光明ノ神子
お金とは、集まるところには、集まるが、集まらない所には、集まらない。
光は、文机の上に出した、通帳を見ながら、ため息をこぼした。
「……貯めれるのだろうか……」
一瞬バイトでもしようかと思ったが、今は、色々あり、それも難しそうだ。
「光ー!!」
リビングから友美の声が聞こえ、光は、立ち上がると、和室をでた。
「友美どうした??」
「ちょっとバイトしない??」
光は、首をかしげると、友美は、彼に一枚の紙を渡した。
「求人票……」
とりあえずないよう見てみるが、内容に光は、驚いた。
「こここんな内容で人来るかー!!!! 時給高いが!!!」
驚きのないようだが、それは、あやかしの対応が出来、腕っぷしに自身があり、医学の知識があるという者だった。
「そうだよねー。だから光どう??」
友美は、どういうつもりでこれを出してきたのか。
求人票を見ながら、光は、ため息を漏らした。
「でこの馬鹿げた求人の雇い主は??」
「霞ノ神子」
光は、真顔になる。そりゃこの条件になるのも無理は、ないと。
「……あの薬問屋……確かあやかしも多く来るんだったな……」
「ということで、光どうかな??」
まさか自分に白羽の矢が立つとは。光は、困った顔をしいう。
「……友美何故いきなりバイトの話を??」
あやしい。絶対になにかを知っているはずだ。
光は、不審げに友美を見ると、友美は、素直に話すかとはくじょうした。
「水郷から光お金がいるって聞いたから」
水郷に余計なことを友美に言ったなと思いながら、光は、言う。
「確かに要る……」
「お小遣いと賃金上げることも出来るけど、光それは、嫌そうだったから。なら少し手助けになることと思って」
光は、驚いた顔をすると、思う。あの闘病生活から更に友美は、成長したなと。
光は、目を伏せる。
「……ありがとう」
「因みに神子の役目でいいのもあるけど……」
「なぬ!?」
正直薬問屋でのバイトは、したくない。
理由は、と聞かれたら、困るが、なんとなくしたくないのだ。面倒ごとが起こる気がして。
光は、友美に迫る。
「因みにどんな内容??」
光の圧に友美は、おされながら、言う。
「えーとー」
「あやかし退治?? それとも失せ物探し??」
「違う!! ちょっと付き合って!!」
「どこに??」
「いいから!! とりあえず次の休み空けておいて!!」
「はい」
薬問屋よりましだろうが、どこへ連れていかれるのだろうか。
光は、せまってまで願ったのだから、背に腹はかえられぬと友美に着いていくことにした。
次の休日。光は、友美に連れられやって来たのは、近所の自転車屋だった。
「えっ!?」
「神子の役目だから!!」
そうこれは、神子の役目。なのだろうか。
店にはいる友美について行き、光は、まるでアヒルの子のように友美のあとに着いて歩いた。
「自転車色々あるねー」
店内を見渡し、友美は、言う。
シティーサイクルからスポーツ自転車まで、様々なモデルが取り揃えられている。
友美は、後ろをチラッと見ると、光が圧倒されていた。自転車の種類に。
「ええ感じや……」
友美がそう思うなか、光は、驚愕していた。自転車の値段に。
「十万……」
自転車もピンからキリだが、これは、なかなか高すぎる。
ますますどれにすればいいのかと光は、思いながら、友美のあとに着いて歩いていた。
「すみません!!」
店員に声をかけ、友美は、色々話を聞いた。
「スピードがでて、なおかつその距離ならクロスバイクがいいかと。電動でもいいかもしれませんね」
「電動自転車も確かに!!」
友美の話を隣で聞きながら、光は、少し不思議におもっていた。
何故友美は、スピードと、距離にこだわっているのかと。
「友美高校は、電車通学だろ??」
「まぁそうだけど、自転車の方が早いかなとおもったりしてね!!」
「なるほど……」
友美は、光にそういうと更に悩む。今の自分には、電動自転車の方がいいかも知れないと思いながら。
「まだ治療中だし……買うなら電動自転車かな……」
友美は、呟くと、電動自転車を見始めた。
「可愛い!!」
タイヤは、小さいが、可愛いミニベロ。これなら比較的安いし、予算内だ。
「よし!! これにしよう!!」
友美は、買う手続きをすると、光の方を見た。
「光」
「なんだ??」
「現物支給でもいい??」
「別にいいけど……」
どう言うことだろうかと光は、思っていると、友美は、言った。
「自転車を現物支給します!! なので好きなの選んで!! あと安い!! のは、9800円からとかあるからね!!」
光は、鳩が豆鉄砲を食らったような顔になる。
「えっ!?」
「ちなみにこっちが9800円!!」
友美は、光の手をひくと、自転車の前に。
見るからに、なんの変哲もない自転車だ。カラーリングは、蛍光色だが。
光は、真顔になると回れ右をした。
「これは、いい」
「分かった」
友美は、昔から思ってたが、光は、ほんとつに分かりやすい。
