光明ノ神子
友美は、あることを考えていた。
「うーん」
「どうした?? 俺の姫」
後ろから光に抱き締められ友美は、彼の優しい声色にほっこりしながら、言う。
「光……どうしよう……」
「何が??」
「買うか買わないか」
「なにを??」
「コーヒー豆」
友美は、みていた画面を光にみせた。そこには、コーヒー豆半額セールと書かれていた。
「半額!? 200g400円しない!?」
「そう」
買っておくべきかやめておくべきか悩みどころだ。
光が自分のかたに顎を置いてきているが、友美は、気にせずに、チラシを凝視した。
「美味しかったし悩みどころ……」
「もう買っちゃいなよー」
光が暇そうに言ってくるので、友美は、思わず笑った。
「光もしかして暇??」
「暇だよ。友美も相手してくれないし」
十分相手してるのでは、ないかと友美は、思ったが、それは、言わずにチラシを片付けた。
「友美運転手いる??」
「……要らないわ」
光は、しょぼんとしているが友美は、放置した。
「友美は、俺なんてどうでもいいんだろ……」
友美は、面倒くさそうに溜め息をつくと光の頭をこついた。
「この面倒くさいのが続いたらね」
光は、顔を青ざめると、友美からはなれる。
「しょげしょげモードやめます」
「それでよろしい」
光の機嫌もひとまずなおった。友美は、いつ珈琲豆を買いにいこうかと考えていると、視界にチラチラあるものが写る。
「友美!!」
「光……素直に言いなさい」
「着いていきたいです!!」
確かに光の好きそうな店では、あるがあまり彼が行っているところをみたことがない。それにほかのスーパーにくらべ変わったものを置いてるが高いだろう。
「光節約は??」
「それは、それ、これは、これ!!」
「……それと理由ほかにあるわよね??」
光は、体をビクッとさせた。やはり図星のようだ。
「なにを隠してるのかしら??」
「なにも隠してない!! ただ……デートしたいだけ……」
友美は思わず笑う。
「ならそんなにおどおどしなくても」
「友美自覚ないだろうけど、人に迫るときけっこう怖いだぞ……声色とか……」
友美は、少し驚いた顔をする。
「なるべく笑うようにしてるのよ?? それに優しい声と……」
「その笑顔と、ねっとりとした声が怖いんだ!! ゾクッとして……逃れられないって思わせてくる……」
友美は、ある意味無駄な争いは、避けたいのでどうやら効果があるようだと確認が出来て、喜んだが、光の様子からしてそうとう脅しになっているようだ。
「……まぁやましいことがあるからそう感じるのね」
「やましいこと……」
光も自覚があり、頷くが、友美にとって光のやましいことなど可愛いことばかりだ。
「光の場合甘えさせてか、おでかけしたいか……愛し合いたいか……お菓子欲しい。だから可愛いのよねー」
光にとってやましいことと思っていることもこうして友美に口にされたら、世間的には、そうでもないと思った。
「もしかして……俺って……」
「いい旦那さんよ。それに可愛い」
友美は、そういうと光に続けていった。
「なら一緒に行こうか」
光は、嬉しそうに微笑むと頷く。
「ありがとう!! 休みとる!!」
「そこまでのことじゃ……」
「そこまでのこと!! それに子供達の事もあるから!! 平日の方がいいだろ??」
「まぁね」
光が跳ねているが何時もの事なので友美は、スルーした。
「白野威も来るだろうし……とりあえず欲しいものリサーチしとかないと」
友美は、スマホを取り出すと、さっそくリサーチを始めた。
うきうきしている光の隣で。
買い物当日となり、朝から友美は、不機嫌な顔をしていた。
「光なんで私のヘアアレンジしてるの」
鏡越しに、光に言うと、光は、にっこり微笑む。
「友美には、可愛くなったほしいから!! 出来た!!」
