光明ノ神子
友美は、真顔でコーヒーを飲んでいたその理由は、これ。
「友美……いいかおり……」
光に膝の上に乗せられ、見事に香りを堪能されているからだ。肩に顔を埋めて。
本日何時もより甘えん坊なきがする。もしかすると仕事で何かあったのかもしれない。
「光何かあったの??」
光は、顔をあげるとポカーンとした顔に。
「なにもないが……しいというなら、体調不良できた、生徒に寝不足と診断して、帰したとき、終始嫌そうな顔をされていた事くらいかな……」
「まぁあの服装なら女子高生は、退くわよね……」
女避けとして光は、とんでもなくむさ苦しい格好で仕事をしているが、見事に男女どちらにも引かれ、以前の爽やかな光をしる同僚たちがみなその反応に笑いをこらえるのが必死になっていた。
「何故か他の先生からも笑われるし」
「そりゃ笑われるでしょう!? 数年前まで爽やか好青年が、いきなりむさ苦しいおっさんになってるんだから!!」
友美は、思わず突っ込むと光は、不服そうな顔になる。
「友美はいいんですか!? 俺が他の女性にとられても!!」
「取られてもって……とられないでしょう??」
「そうとも限らないぞ!?」
これは、もしかするとチャンスかもしれない。友美は、必殺上目遣いうるうるの瞳を発動した。
「光……ならお願い……昔みたいに爽やかな服装で仕事を……」
こんな顔でお願いされては、断れない。光は、しかたがないと頷く。
「分かった……」
友美は、にっこり微笑む。
「ありがとう!!」
よしこれでいいだろう。実は、友美は、ある依頼を受けていた。光のむさ苦しい格好をどうにかしてほしいと。その依頼主は、校長であり、友美は、これは、どうにかしなければと思った。
「……憂鬱」
「大丈夫!!」
本当に大丈夫だろうか、光は、そうおもいながら友美の笑顔を見ていた。
翌日友美にお願いされしかたがなく普段のむさ苦しい格好から爽やかなシャツにベストそしてパンツという格好で出勤した。
職員会議のために職員室に行くと皆の視線がいたい。
「先生あんな格好……」
「ようやくもとに戻ったか」
そうもとに戻っただけなのになんだろうか、このいずらさは、光は、会議が終わるもそそくさと診察室に戻った。
「あれ?? 鍵が開いている……閉めたはずなのに……」
そして鍵が開いている事に首をかしげ中にはいるとさらに驚くことが。
「尾崎先生おはようございます!!」
そうにっこり微笑む友美がいた。
「友美!!??」
「今日は、ここで仕事するから宜しく!! 許可は、もらってるから!!」
「そうなのか……」
とりあえず校長が許可を出したのだろう。光は、中にはいるといすに座り仕事を始めたが、気になるの友美の存在が。
友美は、パソコンで仕事をしているだけだが、光は、全く集中できていなかった。
「残業だけは、さけないと……」
絶対にしてたまるかもおもいながらなんとかボールペンを動かしたが、やはりなにか調子がわるい。
「おや?? 先生患者さん来てますが??」
「そうか」
ドアがノックされていたことにも気づかなかった。
どうぞと声をかけると二人組の生徒が。一人は、付き添いできたらしい。
見るからに顔色が悪いので光は、状況を付き添いの生徒から聞き、検温と診察、検査をし結果を見ていった。
「風邪だな」
「風邪……」
「早退して家で寝てなさい。薬は、処方箋を出すから近くの薬局で貰ってください」
友美は、その様子を見ながらここには、薬がないのかとふと思う。
「はい……」
生徒手帳に詳しいことをかき、担任に見せるように光は、生徒に伝えると生徒達は、出ていった。
「光お医者さんやってる!!」
「そりゃここで医師として雇われてるんだからやるよ。まったく校長もとんでもないことを考えたものだ」
あれは、やく三年前突然校長に呼び出されたと思ったら、彼は、何故教育業界は、ブラックなのかと嘆きその後さらにうちは、皆が過ごしやすいところにすると言ったと思ったらなんと。
「先生。教師をやめなさい」
「はい!?」
光が神子であることも目の前の男は、知っている。そして他の神子たちのことも。そしてこの学校の現状も。
