炎の音
御名前
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しんしんと雨が降る日のことだった。
外は何とか形を保っているものの、中は荒れ果てた自分の棲家の前で、苗字名前は傘もささずに座り込んでいた。
「_______おい」
「えっ?」
「いや、『えっ?』じゃねェよお前だよお前。ガキが ンなとこで何やってんだ」
声をかけられ顔を上げると、そこには宝石を身に纏い、二本の刀を背負った男が立っていた。
名前は背を付けていた家の壁から離れ、立ち上がる。
「ここは私の家です、いや……家でした。昨日までは。変わった目をしていて、鬼のような形相をした人がいきなり襲いかかってきて、両親は殺され家の中は酷く荒らされてしまいました。もうここでは暮らせません、しかし行くあてもありません。ですから私はただ座り込んでいるしかありませんでした」
「いやお前、もっと街に出るとかあるだろうよ」
軽く頭を左手で掻きながら、その男は言った。
「あとな、そいつは鬼のような形相どころか本物の鬼だ。んで?そいつはどうした?」
その言葉に、名前は自分の後ろに隠していた斧を取り出し、前に差し出す。
「殺しました。何度も何度も叩いて、叩いて、それはもう我を忘れるほどに。気がついたら朝日が昇っていて、鬼の姿も消え去っていました。」
「…そうか。お前、地味な割にはやるな。よし行くあてが無いなら俺の所に来い。継子にしてやる」
頭を撫でられたかと思うと、その手はそのまま名前の手を掴んで歩き出した。
「え………ッ、あの、待ってください、私あの家の中に宝物があるんです、それを……」
「あ?早く言えよそういうことはさァ。んじゃ取りに行ってこい、待ってっから。早く戻れよ、派手にな。」
派手に、というのが一体どういうことなのか、名前にはよく分からなかったが、家の中に入り箪笥の中から一つの箱を取り出すと、それを大事に抱えて待っている男の元へと走り出す。
これが今から三年前のこと、 苗字名前と音柱・宇髄天元の出会いであった。
外は何とか形を保っているものの、中は荒れ果てた自分の棲家の前で、苗字名前は傘もささずに座り込んでいた。
「_______おい」
「えっ?」
「いや、『えっ?』じゃねェよお前だよお前。ガキが ンなとこで何やってんだ」
声をかけられ顔を上げると、そこには宝石を身に纏い、二本の刀を背負った男が立っていた。
名前は背を付けていた家の壁から離れ、立ち上がる。
「ここは私の家です、いや……家でした。昨日までは。変わった目をしていて、鬼のような形相をした人がいきなり襲いかかってきて、両親は殺され家の中は酷く荒らされてしまいました。もうここでは暮らせません、しかし行くあてもありません。ですから私はただ座り込んでいるしかありませんでした」
「いやお前、もっと街に出るとかあるだろうよ」
軽く頭を左手で掻きながら、その男は言った。
「あとな、そいつは鬼のような形相どころか本物の鬼だ。んで?そいつはどうした?」
その言葉に、名前は自分の後ろに隠していた斧を取り出し、前に差し出す。
「殺しました。何度も何度も叩いて、叩いて、それはもう我を忘れるほどに。気がついたら朝日が昇っていて、鬼の姿も消え去っていました。」
「…そうか。お前、地味な割にはやるな。よし行くあてが無いなら俺の所に来い。継子にしてやる」
頭を撫でられたかと思うと、その手はそのまま名前の手を掴んで歩き出した。
「え………ッ、あの、待ってください、私あの家の中に宝物があるんです、それを……」
「あ?早く言えよそういうことはさァ。んじゃ取りに行ってこい、待ってっから。早く戻れよ、派手にな。」
派手に、というのが一体どういうことなのか、名前にはよく分からなかったが、家の中に入り箪笥の中から一つの箱を取り出すと、それを大事に抱えて待っている男の元へと走り出す。
これが今から三年前のこと、 苗字名前と音柱・宇髄天元の出会いであった。