高遠の家族の話
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高遠の父親の高遠 永次は「ローズ」という貿易会社の社長だった。容姿も性格もよく会社の皆から、好かれているが、それは建前で裏の顔は頭の良さで色々な女を自分と付き合わせて、思う様に誤っていた。永次はそんな自分が嫌だった。本当はそんなことをせずに普通に結婚したいと思っていた。だが、永次は自分が抑えられず、いつまでもその行為を続けていた。そんなある日、永次は近宮玲子というマジシャンの女に出会った。近宮はローズの会社が所有している施設を使いたいと、永次はそれを了承した。(いい女だな、俺のタイプだ。よし他の女どもと同じようにもてあそんでやるか)永次は悪そうに笑った。それから永次は近宮の家に行ったり、マジックショーを見に行ったりしていた。「いつも見に来てくれてありがとうございます。」「いえいえこちらこそこんなに良い所を使わせてもらっているんですからこれくらい当然ですよ。」「本当ですか?でも私なんかまだまだですから…………」「そんなことないですよ。とても素晴らしいと思いますよ。特にこのマジックとか」「えっ!?知ってるんですか?」「はい。いつもテレビで見させてもらっています。」「あっ!ありがとうございます!」「ところで今日は何を見せてもらえるんですか?」「はい。今日はですね……」こうして永次と玲子の距離は縮まっていった。(もうそろそろかな……フフッもう少しで……)そして永次の計画は実行された。だが永次はそれを玲子にさせると思うと何故か心が締め付けられた……「では今からこのトランプの中から一枚だけ抜きますね。」玲子はカードを選んで抜いた。すると中から大きな薔薇の花が出てきた。「わぁー凄い!!何もないところから花が出てくるなんてまるで魔法みたいです!!」「どうぞこれを受け取ってください。」「これは?」「ディナーのチケットです。来て頂けますか?」「はい!」いつもの様に食事に誘ったのでついていったら、いきなりキスされたのだ。最初は戸惑ったがすぐに受け入れてしまった。その時になって初めて気づいたことがあった。自分はこの女のことが好きなんだということに……。
(こんな俺が……こいつを好きになるなんて……俺はお前を利用しようと振る舞っていたのに……)しかしそれでも玲子に対する気持ちを抑えることはできなかった。だから告白をした。「好きです。結婚を前提にお付き合いしてください。」返事はすぐに返ってきた。「はい喜んで!」二人は恋人同士になった。その後二人の仲睦まじさを見て周りの人達は二人を祝福してくれた。それからしばらくして永次は玲子のお腹の中に新しい命がいることを知った。「あなたの名前は私が決めたいんだけどどうかしら?」「もちろん構わないけどどんな名前にするんだ?」「名前は遙一って言うのどうかしら?」「遙一か~いいじゃないか。じゃあ俺は君のことを玲子と呼ぶことにするよ。」遙一も生まれて二人は幸せだった。だが幸せな日々も直ぐに終わりを告げた……永次が利用していた女がそれに耐えきれず自殺してしまった。その女の兄弟が永次襲って来たのだ……「おい!金よこせやコラァ!!!お前のせいで……妹が死んだんだよぉ!!!」「うるさい黙れ!!あいつが悪いんじゃないか!!」「ふざけんなよテメェ!!ぶっ殺すぞゴラァ!!」「やってみろよクソ野郎!!」永次は抵抗していると、男が持っていたナイフが男に刺さってしまった……そう……永次が初めて人を殺した相手だった……、、(俺は……俺は……)永次は警察に捕まり、男が襲って来て自己防衛をしようとしたら死んでしまったと警察は推測して死刑は免れた。
