光明ノ神子
白野威は、だらけていた。
「あれは……」
視界に入ったのは、光が出張土産に勝ってきた鳩サブレ。
ひっくり返していた腹を白野威は、下にし、起き上がると、炬燵の上の鳩サブレを鼻でつついた。
「これ美味しいんだよなぁ……」
しかし枚数は、多いが皆で食べると数は、少なくなる。
そこで思い付いた。
「ふふふふ」
白野威は、怪しく笑うと何にやら動き始めた。
「ふぅー暑い……」
テラスで、花に水をやりながら、友美は、晴天を見上げていた。
青い空にもう夏だなと思いながら、ホースの蛇口を閉めた。
「とりあえず打ち水もしたし、少しは、涼しくなるかな……」
まだクーラーをいれるには、早い。少しは、暑さがましになればいいが。
友美は窓を開けると、雪駄をぬぎ、リビングに。
網戸だけ閉め、リビングを見た瞬間友美は、唖然とした。
「え??」
まばたきをしても変わることがない。光景。
友美は、顔を青ざめる。
「なんで歩いてるの……」
目の前を呑気に歩いている鳩サブレ。友美は、こんな事をするやつは、一柱しかいないと、炬燵にもぐり、頭隠して尻隠さずの白野威をみた。
「白野威ーなんで鳩サブレが歩いてるの??」
「それは……」
友美は、白野威の顔のある方に回り込むとしゃがみ白野威と目を合わせた。
「……増やしたかったの!!」
「増やす!?」
「鳩サブレ多く食べたかったから!!」
白野威は、泣きそうな顔をし、出てきた。
「なら買ってくるのに……」
「え??」
「ご当地のお土産コーナーにあるから」
白野威は、きょんとしたのち、開いた口が塞がらない。
「なぬ!?」
「白野威知らなかったの??」
「知らなかったよ!!」
ならますます増やそうとして誤って動くようにしてしまったのは、間違いだったと思う。
「どうしよう……この動いてるやつ……」
ざっと数えるに白野威は、44枚全てを動かせるようにしてしまったらしい。
しくしくと泣く白野威に友美は、どうしたものかと考えた。
そして指を動かすと、鳩サブレは、止まったと思ったが、ポン!!という音と共に、なんと増殖した。
「えっ!!??」
「友美何してるのさ!!」
「止めようと思ったら増えちゃった!?」
「なぬ!?」
どんどん増える鳩サブレ達。とうとう100枚に増えてしまい、リビングは、鳩サブレに占拠された。
「うーんもう食べる??」
「それがあった!!」
白野威は、ニヤリと笑うと、鳩サブレを追いかけはじめ、一枚捕まえると食べた。
砕かれる仲間を見て、鳩サブレ達は、怯える。しかし何を思ったのか、こんどは、白野威を襲いはじめた。
「なぬ!?」
襲われる白野威だが、雨の群雲の剣を出すと、なんと、鳩サブレに叩きつけた。
「よし!!」
「白野威それいいの!!??」
「いいのいいの!! とりあえず食ってやる」
白野威は、雨の群雲の剣をつかい、どんどん鳩サブレをかっていくがやられるだけの鳩サブレでは、ない。
なんと雨の群雲の剣を奪ってしまった。
「あらま」
これは、まずいと友美は、雨の群雲の剣を取り戻そうとしたが、なんと、鳩サブレは、友美に剣を振り上げた。
これは、まずい。友美は、白野威を捕まえると、そのまま廊下に逃げ、リビングの扉を閉めた。
「怖かった……」
ドンドンとリビングのドアが内がわから叩かれている。このままでは、大変なことに。
震える白野威を友美は、一目だけ見ると、言った。
「責任もって止めてくる!!」
「友美!?」
「雨の群雲の剣に対抗できるもんなんて、私の神器くらいでしょう??」
そう太陽神の神器に対抗できるのは、天照よりも高位でなおかつ古い神でなければならない。そして今それができるのは、友美くらいだ。
「友美……」
「天之御中主っていうのがここで役に立つとはねぇー」
友美は、指で弧を描くと、蒼の太刀が友美のてに。
「鏡じゃなく剣!?」
「とりあえず切る!!」
そこは、鏡で動きを封じるじゃないのかと白野威は、思いながら、友美は、ドアを開けると、雨の群雲の剣を頑張って持っている鳩サブレ達と目があった。
鳩サブレ達は、友美を見て怯え出す。
「なんでー!!!???」
「そりゃ……その神器持ってる友美は、何時もよりも気配強くなるからねぇー」
「のんきに言ってる場合か!!」
白野威が見えたとたん鳩サブレ達は、臨戦態勢にはいり、襲ってきた。