「校長いま俺がやめたら毎年入ってくる異能者をどうするんですか!! 他の生徒たちも危険気巻き込む恐れが……」
何故かこの、学校には、毎年異能者が入学してくる。そのような科目もないというのに。
校長は、にっこり微笑むと言った。
「尾崎先生学校を退職しろとは、いってません!! ただ教師をやめろといったんです」
「ならなにをするつもりです」
なんとなく分かるが光は、あえてその事を言わなかった。校長は、光にあるファイルを見せるととたんに光は、開いた口が塞がらないことに。
「教師、生徒どちらもさらに過ごしやすくとなるとそこにアプローチをしようと思いましてな!! 心理カウンセラーももううちには、足りてますしあとは、健康面」
「しかし……」
「そのお飾りになっている国家資格使わないなんてそん!! それに私がここに君をバイトとして入れたのは、怪我人を的確に助ける光景を見たからですよ??」
光は、懐かしい記憶を思い出しながら溜め息をつく。
「だから嫌われるんでしょう?? 他の学校の校長と教育委員会から。なぜうちが公立なのに好きしたい放題出来ているか……」
校長は、楽しげに微笑むという。
「これが権力の使いかたですわたしなりのね。少なくともそのお陰で、この学校だけは、皆が働きやすくそのうえ教育委員会かは省かれている理由でもある。色々策したかいがありましたな」
その色々に問題があるのだが。普通教育委員会に省かれた学校なんてない。独自で運営している学校なんて公立だとここだけだろう。私立ならともかく。
「とりあえず先生来年度から教師では、なく医師として勤めてください。給料も上がりますしね」
光は、にっこりと微笑む校長をみてなにも言えず、その後はなしあいをかさね、光は、了承し、翌年の春から彼は、医師としてここに勤めるようになった。
「でもその行動が結構いい感じなんでしょう?? 先生たちの健康的にも生徒的にも」
「みたいだよ」
光は、手を洗うと再び席につき仕事を始めた。
「とりあえず服装も解決したし問題なそう」
友美は、そう思っていたが、光は、違った。
まったく集中できない。仕事に。
「友美」
「はい」
友美の名を呼ぶと席からたち、光は、友美の隣に椅子を持ってくると座った。
「先生??」
じっと見てくる光にどうしたのかと友美は、思っていると抱き締められた光に。
「先生じゃなくて……名前で呼んでくれ……」
「……ここ職場よ?? 他の先生や生徒が来たら……」
「問題なんかない。あと……友美がいると仕事に集中するどころかこうしたくてしかたがないんだ……」
困ったような甘える声で光は、言うと、友美は、苦笑いを浮かべた。
「なら、帰ろうか??」
「それも嫌だ」
光は、友美から離れるが溜め息をついた。
「ここまで今日は、駄目だなんて……」
「まさか欲求不満??」
友美は、冗談で聞いてみたが、光の瞳は、静かに告げていた。
「まさかの!?」
「かもしれない。それか友美と話したいだけなのか、抱き締めたいのか……それとも夜伽なのかは、分からないが……」
「まぁベットあるしハッスルできるわね」
真面目な顔をして恐ろしいことを言わないでほしい。
光は、顔を青ざめると友美なら離れ仕事をしだした。
「あら。やらないの??」
「懲戒免職になるようなことやるか!!!!」
「でも学校で営みをするって……」
「創作であっても現実では、少ないです!! やってるやからもいるだろうが!!」
「やるやついるんだ……」
突っ込みながらも間違いなく光の作業スピードは、上がっていた。
友美は、少し残念そうな顔をしながら仕事を再開し、昼になると、廊下から生徒の賑やかな声が聞こえ出す。
「なんか先生いつもと違くなかった??」
「めっちゃ知的だったよね」
「まさかあんなんだったなんて」
聞き耳をたてながら友美は、一人ガッツポーズをした。よし。これで改革が始まったと。
「……フォーマルな格好は、肩がこるな……」
友美がドアにへばりついている間光は、凝り固まった肩をほぐしながら考える。
とりあえずあのむさ苦しい格好には、戻れない。だが、肩こりで辛いのは、困る。
「……あれがあった」
光は、友美をちらりと見るとなんと術を使い何処かへ。
