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悩んだんだ。ひたすらに悩んだんだ。いや、毎年出してはいたんだ、寒いから。ところが今年は一つ悩ましい可能性があった。
炬燵なんて出したら、みんな出てきてくれなくなるんじゃなかろうか⁉ 遊んでくれなくなるんじゃないかろうか⁉ そんな葛藤を繰り返していた。
炬燵はあるんだ。と言っても、我が家のは和室に置くようないかにもな炬燵じゃなくて、ダイニングテーブルが炬燵になるタイプ。布団を掛ければ完了するような簡単なやつ。ところが侮るなかれ、これがあったかいのだ。保温性ばっちりで外気を入れにくいので一度温まるとなかなか温度が下がらない。私のお気に入りの家具の一つだったりする。
で。そんな優秀な炬燵を出すか否か。ひたすらに悩んでいるなう。
……バカなこと言ってる場合じゃないか。うーん。やっぱりだそうかなぁ。炬燵無いと辛いんだよね。寒くて。うん、みんなも暖かいほうがいいよねー……。そうに違いない。
……よし、出す。
ふんっと一度気合を入れて、シーズン終わりに仕舞い込んだ炬燵布団を引っ張り出す。洗って、圧縮袋に入れてしまってたから、このまま使って大丈夫だろう。一度テーブルを拭いて、布団を掛けて天板を乗せる。簡単に言えばこれで完了。厳密にはもう少し作業があるのだけども、それ程面倒だとは思わない。
最終的には特別時間もかからずに設置は終了した。椅子を戻して、座ってみる。
……あー、あったかーい。やっぱり炬燵万歳。
「……わ」
視線を感じてそっちを見ると、十個の目がこっちを見ていた。私が突然ごそごそやりだしたから気になって見ていたんだろう。揃って同じ方向を見てるのは可愛いけど、全部の目が自分のほうを向いてるってのは、ちょっと怖いかも。
「おいで。あったかいよ」
炬燵布団の裾をめくって手招きする。ゾロゾロと中に入っていく様子がおかしくて、くすくす笑ってしまう。
あ。……なんだ、悩む必要なかった。集まる場所が、ちょっと変わるだけだ。それに、足元にちゃんとみんなの気配がする。蹴らないように気を付けなくちゃ。
猫と炬燵は、やっぱり冬のセットなんだね。
私の膝によじ登って、炬燵布団からスポッと顔を出したコマツに『気に入った?』なんて聞いてみた。目を細めて「にゃー」と返事をしてくれた。みんなも、出てこないところを見ると気に入ってくれたんだろう。
ああ、出して正解。大正解。
炬燵なんて出したら、みんな出てきてくれなくなるんじゃなかろうか⁉ 遊んでくれなくなるんじゃないかろうか⁉ そんな葛藤を繰り返していた。
炬燵はあるんだ。と言っても、我が家のは和室に置くようないかにもな炬燵じゃなくて、ダイニングテーブルが炬燵になるタイプ。布団を掛ければ完了するような簡単なやつ。ところが侮るなかれ、これがあったかいのだ。保温性ばっちりで外気を入れにくいので一度温まるとなかなか温度が下がらない。私のお気に入りの家具の一つだったりする。
で。そんな優秀な炬燵を出すか否か。ひたすらに悩んでいるなう。
……バカなこと言ってる場合じゃないか。うーん。やっぱりだそうかなぁ。炬燵無いと辛いんだよね。寒くて。うん、みんなも暖かいほうがいいよねー……。そうに違いない。
……よし、出す。
ふんっと一度気合を入れて、シーズン終わりに仕舞い込んだ炬燵布団を引っ張り出す。洗って、圧縮袋に入れてしまってたから、このまま使って大丈夫だろう。一度テーブルを拭いて、布団を掛けて天板を乗せる。簡単に言えばこれで完了。厳密にはもう少し作業があるのだけども、それ程面倒だとは思わない。
最終的には特別時間もかからずに設置は終了した。椅子を戻して、座ってみる。
……あー、あったかーい。やっぱり炬燵万歳。
「……わ」
視線を感じてそっちを見ると、十個の目がこっちを見ていた。私が突然ごそごそやりだしたから気になって見ていたんだろう。揃って同じ方向を見てるのは可愛いけど、全部の目が自分のほうを向いてるってのは、ちょっと怖いかも。
「おいで。あったかいよ」
炬燵布団の裾をめくって手招きする。ゾロゾロと中に入っていく様子がおかしくて、くすくす笑ってしまう。
あ。……なんだ、悩む必要なかった。集まる場所が、ちょっと変わるだけだ。それに、足元にちゃんとみんなの気配がする。蹴らないように気を付けなくちゃ。
猫と炬燵は、やっぱり冬のセットなんだね。
私の膝によじ登って、炬燵布団からスポッと顔を出したコマツに『気に入った?』なんて聞いてみた。目を細めて「にゃー」と返事をしてくれた。みんなも、出てこないところを見ると気に入ってくれたんだろう。
ああ、出して正解。大正解。