場地さんは吸血鬼のハーフだった!?(前編)
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「この作戦だ。分かったか」「ああ、分かってるさ~」稀咲鉄太は半間修二と話し合っていた。「お前が俺が作った芭流覇羅の副総長だ。しっかり働け」稀咲はそう言うと、「へぇ、、副総長ねぇ、、」半間はニヤリと笑みを浮かべた。「あぁ、一虎を操って」「場地を殺すんだろぉ~」半間の言葉を聞いて稀咲は笑った。「当たり前だ。アイツは邪魔だ。それに、場地が死んだら東卍は崩壊する」稀咲の言葉を聞いた半間は笑い出した。「ハハッ!確かにそうだなぁ、、マイキーはどうなるんだろうな~」稀咲は不気味な表情を浮かべた。「そしたらアイツは、、俺の駒にするまでよ」「お~稀咲、お前も悪ぃな」「まあな、これが成功すれば、お前も幹部になれるぞ」稀咲は自信満々の態度を見せた。「幹部か~悪くないな」半間は稀咲を見て笑っていた。二人が話していると急にマントを羽織った男が現れた。男は目が赤く、牙が生えていた。「お、、お前は、、、誰だ!」稀咲は人間の見た目と違う目の前の男を見て少し怯えていた。「俺は吸血鬼のキールだ」「吸血鬼!だど!?」稀咲は慌てて拳銃を取り出したが、すぐにその銃は奪われてしまった。「おい!返せ!」稀咲は必死に叫んだが、キールは無視していた。「お前が稀咲鉄太か、、」キールは稀咲の顔を睨んでいた。「く、来るんじゃねえ!」「ふざけんな!テメェ!」半間が叫ぶと、「うるさい!黙れ!人間風情が」と言い放った。「うぐっ!!」半間の腹に蹴りを入れた。「お、、お前は!何が目的なんだ?」稀咲が恐る恐る聞くと「お前は場地圭介を殺そうとしてるんだろ?」「な、なんでそれを?」「さっき、そいつと話してるのを聞いたんだよ」キールはそう言いながら、倒れている半間を指差した。「クソッ!!聞いてやがったのかよ」稀咲は悔しそうな顔をしながら呟いた。「なあ、、取引しようぜ」キールはそう言って稀咲に近づいた。「な、何だよ?」「実は俺もダンピールである場地圭介を殺そうと思っているんだ」稀咲は驚いた様子で目を大きく見開いた。「ダンピール!?アイツの母親は人間なはず、、、じゃあ、、父親は?」「セシルって奴だ」「なるほどね、、そいつがもしかして、、吸血鬼っていうことか?ダンピールの親が吸血鬼なら、ダンピールが生まれるはずだからな、、」稀咲は納得したように言った。「ああ、そういうことだ」「何でお前は場地圭介を殺そうなんて思った?」「俺とセシルは昔は仲が良くてね、、だが、、、セシルは場地の母親に出会って恋をしてしまったんだ、、、俺も実は場地の母親のことが好きだったんだ」「そうか、、それで?」「場地が生まれてから、セシルは変わってしまった。俺と会う度に場地のことを自慢するようになったんだ。場地に恨みはないんだけど、、俺はセシルに復讐したいだけなんだ」稀咲は真剣な眼差しで聞いていた。「なるほどな、、じゃあ、、手を組んでくれるってことでいいのか?」「ああ、」「でも、吸血鬼なら俺と手を組まなくても簡単に場地を殺すことが出来るんじゃないか?」稀咲の質問に対して、キールは首を横に振った。「いや、俺が普通に殺したらセシルに怪しまれるかもしれない。それに俺は場地のことをあまり知らないが、お前なら場地の友達のことも知っているだろう?」「あぁ、よく知ってるよ。場地の親友達、、東京卍會の者共をな、、」稀咲はニヤリと笑みを浮かべた。「そうか、、、じゃあ、俺がそいつらを操って場地を殺させることも簡単だ」キールは得意げに答えた。「なるほどな、、」稀咲は考え込むような仕草を見せた。「どうだ、俺と組んでくれないか?」「ああ、良いだろう」二人は握手を交わした。「ところで、お前はどうやって俺に協力するつもりだ?」「俺にいい考えがあるんだ。操るのに丁度いい奴がいてな」「へぇ~どんな奴だ?」「羽宮一虎という男だ。コイツは場地と東京卍會のリーダー佐野万次郎と友達だったが、今は違う。羽宮は罪を犯して少年院に入ってたんだ。