気に入らなかったなと思いながら、光のあとに着いていくと、彼の見ていたのは、クロスバイクだった。
「おっ!!」
さてさて光は、どれを選ぶのか。友美は、楽しげにそれを見ていると、光は、ある自転車の前で止まった。
「友美」
「なに??」
「かごあった方がいいよね??」
「米袋積むなら……」
光は、頷くと、指を指す。
「これにする」
「まさか決めては、かご!?」
「重要だからな!! かご!!」
確かに自転車にかごがあるか、無しかでは、便利さが変わってくる。
友美は、光がそれでいいならいいかと、思い、店員に声をかけると、自転車を買った。
「それより……光自転車乗れるの??」
会計が終わり、自転車を受けとる待ち時間友美は、今更ながら確認をした。
光が自転車にのっているところなど友美は、見たことがなかったからだ。
「一応……」
「ならよかった。クロスバイクフレーム歪みやすいらしいから、あれで乗る練習は、きついかなと思ってね」
光は、顔を青ざめると視線をそらす。
「なら頑張って乗るしかない……」
「まぁ大丈夫だよ!! たぶん!!」
友美は、微笑むと、店員に呼ばれ、自転車を受け取りに行った。
無事に買った自転車を受け取ると、店をあとにする。
久しぶりの自転車に友美は、うきうきしながら、こいでいるの、ふと後ろの光が気になり、みた。
「光乗れてる!!」
「なんとかな」
これは、慣れるしかなさそうだと光は、思いながら、乗り、無事に帰宅をした。
「友美」
「なに??」
「ありがとう」
光は、嬉しそうに微笑み言うと、友美は、目を細めた。
「これは、正当報酬だから!! それに……」
友美は、目を伏せると言う。
「その光の貯めてるお金は、大切なことに使って」
「大切なこと……」
「そう。なにかと医学部は、お金いるからね!!」
友美は、そういうと、家の中に入った。
大切なこと。光は、呟く。
「俺にとって大切なことは、友美に居ること……なんだけどな……」
光は、とりあえずこのまま貯金は、使わないで貯めることにした。
大切な人との幸せのために使えるようにと。
「にしても……友美って時々……男前なところあるよなぁ……」
そこもまたいいのだな、男として立つ瀬がない気もした。
光は、首を横にふると思う。今の自分にできることは、喜び使うこと。
「とりあえず今晩は、オムライスだな!!」
そして、友美を喜ばせることだ。
友美の好きなものを作ろう。光は、そう決め、家の中に入った。少しばかり嬉しそうにスキップをしながら。
光は、文机の上に出した、通帳を見ながら、ため息をこぼした。
「……貯めれるのだろうか……」
一瞬バイトでもしようかと思ったが、今は、色々あり、それも難しそうだ。
「光ー!!」
リビングから友美の声が聞こえ、光は、立ち上がると、和室をでた。
「友美どうした??」
「ちょっとバイトしない??」
光は、首をかしげると、友美は、彼に一枚の紙を渡した。
「求人票……」
とりあえずないよう見てみるが、内容に光は、驚いた。
「こここんな内容で人来るかー!!!! 時給高いが!!!」
驚きのないようだが、それは、あやかしの対応が出来、腕っぷしに自身があり、医学の知識があるという者だった。
「そうだよねー。だから光どう??」
友美は、どういうつもりでこれを出してきたのか。
求人票を見ながら、光は、ため息を漏らした。
「でこの馬鹿げた求人の雇い主は??」
「霞ノ神子」
光は、真顔になる。そりゃこの条件になるのも無理は、ないと。
「……あの薬問屋……確かあやかしも多く来るんだったな……」
「ということで、光どうかな??」
まさか自分に白羽の矢が立つとは。光は、困った顔をしいう。
「……友美何故いきなりバイトの話を??」
あやしい。絶対になにかを知っているはずだ。
光は、不審げに友美を見ると、友美は、素直に話すかとはくじょうした。
「水郷から光お金がいるって聞いたから」
水郷に余計なことを友美に言ったなと思いながら、光は、言う。
「確かに要る……」
「お小遣いと賃金上げることも出来るけど、光それは、嫌そうだったから。なら少し手助けになることと思って」
光は、驚いた顔をすると、思う。あの闘病生活から更に友美は、成長したなと。
光は、目を伏せる。
「……ありがとう」
「因みに神子の役目でいいのもあるけど……」
「なぬ!?」
正直薬問屋でのバイトは、したくない。
理由は、と聞かれたら、困るが、なんとなくしたくないのだ。面倒ごとが起こる気がして。
光は、友美に迫る。
「因みにどんな内容??」
光の圧に友美は、おされながら、言う。
「えーとー」
「あやかし退治?? それとも失せ物探し??」
「違う!! ちょっと付き合って!!」
「どこに??」
「いいから!! とりあえず次の休み空けておいて!!」
「はい」
薬問屋よりましだろうが、どこへ連れていかれるのだろうか。
光は、せまってまで願ったのだから、背に腹はかえられぬと友美に着いていくことにした。
