創作 -short-
彼女と僕は、ずっと一緒だった。
物心がついた頃には隣には君がいて、話すたびに仲良くなり、いつのまにか君しか見えなくなっていた。
繰り返される実験。君のつんざく叫び声。何度アイツらを殺してやろうかと思ったことか。
それでも君は、大丈夫だから、と無理して笑ってみせた。僕が見たい笑顔はそんな笑顔じゃないのに。
必ず君を心から笑わせてみせる。幸せに満ちた笑顔にしてあげる。
そう心に決めて、ある日。何年も僕達を閉じ込めていた檻が音を立てて開いた。
そこには知らない男が。研究所は彼の手によって破壊され、僕達を助けに来たらしい。
何故そんなことを。今更自由にされても鳥籠の中の小鳥は外での生き方などわからない。
でも、目に希望が宿り、嬉しそうに笑う彼女に。僕はどこか安堵の息を漏らした。
僕の力では彼女を笑顔にはできなかったが。君が笑顔ならそれでもいいか。
地下から出ると、綺麗な青空が広がっていた。その空と彼女の喜ぶ笑顔を、僕は忘れないだろう。
物心がついた頃には隣には君がいて、話すたびに仲良くなり、いつのまにか君しか見えなくなっていた。
繰り返される実験。君のつんざく叫び声。何度アイツらを殺してやろうかと思ったことか。
それでも君は、大丈夫だから、と無理して笑ってみせた。僕が見たい笑顔はそんな笑顔じゃないのに。
必ず君を心から笑わせてみせる。幸せに満ちた笑顔にしてあげる。
そう心に決めて、ある日。何年も僕達を閉じ込めていた檻が音を立てて開いた。
そこには知らない男が。研究所は彼の手によって破壊され、僕達を助けに来たらしい。
何故そんなことを。今更自由にされても鳥籠の中の小鳥は外での生き方などわからない。
でも、目に希望が宿り、嬉しそうに笑う彼女に。僕はどこか安堵の息を漏らした。
僕の力では彼女を笑顔にはできなかったが。君が笑顔ならそれでもいいか。
地下から出ると、綺麗な青空が広がっていた。その空と彼女の喜ぶ笑顔を、僕は忘れないだろう。