で、もうすぐ出所するらしいんだ」「なるほどな、、そいつを利用するのか」「そうだ」「へぇ~、稀咲~吸血鬼と手を組む何てよぉ~面白そうだなぁ~」半間は起き上がってきた。「お前には関係ない話だからな」「まぁ、そうだよな~」「俺も吸血鬼の力はないが、、、この頭脳を使って人を操ることは出来るんだ」稀咲は不敵な笑みを見せた。「俺はそいつを利用して場地圭介を殺して、佐野万次郎を闇堕ちさして東卍を乗っ取るつもりだったんだが、お前が協力してくれるなら、その必要もないかもしれねぇな」稀咲は半間に目を向けたが、「それはどうか分かんないけどよー、楽しめそうな気がすんぜ!」半間は大きく口を開いて笑顔になった。
数ヶ月後、一虎は刑期を終えて、少年院から出てきた。「久々だわ!外の世界は!」一虎は伸びをしながら言った。「久しぶりだな!一虎!」一虎が振り返るとそこには場地がいた。「一虎!本当に心配してたんだからな!」「ああ!悪かったな!色々と迷惑かけて」一虎は申し訳なさそうな表情をしていた。「全くだよ!ホント、お前はバカなんだから!」「あはははは」場地の言葉を聞いて一虎も笑い出した。「なぁ、場地、お前ってまだ東卍にいるんだよな?」「ああ、いるぞ」「そっかぁ〜、お前はいてもいいよ、、、でも、、俺はダメかもしんねェ」一虎は寂しげな顔をしながら呟いた。「何言ってんだよ?また、一緒につるめばいいじゃねェかよ」場地は不思議そうに聞いた。「そうだけどさ、、俺は、、マイキーの兄貴を殺しちゃったんだよ。そんな俺がのうのうと生きてていいのかなって思ってさ、、」一虎は暗い顔をしていた。「一虎、、」場地も複雑な気持ちになっていた。「俺はさ、、俺なりに罪を償おうと思うんだよ」一虎は袖口を捲り上げて腕を出した。すると、そこには大きな傷跡があった。「これって、、」場地はその傷を見て驚いた。「これは、俺が自分でやったんだ」一虎は自分の手で自分の腕を傷つけていたのだ。「俺は自分が許せないんだ。だから、自分を罰するためにこうやって毎日、自分を痛めつけてる。でも、痛いのは慣れてきたんだけどよォ、やっぱ苦しいよなぁ、、」一虎の目からは涙が溢れ出してきた。「ごめんな、場地、、俺のワガママに付き合わせてよォ、こんなことしたって何も変わらないっていうのは分かってるんだけどよ、、」一虎は泣きながら必死に言葉を紡いでいた。「俺はこの罪を一生背負うよ」そう言うと一虎は立ち去って行った。「おい、一虎、待てよ!!」場地の声も虚しく、一虎の姿は見えなくなっていた。
場地の元を離れると、突然誰かが後ろにいた。「あ、あぁ、何だ?場地か?戻ってきたのか?」一虎は振り向くと、そこに立っていたのは場地ではなく見知らぬ男だった。「誰だ!?テメェ!」一虎は驚いて声を上げた。「へぇ~、お前が羽宮一虎か。随分とガギっぽい格好してるんだな」男はニヤリと笑みを浮かべた。「何なんだよ!お前!警察呼ぶぞ!」「呼んでも無駄だと思うけどな」一虎は男をよーく見てみると、その男の目は赤く染まっていた。「まさか、、お前!吸血鬼なのか!」「ご名答。俺は吸血鬼キール・ドラクウェルだ!」キールは高らかに宣言した。「吸血鬼だと?ふざけんな!」一虎はキールに向かって殴りかかったが、簡単に避けられてしまった。「おっと危ないじゃないか。いきなり殴ってくるなんて酷いヤツだ」キールは再び余裕の表情を見せた。「クソッ!!死ね!!」一虎は何度もキールに攻撃するが、全て交わされてしまう。「おいおい、全然当たってねぇじゃん。そんなんじゃ俺は倒せねえぞ」キールは呆れた表情をした。「うるさい!黙れ!」一虎はキールを睨んだが、キールは全く動じていなかった。「むきになる何てやっぱりお前はガギなんだな」「俺はお前を許さない!絶対に殺してやる!」一虎は怒りの形相で叫んだ。「まぁまぁ、落ち着けよ。そんなに怒ることじゃないだろ?」「黙れ!この野郎!」一虎はさらに攻撃を激しくしたが、やはり当たらない。「チィ!ちょこまか逃げ回りやがって!卑怯だぞ!」「まぁ、確かにそうかもしれないな。でも、俺はお前を傷つける訳にはいかないからな。