ポニーテールをアレンジした綺麗めなヘアアレンジ。かんざしも合間ってなかなかおとなっぽいものになっている。
「よーし!! あとは、服装!!」
「光自分の服装を決めなさい!!」
友美は、そういうと光を和室から放り出し、襖を閉めた。
「光放り出された」
「……しょぼん」
白野威が見てるのもかまわず、光は、そう呟くとほかの用事を始めた。
「うーんこれならヒールとジーンズかしら……でこのカーディガンとブラウス……と……」
一先ずこれでいいだろうと服装を決め、着替え、友美は、和室を出る。
「白野威光は??」
辺りを見渡しても光が居ないので白野威に聞くと、白野威は、テラスの方を見た。
「ミモザかってる」
「ありがとう」
テラスを覗くと、光がミモザを剪定鋏で切っていた。
「後は、花瓶にと!!」
今年は、家中ミモザだらけにさ、ならずに済んだ。そのかわり、こうして毎日光がミモザを飾るようになっている。
友美は、本当に好きだなと思いながら見ていると、光が入ってきた。
「友美よく似合ってるよ!! 可愛い!!」
「ありがとう」
そしていちばん始めに妻を誉めるところもまた光らしい。
「光花瓶だけど……」
「いいよ。百均で買ったガラスコップにいれるから」
おしゃれなガラスコップをだしてくると、光は、それにミモザをいけた。
「枝じたいそこまで大きくないからな」
「おー」
我が家にまさかおしゃれな花瓶が出現するとは、それだけで感激だ。
「友美これガラスコップ」
「だとしてもよ。シャレオツなコップ」
「百均だからね!?」
「だとしてもよ。ガラスってだけでなんかハイカラ」
感激しすぎてる事だけは、分かった。
光は、困ったように笑いながらもコップにミモザをいけると、カウンターの上に置く。
「よし」
「ありがとう光」
「ならまたいく??」
「そうね!!」
したくもすんだので、早速出発。今回は、電車で目的の店に行くことに。
家をで駅に着くと二人は、ホームで電車を待つ。
その間も仲良く手を繋いでいると、なにやら視線を感じた。
「見られてる……」
「気にしないの光」
「そうだな」
いちいち気にしてられるかと光と友美は、その視線を無視していると今度は、つつかれた。思わずふりかえると見知った顔が。
「ソーマ!?」
まさかの友人に友美は、驚くと、隣には、ユニが。
「友美、先生こんにちは」
「こんにちは!! 二人でお出かけ??」
「そうです」
友美は、ユニにそういいながら、あいかわらず和服のソーマに友美は、唖然とし、光は、ユニのなにかいいたげな顔で全てを察していた。
「ユニ……お疲れ様……」
「今回も駄目でした……」
ソーマが涼しげな顔をし、首をかしげるが、友美は、そんなソーマに少しいらっとしていた。
「妻の要望聞けよ……」
「和服は、最強だからな」
「……洋服も最強だから」
友美とソーマが静かに火花を散らすなか、光は、このままでは、まずいと話を変えた。
「ユニたちもデートか??」
「いえ。病院です」
「病院!?」
友美が驚くなか、光は、じっとユニを見ていった。
「定期検診というところか……」
「はい。前回のお産の後は、体調を崩してしまいましたから……」
友美は、ほっとしつつもついていくソーマの心境を思い少し可哀想と彼を見た。
「結果は、分かってるがねんのためだ。それにその後ユニと少しばかり外食だ」
「おー」
それデートじゃんと友美は、思ったがあえていわなかった。
「友美達は、デートですか??」
「もちろん!!」
「光胸はって言うな」
友美は、光に鋭い視線を向け言うと、ユニは、笑い、ソーマは、呆れた顔をしていた。
「おしどり夫婦もここまで来たら……」
「ソーマとユニも言えないからね!!??」
「友美に言われたくない」
ユニは、友美とソーマの会話を聞きながら、苦笑いを浮かべ、光は、呆れた顔をしていた。
友美とソーマは、仲が良いが、お互いに突っ込みをいれまくる関係だ。