それから何年も経ち、永次は刑期を終えて出所した。だが、ローズは永次のぜんかが広まり倒産しかかっており、永次は仕事に追われる毎日になった……それから永次はストレスがたまると妻の玲子に手を上げてしまうようになった。「遙ちゃんにまで手を上げるようになってきちゃった……」「これ以上耐えられないわ!」玲子は離婚を決意した。だがその前に遙一だけは引き取りたかった。「遙一は渡さないから!」「なら力ずくでも奪い取るまでだ!」永次は妻を取り押さえようとしたが、逆に返り討ちにあい遙一を奪われてしまった。玲子は赤ん坊の遙一を抱き上げると家を出ていった。「遙一……ごめんね、、こんなお母さんを許してちょうだい、、」玲子は泣きながら言った。玲子は遙一と二人で暮らし始めた。一年後、玲子はある男に出合い再婚したが……次の夫も虐待する人だった……、玲子はまた遙一を連れて家を出ていこうとしたが、夫はナイフを玲子に突きつけてきた。「動くんじゃねぇ!動いたら殺すからな!」「そんな!?お願いします!その子には手を出さないでください!」玲子は必死に訴えたが聞き入れてもらえなかった。「いいか!俺に逆らうなよ?お前と離婚するのはいいだろ、だがこいつは俺の会社のイメージをよく見せる為に必要だ!」「そんな……」「それにこの子にも才能があるかもしれないからな。」「やめて!遙一は関係ないでしょ!」「関係あるさ。だってこいつを使えばもっと儲かるだろう?」「えっ!?」「お前は騙されていたんだよ、この子は天才なんだ。だからこの子をうまく使えば会社が更に大きくなる。」「嘘……でしょ……?」「本当だよ。だからお前はこの子と別れてどこか遠くに行ってくれ。そしたらもう危害を加えないよ。」「分かった……遙一、元気でね……さようなら……」こうして玲子は二番目の夫と別れた。
遙一が物心ついた時には男は玲子のことを病気で死んでいると嘘を言っていた。男は約束を破り捨て遙一に暴行を加えていたのだ、、男はとんでもないクズだった、、遙一は生きる気力を失いかけていた……(僕なんか生きている意味がないんだ……。僕はお父さんにとって邪魔者なんでしょう?だから殺そうとしてるんでしょう?)そんなある日、遙一は不思議な夢を見た。それは自分が誰かと一緒にいるというものだ。その人は優しく自分に話しかけてくれる、そして自分は何かを言っている。何を言ってるか分からないけどとても楽しい気分になる……。目が覚めるとその人の顔を忘れてしまっていた。だけど何故か胸が高鳴った……そんな時テレビで見た近宮玲子というマジシャンに惹かれて、マジックショーを見に行った。遙一は生まれて初めて感動したのだ。その日から遙一の人生が変わった。毎日のようにマジックの勉強をして、将来は世界一のマジシャンになる事を目標にして努力してきた。そんな時に父親が死んだ。死因は不明だったが自殺だろうと言われている。遙一はやっと父親の呪縛から逃れられたと思ったが兄弟もおらず母親も小さい頃に病気になり死んだと聞かされている遙一には天涯孤独の身となってしまった。でも遙一は近宮玲子のようなマジシャンになるという夢を諦めなかった。たが、目標にしていた大事な人が死んでしまった。マジックの練習中の事故だそうだ。遙一は絶望してしまった。もう自分は生きていてもしょうがないと思い死のうかと考えたときに思い出したのが、幼い頃の記憶だった。遙一は子供の頃のことを思いだしながら、自分の部屋にあるアルバムを見た。そこには幼い時の遙一の写真があった。昔の自分の姿を見ると懐かしくなった。アルバムを見ているとある手帳を見つけた。それは父親の日記だった。興味本位で読んでみるとその内容は衝撃的なものだった。遙一が憧れていた事故で死んでしまったマジシャンの近宮玲子は自分の母親だと知った。(僕の本当のお母さんはあの人だったのか、、でもお母さんは……もういない、、)そう思うと涙が出てきた。(お母さん、、会いたいよ、、)その日を境に遙一は母親のことばかり考えるようになっていった。それから数年後、遙一は母の日に玲子の墓参りに来ていた。(お母さん……僕ねお母さん、お母さんと一緒にマジックをしたかったんだよ。でも、、無理だよね……?だって……もうこの世にはいないもんね……)遙一は泣きながら言った……
