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ずっと目の前にあるはずのメリーゴーランドが、何周したかは定かではなかった。
アトラクションの終了を告げるアナウンスが鳴り終わる頃、皆出口を通り次のアトラクションへ向かおうと右往左往していた。
次はあれ、次はあれ。と指を指している子供の姿が見えた。反対に、メリーゴーランドに搭乗するため順番待ちをしていた子供達は盗られまいと言わんばかりに、早々と、白馬や馬車に飛び乗っては燥(はしゃ)いでいた。
その付近では、マスコット達がうさぎ型や丸い風船を子供達に配っている姿もあった。子供の歩く速度に合わせ、ゆらゆら揺れる風船が子供の可愛らしさを引き立てている様でなんとも微笑ましかった。
また別の場所では、カップルや家族達が耳の生えたカチューシャや被り物を着けては一緒に写真を撮ったりして楽しんでいた。
どこを見渡しても、家族や友人、恋人達と思われる人達の笑顔が溢れていた。
だからこそ、私はここにいるべきではない。
キラキラしたこの世界で私だけ次元が違って、私だけ取り残されて、独りぼっちになった様な。異世界転生でもした様な感覚だった。
「もう、帰ろう」
ぽつりとつぶやいて、重い腰を上げたのだった。
ーーーーーーーー
「私が、ボンゴレの遊園地に?」
今、私の目の前にいる男、沢田綱吉より告げられたのはなんともまあ突拍子もないことだった。
”今回同盟となるファミリーのボスの娘と一緒に遊園地へ行って交友を深めてきてほしい“だった
私の都合の良いように言い換えるならば、“全く知らない女性と遊園地で遊んでくる”だ。
なぜ、綱吉さんがそんな提案を私にしてきたかと言うと、
ボンゴレと新しく同盟を組むことになるマルヴァジョファミリーとの交流を深めるため、歓迎会を評して、ボンゴレが開発したマフィア島(ランド)というリゾート地へ招待をすることになった、とのこと。
リゾート地ではあるが大きな遊園地もあり、毎日予約がいっぱいでなかなか利用するのも難しいらしい。
今回なぜそこが歓迎会を評して選ばれたかというと、どうも、マルヴァジョファミリーボスの娘が以前からそのリゾート地に興味があったとかでそこをチョイスしたんだとか。
そして、娘であるマリツィさんは日本に来たばかりで友達もいないらしくて、ボスが女性を連れてきて欲しいと頼んできたそうだ。
そこで私がその友達の候補として選ばれた。というわけだった。
「でも、私で大丈夫。かな」
「大丈夫どころか、俺は適任だと思うけどな。だって黄泉さんすっごく良い人だし、話しやすいし、友達になりたいって思うし」
と綱吉さんは私をベタ褒めしてくるのだった。まあ彼が困っているになら別に良いんだけれど。ただ初めて出会う人と遊園地へ行くこと自体に抵抗があるというか、ハードルが高すぎやしないだろうか。
でも、かと言って私が断れなば代わりを探すのが大変だろうし、と自問自答してたところに綱吉さんが付け加えた。
「勿論、黄泉さんだけじゃなくってさ、実は他にもお願いしている人がいるんだ。
中学生の時、リボーンに招待されて行ったことがあったんだけど、その時カラカッサファミリー(スカル)が襲撃してきたりとかで大変だったんだよ。
もうそんなことはないと思うけど、念のため護衛として守護者の誰かも一緒に行ってもらおうかと思ってね。ただ、来るどうかは分からないけど、、、」
「それは、、、誰なの?」
あからさまにどんよりした顔になった綱吉さんをみて、少し嫌な気がしたが聞かずにはいれなかった。
「、、えっと。まあ黄泉さんも仲がいいっていうか、、、」
確実に獄寺さんや山本さんではないと悟った。そもそも彼のお願いなら2人は快く受け入れてくれるはずだ。私と仲が良くて、彼が言葉を濁すくらいだからきっと1人しかいないだろう。