「では、私達は、これで」
「またな」
「またね、ユニ、ソーマ」
「また」
光と友美は、ユニ、ソーマと別れると、また手を繋ぎ直した。
「ユニ大丈夫だよね??」
「大丈夫だよ」
友美は、安心したように笑うと、言った。
「電車来たね」
「そうだな」
電車に乗ると、二人は、空いてる席に座り、そして目的の駅で降りた。
しばらく歩き、目的の店につくと、店内は、人で賑わっている。
「さて!! 珈琲豆買うわよ!!」
友美は、光に話しかけようとしたとき彼は、すでにいなかった。
慌てて店内を見渡すと、光は、瞳を煌めかせ、商品をかごにいれていた。
「えっーー!!!???」
「友美より凄いね」
出てきた白野威が、呆れた顔をし光を見ている。友美は、頷くと言う。
「デート以外に目的があると思ったけど……やっぱりこれか!!」
これは、予算が大変なことになりそうだと友美は、思いながらも白野威の欲しいものをまずは、見ることにした。
「白野威なにが欲しいの??」
今白野威は、普通の人には、見えない。白野威は、店内にはいるとなにや、探し見つけると友美をそこに連れていった。
「この希釈のミルクティーさ」
友美は、ミルクティーの紙パックを持つ。
「これSNSで話題になってた……」
「飲んでみたくてね!!」
「分かったわ。なら私も欲しいし、三つくらい買っとこう」
ミルクティーを篭にいれ、次に、ラズベリーとローズのシロップを篭にいれた。
「これと珈琲ね」
友美は、その後列にならび、珈琲豆の注文と会計を済ませると光を探しに店内を歩いた。
「光」
見つけた光に声をかけると、光は、買い物を終えた友美を見て驚いた。
「友美もう終わったの!?」
「えぇ」
「どうしよう……悩んでる間に……」
「光なに悩んでるの??」
「この韓国海苔を買うか」
友美は、韓国海苔を見ると言った。
「買えば。食べるし」
「そうだよね!!」
光は、韓国海苔を篭に入れる。
興味本位で篭を覗いたが、色々入っている。トマト缶やら美味しいチョコに茶葉にお菓子など様々。
「光全部使うの……」
「食べるし使う。それに他の店より安いのもあるんだ」
「なるほど」
栗のホイップクリームも篭にいれ、光は、頷くと、会計をしにレジへ。
会計を終わらせると戻ってきた。
「使いすぎた……」
「そりゃあんなに買ったら……」
「でもいいんだ!! その分節約するから!!」
「できるの??」
素朴な疑問で友美は、聞くと、光は、顔をこわばらせる。
「……頑張る」
「出来ないのなら無理しないでね??」
「うん……」
なかなか厳しいようだ。しかし光が、楽しそうならそれでいいような気もすると友美は、思っていた。
「じゃ光帰ろう」
「そうだな」
光は、微笑むと、友美の手にあった買い物袋を持つ。
「持つよ」
「ありがとう」
ここは、光に任せようと友美は、彼に渡すと、空いている手を握った。
「繋いでいい??」
「もちろん」
二人は、微笑み合うと歩きだした。
「光もう家帰る??」
「この近くに美味しいランチのお店あるしせっかくだしいく??」
「節約は??」
光は、ビクッと体をさせると言う。
「帰ろうか……」
「私食べたい!!」
白野威が二人の前に出てきて言うので、友美と光は、しかたがないとおもった。
「天照様からのお願いだしな」
「そうね」
「誰が天照だつうの!!」
白野威は、不機嫌な顔をしそういうと歩きだした。
「はやく!!」
「分かった」
光は、白野威の後をおい友美の手をひき歩きだした。
友美は、その手を見ながら、微笑む。色々あったが、今回も楽しいデートが出来たと思いながら。
「本当に幸せ……」
そう呟くと、光が笑ってくれた。友美も微笑み返す。愛する人に想いを伝える為に。
「光ありがとう」
「どういたしまして」
二人は、そういうと白野威を追いかけ、歩く。幸せそうな顔をしながら。