ある時、町を歩いているとある看板を見つけ、それは母親のマジックの弟子たちがやっているマジックショーだった。だが、そのショーは母親のマジックと同じで、遙一は考えた。「もしかしたら、、この人達がお母さんのマジック団を乗っ取ろうとお母さんを……殺したんじゃないのか?」そう思った遙一はマジック団のマネージャーになりすまし、確かめると弟子たちが話している所を聞いた。やはり母親のマジック団を乗っ取ろうと弟子たちが母親を事故に見せかけて殺したと言っていた……その時、遙一の中で何かが壊れた音が聞こえた。「許さない、絶対にお前たちを許さない!!」遙一はマジック団がやっている魔術列車で、マジック団の団長を殺した後、団員たちを皆殺しにした。「これでいいんだ、、」遙一は涙を流して笑っていた。こうして遙一……高遠遙一は殺人鬼、地獄の傀儡師となってしまった……高遠は刑務所に入れられた。「これでいい、、これでいいはずなのに……何でこんな悲しい気持ちになっているんでしょうかね……」高遠はまた泣きながら笑って言った。面会者が来たと言われ、面会室に向かうとそこにいたのは明智警視だった。「何しに来たんですか」「何故あんなことをしたかあなたの気持ちが知りたいと思いまして」「私の父は私に暴力を振るっていたんですよ」「!?、そうなんですか……」「はい、その唯一の励みになっていたのは、、マジシャンである母親でした。だから、母親の命を奪ったあいつらを殺してしまいたかったんですよ……。」「後悔はありませんね。」「じゃあ何故、あなたは泣いているんだ?」「えっ……?あっ、、あれ?」「間違っていないはずなのにどうして」「高遠さん、もうやめてください……私はあなたのお母さんのファンでした……近宮玲子のマジックが好きでした……だからこれ以上罪を重ねないでください……罪を償ってください」「……いいえ、一緒にマジックをしようと約束したお母さんも……、この世にはもう……」「それに私はもう復讐に手を染めてしまった。沢山の人を命を奪った。だから私はお母さんのようなマジシャンになる資格なんてないんです……だからもう、、戻れない、、」「そんな事はない!!君はまだやり直せるはずだ!」「ありがとうございます、、でもやっぱり僕は人殺しですから、、それではさようなら……」そう言って高遠は去って行った。その後、高遠は脱獄して指名手配された。地獄の傀儡師となのり復讐したい犯人に近づいて自分の考えたトリックを実行させる……殺人鬼になった……
そして時は流れて現在、この日は高遠の母親の命日だった。「私はあなたのマジックを尊敬していました……私はあなたの子供を今も止められずにいます。彼を止められなかった責任を感じています、、あの時、私が止められていれば彼は殺人鬼にはならなかったかもしれなかったのに……」高遠の母親の墓の前で明智警視は目をつぶって悲しそうに呟いた。「なぁ、どうしたんだ?そんな悲しい顔をして」「え?」明智警視は振り返ると、金田一がいた。「き、金田一くん!いつの間にここに!?」「たまたま通りすがりに、そんな顔をしてるから……今の独り言は何だ?」「それは、、そのですね、、」明智警視は少し困った表情をしていた。金田一はふと周りを見ると前にあった高遠の母親の墓石を見て「高遠の母ちゃんの墓だろ、、これ」と言った。「はい、、」「何でお前がここに来たんだ?」「私は彼を止めることができなかった」「どういうことだ?」「私は彼が母親の復讐をして刑務所に入っている時に彼を説得したんです……でも彼の心は変わりませんでした……彼の心はもう壊れていて、、あんな殺人鬼になってしまった、、」明智警視は辛そうに答えた。「だから来たのか……でもよ、もう手遅れだぜ、、あいつはもう俺達の声なんか聞こえねえんだよ、、」「それでも、、私は諦めたくないんです、、」「まあ、頑張ろうぜ、、俺もアイツを止められなかった一人だしさ、、」「待っていてください、いつか必ず俺と明智さんで高遠を救って見せます。じっちゃんの名にかけて……」二人は高遠の母親の墓を見ながら決意を新たにした。二人が去ってしばらくしてから、高遠が母親の墓参りに来た。(お母さん、、ごめんなさい、、結局、私もお父さんと同じになってしまいました……。)(お母さん、、私はお母さんのマジックが大好きだった……。でもごめんなさい……私はお母さんが教えてくれたマジックを人を殺すことに使っている……。