佐賀くんと秋也
俺が初めて佐賀家に来たときだった。
「ベッドだ」
「そうだね」
「ちょっと乗ってみてもいい?」
「いいけど……」
「俺産まれてからずっと敷布団だからさー」
わー!ぽよぽよする!
「いいなあ。ベッド」
「秋也」
呼ばれたときにはもう視界が90度変わっていた。
押し倒された。
押し倒された!!!
「え、なに」
顔が近づいてくる。
もしかしてキスされちゃうのか!?
「ちょちょちょ」
どうしたらいいのかわからず左手で佐賀くんの体を押し返そうとした。
が、阻止され左手はベッドに押しつけられてしまった。
とても強い力で左腕はびくともしない。
嗚呼、もうだめだ。
さよなら俺のファーストキス。いや、つきあっているのだからしてもいいのでは?
だが俺は咄嗟に口と口の間に右手を滑り込ませた。
「む」
不服そうに眉を寄せる佐賀くん。
「邪魔しないでよ」
「あ、いや、まだちょっと、早い、のでは……?」
顔が見れない。なんだこれ。恥ずかしいのか?
「顔真っ赤だよ」
恥ずかしいのか!
ひえええ!
解放された両手で顔を隠し半分転がる。
「耳も赤い」
耳たぶに指が触れた。
「っ」
変な声出そうになった!セーフ!!!
襟足をかき揚げられたような感触がした。と、同時に温かくて柔らかい何かが触れる。
チュッと音が鳴った。
「!?」
生え際に何かされてる!?
「な、なにしてるの」
「おまじない」
首に佐賀くんの吐息がかかる。
うつ伏せって、何されてるか全然わからないからちょっとこわいかも。ていうかどうしたらいいの。
「うん、アイス食べよっか。持ってくるね」
佐賀くんは自室を出ていった。
一気に緊張がほぐれる。
「ぐおおお~~~。びっくりした~~~」
びっくりした。本当に。本当にびっくりした。
若干襲われた……?
キスはそれに入らないのかな。
キス。
しなくちゃダメだよな?
ふむ。
そろそろ戻ってくるだろうと上体を起こす。視界に入る俺の、腹……?
「ほあ~~~あああああ!!?」
シャツのボタンが半分以上外れていた。
「ベッドだ」
「そうだね」
「ちょっと乗ってみてもいい?」
「いいけど……」
「俺産まれてからずっと敷布団だからさー」
わー!ぽよぽよする!
「いいなあ。ベッド」
「秋也」
呼ばれたときにはもう視界が90度変わっていた。
押し倒された。
押し倒された!!!
「え、なに」
顔が近づいてくる。
もしかしてキスされちゃうのか!?
「ちょちょちょ」
どうしたらいいのかわからず左手で佐賀くんの体を押し返そうとした。
が、阻止され左手はベッドに押しつけられてしまった。
とても強い力で左腕はびくともしない。
嗚呼、もうだめだ。
さよなら俺のファーストキス。いや、つきあっているのだからしてもいいのでは?
だが俺は咄嗟に口と口の間に右手を滑り込ませた。
「む」
不服そうに眉を寄せる佐賀くん。
「邪魔しないでよ」
「あ、いや、まだちょっと、早い、のでは……?」
顔が見れない。なんだこれ。恥ずかしいのか?
「顔真っ赤だよ」
恥ずかしいのか!
ひえええ!
解放された両手で顔を隠し半分転がる。
「耳も赤い」
耳たぶに指が触れた。
「っ」
変な声出そうになった!セーフ!!!
襟足をかき揚げられたような感触がした。と、同時に温かくて柔らかい何かが触れる。
チュッと音が鳴った。
「!?」
生え際に何かされてる!?
「な、なにしてるの」
「おまじない」
首に佐賀くんの吐息がかかる。
うつ伏せって、何されてるか全然わからないからちょっとこわいかも。ていうかどうしたらいいの。
「うん、アイス食べよっか。持ってくるね」
佐賀くんは自室を出ていった。
一気に緊張がほぐれる。
「ぐおおお~~~。びっくりした~~~」
びっくりした。本当に。本当にびっくりした。
若干襲われた……?
キスはそれに入らないのかな。
キス。
しなくちゃダメだよな?
ふむ。
そろそろ戻ってくるだろうと上体を起こす。視界に入る俺の、腹……?
「ほあ~~~あああああ!!?」
シャツのボタンが半分以上外れていた。