「あれ?? 先生いない」
せっかくお弁当を作ってきたのにと友美は、辺りを見渡しながら思う。
しかたがないと席に戻り鞄から弁当を取り出し蓋を開けたとき光が戻ってきた。
先程とは、違う姿で。
「これならむさ苦しくないよね!?」
友美は、驚きのあまり開いた口が塞がらない。ここは、医療現場であってちがうのだから。
「光。教育機関としてフォーマルな格好の方が……」
「体育の教師は、ジャージだし、工業科は、作業着なんだから問題なし!! それに教師じゃないですから!!」
自慢げに言われても困る。友美は、まだ白衣の方がよいのでは、ないかと思っていた。
「スクランブルは、楽だし色々便利だからな!!」
「……まぁそうね」
改革があらぬ方向にいこうとしているが、とりあえずむさ苦しくなければいいだろう。
この出来事から光は、スクランブル姿で仕事をするようになりさらに同僚から驚かれることになった。
「校長あれで……」
「むさ苦しくないからいいですよ。友美さん。とりあえず楽しく過ごすのが人生というものですし!! こだわりすぎるのもね」
後日校長室で友美は、確かにと思いながらわらう校長をみていた。本当にの人は、教育業界では、異端だ。
普通に考えればいい責任者なのだが。
「教育業界ってなんで古くさいんでしょうか」
「新しいことを嫌うからこそでしょうな。まぁこのままでは、崩壊するでしょう!! それもまたありかと。この世は、諸行無常ですし」
「あはは……確かに」
崩壊することを望んでいるのかと思いなら友美は、話をすると帰宅をした。
「友美今回のけんお疲れ」
「白野威」
家に帰ると白威野が友美を出迎え声をかける。
「ありがとう。とりあえず解決!!」
さてこれで大仕事が終わったと胸を友美は、撫で下ろす。
「そういえば光と帰ってこなかったの??」
「えぇ……」
「あいつ帰ってくるっていってたのになぁ……」
今朝そういえば白野威と光は、何かを話していたが、友美は、話を聞いていない。
帰ってくるにしてもこんなにはやくなんのためかと思っていたとき、玄関のドアがあき、すぐに光がリビングに入ってきた。
「友美ただいま」
「おかえり……ってその花なに!?」
手にスイートピーの花束を持って光は、帰ってきたので友美は、思わず不審そうな顔をし聞いた。
「友美へのプレゼンです!! ほらこの間何が不足してるか分からないと言っただろ??」
「そういえば……」
「そのあと色々考えてそういえば二人でまったりおうちデート最近していないことに気づいて、今日は、おうちデートをするために午後から時間休をとってきたんだ!!」
こんなに眩しい笑顔で言われたら何故と言えない。
友美は、やっぱり純粋な人だと光を見ながら思い、差し出された花束を受けとると言う。
「ありがとう。そうね!! 久しぶりにまったりおうちデートいいわね!!」
「ありがとう!! よし!! はりきってお昼ご飯つくるから!!」
光は、そういうと和室へそこからキッチンに行きさっそう料理を始めた。
「……光のやつ友美の事になるとすごいんだから」
「あはは……」
確かにそうかもしれない。友美は、もう光に任せようと炬燵には入る。そしてご飯が出来るのを待ちそのご支度を手伝うが、友美は、唖然とした顔をし、皿をみていた。
「オムライスに好きって……」
「定番かと!!」
「定番なの!?」
とりあえず光が嬉しいならそれでいいか。
友美と光は、ダイニングテーブルの椅子に座るといただきますといい、オムライスを食べ始めた。
「こんなにも簡単にオムライス作る光って凄い」
「ありがとう!!」
こうしてまったりとしたおうちデートは、幕を明け二人でご飯を食べ食器を洗いテレビを見る。そして。
「あら光寝ちゃってる」
いつのまにやら光が横になり、炬燵で寝てしまっていた。
これは、チャンス。友美は、テレビを消すとリモコンを炬燵のうえに。そして横になると光にくっつく。
「おうちデートってこういうのもいいんだよねぇ……」
子供たちが帰ってくるまであと少し。
友美は、少しだけならいいかと光にくっつき彼を堪能した。そんな友美を光は、可愛いと思いながらうでで顔を隠し寝ているふりをするのであった。