こんなことならマジックをやらなければよかったよね、、本当に、、ごめんなさい……)高遠は泣きながら謝っていた。(お母さんきっと悲しんでいますよね……。本当にすみません、、)そう言いながら涙を流した……高遠は毎年、母親の命日に墓の前で泣いているのだ。(お母さん、、ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……)高遠は泣き崩れた。「お母さん、、会いたいよ、、お母さんに会いたい、、お母さん、、」高遠は泣き疲れて、「お母さん、、私はそれでも生きています……お母さんの分まで生きていきます、、この世界に絶望しても、、生きていきます、、」「お母さん、、愛しています、、ずっと、、永遠に、、お母さんのことが大好きなんだよ、、お母さん、、お母さん、、お母さん、、お母さん……お母さん!!!」高遠は母親の墓石を抱き締めるように泣いた。そして高遠は立ち上がり、薔薇を供えた。「グットラック、、お母さん……また来年会いましょう……さようなら」
(こんな俺が……こいつを好きになるなんて……俺はお前を利用しようと振る舞っていたのに……)しかしそれでも玲子に対する気持ちを抑えることはできなかった。だから告白をした。「好きです。結婚を前提にお付き合いしてください。」返事はすぐに返ってきた。「はい喜んで!」二人は恋人同士になった。その後二人の仲睦まじさを見て周りの人達は二人を祝福してくれた。それからしばらくして永次は玲子のお腹の中に新しい命がいることを知った。「あなたの名前は私が決めたいんだけどどうかしら?」「もちろん構わないけどどんな名前にするんだ?」「名前は遙一って言うのどうかしら?」「遙一か~いいじゃないか。じゃあ俺は君のことを玲子と呼ぶことにするよ。」遙一も生まれて二人は幸せだった。だが幸せな日々も直ぐに終わりを告げた……永次が利用していた女がそれに耐えきれず自殺してしまった。その女の兄弟が永次襲って来たのだ……「おい!金よこせやコラァ!!!お前のせいで……妹が死んだんだよぉ!!!」「うるさい黙れ!!あいつが悪いんじゃないか!!」「ふざけんなよテメェ!!ぶっ殺すぞゴラァ!!」「やってみろよクソ野郎!!」永次は抵抗していると、男が持っていたナイフが男に刺さってしまった……そう……永次が初めて人を殺した相手だった……、、(俺は……俺は……)永次は警察に捕まり、男が襲って来て自己防衛をしようとしたら死んでしまったと警察は推測して死刑は免れた。
それから何年も経ち、永次は刑期を終えて出所した。だが、ローズは永次のぜんかが広まり倒産しかかっており、永次は仕事に追われる毎日になった……それから永次はストレスがたまると妻の玲子に手を上げてしまうようになった。「遙ちゃんにまで手を上げるようになってきちゃった……」「これ以上耐えられないわ!」玲子は離婚を決意した。だがその前に遙一だけは引き取りたかった。「遙一は渡さないから!」「なら力ずくでも奪い取るまでだ!」永次は妻を取り押さえようとしたが、逆に返り討ちにあい遙一を奪われてしまった。玲子は赤ん坊の遙一を抱き上げると家を出ていった。「遙一……ごめんね、、こんなお母さんを許してちょうだい、、」玲子は泣きながら言った。玲子は遙一と二人で暮らし始めた。一年後、玲子はある男に出合い再婚したが……次の夫も虐待する人だった……、玲子はまた遙一を連れて家を出ていこうとしたが、夫はナイフを玲子に突きつけてきた。「動くんじゃねぇ!動いたら殺すからな!」「そんな!?お願いします!その子には手を出さないでください!」玲子は必死に訴えたが聞き入れてもらえなかった。「いいか!俺に逆らうなよ?お前と離婚するのはいいだろ、だがこいつは俺の会社のイメージをよく見せる為に必要だ!」「そんな……」「それにこの子にも才能があるかもしれないからな。」「やめて!遙一は関係ないでしょ!」「関係あるさ。だってこいつを使えばもっと儲かるだろう?」「えっ!?」「お前は騙されていたんだよ、この子は天才なんだ。だからこの子をうまく使えば会社が更に大きくなる。」「嘘……でしょ……?」「本当だよ。だからお前はこの子と別れてどこか遠くに行ってくれ。そしたらもう危害を加えないよ。」「分かった……遙一、元気でね……さようなら……」こうして玲子は二番目の夫と別れた。