「なんで!?」
白野威は、咄嗟さに結界をはる。
「あー白野威は、天敵認定したのね……」
「天敵!?」
「そりゃ仲間を食べられたら」
「なるほど」
とのんきに言ってる暇は、ない。なんと雨の群雲の剣で結界を破壊しにきているでは、ないか。
友美は、いけないと、太刀を抜くと、何かを唱える。すると、鳩サブレの数が減りなおかつ、動きも止まった。
「白野威!!」
「OK!!」
雨の群雲の剣床に落ちる前に、白野威は、拾い片付けた。
「袋からも出てるし……どうしようこれ……」
床に散らばっている鳩サブレ達。さすがに床に落ちた物を子供達に食べさせられないが、このままももったいない。
「光には、適当に捨てたとでも言っておこうかしら……」
「それ光泣くからやめときな」
「よね」
さてどうしたものか。友美は、仕方がないと、なんと。
「友美全部トースターに突っ込むの!?」
「火通せばいける!! 消毒!! 消毒!!」
とりあえず全部焦げない程度に焼いた。甘くいい香りが部屋に広がり、これは、食欲をそそる。
隣を見ると白野威は、よだれを垂らしている。
友美は、困った顔をすると、白野威に焼いて冷ましていた鳩サブレを差し出した。
「はい」
「ありがとう!!」
白野威は、凄い勢いで食べる。そして知らぬまに、冷ましていた鳩サブレも全部食べてしまった。
「20枚近くあったのよ!?」
「まだ足りない……」
「えっ!?」
確かに白野威も甘いものが好きだが、鳩サブレがここまでこのみだったとは。
このままだと光が帰ってきたら面倒なことになる。
「よし!! 買いにいくか!!」
「鎌倉いく??」
「いかないわよ。近所の百貨店のご当地土産物コーナー」
「ついていく!!」
「分かったわ」
白野威なら行くと言うと思っていた。
友美は、微笑むとしたくをし、家をでた。最寄りの百貨店につくと、地下にあるご当地土産コーナーに。
「あった」
鳩サブレをとると、かごにいれた。
「なんで……阿闍梨餅も入ってるの!?」
阿闍梨餅に信玄餅まで入れられ、友美は、唖然としていた。犯人は、一柱しかいない。
友美は、慌てて辺りを見ると、白野威がジャガポックルを必死に前足で取ろうとしていた。
救いなのは、普通の人には、見えないということ。
友美は、慌てて白野威を捕まえる。
「白野威!!」
「友美あれも食べたい!!」
「分かったわ。でも一つね」
ジャガポックルの箱をいれ、友美は、そのまま会計に金額が恐ろしいがくになった。
一瞬ぎょっとし友美は、会計を済ませると思う。まぁなんとかなるかと。
商品をうけとり、友美は、足早に百貨店を後にした。
「友美!! パンも買って帰ろう!!」
「白野威駄目」
「ケチ」
「信玄餅を入れるからよ」
なかなか土産物は、高い。友美は、呆れた顔をし言うと、帰宅した。
「光!?」
家に帰ると光がもう帰ってきた。彼は、鳩サブレの残骸をただ呆然と見ていた。
「友美犯人は??」
白野威と顔を見合わせ、友美は、いった。白野威と口を合わせて。
「私たちです……」
事の経緯を話すと、光は、呆れた顔をし白野威をみた。
「そもそも白野威が増やそうとしたのが原因だろ……??」
「私も原因よ!?」
「動いてたやつを止めようとして増えたから??」
友美は、頷くと白野威は、申し訳なさそうに耳を横に倒した。
「私が悪いの!! なにかやる気なら私からやりな!!」
「なにもしないよ」
「とりあえず光その……かわりのは、買ってきたんだけど……」
友美は、袋から鳩サブレを出すと、光は、いった。
「そこまでしなくても……」
「子供達が好きだし!! なにより白野威20枚近く食べても足りないって!!」
光は、真顔になるの白野威をみた。
「だからこんなに減ってたのか!?」
「……てへ」
「……今度から白野威の分別で買ってくるか」
光は、困ったように言うと微笑む。
「怒ってないからもういいよ。とりあえずお茶にする??」
友美と白野威は、ホッとすると頷く。
「うん!!」
「とりあえず紅茶いれてくる」
光は、そういうとキッチンに。少しこげた鳩サブレを見て、かれは、微笑む。
「友美が色々してくれたんだろうな」
阿闍梨餅と信玄餅を並べる友美と白野威。光は、またなんかでたと思いながら、少しだけ困った顔をするのであった。たぶん白野威や我が儘だろうな。とも思いながら。