次の休日。光は、友美に連れられやって来たのは、近所の自転車屋だった。
「えっ!?」
「神子の役目だから!!」
そうこれは、神子の役目。なのだろうか。
店にはいる友美について行き、光は、まるでアヒルの子のように友美のあとに着いて歩いた。
「自転車色々あるねー」
店内を見渡し、友美は、言う。
シティーサイクルからスポーツ自転車まで、様々なモデルが取り揃えられている。
友美は、後ろをチラッと見ると、光が圧倒されていた。自転車の種類に。
「ええ感じや……」
友美がそう思うなか、光は、驚愕していた。自転車の値段に。
「十万……」
自転車もピンからキリだが、これは、なかなか高すぎる。
ますますどれにすればいいのかと光は、思いながら、友美のあとに着いて歩いていた。
「すみません!!」
店員に声をかけ、友美は、色々話を聞いた。
「スピードがでて、なおかつその距離ならクロスバイクがいいかと。電動でもいいかもしれませんね」
「電動自転車も確かに!!」
友美の話を隣で聞きながら、光は、少し不思議におもっていた。
何故友美は、スピードと、距離にこだわっているのかと。
「友美高校は、電車通学だろ??」
「まぁそうだけど、自転車の方が早いかなとおもったりしてね!!」
「なるほど……」
友美は、光にそういうと更に悩む。今の自分には、電動自転車の方がいいかも知れないと思いながら。
「まだ治療中だし……買うなら電動自転車かな……」
友美は、呟くと、電動自転車を見始めた。
「可愛い!!」
タイヤは、小さいが、可愛いミニベロ。これなら比較的安いし、予算内だ。
「よし!! これにしよう!!」
友美は、買う手続きをすると、光の方を見た。
「光」
「なんだ??」
「現物支給でもいい??」
「別にいいけど……」
どう言うことだろうかと光は、思っていると、友美は、言った。
「自転車を現物支給します!! なので好きなの選んで!! あと安い!! のは、9800円からとかあるからね!!」
光は、鳩が豆鉄砲を食らったような顔になる。
「えっ!?」
「ちなみにこっちが9800円!!」
友美は、光の手をひくと、自転車の前に。
見るからに、なんの変哲もない自転車だ。カラーリングは、蛍光色だが。
光は、真顔になると回れ右をした。
「これは、いい」
「分かった」
友美は、昔から思ってたが、光は、ほんとつに分かりやすい。
気に入らなかったなと思いながら、光のあとに着いていくと、彼の見ていたのは、クロスバイクだった。
「おっ!!」
さてさて光は、どれを選ぶのか。友美は、楽しげにそれを見ていると、光は、ある自転車の前で止まった。
「友美」
「なに??」
「かごあった方がいいよね??」
「米袋積むなら……」
光は、頷くと、指を指す。
「これにする」
「まさか決めては、かご!?」
「重要だからな!! かご!!」
確かに自転車にかごがあるか、無しかでは、便利さが変わってくる。
友美は、光がそれでいいならいいかと、思い、店員に声をかけると、自転車を買った。
「それより……光自転車乗れるの??」
会計が終わり、自転車を受けとる待ち時間友美は、今更ながら確認をした。
光が自転車にのっているところなど友美は、見たことがなかったからだ。
「一応……」
「ならよかった。クロスバイクフレーム歪みやすいらしいから、あれで乗る練習は、きついかなと思ってね」
光は、顔を青ざめると視線をそらす。
「なら頑張って乗るしかない……」
「まぁ大丈夫だよ!! たぶん!!」
友美は、微笑むと、店員に呼ばれ、自転車を受け取りに行った。
無事に買った自転車を受け取ると、店をあとにする。
久しぶりの自転車に友美は、うきうきしながら、こいでいるの、ふと後ろの光が気になり、みた。
「光乗れてる!!」
「なんとかな」
これは、慣れるしかなさそうだと光は、思いながら、乗り、無事に帰宅をした。
「友美」
「なに??」
「ありがとう」
光は、嬉しそうに微笑み言うと、友美は、目を細めた。
「これは、正当報酬だから!! それに……」
友美は、目を伏せると言う。
「その光の貯めてるお金は、大切なことに使って」
「大切なこと……」
「そう。なにかと医学部は、お金いるからね!!」
友美は、そういうと、家の中に入った。
大切なこと。光は、呟く。
「俺にとって大切なことは、友美に居ること……なんだけどな……」
光は、とりあえずこのまま貯金は、使わないで貯めることにした。
大切な人との幸せのために使えるようにと。
「にしても……友美って時々……男前なところあるよなぁ……」
そこもまたいいのだな、男として立つ瀬がない気もした。
光は、首を横にふると思う。今の自分にできることは、喜び使うこと。
「とりあえず今晩は、オムライスだな!!」
そして、友美を喜ばせることだ。
友美の好きなものを作ろう。光は、そう決め、家の中に入った。少しばかり嬉しそうにスキップをしながら。