だから、こうするしかないんだよ」キールはそう言うと、一虎の身体を押さえつけた。「離せよ!」一虎は必死に抵抗するが、全く歯が立たない。「暴れても無駄だぜ。お前はこの吸血鬼の俺の力から逃げることは出来ないんだよ」キールは不気味な笑顔を見せると、一虎の額に手を触れた。「うっ、、ぐぅ、、」一虎は苦しそうな表情をしていた。「何をする、、、つもりだ、、?」一虎は途切れ途切れの声を出した。「お前を俺の奴隷にするんだよ」「はぁ?誰がお前言う通りなんかに、、」一虎が喋っている途中で、一虎は急に倒れ込んでしまった。「あれ?どうした?もう終わりか?お前は俺の奴隷になったんだよ」キールは不敵な笑みを浮かべていた。「そんなはず、、ない、、」一虎は何とか立ち上がろうとしたが、力が入らない。「お前は俺の命令に逆らえない」「くそぉ、、」一虎は悔しそうにしていた。「さて、命令だ」
次の日、場地は一虎が出所したことを皆に伝えていた。「そうか、一虎が出所したのか、、」ドラケンは複雑な気持ちになっていた。「それで、今どこにいるのか?」三ツ谷が質問すると、「それが分からない。どこに行ったかも分からなくて、、」場地は困ったような顔をした。「そうですか、、」千冬も残念そうに呟いた。「家に帰ってるんじゃないか?ほら、一虎の家は団地だろ?そこに住んでるはずだよ」三ツ矢はそう提案するが、場地は首を横に振って答えた。「いや、それは違うと思んだ。それに、、」場地は言葉を詰まらせた。「それに?何かあるのか?」ドラケンが不思議に思って聞いた。「もしかしたら、、一虎は、、、俺たちの知らないところで罪を償おうとしてるのかもしれない、、、」「まて、場地。それはどういうことだよ」マイキーが真剣な眼差しで言った。「実は、、昨日、、一虎が出所して迎えに行ったんだ、、一虎はマイキーの兄貴を殺っちまっただろ? 一虎はそのことをずっと後悔してたみたいだっだ、、、そして『そんな俺がのうのうと生きてていいのかな』って言い出したんだ、、俺はその言葉を聞いて胸が締め付けられる思いだったよ、、だから俺は一虎を止めようとしたんだけど、、一虎は聞かなくって、、『俺は自分の罪を一生背負っていくよ!』って言って、、一虎は行ってしまった、、」場地の話を聞いた一同は何も言えなくなってしまった。「俺は一虎を探すよ。一虎はきっと一人で抱え込んでいると思うから、、」場地の決意を聞いた皆は静かに聞いていた。「分かった。じゃあ、俺らも手伝うよ。」ドラケンはそう言うと、立ち上がった。「そうだな。俺らにも責任はあるからな」ドラケンに続いて他のみんなも立ち上がると、全員揃って一虎を探し始めた。ーーー「一虎君!一虎君はいますか!?」千冬は大きな声で呼びかけるが返事はない。「一虎ぁ!出てこい!」「一虎!いるんだろう!」「一虎!出てきてくれ!」「一虎!」皆は必死に探すが見つからない。「一虎君の行きそうな場所とか心当たりないんすか?」千冬が聞くと、場地は考え込んだ後、口を開いた。「俺達が東京卍會を立ち上げたあの神社なら、、」「それだ!!」全員は急いで神社に向かって走り出した。
その頃、神社にいるキールに操られてしまっている一虎と、その近くにはキールがいた。「もうすぐ場地と皆がお前を探しに来て、、、お前は場地を刺すんだよ、、」キールはそう言ってナイフを一虎に手渡した。「場地を、、殺す?」「そうだ。そうすれば、お前はもう苦しまなくて済むんだ」「そう、なのか?、」「ああ、そうだ。だから、殺せよ!」キールは笑いながら言った。「殺す?場地を?そんなのやだ、、」一虎はそう口には出していたが、体が勝手に動き、ナイフを構えていた。「やめろ、、」「やめろ、、」「やめてくれ!」一虎は必死に叫ぶが、その声は届かない。「あぁ、、、俺は、、俺は、、また人を、、」「チィ」キールは舌打ちをすると、急いで神社から出て行った。「やめろ、、」キールが去った後、神社に残ったのは操られたままの一虎とナイフを持った自分だけだった。「俺は、、人を殺めてしまうのか?、、俺のせいで、、場地が死ぬのか?、、また俺のせいで、、、」「俺は、、どうしたら?」