短編
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わたしの幼馴染は本当に短気だ。事あるごとに大声を出し周りを威嚇する。その対象は幼馴染から、同級生へ、そして大人にまでも向けられていって今では手がつけられないほどに自尊心が膨れ上がってしまった。しかしその矛先が一度もわたしに向いたことがなかったのも、また事実である。
「おい、帰んぞ」
「はーい、いずくも帰ろう」
「えっ?!」
「あ?なんであのクソナードと一緒に帰んなきゃならねーんだよ」
「家近所なんだし、いいでしょ」
「チッ」
カバンを持って先に歩き出した爆豪勝己の背中をわたわたと鞄に荷物を詰めている緑谷出久の手を引いて追いかけた。帰り道はいつもと変わらず勝己は一言も話さず隣を歩くので、出久に話を振ることが多くなる。なんだかんだ成り行きで繋いだままの出久の手をブンブンと振っていると勝己がそれを見て舌打ちをした。
「なに、羨ましい?」
「んなわけあるか」
「もーかつきはさみしがりやんだからー」
「っおい!」
「名前ちゃんんん!!」
「はい、仲良し!」
ポケットに突っ込まれていた手を引きずり出し無理矢理手を繋ぐ。離せと振り回されたが、言葉の割には力のない勢いに素直じゃないな、と笑うと恥ずかしかったのか指を絡めてきたと思ったらそのまま力を込められて手のひらを握りつぶされる。
「あだっ、だだだ!」
「かっ、かっちゃんダメだよおおおお」
「あぁ?!なんだとデク!」
「ひぃっ!!ごっごめん!」
「こら、大声出さない!」
「ッチ」
プイッと顔を背けこれ以上話しかけんなオーラを全開にした勝己に出久は怯えつつも喧嘩にならなくてよかったと安堵のため息をついていた。不機嫌そうにしているくせに繋いだ手を振りほどかずそのままにしているあたり、勝己にも可愛いとこがあるなぁ。一人でふふっと笑うと二人が振り向いてどうした?という顔をする。この二人は似ていないようでとても似ているんだ、本人たちに言ったらそんなことないと否定されそうだけど。主に勝己に。不思議そうにしている二人の繋いだままの手を引く。
「なんでもない!」
バランスを崩しつつも、わたしについてきてくれる二人との時間がずっと続けばいいのになぁ。
「おい、帰んぞ」
「はーい、いずくも帰ろう」
「えっ?!」
「あ?なんであのクソナードと一緒に帰んなきゃならねーんだよ」
「家近所なんだし、いいでしょ」
「チッ」
カバンを持って先に歩き出した爆豪勝己の背中をわたわたと鞄に荷物を詰めている緑谷出久の手を引いて追いかけた。帰り道はいつもと変わらず勝己は一言も話さず隣を歩くので、出久に話を振ることが多くなる。なんだかんだ成り行きで繋いだままの出久の手をブンブンと振っていると勝己がそれを見て舌打ちをした。
「なに、羨ましい?」
「んなわけあるか」
「もーかつきはさみしがりやんだからー」
「っおい!」
「名前ちゃんんん!!」
「はい、仲良し!」
ポケットに突っ込まれていた手を引きずり出し無理矢理手を繋ぐ。離せと振り回されたが、言葉の割には力のない勢いに素直じゃないな、と笑うと恥ずかしかったのか指を絡めてきたと思ったらそのまま力を込められて手のひらを握りつぶされる。
「あだっ、だだだ!」
「かっ、かっちゃんダメだよおおおお」
「あぁ?!なんだとデク!」
「ひぃっ!!ごっごめん!」
「こら、大声出さない!」
「ッチ」
プイッと顔を背けこれ以上話しかけんなオーラを全開にした勝己に出久は怯えつつも喧嘩にならなくてよかったと安堵のため息をついていた。不機嫌そうにしているくせに繋いだ手を振りほどかずそのままにしているあたり、勝己にも可愛いとこがあるなぁ。一人でふふっと笑うと二人が振り向いてどうした?という顔をする。この二人は似ていないようでとても似ているんだ、本人たちに言ったらそんなことないと否定されそうだけど。主に勝己に。不思議そうにしている二人の繋いだままの手を引く。
「なんでもない!」
バランスを崩しつつも、わたしについてきてくれる二人との時間がずっと続けばいいのになぁ。