プレイボーイの憂鬱
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今日の辛い練習も終えて、やっと家に帰れる時間。仙道は練習後、いつも居るはずの後藤の姿を、何気ない素ぶりを装って探す。もう帰ってしまったのだろうか、部室にも居なかったし、男子ロッカールームになど居るはずが無い。(居たらそれはそれでまあ、うん。個人的には大アリ。)
「越野ー、夢叶ちゃんは?」
「後藤?居ないのか?」
「うん。居ない。」
「…あー。なんかそう言えば待ち合わせがどうのこうのとか言ってた様な気がするな。」
「待ち合わせかぁ、そりゃ仕方無い。」
「そんな悲しそうな顔すんなって。俺が一緒に帰ってやるから。」
「越野お前最高。」
「ハイハイ。」
越野と並んで歩く夜道は、まあ悪くは無いけれど、やはり後藤と歩きたかった訳で。心の中で妙にしゅんとしてしまう。
「隣が俺で悪かったな、仙道。」
「うん、夢叶ちゃんが良かった。」
「馬鹿正直な奴め。」
越野が肘で脇腹を突く。擽ったくて身を捩りながら笑う。釣られて越野も笑って、何だか笑いながら駅までの道を歩いてるからか普段より視線が冷たく刺さる様な気がした。
「…で、付き合うの?」
「俺が?」
「そう。後藤と。」
「そんなの何年先になる事か。」
「まだ伝えて無いのかよ。」
「気付いてるとは思うんだけどなあ、俺が夢叶ちゃんの事大好きって。」
「鈍感では無いよな、確かに。」
「良い所まで言っても、するりと逃げちまうんだ。」
「ガード固いよな。」
「そんなトコが好きなんだけど。」
「惚気かよ、この野郎。」
再び越野に脇腹を突かれる。越野にだけは、この自分の気持ちを伝えてあった。だから時々こうして相談に乗ってもらっている。後藤は、そう簡単に振り向いてくれないのが現状だ。仙道がどんなにアプローチを掛けても、気付いていない訳では無いくせに、軽く遇らう。けれど、相手にされていない訳では無い。こちらに歩み寄る様な素振りを見せつつ、一定の距離を取るのだ。ハードモード過ぎる。
「もたもたしてると取られちまうぜ。」
駅まで着けば、越野はそれだけ言い残して反対側のホームに吸い込まれて行った。
「ちゃんと伝えないとな。夢叶ちゃんに。」
「越野ー、夢叶ちゃんは?」
「後藤?居ないのか?」
「うん。居ない。」
「…あー。なんかそう言えば待ち合わせがどうのこうのとか言ってた様な気がするな。」
「待ち合わせかぁ、そりゃ仕方無い。」
「そんな悲しそうな顔すんなって。俺が一緒に帰ってやるから。」
「越野お前最高。」
「ハイハイ。」
越野と並んで歩く夜道は、まあ悪くは無いけれど、やはり後藤と歩きたかった訳で。心の中で妙にしゅんとしてしまう。
「隣が俺で悪かったな、仙道。」
「うん、夢叶ちゃんが良かった。」
「馬鹿正直な奴め。」
越野が肘で脇腹を突く。擽ったくて身を捩りながら笑う。釣られて越野も笑って、何だか笑いながら駅までの道を歩いてるからか普段より視線が冷たく刺さる様な気がした。
「…で、付き合うの?」
「俺が?」
「そう。後藤と。」
「そんなの何年先になる事か。」
「まだ伝えて無いのかよ。」
「気付いてるとは思うんだけどなあ、俺が夢叶ちゃんの事大好きって。」
「鈍感では無いよな、確かに。」
「良い所まで言っても、するりと逃げちまうんだ。」
「ガード固いよな。」
「そんなトコが好きなんだけど。」
「惚気かよ、この野郎。」
再び越野に脇腹を突かれる。越野にだけは、この自分の気持ちを伝えてあった。だから時々こうして相談に乗ってもらっている。後藤は、そう簡単に振り向いてくれないのが現状だ。仙道がどんなにアプローチを掛けても、気付いていない訳では無いくせに、軽く遇らう。けれど、相手にされていない訳では無い。こちらに歩み寄る様な素振りを見せつつ、一定の距離を取るのだ。ハードモード過ぎる。
「もたもたしてると取られちまうぜ。」
駅まで着けば、越野はそれだけ言い残して反対側のホームに吸い込まれて行った。
「ちゃんと伝えないとな。夢叶ちゃんに。」