一虎は涙を流していた。「ごめん、場地、、俺は、、殺めることしか出来ないみたいだ、、」「ごめん、、場地、、アイツら、、ごめん」「俺はもうダメだ」一虎はそう言うと、諦めたように涙を零した。ーーー皆は神社の境内に着いた。「一虎ぁー!!」「一虎く〜ん!!!」「一虎ぁ〜!!!」「一虎ぁー!」皆は大声を出して一虎を呼んだ。「ここにはいないか、、」ドラケンが諦めかけたその時、、、「あっ!いた!」千冬が指を指しながら叫んだ。「ほんとだ!!おーい、一虎ぁー!!!」「かずとらくんー!!」「おい、一虎ぁー!!」「一虎くぅーーん!!」「一虎ぁーー!!」「一虎くぅーーーーーん」皆は次々と一虎の名前を叫び続けた。「一虎くーーーーーーん!!!」千冬の大きな呼び声が届いたのか、一虎がこちらを振り向いた。「皆、どうしてここに、、」一虎は驚いた表情をしていた。「一虎、お前、何があったんだ?お前の様子が変だって、場地や皆が心配しているぞ」「皆、、、ごめん、、」一虎の目には涙が浮かんでいた。「俺、、俺、、俺さ、、」「どうした?」「俺、、、我慢できなくて、、」一虎は涙を流していた。「俺さ、、俺さ、、」「ゆっくりでいいから話してくれ」場地は優しい表情で言った。「俺さ、、本当はこんなこと思ってないのに、、」「思ってない?」「うん、、でもさ、、どうしても抑えられないんだよ、、」一虎は苦しそうな表情をしていた。「抑えるって何をだよ」マイキーが聞いた。「俺、もうダメなんだ、、止められねぇ、、」一虎は泣きながらナイフを取り出した。「ごめん、、本当に、、ごめっ、、」一虎は謝り終わる前に、場地の腹にナイフを刺してしまっていた。「場地さん!!!」千冬はすぐに場地の元へ駆け寄った。「場地ぃいいいい!!!」マイキーや他の皆もすぐに場地の元に駆けつけた。「大丈夫だ、、これくらい、、」場地の腹部からは血が流れ出していた。「場地!しっかりしろぉおお!!!」皆の悲痛な叫びが響き渡った。「なんでだよ?なんでだよ?一虎!一虎ぁあああ!!!」マイキーは怒り狂っていた。「違うんだ、マイキー、、これは違うんだ、、」一虎は震えた声で言った。「俺は、、場地を、、殺したくないのに、、体が勝手に動いちゃうんだ、、」「一虎君、、」千冬は一虎のことを心配そうに見つめた。「俺は、吸血鬼の奴隷にされちまったんだ、、」「吸血鬼の、、」「そうだよ、、俺は吸血鬼に操られて、、場地を、、、」一虎は泣いていた。「俺は吸血鬼に操られてるせいで、場地を殺してしまう、、だから、、俺を殺してくれないかな?」「そんなことできるわけねえだろう!!俺達は仲間じゃねーか!!お前を殺すなんて無理に決まってるだろ!?」ドラケンは怒鳴ると、「このままだと、場地を殺っちまうかもしんねぇ、、俺は、、また、、、人を殺っちまう、、」一虎は辛そうに呟いていた。「一虎君、、」「俺、辛いんだ、、苦しいんだ、、助けてくれよ、、」「一虎ぁ、、」「頼むからさ、、早く楽にしてくんないか?」一虎は涙目になりながらも笑顔を浮かべて言ってきた。「そうか、、、」マイキーは一虎に近づくと、一虎を蹴って気絶させた。「マイキー君!?」他の皆は驚いていた。「一虎のことは俺に任せとけ。俺が責任持って殺すから」マイキーは真剣な眼差しで言うと、一虎を背負ってどこかへ行ってしまった。「おい!マイキー!どこ行くんだ!一虎を置いていけ!」場地は必死に叫んだが、マイキーは振り返らなかった。「マイキー君はどこに行ったんですか?」千冬は不安そうな表情をして言った。「わかんねぇけど、一虎を連れてどっかに行ったみたいだ」場地は悔しそうな表情をしていた。「場地は千冬に任せて俺達はマイキーを追いかけよう」ドラケンが言うと、「おう」「はい」「わかった」皆はそれぞれ返事をした。そしてドラケンと三ツ谷はマイキーと一虎を探し始めた。