「あれは……」
視界に入ったのは、光が出張土産に勝ってきた鳩サブレ。
ひっくり返していた腹を白野威は、下にし、起き上がると、炬燵の上の鳩サブレを鼻でつついた。
「これ美味しいんだよなぁ……」
しかし枚数は、多いが皆で食べると数は、少なくなる。
そこで思い付いた。
「ふふふふ」
白野威は、怪しく笑うと何にやら動き始めた。
「ふぅー暑い……」
テラスで、花に水をやりながら、友美は、晴天を見上げていた。
青い空にもう夏だなと思いながら、ホースの蛇口を閉めた。
「とりあえず打ち水もしたし、少しは、涼しくなるかな……」
まだクーラーをいれるには、早い。少しは、暑さがましになればいいが。
友美は窓を開けると、雪駄をぬぎ、リビングに。
網戸だけ閉め、リビングを見た瞬間友美は、唖然とした。
「え??」
まばたきをしても変わることがない。光景。
友美は、顔を青ざめる。
「なんで歩いてるの……」
目の前を呑気に歩いている鳩サブレ。友美は、こんな事をするやつは、一柱しかいないと、炬燵にもぐり、頭隠して尻隠さずの白野威をみた。
「白野威ーなんで鳩サブレが歩いてるの??」
「それは……」
友美は、白野威の顔のある方に回り込むとしゃがみ白野威と目を合わせた。
「……増やしたかったの!!」
「増やす!?」
「鳩サブレ多く食べたかったから!!」
白野威は、泣きそうな顔をし、出てきた。
「なら買ってくるのに……」
「え??」
「ご当地のお土産コーナーにあるから」
白野威は、きょんとしたのち、開いた口が塞がらない。
「なぬ!?」
「白野威知らなかったの??」
「知らなかったよ!!」
ならますます増やそうとして誤って動くようにしてしまったのは、間違いだったと思う。
「どうしよう……この動いてるやつ……」
ざっと数えるに白野威は、44枚全てを動かせるようにしてしまったらしい。
しくしくと泣く白野威に友美は、どうしたものかと考えた。
そして指を動かすと、鳩サブレは、止まったと思ったが、ポン!!という音と共に、なんと増殖した。
「えっ!!??」
「友美何してるのさ!!」
「止めようと思ったら増えちゃった!?」
「なぬ!?」
どんどん増える鳩サブレ達。とうとう100枚に増えてしまい、リビングは、鳩サブレに占拠された。
「うーんもう食べる??」
「それがあった!!」
白野威は、ニヤリと笑うと、鳩サブレを追いかけはじめ、一枚捕まえると食べた。
砕かれる仲間を見て、鳩サブレ達は、怯える。しかし何を思ったのか、こんどは、白野威を襲いはじめた。
「なぬ!?」
襲われる白野威だが、雨の群雲の剣を出すと、なんと、鳩サブレに叩きつけた。
「よし!!」
「白野威それいいの!!??」
「いいのいいの!! とりあえず食ってやる」
白野威は、雨の群雲の剣をつかい、どんどん鳩サブレをかっていくがやられるだけの鳩サブレでは、ない。
なんと雨の群雲の剣を奪ってしまった。
「あらま」
これは、まずいと友美は、雨の群雲の剣を取り戻そうとしたが、なんと、鳩サブレは、友美に剣を振り上げた。
これは、まずい。友美は、白野威を捕まえると、そのまま廊下に逃げ、リビングの扉を閉めた。
「怖かった……」
ドンドンとリビングのドアが内がわから叩かれている。このままでは、大変なことに。
震える白野威を友美は、一目だけ見ると、言った。
「責任もって止めてくる!!」
「友美!?」
「雨の群雲の剣に対抗できるもんなんて、私の神器くらいでしょう??」
そう太陽神の神器に対抗できるのは、天照よりも高位でなおかつ古い神でなければならない。そして今それができるのは、友美くらいだ。
「友美……」
「天之御中主っていうのがここで役に立つとはねぇー」
友美は、指で弧を描くと、蒼の太刀が友美のてに。
「鏡じゃなく剣!?」
「とりあえず切る!!」
そこは、鏡で動きを封じるじゃないのかと白野威は、思いながら、友美は、ドアを開けると、雨の群雲の剣を頑張って持っている鳩サブレ達と目があった。
鳩サブレ達は、友美を見て怯え出す。
「なんでー!!!???」
「そりゃ……その神器持ってる友美は、何時もよりも気配強くなるからねぇー」
「のんきに言ってる場合か!!」
白野威が見えたとたん鳩サブレ達は、臨戦態勢にはいり、襲ってきた。
「なんで!?」
