種としては、使えますけどね……」
「確かに。騒動の中心に、あの枝がよく居るしね……」
楸もそういうのだから、そうとうの代物なのだが、まったくモアは、そんなことないと思っている。
そこが問題ともいえる。
「突然あらわれ、タンゴ踊ったと思ったら、レーザー撃って爆破して、去っていく。とんでもない枝だよ……」
珊瑚がそういったとき、眼のはしに、嫌なものが見えた。
リズムにのりながら、やって来た桃の枝。
珊瑚は、顔を青ざめたとき、彼女は、まずいと頭を下げる。
「警告、警告、これより、殲滅モードに移行します」
楸と夏音もこれは、まずいと、かおをあおざめた。
「モアとめろ!!」
「え??」
楸がそういった時、桃の枝からレーザーが発射され、吹っ飛んだ。モアの家の庭が。
「凄い威力!!」
「モア喜んでる場合じゃないです!!」
「これ通報されないか……」
「そんなことより消火!!」
珊瑚は、そういうと和室から庭に出て、近くに置いてあった消火器で消火をはじめる。
「ちんか、性能がいりますね……」
「そんなもんよりもう少し殲滅モードを改良しろ!!」
楸は、そういうと、桃の枝は、くるりと彼の目の前でまわり、そして楸に暗示をかけようとした。
楸は、瞬時に術を跳ね返すと、桃の枝は、それをまた、跳ね返し、術は、夏音の方に、夏音も慌てて跳ね返す。
「なんでこんなことに!!」
「すべては、桃の枝だ!! 原因なのは!!」
桃の枝は、跳ね返ってきた術を打ち消すと、今度は、珊瑚に向かって、水鉄砲を発射し、珊瑚は、それに気づくと、避けた。
「……モア停めて!!」
「ですがデータが!!」
「データもくそもあるか!!!」
三人が口を揃えいうと、モアは、しょぼんとし、桃の枝を停止させた。
「こうなるから使いたくないんだ!!」
楸は、そういうと、モアは、庭を戻しながら、いう。
「ですが改良にもデータが……」
「モアが好きだからってつけた機能外せばいいでしょう」
「本当に」
珊瑚と夏音にもいわれ、モアは、しょぼんとした。
「友美は、いいといってくれましたよ!?」
「友美めんどくさくてそういったんでしょう……」
珊瑚にグサッと鋭い言葉をいわれ、モアは、さらに萎れた。
「友美けっこうそういうところありますもんね」
「あるある」
だからこそ友美は、桃の枝の件には、基本か変わろうとしない。
「それは、嫌です!! 私のこだわりですから!!」
作者のこだわりが発動してしまっていた。こりゃなにもいうことは、もうない。
「モアなら自分で使えば??」
「あんな危険なもの使いません」
危険と分かっていたのかと三人は、唖然としていた。
「そうだ!! 困った人に貸せばいい!!」
「えっ!!??」
なんだろう、嫌な予感がする。この予感は、見事に的中した。
「なんでこんな被害報告が!?」
執務室で友美は、頭を悩ませていた。
「友美どうしたのさ」
「白野威これ」
友美は、白野威に書類を見せると、そのとたんに、白野威は、かおをあおざめた。
「あの枝なにしたの!?」
「分からないわよ……式が傷つけられたから調べてみたら凄いことに……」
先日偵察を頼んでいた六花が大怪我をし、帰ってきたので、友美は、治療をしながら話を聞いた。
「姫……足の生えた枝だ……」
「足の生えた枝……」
もうそんな代物一つしかない。六花は、その後無事に完治し、今は、元気だ。
それでもけじめは、つけなくては、ならない。
「六花には、無理だったのか……あの枝を恐怖さすことは……あの子は、出来たのに」
友美は、白野威の、言葉をあえて無視した。
「とりあえず羽月には、報告をあげたわ」
「羽月のやつが、とめるとも思わないけどね」
「お姉ちゃんのかん??」
「まぁそういうところ」
白野威は、そういうと執務室を出ていった。
「姫」
凛とした声が聞こえ、友美は、微笑んだ。
部屋を出た白野威は、そのまま高天ヶ原に。
月ノ宮に行くと、羽月に会いに。
「どうするのさ羽月」
頭を抱えた羽月は、困った顔をしいう。
「友美には、桃の枝の機能停止でとりあえず手をうったわ。でも問題が異界の被害……」
実は、今回モアが困った異界の人々に桃の枝を貸した結果大変なことになってしまったのだ。
「姉上なんとかなりません!?」
「なんともならん!! とりあえずモアに尻拭いさせるしかないだろ」
理に触れてないだけいいともいえる。しかしここまで桃の枝が恐ろしいものとは、とりあえず最終兵器としては、使えそうだ。
「ですよね……」
「でもあの六花がやられるとは……」
「あの娘は、強いですものね……」
「なのにその強い娘より、あのこの方が怖いとはね……」
「純粋無垢だからこそかもしれませんね」
白野威は、意味ありげに微笑む。
「とりあえず桃の枝の件頼んだよ」
「分かってます」
白野威は、そういうと月ノ宮を後にした。そしてどう時刻異界では、モアが今回の件の後始末をしていた。
「なんとか戻せた……」
しかし桃の枝を機能停止にしろといわれてしまうとは、悔しい。
「次は、もっと凄いものを作る!!」
職人魂に火が着き、モアは、やる気に満ちていた。
さて次は、どんなものを作ろうか。そう思いながら、次の後始末へと向かったのであった。どことなく楽しげにスキップしながら。