マイキーは一虎をバイクに乗せると、海に向かって走り出した。(俺は、、一虎を殺すことなんて出来ない、、でも、、、一虎は吸血鬼に操られている、、もう元には戻れない、、それだったら、、)マイキーは唇を噛み締めていた。(一虎は殺してくれって、、俺に言ってきた、、だったら、、俺は、、)マイキーは覚悟を決めると、バイクのスピードを上げた。(ごめんな、一虎ぁ!!)マイキーは心の中で叫ぶと、バイクを海に向かって走らせた。「ここなら誰もいないはずだ」マイキーが止まると、一虎は目を覚ました。「ここは?」「海の見える場所だ」一虎は辺りを見回して、「そっか、、」と小さく呟いた。「この海で皆で遊んだの覚えてるか?」「うん、、」一虎は懐かしむように遠くに続く海を見ながら答えていた。「あの時はさ、すげぇ楽しくってずっと笑っていられたよ、、」一虎は涙を流しながら話していた。「俺、一虎と会えてよかったと思ってるぜ」マイキーは一虎の目を見て優しく微笑みながら伝えた。「ありがとう、、」一虎は泣きながら笑っていた。「なあ、ごめん、、皆に迷惑かけちゃったよね、、ほんとに、、」一虎は涙を流していた。「一虎ぁ、、」マイキーは優しく一虎を抱き締めた。「マイキー、、」一虎はマイキーを強く抱き締め返した。「ごめん、、ごめん、、」一虎は泣き続けていた。「なあ、一虎、、」マイキーは一虎の頭を撫でながら優しい声で話しかけてきた。「なに?」一虎はマイキーの顔を見ると、マイキーの瞳には一虎の姿が映っていた。「俺と一緒に死ななねぇか?」「えっ?どういうことだよ、、何で、、マイキーまで死ぬんだよ!?」一虎は戸惑った様子だった。「俺はお前を殺すなんでできねえ、、だから、一緒に死んのう?」マイキーはニコッと笑いかけていた。「でも、それじゃ意味ないじゃん!!」一虎は大声を出して反論してきた。「お前は俺にとって大事なダチなんだ!!だから、俺と一緒に死んでくれよ!!頼むから、、」マイキーの声は震えていて、今にも消えてしまいそうな雰囲気を出していた。「ダメだろ、、そんなの、、」一虎は下を向いて黙り込んでしまった。「俺の命をお前にやる!俺はお前のために命を使いたい!!だから、、お願いだから、、俺と一緒に、、」「マイキー、、」「一虎、、」二人は見つめ合っていた。「わかったよ、、じゃあ、俺もお前に命をあげるよ、、」一虎は涙を拭いながら笑顔を浮かべて言った。「ああ、約束だぞ、、」マイキーも笑顔を浮かべた。「俺達、、友達だもんね?」「当たり前だろ?」「そうだね、、」一虎は涙を堪えて笑顔を浮かべてマイキーを見ていた。「一虎ぁ、、」「マイキー、、」
数ヶ月後、一虎は刑期を終えて、少年院から出てきた。「久々だわ!外の世界は!」一虎は伸びをしながら言った。「久しぶりだな!一虎!」一虎が振り返るとそこには場地がいた。「一虎!本当に心配してたんだからな!」「ああ!悪かったな!色々と迷惑かけて」一虎は申し訳なさそうな表情をしていた。「全くだよ!ホント、お前はバカなんだから!」「あはははは」場地の言葉を聞いて一虎も笑い出した。「なぁ、場地、お前ってまだ東卍にいるんだよな?」「ああ、いるぞ」「そっかぁ〜、お前はいてもいいよ、、、でも、、俺はダメかもしんねェ」一虎は寂しげな顔をしながら呟いた。「何言ってんだよ?また、一緒につるめばいいじゃねェかよ」場地は不思議そうに聞いた。「そうだけどさ、、俺は、、マイキーの兄貴を殺しちゃったんだよ。そんな俺がのうのうと生きてていいのかなって思ってさ、、」一虎は暗い顔をしていた。「一虎、、」場地も複雑な気持ちになっていた。「俺はさ、、俺なりに罪を償おうと思うんだよ」一虎は袖口を捲り上げて腕を出した。すると、そこには大きな傷跡があった。「これって、、」場地はその傷を見て驚いた。「これは、俺が自分でやったんだ」一虎は自分の手で自分の腕を傷つけていたのだ。「俺は自分が許せないんだ。だから、自分を罰するためにこうやって毎日、自分を痛めつけてる。でも、痛いのは慣れてきたんだけどよォ、やっぱ苦しいよなぁ、、」一虎の目からは涙が溢れ出してきた。「ごめんな、場地、、俺のワガママに付き合わせてよォ、こんなことしたって何も変わらないっていうのは分かってるんだけどよ、、」一虎は泣きながら必死に言葉を紡いでいた。「俺はこの罪を一生背負うよ」そう言うと一虎は立ち去って行った。「おい、一虎、待てよ!!」場地の声も虚しく、一虎の姿は見えなくなっていた。
