夏休み、夏恋模様
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砂浜までの階段を彼と手を繋いで降りていく。転けないようにとエスコートしてくれるのはいつものことだけど、その度にキュンとして嬉しくなってしまう。
「聞いてた通り穴場だな」
「ね、よかった」
「な。じゃ、早速やるか〜」
そう言って繋いでいた手を離して、翔ちゃんは持っていたバケツを砂浜に置き手持ち花火の封を開けた。彼はその中からススキ花火を二つ取り出して、一つを私に渡してくれた。
「はい」
「ありがとう」
翔ちゃんは、着火ライターで自分の分の花火に火をつけた。シューッと音を立てて、勢いよく火が吹き出す。
暗かった砂浜が明るくなって、翔ちゃんの顔が良く見えるようになった。
「ほら、初音」と言って、翔ちゃんは自分の花火から火を貰えという風に少しだけ持っている花火を揺らした。
彼の花火から火を貰うと、私の花火も勢いよく光を放つ。
「花火大会もそろそろかな?」
「多分な。本当に良かったのか? 会場の方行かなくて」
「うん。翔ちゃんの提案がすごく嬉しかったし、この方がほら、お互いにあまり気にしなくていいから」
「サンキュ」
嬉しそうに笑って、翔ちゃんは私の頬に触れるだけのキスをする。私は「もう、ここ外」と言いながら、嬉しくて顔が緩くなった。
今日は、少しだけ遠くの花火大会に出かけている。
翔ちゃんは今夏休み中で、泊まりがけデートだ。
花火が良く見える穴場があるらしいから、そこで久しぶりに手持ち花火をしながら花火を見ようと彼が提案してくれた。
一緒にお出かけと言うだけで嬉しいのに、二人きりで花火をするのは初めてだから更に嬉しかった。
翔ちゃんの一本目の花火が消えた瞬間、打ち上げ花火が上がった。一気に周りが明るくなっていく。
「おー、本当によく見えるな」と言いながら、翔ちゃんは二本目の花火を付けるために私の花火にそれを近づけた。
「ね! 今度はみんなとするのも楽しいかもね」
「だな。まあ、すげえ騒がしいことになりそうだけど」
話をしながら、私も二本目の花火に火をつける。
こうやって火を貰うために花火同士をくっつけるのって、なんだかキスみたいだ。
「ま、でも結局二人っきりのがいいかもな。不意にイチャイチャしたくなっちまう」
「ふふ、翔ちゃんキス魔だもんね」
「それを言うなら、お前はくっつき魔だろ」
二人してくすくす笑いながら、ピッタリと身体を寄せあった。
暑いけどこうやってくっついてると安心するし、愛おしい気持ちでいっぱいになる。
チラッと彼を盗み見ると、バチりと目が合った。
「どうした?」
「幸せだなーって思ったら翔ちゃんの顔見たくなっちゃった」
そう言ってはにかむと、翔ちゃんは「可愛い」とチュッとキスをして額をくっつけてきた。ああもう、本当に幸せ。
言葉少なに打ち上げ花火も手持ち花火も楽しんで、最後の線香花火に火をつけた。
二人してしゃがみこんで、じっと線香花火の先を見る。
「な、どっちの方が持つか競争しねぇ?」
「いいね。何か賭ける?」
「そうだな……。じゃあ、負けた方が帰りにアイス奢り」
「乗った!」
「よし、負けねえからな!」
翔ちゃんは、更に真剣な眼差しでじっと線香花火を見始める。その真剣な顔がかっこよくて、でもなんだか可愛くて密かに笑みが漏れる。
翔ちゃんのこういうところが好き。
線香花火に淡く照らされた彼の顔が綺麗で、つい見蕩れてしまう。今日も私の彼氏はかっこいい。
「あっ……」
「あ……!」
ほぼ同時に、線香花火の火が砂浜に落ちた。
目を見合わせて、二人でくすくすと笑いあった。
「同着だな」
「だね。ふふ、なんか嬉しい」
「一緒だと嬉しいとこ、本当可愛いよな」
「翔ちゃんも競争ごとになるとめちゃくちゃ真剣になるとこ、可愛いけどかっこいい」
「可愛いは余計だな」
「ごめん。いつもかっこいいって思ってるよ」
「おう。初音はいつも可愛い。それに、すげえ綺麗」
愛おしげに私を見て、翔ちゃんは私にキスをした。キスなんて、何度もしてるのになんだかドキドキする。
