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ふと、目が覚めた。
今何時だろうか。まだ辺りは真っ暗で、カーテンの隙間から漏れる光も見当たらなかった。
確実に、また目を閉じてしまえばすぐに寝付くだろう、
目覚めたはずの瞼はまだ重たかった。
顔を横に向けるが、すぐ隣で眠っているはずだった黄泉はそこにはいなかった。
彼女が寝ていた場所のシーツをなぞると、ひんやりと冷たかった。
ベッドから出て、少し時間が経っているのだろう。
ーーーはて、どこに行ったのやら。
もしかしたらただお手洗いに行ったのかもしれないし、水分を摂りに行ったのかもしれない。
大方、夜中に目を覚まして起きる理由なんてどっちかだろう。
放っておけば、ここに彼女が戻ってくるのは間違いないのだが、
(ふぅ、、、)
大きく深呼吸をしたあと、眠気に囚われた重たい瞼と身体を引きずって、彼女を探すためベッドを後にした。
ーーーー
夜中の2時過ぎ、ふと目が覚めてしまった。
まだ辺りは真っ暗で、カーテンの隙間から漏れる光も見当たらなかった。
目が覚めたと言えど、こんな真夜中に起きる理由もなく、目を閉じてしまえばすぐに寝付くだろうと思っていたが一向に眠れる気配はなかった。
カチカチと普段は気にもとめない時計の秒針の音がやけに大きく響いて、煩わしいと感じるほどだった。
顔を横に向けると、すぐ隣で眠っている彼の規則的に上下する息遣いを感じ、安堵した。
(、、、綺麗。)
じっと彼の顔を眺めた後、起こさないようにゆっくりとベッドから抜け出したのだった。
ーーー
(なんでこんなに寒いの、、!)
今は12月。真冬の時期であり寒いのは当たり前であるが、それを痛感する寒さだった。むしろ寒いよりも痛いと言った方が妥当だろうか。
しかし、ここまで寒くなるとやはり星空は綺麗に見えるわけで。
ベランダから空を眺めると満天の星空が広がっていた。
(、、、綺麗。)
本当に綺麗だった。星も月も全部。そして、ついさっき見た彼の寝顔も同じくらいに。綺麗で儚くて。
(、、ふう)
吐いた息は白くて、すぐに見えなくなっていった。
ーーーこんなふうに。夢の中で見た眠っている姿の彼もとても綺麗で。
人が死んでしまうような悪夢を見ることなんて珍しいことでもないのに。そんなことを考えていたら、ベランダの扉が勢いよく開いた。
「何をしているのです。こんな夜中に。しかも寒い、、、」
そう言いながら彼は私の隣に近づいてきた。
「、、、骸さん、どうしたの。」
「目が覚めたら、貴方がいなかったから様子を見に来ただけですよ。それで?黄泉はなにを」
「、、私はすぐに寝付けなくって、星を見に来ただけだよ。」
「ほう。それで、寝付けない理由は何なんです。」
私は出来る限り微笑んで答えた。
「なんていうか。夢の中でひとりぼっちになっちゃって、それが寂しかったっていうか怖くなっちゃった。なんてね。あるでしょうそういうの。凄くリアルな夢。大丈夫だよ。そんなことより骸さんってば、
寒いでしょう」と言い終わる前に彼は私の手を掴んで言った。
「もう戻りますよ。僕も限界です。寒い。ほら、はやく」と強引に私の手を引いてスタスタと歩いて行った。
ーーー
やや強引にベッドに入り込むと、時間の経ったシーツはひんやりと冷たく身震いするほどだった。そんな時、彼が腕を回してきて私を抱き寄せた。
「かなり冷えていますね。あんなところに長時間居たら風邪をひいてしまうかもしれないでしょう。」そう言いながら私の背中を摩るのだった。
「クフフ、もう寝なさい。おやすみ」と頭を撫でた手がとても温かくて、少しだけ身じろいだ。その手つきは、怖くはないよ。とでも言っているようだった。
促されるまま、目を閉じるとそう時間はかからなかった。さっきまでは全く寝付けなかったというのに、私はすぐに夢の中へ意識を手放したのだった。
ーーー
黄泉が目を閉じて少し経ってから、規則的に上下する彼女の息遣いを感じた。
(やっと、眠ったようですね。)
ーーーすごくリアルな夢。大丈夫だよ。
そう言っていた彼女であったが、とても泣きそうな顔をしていたことを、本人は気づいていたのだろうか。
『おやすみ。いい夢を』