場地の元を離れると、突然誰かが後ろにいた。「あ、あぁ、何だ?場地か?戻ってきたのか?」一虎は振り向くと、そこに立っていたのは場地ではなく見知らぬ男だった。「誰だ!?テメェ!」一虎は驚いて声を上げた。「へぇ~、お前が羽宮一虎か。随分とガギっぽい格好してるんだな」男はニヤリと笑みを浮かべた。「何なんだよ!お前!警察呼ぶぞ!」「呼んでも無駄だと思うけどな」一虎は男をよーく見てみると、その男の目は赤く染まっていた。「まさか、、お前!吸血鬼なのか!」「ご名答。俺は吸血鬼キール・ドラクウェルだ!」キールは高らかに宣言した。「吸血鬼だと?ふざけんな!」一虎はキールに向かって殴りかかったが、簡単に避けられてしまった。「おっと危ないじゃないか。いきなり殴ってくるなんて酷いヤツだ」キールは再び余裕の表情を見せた。「クソッ!!死ね!!」一虎は何度もキールに攻撃するが、全て交わされてしまう。「おいおい、全然当たってねぇじゃん。そんなんじゃ俺は倒せねえぞ」キールは呆れた表情をした。「うるさい!黙れ!」一虎はキールを睨んだが、キールは全く動じていなかった。「むきになる何てやっぱりお前はガギなんだな」「俺はお前を許さない!絶対に殺してやる!」一虎は怒りの形相で叫んだ。「まぁまぁ、落ち着けよ。そんなに怒ることじゃないだろ?」「黙れ!この野郎!」一虎はさらに攻撃を激しくしたが、やはり当たらない。「チィ!ちょこまか逃げ回りやがって!卑怯だぞ!」「まぁ、確かにそうかもしれないな。でも、俺はお前を傷つける訳にはいかないからな。だから、こうするしかないんだよ」キールはそう言うと、一虎の身体を押さえつけた。「離せよ!」一虎は必死に抵抗するが、全く歯が立たない。「暴れても無駄だぜ。お前はこの吸血鬼の俺の力から逃げることは出来ないんだよ」キールは不気味な笑顔を見せると、一虎の額に手を触れた。「うっ、、ぐぅ、、」一虎は苦しそうな表情をしていた。「何をする、、、つもりだ、、?」一虎は途切れ途切れの声を出した。「お前を俺の奴隷にするんだよ」「はぁ?誰がお前言う通りなんかに、、」一虎が喋っている途中で、一虎は急に倒れ込んでしまった。「あれ?どうした?もう終わりか?お前は俺の奴隷になったんだよ」キールは不敵な笑みを浮かべていた。「そんなはず、、ない、、」一虎は何とか立ち上がろうとしたが、力が入らない。「お前は俺の命令に逆らえない」「くそぉ、、」一虎は悔しそうにしていた。「さて、命令だ」
次の日、場地は一虎が出所したことを皆に伝えていた。「そうか、一虎が出所したのか、、」ドラケンは複雑な気持ちになっていた。「それで、今どこにいるのか?」三ツ谷が質問すると、「それが分からない。どこに行ったかも分からなくて、、」場地は困ったような顔をした。「そうですか、、」千冬も残念そうに呟いた。「家に帰ってるんじゃないか?ほら、一虎の家は団地だろ?そこに住んでるはずだよ」三ツ矢はそう提案するが、場地は首を横に振って答えた。「いや、それは違うと思んだ。それに、、」場地は言葉を詰まらせた。「それに?何かあるのか?」ドラケンが不思議に思って聞いた。「もしかしたら、、一虎は、、、俺たちの知らないところで罪を償おうとしてるのかもしれない、、、」「まて、場地。それはどういうことだよ」マイキーが真剣な眼差しで言った。「実は、、昨日、、一虎が出所して迎えに行ったんだ、、一虎はマイキーの兄貴を殺っちまっただろ? 一虎はそのことをずっと後悔してたみたいだっだ、、、そして『そんな俺がのうのうと生きてていいのかな』って言い出したんだ、、俺はその言葉を聞いて胸が締め付けられる思いだったよ、、だから俺は一虎を止めようとしたんだけど、、一虎は聞かなくって、、『俺は自分の罪を一生背負っていくよ!』って言って、、一虎は行ってしまった、、」場地の話を聞いた一同は何も言えなくなってしまった。「俺は一虎を探すよ。一虎はきっと一人で抱え込んでいると思うから、、」場地の決意を聞いた皆は静かに聞いていた。