ONE PIECE
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「ねえ、サーってば」
「構ってよー」
サーの部屋に来てから早30分。
恋人には目もくれず書類にずっと向かってるの、ひどくないですか。むう、と頬を膨らませても背を向けているサーには分からないだろうけど。
「俺はてめぇと違って忙しいんだよ」
ようやく向けられた視線は不機嫌そう。葉巻の煙がこちらにまで漂ってくる。サーのことは好きだけど、この煙にはまだ慣れない。この前そう言ったら、こんなのも慣れねぇなんてお子様だなァ? と思いきり馬鹿にしたように笑われたのを思い出す。そりゃサーから見れば子供でしょうよ。見るからに高級そうな革張りソファーに無造作に寝転がった。
「だって暇なんですもん」
「ミスオールサンデーとどっかで遊んでろ」
「ミスオールサンデーさんは私と違って忙しいので無理です」
「あいつに気を使うんなら俺にも使いやがれ」
吐き捨てるような言葉に、ため息を一つ。どうやらこれ以上いても時間が無駄になりそうだ。仕方ない、と立ち上がると、サーが書類から視線を外してこちらに向けた。
「何処に行くんだ?」
そっちがどこかに行けと言ったくせに何なんだ、一体。
「ドフラミンゴさんのところ。この前会ったときに、暇なら連絡しろよって言われたので」
ピンクのもふもふに変なサングラス。サーは随分彼のことを嫌っているようだけれど、話は面白いし中々ノリが良いし、私は嫌いじゃない。つい最近もらった電伝虫の番号が書かれた紙を見せると、一瞬怪訝な顔をしてから、深いため息をついた。
「貸せ」
「え? ……どうぞ」
素直に渡した紙は、サーの手に触れた途端に砂となって流れ落ちていった。あまりにも一瞬のこと。
「っ!? え、何して」
「ロクでもねぇ奴に引っ掛かんじゃねェよ」
「えぇ……ひどい言い様」
仮にも同じ七武海なのに。
「もう、束縛する男の人は嫌われますよ」
あからさまに不機嫌になったサーをからかうように笑えば、彼の眉間の皺が増えた。
「……上等じゃねェか」
ぽつりと何かを呟いたかと思うと、突然腕を引かれて再びソファーへと背中を着かされた。天井の光が遮られて、すぐ目の前にはサーの顔。ぽかんとしていると、顔の横に腕を付かれて脱出経路が塞がれた。
あれ?
「え、あの……サー?」
さっきの沈黙具合からして、勝手にしろ、と冷たい目で見られるかと思っていたんだけれど事態は予想外の方向へ。この体勢、あれだよね。私知ってる、ベッドドンとかいうやつでしょ。
珍しく口元には微かな笑みが浮かんでいて、ひやりと内心冷や汗をかく。こういう時のサーに関わってはいけないということは十二分に知っている。脳が逃げろと警報を出した。
「わ、私そろそろ部屋に戻」
「らねぇよなァ」
こちらの考えていることなど全てお見通しだというように、ふっと笑う彼。けたたましいサイレンが脳内に鳴り響く。
「あ、えと……書類! 仕事まだやってていいですよ!あるんでしょ?」
「問題ねェ、一通り終わった」
「いやいや、見直しとか、は」
そういや、この人見直しとかしなくてもミス無いタイプの人だった。どうしようかと回らない頭で考えていると、瞬間唇を塞がれて、んむと色気のない声が出た。薄く開いていた唇から、狙ったように舌が侵入してきて容赦なく酸素を奪われる。苦しくて胸板を押し返せば、唇を離したサーがにやりと微笑むのが見えた。
「思う存分構ってやる。他の男の元へ行きたくなるほどに寂しい思いさせて悪かったなァ」
「待っ、」
「散々煽っておいてその言い分か? クハハ……精々良い声で啼けよ」
ぺろ、と唇を舐めるサーは正しく猛獣のようだった。