「友美……いいかおり……」
光に膝の上に乗せられ、見事に香りを堪能されているからだ。肩に顔を埋めて。
本日何時もより甘えん坊なきがする。もしかすると仕事で何かあったのかもしれない。
「光何かあったの??」
光は、顔をあげるとポカーンとした顔に。
「なにもないが……しいというなら、体調不良できた、生徒に寝不足と診断して、帰したとき、終始嫌そうな顔をされていた事くらいかな……」
「まぁあの服装なら女子高生は、退くわよね……」
女避けとして光は、とんでもなくむさ苦しい格好で仕事をしているが、見事に男女どちらにも引かれ、以前の爽やかな光をしる同僚たちがみなその反応に笑いをこらえるのが必死になっていた。
「何故か他の先生からも笑われるし」
「そりゃ笑われるでしょう!? 数年前まで爽やか好青年が、いきなりむさ苦しいおっさんになってるんだから!!」
友美は、思わず突っ込むと光は、不服そうな顔になる。
「友美はいいんですか!? 俺が他の女性にとられても!!」
「取られてもって……とられないでしょう??」
「そうとも限らないぞ!?」
これは、もしかするとチャンスかもしれない。友美は、必殺上目遣いうるうるの瞳を発動した。
「光……ならお願い……昔みたいに爽やかな服装で仕事を……」
こんな顔でお願いされては、断れない。光は、しかたがないと頷く。
「分かった……」
友美は、にっこり微笑む。
「ありがとう!!」
よしこれでいいだろう。実は、友美は、ある依頼を受けていた。光のむさ苦しい格好をどうにかしてほしいと。その依頼主は、校長であり、友美は、これは、どうにかしなければと思った。
「……憂鬱」
「大丈夫!!」
本当に大丈夫だろうか、光は、そうおもいながら友美の笑顔を見ていた。
翌日友美にお願いされしかたがなく普段のむさ苦しい格好から爽やかなシャツにベストそしてパンツという格好で出勤した。
職員会議のために職員室に行くと皆の視線がいたい。
「先生あんな格好……」
「ようやくもとに戻ったか」
そうもとに戻っただけなのになんだろうか、このいずらさは、光は、会議が終わるもそそくさと診察室に戻った。
「あれ?? 鍵が開いている……閉めたはずなのに……」
そして鍵が開いている事に首をかしげ中にはいるとさらに驚くことが。
「尾崎先生おはようございます!!」
そうにっこり微笑む友美がいた。
「友美!!??」
「今日は、ここで仕事するから宜しく!! 許可は、もらってるから!!」
「そうなのか……」
とりあえず校長が許可を出したのだろう。光は、中にはいるといすに座り仕事を始めたが、気になるの友美の存在が。
友美は、パソコンで仕事をしているだけだが、光は、全く集中できていなかった。
「残業だけは、さけないと……」
絶対にしてたまるかもおもいながらなんとかボールペンを動かしたが、やはりなにか調子がわるい。
「おや?? 先生患者さん来てますが??」
「そうか」
ドアがノックされていたことにも気づかなかった。
どうぞと声をかけると二人組の生徒が。一人は、付き添いできたらしい。
見るからに顔色が悪いので光は、状況を付き添いの生徒から聞き、検温と診察、検査をし結果を見ていった。
「風邪だな」
「風邪……」
「早退して家で寝てなさい。薬は、処方箋を出すから近くの薬局で貰ってください」
友美は、その様子を見ながらここには、薬がないのかとふと思う。
「はい……」
生徒手帳に詳しいことをかき、担任に見せるように光は、生徒に伝えると生徒達は、出ていった。
「光お医者さんやってる!!」
「そりゃここで医師として雇われてるんだからやるよ。まったく校長もとんでもないことを考えたものだ」
あれは、やく三年前突然校長に呼び出されたと思ったら、彼は、何故教育業界は、ブラックなのかと嘆きその後さらにうちは、皆が過ごしやすいところにすると言ったと思ったらなんと。
「先生。教師をやめなさい」
「はい!?」
光が神子であることも目の前の男は、知っている。そして他の神子たちのことも。そしてこの学校の現状も。
「校長いま俺がやめたら毎年入ってくる異能者をどうするんですか!! 他の生徒たちも危険気巻き込む恐れが……」