「分かった。じゃあ、俺らも手伝うよ。」ドラケンはそう言うと、立ち上がった。「そうだな。俺らにも責任はあるからな」ドラケンに続いて他のみんなも立ち上がると、全員揃って一虎を探し始めた。ーーー「一虎君!一虎君はいますか!?」千冬は大きな声で呼びかけるが返事はない。「一虎ぁ!出てこい!」「一虎!いるんだろう!」「一虎!出てきてくれ!」「一虎!」皆は必死に探すが見つからない。「一虎君の行きそうな場所とか心当たりないんすか?」千冬が聞くと、場地は考え込んだ後、口を開いた。「俺達が東京卍會を立ち上げたあの神社なら、、」「それだ!!」全員は急いで神社に向かって走り出した。
その頃、神社にいるキールに操られてしまっている一虎と、その近くにはキールがいた。「もうすぐ場地と皆がお前を探しに来て、、、お前は場地を刺すんだよ、、」キールはそう言ってナイフを一虎に手渡した。「場地を、、殺す?」「そうだ。そうすれば、お前はもう苦しまなくて済むんだ」「そう、なのか?、」「ああ、そうだ。だから、殺せよ!」キールは笑いながら言った。「殺す?場地を?そんなのやだ、、」一虎はそう口には出していたが、体が勝手に動き、ナイフを構えていた。「やめろ、、」「やめろ、、」「やめてくれ!」一虎は必死に叫ぶが、その声は届かない。「あぁ、、、俺は、、俺は、、また人を、、」「チィ」キールは舌打ちをすると、急いで神社から出て行った。「やめろ、、」キールが去った後、神社に残ったのは操られたままの一虎とナイフを持った自分だけだった。「俺は、、人を殺めてしまうのか?、、俺のせいで、、場地が死ぬのか?、、また俺のせいで、、、」「俺は、、どうしたら?」一虎は涙を流していた。「ごめん、場地、、俺は、、殺めることしか出来ないみたいだ、、」「ごめん、、場地、、アイツら、、ごめん」「俺はもうダメだ」一虎はそう言うと、諦めたように涙を零した。ーーー皆は神社の境内に着いた。「一虎ぁー!!」「一虎く〜ん!!!」「一虎ぁ〜!!!」「一虎ぁー!」皆は大声を出して一虎を呼んだ。「ここにはいないか、、」ドラケンが諦めかけたその時、、、「あっ!いた!」千冬が指を指しながら叫んだ。「ほんとだ!!おーい、一虎ぁー!!!」「かずとらくんー!!」「おい、一虎ぁー!!」「一虎くぅーーん!!」「一虎ぁーー!!」「一虎くぅーーーーーん」皆は次々と一虎の名前を叫び続けた。「一虎くーーーーーーん!!!」千冬の大きな呼び声が届いたのか、一虎がこちらを振り向いた。「皆、どうしてここに、、」一虎は驚いた表情をしていた。「一虎、お前、何があったんだ?お前の様子が変だって、場地や皆が心配しているぞ」「皆、、、ごめん、、」一虎の目には涙が浮かんでいた。「俺、、俺、、俺さ、、」「どうした?」「俺、、、我慢できなくて、、」一虎は涙を流していた。「俺さ、、俺さ、、」「ゆっくりでいいから話してくれ」場地は優しい表情で言った。「俺さ、、本当はこんなこと思ってないのに、、」「思ってない?」「うん、、でもさ、、どうしても抑えられないんだよ、、」一虎は苦しそうな表情をしていた。「抑えるって何をだよ」マイキーが聞いた。「俺、もうダメなんだ、、止められねぇ、、」一虎は泣きながらナイフを取り出した。「ごめん、、本当に、、ごめっ、、」一虎は謝り終わる前に、場地の腹にナイフを刺してしまっていた。「場地さん!!!」千冬はすぐに場地の元へ駆け寄った。「場地ぃいいいい!!!」マイキーや他の皆もすぐに場地の元に駆けつけた。「大丈夫だ、、これくらい、、」場地の腹部からは血が流れ出していた。「場地!しっかりしろぉおお!!!」皆の悲痛な叫びが響き渡った。「なんでだよ?なんでだよ?一虎!一虎ぁあああ!!!」マイキーは怒り狂っていた。「違うんだ、マイキー、、これは違うんだ、、」一虎は震えた声で言った。「俺は、、場地を、、殺したくないのに、、体が勝手に動いちゃうんだ、、」「一虎君、、」千冬は一虎のことを心配そうに見つめた。「俺は、吸血鬼の奴隷にされちまったんだ、、」「吸血鬼の、、」「そうだよ、、俺は吸血鬼に操られて、、場地を、、、」一虎は泣いていた。