唇を離して、「片付けてホテル戻るか」と彼はいつもの声で言って立ち上がった。
「聞いてた通り穴場だな」
「ね、よかった」
「な。じゃ、早速やるか〜」
そう言って繋いでいた手を離して、翔ちゃんは持っていたバケツを砂浜に置き手持ち花火の封を開けた。彼はその中からススキ花火を二つ取り出して、一つを私に渡してくれた。
「はい」
「ありがとう」
翔ちゃんは、着火ライターで自分の分の花火に火をつけた。シューッと音を立てて、勢いよく火が吹き出す。
暗かった砂浜が明るくなって、翔ちゃんの顔が良く見えるようになった。
「ほら、初音」と言って、翔ちゃんは自分の花火から火を貰えという風に少しだけ持っている花火を揺らした。
彼の花火から火を貰うと、私の花火も勢いよく光を放つ。
「花火大会もそろそろかな?」
「多分な。本当に良かったのか? 会場の方行かなくて」
「うん。翔ちゃんの提案がすごく嬉しかったし、この方がほら、お互いにあまり気にしなくていいから」
「サンキュ」
嬉しそうに笑って、翔ちゃんは私の頬に触れるだけのキスをする。私は「もう、ここ外」と言いながら、嬉しくて顔が緩くなった。
今日は、少しだけ遠くの花火大会に出かけている。
翔ちゃんは今夏休み中で、泊まりがけデートだ。
花火が良く見える穴場があるらしいから、そこで久しぶりに手持ち花火をしながら花火を見ようと彼が提案してくれた。
一緒にお出かけと言うだけで嬉しいのに、二人きりで花火をするのは初めてだから更に嬉しかった。
翔ちゃんの一本目の花火が消えた瞬間、打ち上げ花火が上がった。一気に周りが明るくなっていく。
「おー、本当によく見えるな」と言いながら、翔ちゃんは二本目の花火を付けるために私の花火にそれを近づけた。
「ね! 今度はみんなとするのも楽しいかもね」
「だな。まあ、すげえ騒がしいことになりそうだけど」
話をしながら、私も二本目の花火に火をつける。
こうやって火を貰うために花火同士をくっつけるのって、なんだかキスみたいだ。
「ま、でも結局二人っきりのがいいかもな。不意にイチャイチャしたくなっちまう」
「ふふ、翔ちゃんキス魔だもんね」
「それを言うなら、お前はくっつき魔だろ」
二人してくすくす笑いながら、ピッタリと身体を寄せあった。
暑いけどこうやってくっついてると安心するし、愛おしい気持ちでいっぱいになる。
チラッと彼を盗み見ると、バチりと目が合った。
「どうした?」
「幸せだなーって思ったら翔ちゃんの顔見たくなっちゃった」
そう言ってはにかむと、翔ちゃんは「可愛い」とチュッとキスをして額をくっつけてきた。ああもう、本当に幸せ。
言葉少なに打ち上げ花火も手持ち花火も楽しんで、最後の線香花火に火をつけた。
二人してしゃがみこんで、じっと線香花火の先を見る。
「な、どっちの方が持つか競争しねぇ?」
「いいね。何か賭ける?」
「そうだな……。じゃあ、負けた方が帰りにアイス奢り」
「乗った!」
「よし、負けねえからな!」
翔ちゃんは、更に真剣な眼差しでじっと線香花火を見始める。その真剣な顔がかっこよくて、でもなんだか可愛くて密かに笑みが漏れる。
翔ちゃんのこういうところが好き。
線香花火に淡く照らされた彼の顔が綺麗で、つい見蕩れてしまう。今日も私の彼氏はかっこいい。
「あっ……」
「あ……!」
ほぼ同時に、線香花火の火が砂浜に落ちた。
目を見合わせて、二人でくすくすと笑いあった。
「同着だな」
「だね。ふふ、なんか嬉しい」
「一緒だと嬉しいとこ、本当可愛いよな」
「翔ちゃんも競争ごとになるとめちゃくちゃ真剣になるとこ、可愛いけどかっこいい」
「可愛いは余計だな」
「ごめん。いつもかっこいいって思ってるよ」
「おう。初音はいつも可愛い。それに、すげえ綺麗」
愛おしげに私を見て、翔ちゃんは私にキスをした。キスなんて、何度もしてるのになんだかドキドキする。
唇を離して、「片付けてホテル戻るか」と彼はいつもの声で言って立ち上がった。
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