邪魔されました
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
秋の夜長に、とはよく言うけれど、私もこの過ごしやすい時間をよく利用する。いつも晴れた夜にはコオロギの音をBGMにしてソファの上で読書などする。ついつい時間を忘れて読みふけってしまうのが難点で。
ところが。今年はどうもそうはいかないらしい。
「……ちょっとぉ~~~ッ」
読み始めた時はよかった。何事もなかった。いつも通りだった。ところがどっこい。今の『いつも通り』はそうじゃなかったのだ。
好奇心旺盛な我が家の愛猫たちは、私が読んでいる本が気になるご様子。頭、肩、太腿の上からそれぞれ伸びてくる顔や前足。私も負けじと腕を伸ばして本を遠ざけるのだが、限界は早く、あまり抵抗にならない。まるで老眼の人のような体勢になっただけだった。
何でこんなに食いついてくるの?別に本から美味しい匂いとかはしないと思うんだけどなぁ。まさか字が読め……なわけないか。
とりあえず、このまま諦めるのもなんか嫌だったので必死に腕を伸ばしたまま読書を続行した。でも、やっぱり体勢的に無理がある。辛い。
「あのー、普通に本読ませてください……」
「…………」
……えーん、誰からも返事が来ないー。ダメってことですか。……くそう、負けない。
「ん――――――……ッ」
腕を目一杯伸ばして見る。文字は読めるので問題はない。
だがしかし。
「~~~~~~っ あぁ……っ ……く……ッ」
……ヒドイ、このコたち。
「く……ぅっ も、ムリ……ッ」
勢いよく本を閉じ、バサッと少々乱暴にテーブルに置いた。
そして、その原因である二人を抱きしめてソファに座り込んだ。
「もう。邪魔してるでしょ、キミたち?」
特に悪びれた様子がないから困るわ。畜生。こんな時も可愛いとか思う自分ホント末期。でも、伸ばした腕に乗るのは、もうやめてほしいな、トリコ、サニー。私の腕力じゃ支えていられないよ。
「……よし、じゃあ、静かに遊ぼうか。」
「!」
そう言うと、みんな一斉に反応した。ピッと耳がこっちを向く。あ、ちょ、ゼブラ、頭に乗るのはいいけど締めないで。きゅって。キミは孫悟空の頭についてる輪っかか。だが喜んでいるのは分かった。ああ、トリコの目が輝いている。そうか、やっぱりかまってほしくて邪魔してたのね。サニーもコマツもココも、みんなそわそわしている。
……まったくもう。読書してる場合じゃないじゃん。私が誘いを断れるわけないじゃない。
リビングでの読書は、出来そうにない。けれども、可愛いお誘いは、大歓迎。
ところが。今年はどうもそうはいかないらしい。
「……ちょっとぉ~~~ッ」
読み始めた時はよかった。何事もなかった。いつも通りだった。ところがどっこい。今の『いつも通り』はそうじゃなかったのだ。
好奇心旺盛な我が家の愛猫たちは、私が読んでいる本が気になるご様子。頭、肩、太腿の上からそれぞれ伸びてくる顔や前足。私も負けじと腕を伸ばして本を遠ざけるのだが、限界は早く、あまり抵抗にならない。まるで老眼の人のような体勢になっただけだった。
何でこんなに食いついてくるの?別に本から美味しい匂いとかはしないと思うんだけどなぁ。まさか字が読め……なわけないか。
とりあえず、このまま諦めるのもなんか嫌だったので必死に腕を伸ばしたまま読書を続行した。でも、やっぱり体勢的に無理がある。辛い。
「あのー、普通に本読ませてください……」
「…………」
……えーん、誰からも返事が来ないー。ダメってことですか。……くそう、負けない。
「ん――――――……ッ」
腕を目一杯伸ばして見る。文字は読めるので問題はない。
だがしかし。
「~~~~~~っ あぁ……っ ……く……ッ」
……ヒドイ、このコたち。
「く……ぅっ も、ムリ……ッ」
勢いよく本を閉じ、バサッと少々乱暴にテーブルに置いた。
そして、その原因である二人を抱きしめてソファに座り込んだ。
「もう。邪魔してるでしょ、キミたち?」
特に悪びれた様子がないから困るわ。畜生。こんな時も可愛いとか思う自分ホント末期。でも、伸ばした腕に乗るのは、もうやめてほしいな、トリコ、サニー。私の腕力じゃ支えていられないよ。
「……よし、じゃあ、静かに遊ぼうか。」
「!」
そう言うと、みんな一斉に反応した。ピッと耳がこっちを向く。あ、ちょ、ゼブラ、頭に乗るのはいいけど締めないで。きゅって。キミは孫悟空の頭についてる輪っかか。だが喜んでいるのは分かった。ああ、トリコの目が輝いている。そうか、やっぱりかまってほしくて邪魔してたのね。サニーもコマツもココも、みんなそわそわしている。
……まったくもう。読書してる場合じゃないじゃん。私が誘いを断れるわけないじゃない。
リビングでの読書は、出来そうにない。けれども、可愛いお誘いは、大歓迎。