遙一が物心ついた時には男は玲子のことを病気で死んでいると嘘を言っていた。男は約束を破り捨て遙一に暴行を加えていたのだ、、男はとんでもないクズだった、、遙一は生きる気力を失いかけていた……(僕なんか生きている意味がないんだ……。僕はお父さんにとって邪魔者なんでしょう?だから殺そうとしてるんでしょう?)そんなある日、遙一は不思議な夢を見た。それは自分が誰かと一緒にいるというものだ。その人は優しく自分に話しかけてくれる、そして自分は何かを言っている。何を言ってるか分からないけどとても楽しい気分になる……。目が覚めるとその人の顔を忘れてしまっていた。だけど何故か胸が高鳴った……そんな時テレビで見た近宮玲子というマジシャンに惹かれて、マジックショーを見に行った。遙一は生まれて初めて感動したのだ。その日から遙一の人生が変わった。毎日のようにマジックの勉強をして、将来は世界一のマジシャンになる事を目標にして努力してきた。そんな時に父親が死んだ。死因は不明だったが自殺だろうと言われている。遙一はやっと父親の呪縛から逃れられたと思ったが兄弟もおらず母親も小さい頃に病気になり死んだと聞かされている遙一には天涯孤独の身となってしまった。でも遙一は近宮玲子のようなマジシャンになるという夢を諦めなかった。たが、目標にしていた大事な人が死んでしまった。マジックの練習中の事故だそうだ。遙一は絶望してしまった。もう自分は生きていてもしょうがないと思い死のうかと考えたときに思い出したのが、幼い頃の記憶だった。遙一は子供の頃のことを思いだしながら、自分の部屋にあるアルバムを見た。そこには幼い時の遙一の写真があった。昔の自分の姿を見ると懐かしくなった。アルバムを見ているとある手帳を見つけた。それは父親の日記だった。興味本位で読んでみるとその内容は衝撃的なものだった。遙一が憧れていた事故で死んでしまったマジシャンの近宮玲子は自分の母親だと知った。(僕の本当のお母さんはあの人だったのか、、でもお母さんは……もういない、、)そう思うと涙が出てきた。(お母さん、、会いたいよ、、)その日を境に遙一は母親のことばかり考えるようになっていった。それから数年後、遙一は母の日に玲子の墓参りに来ていた。(お母さん……僕ねお母さん、お母さんと一緒にマジックをしたかったんだよ。でも、、無理だよね……?だって……もうこの世にはいないもんね……)遙一は泣きながら言った……
ある時、町を歩いているとある看板を見つけ、それは母親のマジックの弟子たちがやっているマジックショーだった。だが、そのショーは母親のマジックと同じで、遙一は考えた。「もしかしたら、、この人達がお母さんのマジック団を乗っ取ろうとお母さんを……殺したんじゃないのか?」そう思った遙一はマジック団のマネージャーになりすまし、確かめると弟子たちが話している所を聞いた。やはり母親のマジック団を乗っ取ろうと弟子たちが母親を事故に見せかけて殺したと言っていた……その時、遙一の中で何かが壊れた音が聞こえた。「許さない、絶対にお前たちを許さない!!」遙一はマジック団がやっている魔術列車で、マジック団の団長を殺した後、団員たちを皆殺しにした。「これでいいんだ、、」遙一は涙を流して笑っていた。こうして遙一……高遠遙一は殺人鬼、地獄の傀儡師となってしまった……高遠は刑務所に入れられた。「これでいい、、これでいいはずなのに……何でこんな悲しい気持ちになっているんでしょうかね……」高遠はまた泣きながら笑って言った。面会者が来たと言われ、面会室に向かうとそこにいたのは明智警視だった。「何しに来たんですか」「何故あんなことをしたかあなたの気持ちが知りたいと思いまして」「私の父は私に暴力を振るっていたんですよ」「!?、そうなんですか……」「はい、その唯一の励みになっていたのは、、マジシャンである母親でした。だから、母親の命を奪ったあいつらを殺してしまいたかったんですよ……。」