診てもらいました
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幸いにも、動物病院はまだ診察を受け付けていた。診て貰った結果、傷自体は大したことなかった。良かった良かった。
手当をして貰ってる間、噛まれたところを洗って消毒液を分けて貰ってぶっかけた。別に汚いとか思ってるわけではない。今まで猫と触れ合ったこと無かったのに急に噛まれたもんだから、細菌とかに感染すると悪いなと。免疫無いだろうし。いや、別に知識があるワケじゃないけど、何となく。
「はい、治療終わったよ」
「あ、先生どうもありがとうございます」
動物病院なんて、今まで全く縁がなかったから先生に会うのも初めてだった。この黄緑のリーゼント見た時は衝撃だったね。ホントに獣医か疑った。でも実はそれよりも、治療されてる猫がガッチガチに固まってる方が面白かったんだけど。
診察台の上を見ると、まだ緊張した様子で猫が座っていた。首にはエリザベスカラーを巻かれて。
「治療代まけとくねー」
「あ、すみません、ありがとうございます」
初診割引だって。やったね。
「でさ、どーする? 連れて帰る?」
「ああ……。飼い主が居るなら、そっちに帰してあげようと思ったんですけど、首輪の痕とか無いし……。野良とかだったら引き取ろうかと。せめて怪我が完治するまでは。勿論ホンニンがそれでいいって思ってくれればですけど」
なんて、冗談交じりに会話をしていると視線を感じた。そちらを向けば、視線の主は猫だった。ガン見ってほどでもないけど、ソワソワとこちらを見ている。
「あはは。連れてって欲しいみたいよ?」
「マジですか。家に来る?」
近づき、少し屈んでそう聞くと、にゃぁと返事が返ってきた。うん、どっちだ。解るわけ無かったんだよ初めから。つか何で質問したし。試しに手を伸ばしてみると、今度は噛まれなかった。それどころか顔をスリスリ擦りつけてくる。ヤダ可愛い。
「連れて帰ります」
迷うことなく、そう判断した。
「じゃあ隣で色々買っていきなよ。 安くしとくよ~?」
この病院の隣は、ペット用品専門店が併設されている。なにそれ便利。しかも経営者一緒?ガッツリ金取るなこの人。
猫をそっと抱えて、隣の店舗に移動する。店の中は、ペットフードからおもちゃ、洋服に至るまで様々な物が所狭しと並べられていた。先生は店員さんにあとはよろしくと言って引っ込んでしまった。
如何せん、生き物を飼うのは初心者なもので、店員さんにご指導いただかねば。彼に色々とアドバイスを貰いながらキャリーとキャットフード、猫缶と、あとお世話セット諸々を購入。また何か必要になったら買いに来よう。
帰る前に、病院の方へ顔を出した。
「先生ー、どうもありがとうございました」
「いいっていいって。 それがオレの仕事だし? 困ったことがあったらいつでも来ればいいし、オレも力になるしさ。いざとなったらその猫オレが引き取るから。そういえば―――――――――」
何か、長い話が始まりそうな予感。
「き、今日はこれで失礼します! また、何かあったら来ますね! さよなら‼」
すんなりキャリーに入ってくれた猫と他の荷物を抱えて逃げるように病院を飛び出した。帰ってからやることがいっぱいあるんだ、こんな所で時間をとられるわけにはいかない。
「それでさ――――……あれ? いないや。ま、いっか。どうせまた、すぐに会えるだろうしね」
一目散に走ったために、後ろで先生が笑みを浮かべていることなんて知らなかった。
手当をして貰ってる間、噛まれたところを洗って消毒液を分けて貰ってぶっかけた。別に汚いとか思ってるわけではない。今まで猫と触れ合ったこと無かったのに急に噛まれたもんだから、細菌とかに感染すると悪いなと。免疫無いだろうし。いや、別に知識があるワケじゃないけど、何となく。
「はい、治療終わったよ」
「あ、先生どうもありがとうございます」
動物病院なんて、今まで全く縁がなかったから先生に会うのも初めてだった。この黄緑のリーゼント見た時は衝撃だったね。ホントに獣医か疑った。でも実はそれよりも、治療されてる猫がガッチガチに固まってる方が面白かったんだけど。
診察台の上を見ると、まだ緊張した様子で猫が座っていた。首にはエリザベスカラーを巻かれて。
「治療代まけとくねー」
「あ、すみません、ありがとうございます」
初診割引だって。やったね。
「でさ、どーする? 連れて帰る?」
「ああ……。飼い主が居るなら、そっちに帰してあげようと思ったんですけど、首輪の痕とか無いし……。野良とかだったら引き取ろうかと。せめて怪我が完治するまでは。勿論ホンニンがそれでいいって思ってくれればですけど」
なんて、冗談交じりに会話をしていると視線を感じた。そちらを向けば、視線の主は猫だった。ガン見ってほどでもないけど、ソワソワとこちらを見ている。
「あはは。連れてって欲しいみたいよ?」
「マジですか。家に来る?」
近づき、少し屈んでそう聞くと、にゃぁと返事が返ってきた。うん、どっちだ。解るわけ無かったんだよ初めから。つか何で質問したし。試しに手を伸ばしてみると、今度は噛まれなかった。それどころか顔をスリスリ擦りつけてくる。ヤダ可愛い。
「連れて帰ります」
迷うことなく、そう判断した。
「じゃあ隣で色々買っていきなよ。 安くしとくよ~?」
この病院の隣は、ペット用品専門店が併設されている。なにそれ便利。しかも経営者一緒?ガッツリ金取るなこの人。
猫をそっと抱えて、隣の店舗に移動する。店の中は、ペットフードからおもちゃ、洋服に至るまで様々な物が所狭しと並べられていた。先生は店員さんにあとはよろしくと言って引っ込んでしまった。
如何せん、生き物を飼うのは初心者なもので、店員さんにご指導いただかねば。彼に色々とアドバイスを貰いながらキャリーとキャットフード、猫缶と、あとお世話セット諸々を購入。また何か必要になったら買いに来よう。
帰る前に、病院の方へ顔を出した。
「先生ー、どうもありがとうございました」
「いいっていいって。 それがオレの仕事だし? 困ったことがあったらいつでも来ればいいし、オレも力になるしさ。いざとなったらその猫オレが引き取るから。そういえば―――――――――」
何か、長い話が始まりそうな予感。
「き、今日はこれで失礼します! また、何かあったら来ますね! さよなら‼」
すんなりキャリーに入ってくれた猫と他の荷物を抱えて逃げるように病院を飛び出した。帰ってからやることがいっぱいあるんだ、こんな所で時間をとられるわけにはいかない。
「それでさ――――……あれ? いないや。ま、いっか。どうせまた、すぐに会えるだろうしね」
一目散に走ったために、後ろで先生が笑みを浮かべていることなんて知らなかった。