すごく短いもの
おなまえ
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眠りに落ちる1秒間に、世界が終わる音が聞こえないようにと願って生きている。
俺のなかにからみついて何もかも奪おうとする、悪魔より神より近しい絶対の存在が、ここへ居座りつづけている。
眠るまえの3秒間に考えることは彼女のことばかりだった。(あした世界が終わるとしたら俺は後悔するだろうな)(朝のにおいの中につつまれる彼女が好きだから、あしたも早く登校しよう)(来年、彼女とクラスが離れてしまったら)(はやく好きだと伝えないと)(俺は支配されたままだ)
この気持ちに浸っていると、よい夢をみている間のように心地良いのに、夢とわかってみるよい夢のように狂おしく虚しい。
たかがクラスメイトの指の行き先が、まぶたの裏に焼きつくほど強い光を引くのだ。朝焼けの光。あまく落ちる光。
教室に入る瞬間だけきみがこちらへ遣る視線。この世にうつくしいものがそれだけだと過信してしまう俺はまちがいなく未成年の未成熟な人間だ。まだ俺のことなど知らないあなたの無垢な頬へふれてしまいそうに、こわいほど膨らんでゆく欲求が。いつかきみと繋がることができたなら、俺の世界は終わってもいい。
……ほら、また、俺はまぶたを閉じて眠る。三、二、一で、きょうもきみの夢をみる。
俺のなかにからみついて何もかも奪おうとする、悪魔より神より近しい絶対の存在が、ここへ居座りつづけている。
眠るまえの3秒間に考えることは彼女のことばかりだった。(あした世界が終わるとしたら俺は後悔するだろうな)(朝のにおいの中につつまれる彼女が好きだから、あしたも早く登校しよう)(来年、彼女とクラスが離れてしまったら)(はやく好きだと伝えないと)(俺は支配されたままだ)
この気持ちに浸っていると、よい夢をみている間のように心地良いのに、夢とわかってみるよい夢のように狂おしく虚しい。
たかがクラスメイトの指の行き先が、まぶたの裏に焼きつくほど強い光を引くのだ。朝焼けの光。あまく落ちる光。
教室に入る瞬間だけきみがこちらへ遣る視線。この世にうつくしいものがそれだけだと過信してしまう俺はまちがいなく未成年の未成熟な人間だ。まだ俺のことなど知らないあなたの無垢な頬へふれてしまいそうに、こわいほど膨らんでゆく欲求が。いつかきみと繋がることができたなら、俺の世界は終わってもいい。
……ほら、また、俺はまぶたを閉じて眠る。三、二、一で、きょうもきみの夢をみる。