「構ってよー」
サーの部屋に来てから早30分。
恋人には目もくれず書類にずっと向かってるの、ひどくないですか。むう、と頬を膨らませても背を向けているサーには分からないだろうけど。
「俺はてめぇと違って忙しいんだよ」
ようやく向けられた視線は不機嫌そう。葉巻の煙がこちらにまで漂ってくる。サーのことは好きだけど、この煙にはまだ慣れない。この前そう言ったら、こんなのも慣れねぇなんてお子様だなァ? と思いきり馬鹿にしたように笑われたのを思い出す。そりゃサーから見れば子供でしょうよ。見るからに高級そうな革張りソファーに無造作に寝転がった。
「だって暇なんですもん」
「ミスオールサンデーとどっかで遊んでろ」
「ミスオールサンデーさんは私と違って忙しいので無理です」
「あいつに気を使うんなら俺にも使いやがれ」
吐き捨てるような言葉に、ため息を一つ。どうやらこれ以上いても時間が無駄になりそうだ。仕方ない、と立ち上がると、サーが書類から視線を外してこちらに向けた。
「何処に行くんだ?」
そっちがどこかに行けと言ったくせに何なんだ、一体。
「ドフラミンゴさんのところ。この前会ったときに、暇なら連絡しろよって言われたので」
ピンクのもふもふに変なサングラス。サーは随分彼のことを嫌っているようだけれど、話は面白いし中々ノリが良いし、私は嫌いじゃない。つい最近もらった電伝虫の番号が書かれた紙を見せると、一瞬怪訝な顔をしてから、深いため息をついた。
「貸せ」
「え? ……どうぞ」
素直に渡した紙は、サーの手に触れた途端に砂となって流れ落ちていった。あまりにも一瞬のこと。
「っ!? え、何して」
「ロクでもねぇ奴に引っ掛かんじゃねェよ」
「えぇ……ひどい言い様」
仮にも同じ七武海なのに。
「もう、束縛する男の人は嫌われますよ」
あからさまに不機嫌になったサーをからかうように笑えば、彼の眉間の皺が増えた。
「……上等じゃねェか」
ぽつりと何かを呟いたかと思うと、突然腕を引かれて再びソファーへと背中を着かされた。天井の光が遮られて、すぐ目の前にはサーの顔。ぽかんとしていると、顔の横に腕を付かれて脱出経路が塞がれた。
あれ?
「え、あの……サー?」
さっきの沈黙具合からして、勝手にしろ、と冷たい目で見られるかと思っていたんだけれど事態は予想外の方向へ。この体勢、あれだよね。私知ってる、ベッドドンとかいうやつでしょ。
珍しく口元には微かな笑みが浮かんでいて、ひやりと内心冷や汗をかく。こういう時のサーに関わってはいけないということは十二分に知っている。脳が逃げろと警報を出した。
「わ、私そろそろ部屋に戻」
「らねぇよなァ」
こちらの考えていることなど全てお見通しだというように、ふっと笑う彼。けたたましいサイレンが脳内に鳴り響く。
「あ、えと……書類! 仕事まだやってていいですよ!あるんでしょ?」
「問題ねェ、一通り終わった」
「いやいや、見直しとか、は」
そういや、この人見直しとかしなくてもミス無いタイプの人だった。どうしようかと回らない頭で考えていると、瞬間唇を塞がれて、んむと色気のない声が出た。薄く開いていた唇から、狙ったように舌が侵入してきて容赦なく酸素を奪われる。苦しくて胸板を押し返せば、唇を離したサーがにやりと微笑むのが見えた。
「思う存分構ってやる。他の男の元へ行きたくなるほどに寂しい思いさせて悪かったなァ」
「待っ、」
「散々煽っておいてその言い分か? クハハ……精々良い声で啼けよ」
ぺろ、と唇を舐めるサーは正しく猛獣のようだった。
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