「うーん」
「どうした?? 俺の姫」
後ろから光に抱き締められ友美は、彼の優しい声色にほっこりしながら、言う。
「光……どうしよう……」
「何が??」
「買うか買わないか」
「なにを??」
「コーヒー豆」
友美は、みていた画面を光にみせた。そこには、コーヒー豆半額セールと書かれていた。
「半額!? 200g400円しない!?」
「そう」
買っておくべきかやめておくべきか悩みどころだ。
光が自分のかたに顎を置いてきているが、友美は、気にせずに、チラシを凝視した。
「美味しかったし悩みどころ……」
「もう買っちゃいなよー」
光が暇そうに言ってくるので、友美は、思わず笑った。
「光もしかして暇??」
「暇だよ。友美も相手してくれないし」
十分相手してるのでは、ないかと友美は、思ったが、それは、言わずにチラシを片付けた。
「友美運転手いる??」
「……要らないわ」
光は、しょぼんとしているが友美は、放置した。
「友美は、俺なんてどうでもいいんだろ……」
友美は、面倒くさそうに溜め息をつくと光の頭をこついた。
「この面倒くさいのが続いたらね」
光は、顔を青ざめると、友美からはなれる。
「しょげしょげモードやめます」
「それでよろしい」
光の機嫌もひとまずなおった。友美は、いつ珈琲豆を買いにいこうかと考えていると、視界にチラチラあるものが写る。
「友美!!」
「光……素直に言いなさい」
「着いていきたいです!!」
確かに光の好きそうな店では、あるがあまり彼が行っているところをみたことがない。それにほかのスーパーにくらべ変わったものを置いてるが高いだろう。
「光節約は??」
「それは、それ、これは、これ!!」
「……それと理由ほかにあるわよね??」
光は、体をビクッとさせた。やはり図星のようだ。
「なにを隠してるのかしら??」
「なにも隠してない!! ただ……デートしたいだけ……」
友美は思わず笑う。
「ならそんなにおどおどしなくても」
「友美自覚ないだろうけど、人に迫るときけっこう怖いだぞ……声色とか……」
友美は、少し驚いた顔をする。
「なるべく笑うようにしてるのよ?? それに優しい声と……」
「その笑顔と、ねっとりとした声が怖いんだ!! ゾクッとして……逃れられないって思わせてくる……」
友美は、ある意味無駄な争いは、避けたいのでどうやら効果があるようだと確認が出来て、喜んだが、光の様子からしてそうとう脅しになっているようだ。
「……まぁやましいことがあるからそう感じるのね」
「やましいこと……」
光も自覚があり、頷くが、友美にとって光のやましいことなど可愛いことばかりだ。
「光の場合甘えさせてか、おでかけしたいか……愛し合いたいか……お菓子欲しい。だから可愛いのよねー」
光にとってやましいことと思っていることもこうして友美に口にされたら、世間的には、そうでもないと思った。
「もしかして……俺って……」
「いい旦那さんよ。それに可愛い」
友美は、そういうと光に続けていった。
「なら一緒に行こうか」
光は、嬉しそうに微笑むと頷く。
「ありがとう!! 休みとる!!」
「そこまでのことじゃ……」
「そこまでのこと!! それに子供達の事もあるから!! 平日の方がいいだろ??」
「まぁね」
光が跳ねているが何時もの事なので友美は、スルーした。
「白野威も来るだろうし……とりあえず欲しいものリサーチしとかないと」
友美は、スマホを取り出すと、さっそくリサーチを始めた。
うきうきしている光の隣で。
買い物当日となり、朝から友美は、不機嫌な顔をしていた。
「光なんで私のヘアアレンジしてるの」
鏡越しに、光に言うと、光は、にっこり微笑む。
「友美には、可愛くなったほしいから!! 出来た!!」
ポニーテールをアレンジした綺麗めなヘアアレンジ。かんざしも合間ってなかなかおとなっぽいものになっている。