何故かこの、学校には、毎年異能者が入学してくる。そのような科目もないというのに。
校長は、にっこり微笑むと言った。
「尾崎先生学校を退職しろとは、いってません!! ただ教師をやめろといったんです」
「ならなにをするつもりです」
なんとなく分かるが光は、あえてその事を言わなかった。校長は、光にあるファイルを見せるととたんに光は、開いた口が塞がらないことに。
「教師、生徒どちらもさらに過ごしやすくとなるとそこにアプローチをしようと思いましてな!! 心理カウンセラーももううちには、足りてますしあとは、健康面」
「しかし……」
「そのお飾りになっている国家資格使わないなんてそん!! それに私がここに君をバイトとして入れたのは、怪我人を的確に助ける光景を見たからですよ??」
光は、懐かしい記憶を思い出しながら溜め息をつく。
「だから嫌われるんでしょう?? 他の学校の校長と教育委員会から。なぜうちが公立なのに好きしたい放題出来ているか……」
校長は、楽しげに微笑むという。
「これが権力の使いかたですわたしなりのね。少なくともそのお陰で、この学校だけは、皆が働きやすくそのうえ教育委員会かは省かれている理由でもある。色々策したかいがありましたな」
その色々に問題があるのだが。普通教育委員会に省かれた学校なんてない。独自で運営している学校なんて公立だとここだけだろう。私立ならともかく。
「とりあえず先生来年度から教師では、なく医師として勤めてください。給料も上がりますしね」
光は、にっこりと微笑む校長をみてなにも言えず、その後はなしあいをかさね、光は、了承し、翌年の春から彼は、医師としてここに勤めるようになった。
「でもその行動が結構いい感じなんでしょう?? 先生たちの健康的にも生徒的にも」
「みたいだよ」
光は、手を洗うと再び席につき仕事を始めた。
「とりあえず服装も解決したし問題なそう」
友美は、そう思っていたが、光は、違った。
まったく集中できない。仕事に。
「友美」
「はい」
友美の名を呼ぶと席からたち、光は、友美の隣に椅子を持ってくると座った。
「先生??」
じっと見てくる光にどうしたのかと友美は、思っていると抱き締められた光に。
「先生じゃなくて……名前で呼んでくれ……」
「……ここ職場よ?? 他の先生や生徒が来たら……」
「問題なんかない。あと……友美がいると仕事に集中するどころかこうしたくてしかたがないんだ……」
困ったような甘える声で光は、言うと、友美は、苦笑いを浮かべた。
「なら、帰ろうか??」
「それも嫌だ」
光は、友美から離れるが溜め息をついた。
「ここまで今日は、駄目だなんて……」
「まさか欲求不満??」
友美は、冗談で聞いてみたが、光の瞳は、静かに告げていた。
「まさかの!?」
「かもしれない。それか友美と話したいだけなのか、抱き締めたいのか……それとも夜伽なのかは、分からないが……」
「まぁベットあるしハッスルできるわね」
真面目な顔をして恐ろしいことを言わないでほしい。
光は、顔を青ざめると友美なら離れ仕事をしだした。
「あら。やらないの??」
「懲戒免職になるようなことやるか!!!!」
「でも学校で営みをするって……」
「創作であっても現実では、少ないです!! やってるやからもいるだろうが!!」
「やるやついるんだ……」
突っ込みながらも間違いなく光の作業スピードは、上がっていた。
友美は、少し残念そうな顔をしながら仕事を再開し、昼になると、廊下から生徒の賑やかな声が聞こえ出す。
「なんか先生いつもと違くなかった??」
「めっちゃ知的だったよね」
「まさかあんなんだったなんて」
聞き耳をたてながら友美は、一人ガッツポーズをした。よし。これで改革が始まったと。
「……フォーマルな格好は、肩がこるな……」
友美がドアにへばりついている間光は、凝り固まった肩をほぐしながら考える。
とりあえずあのむさ苦しい格好には、戻れない。だが、肩こりで辛いのは、困る。
「……あれがあった」
光は、友美をちらりと見るとなんと術を使い何処かへ。
「あれ?? 先生いない」