「えっと、、、、実は」
綱吉さんの言葉を待っていると、ノック音もすることなく突然私の後ろの扉が開いた。
アトラクションの終了を告げるアナウンスが鳴り終わる頃、皆出口を通り次のアトラクションへ向かおうと右往左往していた。
次はあれ、次はあれ。と指を指している子供の姿が見えた。反対に、メリーゴーランドに搭乗するため順番待ちをしていた子供達は盗られまいと言わんばかりに、早々と、白馬や馬車に飛び乗っては燥(はしゃ)いでいた。
その付近では、マスコット達がうさぎ型や丸い風船を子供達に配っている姿もあった。子供の歩く速度に合わせ、ゆらゆら揺れる風船が子供の可愛らしさを引き立てている様でなんとも微笑ましかった。
また別の場所では、カップルや家族達が耳の生えたカチューシャや被り物を着けては一緒に写真を撮ったりして楽しんでいた。
どこを見渡しても、家族や友人、恋人達と思われる人達の笑顔が溢れていた。
だからこそ、私はここにいるべきではない。
キラキラしたこの世界で私だけ次元が違って、私だけ取り残されて、独りぼっちになった様な。異世界転生でもした様な感覚だった。
「もう、帰ろう」
ぽつりとつぶやいて、重い腰を上げたのだった。
ーーーーーーーー
「私が、ボンゴレの遊園地に?」
今、私の目の前にいる男、沢田綱吉より告げられたのはなんともまあ突拍子もないことだった。
”今回同盟となるファミリーのボスの娘と一緒に遊園地へ行って交友を深めてきてほしい“だった
私の都合の良いように言い換えるならば、“全く知らない女性と遊園地で遊んでくる”だ。
なぜ、綱吉さんがそんな提案を私にしてきたかと言うと、
ボンゴレと新しく同盟を組むことになるマルヴァジョファミリーとの交流を深めるため、歓迎会を評して、ボンゴレが開発したマフィア島(ランド)というリゾート地へ招待をすることになった、とのこと。
リゾート地ではあるが大きな遊園地もあり、毎日予約がいっぱいでなかなか利用するのも難しいらしい。
今回なぜそこが歓迎会を評して選ばれたかというと、どうも、マルヴァジョファミリーボスの娘が以前からそのリゾート地に興味があったとかでそこをチョイスしたんだとか。
そして、娘であるマリツィさんは日本に来たばかりで友達もいないらしくて、ボスが女性を連れてきて欲しいと頼んできたそうだ。
そこで私がその友達の候補として選ばれた。というわけだった。
「でも、私で大丈夫。かな」
「大丈夫どころか、俺は適任だと思うけどな。だって黄泉さんすっごく良い人だし、話しやすいし、友達になりたいって思うし」
と綱吉さんは私をベタ褒めしてくるのだった。まあ彼が困っているになら別に良いんだけれど。ただ初めて出会う人と遊園地へ行くこと自体に抵抗があるというか、ハードルが高すぎやしないだろうか。
でも、かと言って私が断れなば代わりを探すのが大変だろうし、と自問自答してたところに綱吉さんが付け加えた。
「勿論、黄泉さんだけじゃなくってさ、実は他にもお願いしている人がいるんだ。
中学生の時、リボーンに招待されて行ったことがあったんだけど、その時カラカッサファミリー(スカル)が襲撃してきたりとかで大変だったんだよ。
もうそんなことはないと思うけど、念のため護衛として守護者の誰かも一緒に行ってもらおうかと思ってね。ただ、来るどうかは分からないけど、、、」
「それは、、、誰なの?」
あからさまにどんよりした顔になった綱吉さんをみて、少し嫌な気がしたが聞かずにはいれなかった。
「、、えっと。まあ黄泉さんも仲がいいっていうか、、、」
確実に獄寺さんや山本さんではないと悟った。そもそも彼のお願いなら2人は快く受け入れてくれるはずだ。私と仲が良くて、彼が言葉を濁すくらいだからきっと1人しかいないだろう。
「えっと、、、、実は」
綱吉さんの言葉を待っていると、ノック音もすることなく突然私の後ろの扉が開いた。