白野威は、咄嗟さに結界をはる。
「あー白野威は、天敵認定したのね……」
「天敵!?」
「そりゃ仲間を食べられたら」
「なるほど」
とのんきに言ってる暇は、ない。なんと雨の群雲の剣で結界を破壊しにきているでは、ないか。
友美は、いけないと、太刀を抜くと、何かを唱える。すると、鳩サブレの数が減りなおかつ、動きも止まった。
「白野威!!」
「OK!!」
雨の群雲の剣床に落ちる前に、白野威は、拾い片付けた。
「袋からも出てるし……どうしようこれ……」
床に散らばっている鳩サブレ達。さすがに床に落ちた物を子供達に食べさせられないが、このままももったいない。
「光には、適当に捨てたとでも言っておこうかしら……」
「それ光泣くからやめときな」
「よね」
さてどうしたものか。友美は、仕方がないと、なんと。
「友美全部トースターに突っ込むの!?」
「火通せばいける!! 消毒!! 消毒!!」
とりあえず全部焦げない程度に焼いた。甘くいい香りが部屋に広がり、これは、食欲をそそる。
隣を見ると白野威は、よだれを垂らしている。
友美は、困った顔をすると、白野威に焼いて冷ましていた鳩サブレを差し出した。
「はい」
「ありがとう!!」
白野威は、凄い勢いで食べる。そして知らぬまに、冷ましていた鳩サブレも全部食べてしまった。
「20枚近くあったのよ!?」
「まだ足りない……」
「えっ!?」
確かに白野威も甘いものが好きだが、鳩サブレがここまでこのみだったとは。
このままだと光が帰ってきたら面倒なことになる。
「よし!! 買いにいくか!!」
「鎌倉いく??」
「いかないわよ。近所の百貨店のご当地土産物コーナー」
「ついていく!!」
「分かったわ」
白野威なら行くと言うと思っていた。
友美は、微笑むとしたくをし、家をでた。最寄りの百貨店につくと、地下にあるご当地土産コーナーに。
「あった」
鳩サブレをとると、かごにいれた。
「なんで……阿闍梨餅も入ってるの!?」
阿闍梨餅に信玄餅まで入れられ、友美は、唖然としていた。犯人は、一柱しかいない。
友美は、慌てて辺りを見ると、白野威がジャガポックルを必死に前足で取ろうとしていた。
救いなのは、普通の人には、見えないということ。
友美は、慌てて白野威を捕まえる。
「白野威!!」
「友美あれも食べたい!!」
「分かったわ。でも一つね」
ジャガポックルの箱をいれ、友美は、そのまま会計に金額が恐ろしいがくになった。
一瞬ぎょっとし友美は、会計を済ませると思う。まぁなんとかなるかと。
商品をうけとり、友美は、足早に百貨店を後にした。
「友美!! パンも買って帰ろう!!」
「白野威駄目」
「ケチ」
「信玄餅を入れるからよ」
なかなか土産物は、高い。友美は、呆れた顔をし言うと、帰宅した。
「光!?」
家に帰ると光がもう帰ってきた。彼は、鳩サブレの残骸をただ呆然と見ていた。
「友美犯人は??」
白野威と顔を見合わせ、友美は、いった。白野威と口を合わせて。
「私たちです……」
事の経緯を話すと、光は、呆れた顔をし白野威をみた。
「そもそも白野威が増やそうとしたのが原因だろ……??」
「私も原因よ!?」
「動いてたやつを止めようとして増えたから??」
友美は、頷くと白野威は、申し訳なさそうに耳を横に倒した。
「私が悪いの!! なにかやる気なら私からやりな!!」
「なにもしないよ」
「とりあえず光その……かわりのは、買ってきたんだけど……」
友美は、袋から鳩サブレを出すと、光は、いった。
「そこまでしなくても……」
「子供達が好きだし!! なにより白野威20枚近く食べても足りないって!!」
光は、真顔になるの白野威をみた。
「だからこんなに減ってたのか!?」
「……てへ」
「……今度から白野威の分別で買ってくるか」
光は、困ったように言うと微笑む。
「怒ってないからもういいよ。とりあえずお茶にする??」
友美と白野威は、ホッとすると頷く。
「うん!!」
「とりあえず紅茶いれてくる」
光は、そういうとキッチンに。少しこげた鳩サブレを見て、かれは、微笑む。
「友美が色々してくれたんだろうな」
阿闍梨餅と信玄餅を並べる友美と白野威。光は、またなんかでたと思いながら、少しだけ困った顔をするのであった。たぶん白野威や我が儘だろうな。とも思いながら。