せっかくお弁当を作ってきたのにと友美は、辺りを見渡しながら思う。
しかたがないと席に戻り鞄から弁当を取り出し蓋を開けたとき光が戻ってきた。
先程とは、違う姿で。
「これならむさ苦しくないよね!?」
友美は、驚きのあまり開いた口が塞がらない。ここは、医療現場であってちがうのだから。
「光。教育機関としてフォーマルな格好の方が……」
「体育の教師は、ジャージだし、工業科は、作業着なんだから問題なし!! それに教師じゃないですから!!」
自慢げに言われても困る。友美は、まだ白衣の方がよいのでは、ないかと思っていた。
「スクランブルは、楽だし色々便利だからな!!」
「……まぁそうね」
改革があらぬ方向にいこうとしているが、とりあえずむさ苦しくなければいいだろう。
この出来事から光は、スクランブル姿で仕事をするようになりさらに同僚から驚かれることになった。
「校長あれで……」
「むさ苦しくないからいいですよ。友美さん。とりあえず楽しく過ごすのが人生というものですし!! こだわりすぎるのもね」
後日校長室で友美は、確かにと思いながらわらう校長をみていた。本当にの人は、教育業界では、異端だ。
普通に考えればいい責任者なのだが。
「教育業界ってなんで古くさいんでしょうか」
「新しいことを嫌うからこそでしょうな。まぁこのままでは、崩壊するでしょう!! それもまたありかと。この世は、諸行無常ですし」
「あはは……確かに」
崩壊することを望んでいるのかと思いなら友美は、話をすると帰宅をした。
「友美今回のけんお疲れ」
「白野威」
家に帰ると白威野が友美を出迎え声をかける。
「ありがとう。とりあえず解決!!」
さてこれで大仕事が終わったと胸を友美は、撫で下ろす。
「そういえば光と帰ってこなかったの??」
「えぇ……」
「あいつ帰ってくるっていってたのになぁ……」
今朝そういえば白野威と光は、何かを話していたが、友美は、話を聞いていない。
帰ってくるにしてもこんなにはやくなんのためかと思っていたとき、玄関のドアがあき、すぐに光がリビングに入ってきた。
「友美ただいま」
「おかえり……ってその花なに!?」
手にスイートピーの花束を持って光は、帰ってきたので友美は、思わず不審そうな顔をし聞いた。
「友美へのプレゼンです!! ほらこの間何が不足してるか分からないと言っただろ??」
「そういえば……」
「そのあと色々考えてそういえば二人でまったりおうちデート最近していないことに気づいて、今日は、おうちデートをするために午後から時間休をとってきたんだ!!」
こんなに眩しい笑顔で言われたら何故と言えない。
友美は、やっぱり純粋な人だと光を見ながら思い、差し出された花束を受けとると言う。
「ありがとう。そうね!! 久しぶりにまったりおうちデートいいわね!!」
「ありがとう!! よし!! はりきってお昼ご飯つくるから!!」
光は、そういうと和室へそこからキッチンに行きさっそう料理を始めた。
「……光のやつ友美の事になるとすごいんだから」
「あはは……」
確かにそうかもしれない。友美は、もう光に任せようと炬燵には入る。そしてご飯が出来るのを待ちそのご支度を手伝うが、友美は、唖然とした顔をし、皿をみていた。
「オムライスに好きって……」
「定番かと!!」
「定番なの!?」
とりあえず光が嬉しいならそれでいいか。
友美と光は、ダイニングテーブルの椅子に座るといただきますといい、オムライスを食べ始めた。
「こんなにも簡単にオムライス作る光って凄い」
「ありがとう!!」
こうしてまったりとしたおうちデートは、幕を明け二人でご飯を食べ食器を洗いテレビを見る。そして。
「あら光寝ちゃってる」
いつのまにやら光が横になり、炬燵で寝てしまっていた。
これは、チャンス。友美は、テレビを消すとリモコンを炬燵のうえに。そして横になると光にくっつく。
「おうちデートってこういうのもいいんだよねぇ……」
子供たちが帰ってくるまであと少し。
友美は、少しだけならいいかと光にくっつき彼を堪能した。そんな友美を光は、可愛いと思いながらうでで顔を隠し寝ているふりをするのであった。