「俺は吸血鬼に操られてるせいで、場地を殺してしまう、、だから、、俺を殺してくれないかな?」「そんなことできるわけねえだろう!!俺達は仲間じゃねーか!!お前を殺すなんて無理に決まってるだろ!?」ドラケンは怒鳴ると、「このままだと、場地を殺っちまうかもしんねぇ、、俺は、、また、、、人を殺っちまう、、」一虎は辛そうに呟いていた。「一虎君、、」「俺、辛いんだ、、苦しいんだ、、助けてくれよ、、」「一虎ぁ、、」「頼むからさ、、早く楽にしてくんないか?」一虎は涙目になりながらも笑顔を浮かべて言ってきた。「そうか、、、」マイキーは一虎に近づくと、一虎を蹴って気絶させた。「マイキー君!?」他の皆は驚いていた。「一虎のことは俺に任せとけ。俺が責任持って殺すから」マイキーは真剣な眼差しで言うと、一虎を背負ってどこかへ行ってしまった。「おい!マイキー!どこ行くんだ!一虎を置いていけ!」場地は必死に叫んだが、マイキーは振り返らなかった。「マイキー君はどこに行ったんですか?」千冬は不安そうな表情をして言った。「わかんねぇけど、一虎を連れてどっかに行ったみたいだ」場地は悔しそうな表情をしていた。「場地は千冬に任せて俺達はマイキーを追いかけよう」ドラケンが言うと、「おう」「はい」「わかった」皆はそれぞれ返事をした。そしてドラケンと三ツ谷はマイキーと一虎を探し始めた。
マイキーは一虎をバイクに乗せると、海に向かって走り出した。(俺は、、一虎を殺すことなんて出来ない、、でも、、、一虎は吸血鬼に操られている、、もう元には戻れない、、それだったら、、)マイキーは唇を噛み締めていた。(一虎は殺してくれって、、俺に言ってきた、、だったら、、俺は、、)マイキーは覚悟を決めると、バイクのスピードを上げた。(ごめんな、一虎ぁ!!)マイキーは心の中で叫ぶと、バイクを海に向かって走らせた。「ここなら誰もいないはずだ」マイキーが止まると、一虎は目を覚ました。「ここは?」「海の見える場所だ」一虎は辺りを見回して、「そっか、、」と小さく呟いた。「この海で皆で遊んだの覚えてるか?」「うん、、」一虎は懐かしむように遠くに続く海を見ながら答えていた。「あの時はさ、すげぇ楽しくってずっと笑っていられたよ、、」一虎は涙を流しながら話していた。「俺、一虎と会えてよかったと思ってるぜ」マイキーは一虎の目を見て優しく微笑みながら伝えた。「ありがとう、、」一虎は泣きながら笑っていた。「なあ、ごめん、、皆に迷惑かけちゃったよね、、ほんとに、、」一虎は涙を流していた。「一虎ぁ、、」マイキーは優しく一虎を抱き締めた。「マイキー、、」一虎はマイキーを強く抱き締め返した。「ごめん、、ごめん、、」一虎は泣き続けていた。「なあ、一虎、、」マイキーは一虎の頭を撫でながら優しい声で話しかけてきた。「なに?」一虎はマイキーの顔を見ると、マイキーの瞳には一虎の姿が映っていた。「俺と一緒に死ななねぇか?」「えっ?どういうことだよ、、何で、、マイキーまで死ぬんだよ!?」一虎は戸惑った様子だった。「俺はお前を殺すなんでできねえ、、だから、一緒に死んのう?」マイキーはニコッと笑いかけていた。「でも、それじゃ意味ないじゃん!!」一虎は大声を出して反論してきた。「お前は俺にとって大事なダチなんだ!!だから、俺と一緒に死んでくれよ!!頼むから、、」マイキーの声は震えていて、今にも消えてしまいそうな雰囲気を出していた。「ダメだろ、、そんなの、、」一虎は下を向いて黙り込んでしまった。「俺の命をお前にやる!俺はお前のために命を使いたい!!だから、、お願いだから、、俺と一緒に、、」「マイキー、、」「一虎、、」二人は見つめ合っていた。「わかったよ、、じゃあ、俺もお前に命をあげるよ、、」一虎は涙を拭いながら笑顔を浮かべて言った。「ああ、約束だぞ、、」マイキーも笑顔を浮かべた。「俺達、、友達だもんね?」「当たり前だろ?」「そうだね、、」一虎は涙を堪えて笑顔を浮かべてマイキーを見ていた。「一虎ぁ、、」「マイキー、、」
