すごく短いもの
おなまえ
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結局のところ、ぼくは運命を確定づけたい。
手と手がふれあう瞬間を永遠に感じたいだけ。2000回連続で偶然出会いたいだけ。それだけ。
真夜中に聞くながーい耳鳴り。疲れているみたいだ。
耳鳴りに音程があることをぼくは知っています。音が少しずつ落ちてくるので、ヘッドフォンをつける。
掌握という感情。どこからどこまでも把握。好きなひとの持つ価値と考えと温度に、いっぱいの影響を受けたい。そういうだれもが持つ願望を、ぼくは数々の機器に落とし込んである。
きょうもとってもかわいくて、だけど憎いのは、あなたがぼくとの運命になかなか気づいてくれないからで、それ以外に理由はありません。たぶん。
デスクトップにたくさんの.mp3、.zip、.pngが浮遊している。それをぼくのところへ固定する作業をする。あとづけする、星の数ほどある天命の天体に、ぼくから離れないようにと傷跡をつける。
寝息に耳を凝らす。そのために目をつむる。
ときおり、あなたの部屋のにおいが、幻のようにぼくをくすぐって、心底いらいらする。
もしもあなたがいま、むくりと起き上がってぼくに言葉をかけるとしたら、どんな?息継ぎは、どんな?舌の温度は?疑問ばかり羅列してしまいそう。
あなたのすべてがとても知りたい。
だからそのために、ぼくは恋占いを信じています。きのうはとてもよい運勢でした。運命の人が現れるかもだって。もう現れているので、まああまり占いの必要性を感じることはないけれど。
ほら、願掛けみたいに。
星にお願いしたうえで、朝のニュースキャスターにも背中を押されるのは心強いかなって思って。
きのうの運勢がよいのだから、きょうだってあしただってきっといい日になる。もしかしたらいつか、あなたに話しかけてもらえるかも。話しかけることができるかも。
ああ、ずっと目をつむっていたら、想像ばかりふくらんで、夢を見ているみたいだ。だんだんまぶたを上げようという気がなくなってきた。
あなたにおやすみを言ったのはずいぶん前なのだから、ぼくはほんとうなら眠っていなければならない。
あなたの寝息をずっと聞いていると、ぼくはとても安心して、胸がいらついて、暴力的な気分のままねむくなって、いつも机でねむってしまう。
「あーーーー…………おしゃべりしてみたいなあ………お名前をよんで、頭を……なでて………ぼくを……んーーーーずっと………ぼくを……きみにまきこんで…………んー………………すごく……………うん…………ぁいしてる……から…………………」
だからいつかあなたのすべてを、あなたの口からおしえてくださいね