「よーし!! あとは、服装!!」
「光自分の服装を決めなさい!!」
友美は、そういうと光を和室から放り出し、襖を閉めた。
「光放り出された」
「……しょぼん」
白野威が見てるのもかまわず、光は、そう呟くとほかの用事を始めた。
「うーんこれならヒールとジーンズかしら……でこのカーディガンとブラウス……と……」
一先ずこれでいいだろうと服装を決め、着替え、友美は、和室を出る。
「白野威光は??」
辺りを見渡しても光が居ないので白野威に聞くと、白野威は、テラスの方を見た。
「ミモザかってる」
「ありがとう」
テラスを覗くと、光がミモザを剪定鋏で切っていた。
「後は、花瓶にと!!」
今年は、家中ミモザだらけにさ、ならずに済んだ。そのかわり、こうして毎日光がミモザを飾るようになっている。
友美は、本当に好きだなと思いながら見ていると、光が入ってきた。
「友美よく似合ってるよ!! 可愛い!!」
「ありがとう」
そしていちばん始めに妻を誉めるところもまた光らしい。
「光花瓶だけど……」
「いいよ。百均で買ったガラスコップにいれるから」
おしゃれなガラスコップをだしてくると、光は、それにミモザをいけた。
「枝じたいそこまで大きくないからな」
「おー」
我が家にまさかおしゃれな花瓶が出現するとは、それだけで感激だ。
「友美これガラスコップ」
「だとしてもよ。シャレオツなコップ」
「百均だからね!?」
「だとしてもよ。ガラスってだけでなんかハイカラ」
感激しすぎてる事だけは、分かった。
光は、困ったように笑いながらもコップにミモザをいけると、カウンターの上に置く。
「よし」
「ありがとう光」
「ならまたいく??」
「そうね!!」
したくもすんだので、早速出発。今回は、電車で目的の店に行くことに。
家をで駅に着くと二人は、ホームで電車を待つ。
その間も仲良く手を繋いでいると、なにやら視線を感じた。
「見られてる……」
「気にしないの光」
「そうだな」
いちいち気にしてられるかと光と友美は、その視線を無視していると今度は、つつかれた。思わずふりかえると見知った顔が。
「ソーマ!?」
まさかの友人に友美は、驚くと、隣には、ユニが。
「友美、先生こんにちは」
「こんにちは!! 二人でお出かけ??」
「そうです」
友美は、ユニにそういいながら、あいかわらず和服のソーマに友美は、唖然とし、光は、ユニのなにかいいたげな顔で全てを察していた。
「ユニ……お疲れ様……」
「今回も駄目でした……」
ソーマが涼しげな顔をし、首をかしげるが、友美は、そんなソーマに少しいらっとしていた。
「妻の要望聞けよ……」
「和服は、最強だからな」
「……洋服も最強だから」
友美とソーマが静かに火花を散らすなか、光は、このままでは、まずいと話を変えた。
「ユニたちもデートか??」
「いえ。病院です」
「病院!?」
友美が驚くなか、光は、じっとユニを見ていった。
「定期検診というところか……」
「はい。前回のお産の後は、体調を崩してしまいましたから……」
友美は、ほっとしつつもついていくソーマの心境を思い少し可哀想と彼を見た。
「結果は、分かってるがねんのためだ。それにその後ユニと少しばかり外食だ」
「おー」
それデートじゃんと友美は、思ったがあえていわなかった。
「友美達は、デートですか??」
「もちろん!!」
「光胸はって言うな」
友美は、光に鋭い視線を向け言うと、ユニは、笑い、ソーマは、呆れた顔をしていた。
「おしどり夫婦もここまで来たら……」
「ソーマとユニも言えないからね!!??」
「友美に言われたくない」
ユニは、友美とソーマの会話を聞きながら、苦笑いを浮かべ、光は、呆れた顔をしていた。
友美とソーマは、仲が良いが、お互いに突っ込みをいれまくる関係だ。
