ねえねえ、しょうせんせい
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ロケを終えて、翔くんは夕方頃に帰ってきた。
一緒に夜ご飯を作って食べて、今はソファに並んで座って翔くんからロケの時のお話を聞いている。
すごく楽しかったことが伝わって私も嬉しい反面、やっぱり今日先生の翔くんと会えた園児たちが羨ましいなと思ってしまう。
「あのさ、見当違いだったら悪いんだけど、先生してる俺に甘えたかったって思ってる?」
「えっ!? あ、そそ、そんなことないよ!?」
自分でもびっくりするくらい、大きな声が出た。翔くんから目を逸らすと、大好きな彼の青い瞳が覗き込むように追いかけてくる。
顔に出ちゃってたのかなと思うと恥ずかしいし、何より罪悪感でいっぱい。追いかけてきた青い瞳から逃れながら、「ごめんね」と謝った。
「なんで謝るんだよ?」
「だ、だって、なんか、園児の子達にヤキモチ妬いてるみたいで申し訳なくて……」
じわっと涙が滲む。翔くんは優しく抱きしめてくれて、ポンポンと軽く頭を撫でてくれた。
「お前のそういうとこ好きだからさ、謝んなよ。甘やかして欲しいならちゃんと言え。めいっぱい甘やかしてやる!」
「うぅ……」
欲しい言葉をくれる彼が大好きで、でもやっぱりほんの少し申し訳なくもあって、ポロポロと涙がこぼれる。「泣き止むまでしょうせんせいがギュッてしててやるからな」なんて、言ってくれるから余計にだ。
「ねえ……しょう、せんせい」
「おう、どうした?」
「あのね、いっぱい頭撫でて欲しいです」
「おう。それから?」
「え、えっと、お、お風呂でお世話、してほしい、です」
お風呂に一緒に入ろうと誘うより、なんだか恥ずかしくて顔が熱くなっていく。いつの間にやら涙は引いているけど、翔くんは子供をあやすような優しいて付きで私の頭を撫で続けてくれている。
「わかった。お世話って何して欲しいんだ?」
「え、え、えっと、その、本当にして欲しい訳じゃなくてお風呂一緒に入りたいなーっていう、そういうので……」
「ハハッ、わかってるって。でもまあ、頭洗ってやるのはありかもな〜。初音が嫌なら無理にとは言わねえけど」
「……お、お願いします」
翔くんに髪を洗ってもらうのは、なんだか恥ずかしい。でも、きっと今頭を撫でてくれているような心地いい手つきで、優しく私の髪を洗ってくれるのだろうという好奇心の方が勝ってしまった。
ああ、もう、恥ずかしくて顔から火が出ちゃいそう……!
「よし、じゃあ、風呂沸かしてくる」
「お願いします」
翔くんは立ち上がって、優しく私の頭にポンと触れた。
「いい子で待ってろよ」
子供に接するような声色で翔くんは行って、リビングを出ていった。残された私は、ソファの上で溶けるしかなくなってしまった。
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