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短編
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約束をした時間にインターホンを押しても返事は無かった。この暑い中寝ているのか、それともどこかへ出かけているのか。貰っていた合い鍵で解錠すれば閉め切っていた空気が流れて来て、部屋の主が不在なことを知らせてくれた。
(エアコン、つけとくか……)
窓を開けることなくそのままリモコンを操作する。設定温度は涼しくなるまで少し低め。部屋の主はどこへ行ったのかとスマホを見ても何も連絡は入っていなかった。連絡するほどのことでも無いどこかへ行ったのであれば、もうすぐ帰ってくるだろうとテレビをつけて待つことにした。
「ただいまー。ごめーんジュンくんの方が早かったー」
部屋の主、タヌキは数十分もしない内に帰ってきた。
「おかえんなさーい。おじゃましてまーす」
出迎える為に玄関に行くとサンダルを脱いでいる彼女がいた。その横には歩いて行ける距離にあるスーパーの袋が置かれている。
「あー部屋涼しいー。ジュンくんありがとー」
「どーいたしまして。ってか勝手につけてすいません」
「え、全然だよ。外暑かったから嬉しー。ありがたーい」
タヌキは額の汗を拭いながら冷蔵庫に近づく。
「アイス溶けてないといいけど……溶けてもまた固まるかな……」
暑い時に歩いて行くもんじゃないね、と笑いながら冷凍庫へアイスを仕舞っていた。なんの気なしにその動作を後ろから眺めていたら、首筋を伝う汗が背中に吸い込まれて行くのが見えた。高い位置で束ねた髪も、数本首にまとわりついていて、それがひどく自分の中の劣情を煽る。そんな、まだ、会ったばかりで……。
「後で食べようねー」
仕舞い終えた彼女が立ち上がり、にっこりと笑う。額には汗、張り付いた前髪。薄手のTシャツは大きく開いていて見てくれと言わんばかりに鎖骨が主張し、ショートパンツからは健康的な生足が伸びている。……あんた、そんな格好で買い物行ったんですか。
「っていうかジュンくん、ごめん。ちょっとシャワー浴びて来て良い?」
「は?」
オレの隠したい欲情を知ってか知らずか、タヌキは顔の前で手を合わせ謝ってくる。
「その、思った以上に汗掻いちゃって……ヤだから流してきたい……あとめっちゃ暑い」
シャツを掴みパタパタと煽れば、微かに彼女の匂いと汗の匂いが混じり漂ってきた。わざとか?と聞いた所で、何が?と言われるのは目に見えている。ただ残念ながらオレの下半身は完全に反応してしまった。
「別にいいですけど……オレも一緒に入って良いですか?」
「は?!」
「もしくは今つけてる下着、上でも下でもいいんで貸してください」
「はぁ!?」
「それとも今からするか、選んでください」
「……どれもイヤですけど」
至極全うな意見をタヌキは述べる。それはそうだろう。でもどれかを選んでもらわないとオレの方も収まらない。
①一緒に入る
② 上をあげる
③下をあげる
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