ONE PIECE
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判子くださいと部下から渡さた書類を手に、あくびをしながら執務室に入る。
「ルイちゃーん、俺の判子出してくれる? ……ルイちゃん?」
扉を開けて、秘書の名を呼ぶが返事はない。
数ヵ月前、あまりにも仕事をしない俺に業を煮やした上層部が出した結論は、監視兼補助役を付けると言うものだった。ある意味生け贄として選ばれたルイちゃんは、俺の想像以上に優秀かつ可愛い女の子だった。まだ入って日が浅いらしいが、その書類処理能力には目を見張るものがある。まあ実際、優秀故に選ばれたのだから当たり前だけど。
不思議に思って見回すと、すやすやとソファーの上で静かな寝息を立てているルイちゃんがいた。俺用のソファーは当然大きく、小柄な彼女は半分ほどのスペースを余らせている。
(あららら、めっずらし……)
仕事に関しては真面目な彼女が業務中に寝てしまうなんて珍しい。この頃お疲れみたいだったもんなあ。そんなことを言ったら、誰のせいだと思ってるんですか、なんて言われる未来しか見えないけれど。
俺専用の秘書に就任して4ヶ月、慣れない環境で仕事をこなしてれば、そりゃ疲れもたまるか。
日頃昼間に寝ている俺とは違って、彼女はきちんと仕事をしている。どうやら世間一般ではそれが普通らしいけれど。
夢心地で眠るルイちゃんはいつもよりあどけなくて幼く見える。桃色の唇を、白くまろい頬を、さらりと流れる髪を、起こさないように優しく撫でてみる。あァ可愛い。寝ているのをいいことに思う存分堪能していると、不意に長いまつ毛が揺れた。
「……んん、」
ぼんやりと瞳が開いた。
「あらら、起こしちゃったか」
「くざん……さん」
ごめんな、と頭を撫でれば、寝起きだからかとろんとした声。仕事はどうしたんですか、と呆れられるかと思っていたのに、これはまた何とも嬉しい誤算だ。
ルイちゃんは寝起きが弱いと脳内にメモをしておく。思わぬデレを満喫するようにソファーの前に座ると、覚醒しきっていない寝惚け瞳が、ふにゃりと笑った。
「くざんさん」
その笑顔の可愛いこと。もちろん、ルイちゃんは無表情であろうとも可愛いけれど、それでもこんなとろけた笑顔は格別に可愛い。あれ、俺可愛いしか言ってねえな。仕方ない、可愛すぎるルイちゃんが悪い。
「んー……、ふふ、すき」
ふわふわと、力の緩みきった声色。だめ押しにもう一度幸せそうにふにゃんと笑うと、再び瞳を閉じて眠ってしまった。デレのキャパオーバーに固まる俺を他所に、聞こえてきたのは静かな寝息。
「あー……」
既に夢の世界にログインした彼女を叩き起こす訳にもいかず、残された俺は顔を覆う。
「それは反則でしょうよ……」
(愛しい俺の眠り姫)
「ルイちゃーん、俺の判子出してくれる? ……ルイちゃん?」
扉を開けて、秘書の名を呼ぶが返事はない。
数ヵ月前、あまりにも仕事をしない俺に業を煮やした上層部が出した結論は、監視兼補助役を付けると言うものだった。ある意味生け贄として選ばれたルイちゃんは、俺の想像以上に優秀かつ可愛い女の子だった。まだ入って日が浅いらしいが、その書類処理能力には目を見張るものがある。まあ実際、優秀故に選ばれたのだから当たり前だけど。
不思議に思って見回すと、すやすやとソファーの上で静かな寝息を立てているルイちゃんがいた。俺用のソファーは当然大きく、小柄な彼女は半分ほどのスペースを余らせている。
(あららら、めっずらし……)
仕事に関しては真面目な彼女が業務中に寝てしまうなんて珍しい。この頃お疲れみたいだったもんなあ。そんなことを言ったら、誰のせいだと思ってるんですか、なんて言われる未来しか見えないけれど。
俺専用の秘書に就任して4ヶ月、慣れない環境で仕事をこなしてれば、そりゃ疲れもたまるか。
日頃昼間に寝ている俺とは違って、彼女はきちんと仕事をしている。どうやら世間一般ではそれが普通らしいけれど。
夢心地で眠るルイちゃんはいつもよりあどけなくて幼く見える。桃色の唇を、白くまろい頬を、さらりと流れる髪を、起こさないように優しく撫でてみる。あァ可愛い。寝ているのをいいことに思う存分堪能していると、不意に長いまつ毛が揺れた。
「……んん、」
ぼんやりと瞳が開いた。
「あらら、起こしちゃったか」
「くざん……さん」
ごめんな、と頭を撫でれば、寝起きだからかとろんとした声。仕事はどうしたんですか、と呆れられるかと思っていたのに、これはまた何とも嬉しい誤算だ。
ルイちゃんは寝起きが弱いと脳内にメモをしておく。思わぬデレを満喫するようにソファーの前に座ると、覚醒しきっていない寝惚け瞳が、ふにゃりと笑った。
「くざんさん」
その笑顔の可愛いこと。もちろん、ルイちゃんは無表情であろうとも可愛いけれど、それでもこんなとろけた笑顔は格別に可愛い。あれ、俺可愛いしか言ってねえな。仕方ない、可愛すぎるルイちゃんが悪い。
「んー……、ふふ、すき」
ふわふわと、力の緩みきった声色。だめ押しにもう一度幸せそうにふにゃんと笑うと、再び瞳を閉じて眠ってしまった。デレのキャパオーバーに固まる俺を他所に、聞こえてきたのは静かな寝息。
「あー……」
既に夢の世界にログインした彼女を叩き起こす訳にもいかず、残された俺は顔を覆う。
「それは反則でしょうよ……」
(愛しい俺の眠り姫)