「後悔はありませんね。」「じゃあ何故、あなたは泣いているんだ?」「えっ……?あっ、、あれ?」「間違っていないはずなのにどうして」「高遠さん、もうやめてください……私はあなたのお母さんのファンでした……近宮玲子のマジックが好きでした……だからこれ以上罪を重ねないでください……罪を償ってください」「……いいえ、一緒にマジックをしようと約束したお母さんも……、この世にはもう……」「それに私はもう復讐に手を染めてしまった。沢山の人を命を奪った。だから私はお母さんのようなマジシャンになる資格なんてないんです……だからもう、、戻れない、、」「そんな事はない!!君はまだやり直せるはずだ!」「ありがとうございます、、でもやっぱり僕は人殺しですから、、それではさようなら……」そう言って高遠は去って行った。その後、高遠は脱獄して指名手配された。地獄の傀儡師となのり復讐したい犯人に近づいて自分の考えたトリックを実行させる……殺人鬼になった……
そして時は流れて現在、この日は高遠の母親の命日だった。「私はあなたのマジックを尊敬していました……私はあなたの子供を今も止められずにいます。彼を止められなかった責任を感じています、、あの時、私が止められていれば彼は殺人鬼にはならなかったかもしれなかったのに……」高遠の母親の墓の前で明智警視は目をつぶって悲しそうに呟いた。「なぁ、どうしたんだ?そんな悲しい顔をして」「え?」明智警視は振り返ると、金田一がいた。「き、金田一くん!いつの間にここに!?」「たまたま通りすがりに、そんな顔をしてるから……今の独り言は何だ?」「それは、、そのですね、、」明智警視は少し困った表情をしていた。金田一はふと周りを見ると前にあった高遠の母親の墓石を見て「高遠の母ちゃんの墓だろ、、これ」と言った。「はい、、」「何でお前がここに来たんだ?」「私は彼を止めることができなかった」「どういうことだ?」「私は彼が母親の復讐をして刑務所に入っている時に彼を説得したんです……でも彼の心は変わりませんでした……彼の心はもう壊れていて、、あんな殺人鬼になってしまった、、」明智警視は辛そうに答えた。「だから来たのか……でもよ、もう手遅れだぜ、、あいつはもう俺達の声なんか聞こえねえんだよ、、」「それでも、、私は諦めたくないんです、、」「まあ、頑張ろうぜ、、俺もアイツを止められなかった一人だしさ、、」「待っていてください、いつか必ず俺と明智さんで高遠を救って見せます。じっちゃんの名にかけて……」二人は高遠の母親の墓を見ながら決意を新たにした。二人が去ってしばらくしてから、高遠が母親の墓参りに来た。(お母さん、、ごめんなさい、、結局、私もお父さんと同じになってしまいました……。)(お母さん、、私はお母さんのマジックが大好きだった……。でもごめんなさい……私はお母さんが教えてくれたマジックを人を殺すことに使っている……。こんなことならマジックをやらなければよかったよね、、本当に、、ごめんなさい……)高遠は泣きながら謝っていた。(お母さんきっと悲しんでいますよね……。本当にすみません、、)そう言いながら涙を流した……高遠は毎年、母親の命日に墓の前で泣いているのだ。(お母さん、、ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……)高遠は泣き崩れた。「お母さん、、会いたいよ、、お母さんに会いたい、、お母さん、、」高遠は泣き疲れて、「お母さん、、私はそれでも生きています……お母さんの分まで生きていきます、、この世界に絶望しても、、生きていきます、、」「お母さん、、愛しています、、ずっと、、永遠に、、お母さんのことが大好きなんだよ、、お母さん、、お母さん、、お母さん、、お母さん……お母さん!!!」高遠は母親の墓石を抱き締めるように泣いた。そして高遠は立ち上がり、薔薇を供えた。「グットラック、、お母さん……また来年会いましょう……さようなら」
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