すごく短いもの
おなまえ
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きみの夢を見るのでむかつく。どんな内容だったか思い出せなくても、目覚めた布団の温度でわかるから。涼やかに火照っている東雲の生き写しのようなあたたかさは、すごくもどかしい。だれかにさわってほしくなる。だれかに乱されたくなる。そうでないとこの病気から覚められないから。だからむかつくのだ。
きみに、僕が嫉妬しているという事実。
邪魔のない空を逝く安穏の青、手首のすぐそばに散る敵意の紅、目下の地面でつんのめって甲斐ない橙、いらない感情を破棄するためにつんざく純白。
そのどれでもなくて、むかつくむかつくむかつく。視界の隅にちらちらとうつるのが、きみでなくて蛾の一匹だったなら、すぐにでも僕はそいつをつかまえて、その汚い鱗粉と手をつないだというのに。たったこれっぽっちの力だけでへたくそにぐちゃぐちゃ潰れるその身の醜さを説いてやったのに。
あなた、きみが、僕以外のところを向いているときには、僕はどんな顔をして待っていればいい?きみが僕以外の人を見ているときには、僕はどんなことを考えながら待ちわびていればいい?
きみを夢に見るのでむかつく。どんなに美しい色を混ぜ合わせても、とても届かないほど美しいきみの夢。水彩の極彩色の空を逝く絶頂に似たわがまま。
くるおしい嫉妬心が、僕以外のところへ行こうとするきみの腕を引っ掴みたいと言ってる。そのまま爪をたてて、てのひらにぎゅっと押しこめて、潰してやりたくなる。きみの心がどんな色をしているか、この手の甲にのせて見てみたい。危うい欲望の温度は、いやになるほどこの身によくなじんで、あなたのくれるてのひらをいつまでも見ている。
だからどうか。僕以外の夢なんかに出ないでよ。お願いだから、僕以外にこんな病気をわずらわせないで。なぜかって、とんでもない。僕がむかつくからだよ。
きみに、僕が嫉妬しているという事実。
邪魔のない空を逝く安穏の青、手首のすぐそばに散る敵意の紅、目下の地面でつんのめって甲斐ない橙、いらない感情を破棄するためにつんざく純白。
そのどれでもなくて、むかつくむかつくむかつく。視界の隅にちらちらとうつるのが、きみでなくて蛾の一匹だったなら、すぐにでも僕はそいつをつかまえて、その汚い鱗粉と手をつないだというのに。たったこれっぽっちの力だけでへたくそにぐちゃぐちゃ潰れるその身の醜さを説いてやったのに。
あなた、きみが、僕以外のところを向いているときには、僕はどんな顔をして待っていればいい?きみが僕以外の人を見ているときには、僕はどんなことを考えながら待ちわびていればいい?
きみを夢に見るのでむかつく。どんなに美しい色を混ぜ合わせても、とても届かないほど美しいきみの夢。水彩の極彩色の空を逝く絶頂に似たわがまま。
くるおしい嫉妬心が、僕以外のところへ行こうとするきみの腕を引っ掴みたいと言ってる。そのまま爪をたてて、てのひらにぎゅっと押しこめて、潰してやりたくなる。きみの心がどんな色をしているか、この手の甲にのせて見てみたい。危うい欲望の温度は、いやになるほどこの身によくなじんで、あなたのくれるてのひらをいつまでも見ている。
だからどうか。僕以外の夢なんかに出ないでよ。お願いだから、僕以外にこんな病気をわずらわせないで。なぜかって、とんでもない。僕がむかつくからだよ。