「では、私達は、これで」
「またな」
「またね、ユニ、ソーマ」
「また」
光と友美は、ユニ、ソーマと別れると、また手を繋ぎ直した。
「ユニ大丈夫だよね??」
「大丈夫だよ」
友美は、安心したように笑うと、言った。
「電車来たね」
「そうだな」
電車に乗ると、二人は、空いてる席に座り、そして目的の駅で降りた。
しばらく歩き、目的の店につくと、店内は、人で賑わっている。
「さて!! 珈琲豆買うわよ!!」
友美は、光に話しかけようとしたとき彼は、すでにいなかった。
慌てて店内を見渡すと、光は、瞳を煌めかせ、商品をかごにいれていた。
「えっーー!!!???」
「友美より凄いね」
出てきた白野威が、呆れた顔をし光を見ている。友美は、頷くと言う。
「デート以外に目的があると思ったけど……やっぱりこれか!!」
これは、予算が大変なことになりそうだと友美は、思いながらも白野威の欲しいものをまずは、見ることにした。
「白野威なにが欲しいの??」
今白野威は、普通の人には、見えない。白野威は、店内にはいるとなにや、探し見つけると友美をそこに連れていった。
「この希釈のミルクティーさ」
友美は、ミルクティーの紙パックを持つ。
「これSNSで話題になってた……」
「飲んでみたくてね!!」
「分かったわ。なら私も欲しいし、三つくらい買っとこう」
ミルクティーを篭にいれ、次に、ラズベリーとローズのシロップを篭にいれた。
「これと珈琲ね」
友美は、その後列にならび、珈琲豆の注文と会計を済ませると光を探しに店内を歩いた。
「光」
見つけた光に声をかけると、光は、買い物を終えた友美を見て驚いた。
「友美もう終わったの!?」
「えぇ」
「どうしよう……悩んでる間に……」
「光なに悩んでるの??」
「この韓国海苔を買うか」
友美は、韓国海苔を見ると言った。
「買えば。食べるし」
「そうだよね!!」
光は、韓国海苔を篭に入れる。
興味本位で篭を覗いたが、色々入っている。トマト缶やら美味しいチョコに茶葉にお菓子など様々。
「光全部使うの……」
「食べるし使う。それに他の店より安いのもあるんだ」
「なるほど」
栗のホイップクリームも篭にいれ、光は、頷くと、会計をしにレジへ。
会計を終わらせると戻ってきた。
「使いすぎた……」
「そりゃあんなに買ったら……」
「でもいいんだ!! その分節約するから!!」
「できるの??」
素朴な疑問で友美は、聞くと、光は、顔をこわばらせる。
「……頑張る」
「出来ないのなら無理しないでね??」
「うん……」
なかなか厳しいようだ。しかし光が、楽しそうならそれでいいような気もすると友美は、思っていた。
「じゃ光帰ろう」
「そうだな」
光は、微笑むと、友美の手にあった買い物袋を持つ。
「持つよ」
「ありがとう」
ここは、光に任せようと友美は、彼に渡すと、空いている手を握った。
「繋いでいい??」
「もちろん」
二人は、微笑み合うと歩きだした。
「光もう家帰る??」
「この近くに美味しいランチのお店あるしせっかくだしいく??」
「節約は??」
光は、ビクッと体をさせると言う。
「帰ろうか……」
「私食べたい!!」
白野威が二人の前に出てきて言うので、友美と光は、しかたがないとおもった。
「天照様からのお願いだしな」
「そうね」
「誰が天照だつうの!!」
白野威は、不機嫌な顔をしそういうと歩きだした。
「はやく!!」
「分かった」
光は、白野威の後をおい友美の手をひき歩きだした。
友美は、その手を見ながら、微笑む。色々あったが、今回も楽しいデートが出来たと思いながら。
「本当に幸せ……」
そう呟くと、光が笑ってくれた。友美も微笑み返す。愛する人に想いを伝える為に。
「光ありがとう」
「どういたしまして」
二人は、そういうと白野威を追いかけ、歩く。幸せそうな顔をしながら。