((僕も目覚めた先に君が居なくて怖かっただなんて、それはまた秘密の話。))
今何時だろうか。まだ辺りは真っ暗で、カーテンの隙間から漏れる光も見当たらなかった。
確実に、また目を閉じてしまえばすぐに寝付くだろう、
目覚めたはずの瞼はまだ重たかった。
顔を横に向けるが、すぐ隣で眠っているはずだった黄泉はそこにはいなかった。
彼女が寝ていた場所のシーツをなぞると、ひんやりと冷たかった。
ベッドから出て、少し時間が経っているのだろう。
ーーーはて、どこに行ったのやら。
もしかしたらただお手洗いに行ったのかもしれないし、水分を摂りに行ったのかもしれない。
大方、夜中に目を覚まして起きる理由なんてどっちかだろう。
放っておけば、ここに彼女が戻ってくるのは間違いないのだが、
(ふぅ、、、)
大きく深呼吸をしたあと、眠気に囚われた重たい瞼と身体を引きずって、彼女を探すためベッドを後にした。
ーーーー
夜中の2時過ぎ、ふと目が覚めてしまった。
まだ辺りは真っ暗で、カーテンの隙間から漏れる光も見当たらなかった。
目が覚めたと言えど、こんな真夜中に起きる理由もなく、目を閉じてしまえばすぐに寝付くだろうと思っていたが一向に眠れる気配はなかった。
カチカチと普段は気にもとめない時計の秒針の音がやけに大きく響いて、煩わしいと感じるほどだった。
顔を横に向けると、すぐ隣で眠っている彼の規則的に上下する息遣いを感じ、安堵した。
(、、、綺麗。)
じっと彼の顔を眺めた後、起こさないようにゆっくりとベッドから抜け出したのだった。
ーーー
(なんでこんなに寒いの、、!)
今は12月。真冬の時期であり寒いのは当たり前であるが、それを痛感する寒さだった。むしろ寒いよりも痛いと言った方が妥当だろうか。
しかし、ここまで寒くなるとやはり星空は綺麗に見えるわけで。
ベランダから空を眺めると満天の星空が広がっていた。
(、、、綺麗。)
本当に綺麗だった。星も月も全部。そして、ついさっき見た彼の寝顔も同じくらいに。綺麗で儚くて。
(、、ふう)
吐いた息は白くて、すぐに見えなくなっていった。
ーーーこんなふうに。夢の中で見た眠っている姿の彼もとても綺麗で。
人が死んでしまうような悪夢を見ることなんて珍しいことでもないのに。そんなことを考えていたら、ベランダの扉が勢いよく開いた。
「何をしているのです。こんな夜中に。しかも寒い、、、」
そう言いながら彼は私の隣に近づいてきた。
「、、、骸さん、どうしたの。」
「目が覚めたら、貴方がいなかったから様子を見に来ただけですよ。それで?黄泉はなにを」
「、、私はすぐに寝付けなくって、星を見に来ただけだよ。」
「ほう。それで、寝付けない理由は何なんです。」
私は出来る限り微笑んで答えた。
「なんていうか。夢の中でひとりぼっちになっちゃって、それが寂しかったっていうか怖くなっちゃった。なんてね。あるでしょうそういうの。凄くリアルな夢。大丈夫だよ。そんなことより骸さんってば、
寒いでしょう」と言い終わる前に彼は私の手を掴んで言った。
「もう戻りますよ。僕も限界です。寒い。ほら、はやく」と強引に私の手を引いてスタスタと歩いて行った。
ーーー
やや強引にベッドに入り込むと、時間の経ったシーツはひんやりと冷たく身震いするほどだった。そんな時、彼が腕を回してきて私を抱き寄せた。
「かなり冷えていますね。あんなところに長時間居たら風邪をひいてしまうかもしれないでしょう。」そう言いながら私の背中を摩るのだった。
「クフフ、もう寝なさい。おやすみ」と頭を撫でた手がとても温かくて、少しだけ身じろいだ。その手つきは、怖くはないよ。とでも言っているようだった。
促されるまま、目を閉じるとそう時間はかからなかった。さっきまでは全く寝付けなかったというのに、私はすぐに夢の中へ意識を手放したのだった。
ーーー
黄泉が目を閉じて少し経ってから、規則的に上下する彼女の息遣いを感じた。
(やっと、眠ったようですね。)
ーーーすごくリアルな夢。大丈夫だよ。
そう言っていた彼女であったが、とても泣きそうな顔をしていたことを、本人は気づいていたのだろうか。
『おやすみ。いい夢を』
((僕も目覚めた先に君が居なくて怖かっただなんて、それはまた秘密の話。))