焼芋たべました
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時折涼しい風が吹く夕方、庭に出て舞い落ちた木の葉を熊手で掻き集めた。紅葉で色づいた葉を集めると、そこそこ量があることが分かった。
「へぇ……。意外に落ちてるもんだね。いつもは土のところに適当に放置してたからな」
これだけ集まればいいかな。
次に、庭の隅に放置されていた花壇を作った余りの煉瓦を芝生の上に敷き詰める。……すぐそばに木があるわけじゃないし、いいよね。隙間なくぴったり並べて完全に芝を覆う。本当は刈ったりした方がいいんだろうけど、面倒臭い。
ある程度並べたところで、今回のためにもらってきた一斗缶を用意。その中に集めた落ち葉や枝を入れる。
ピー ピー
なんともいいタイミングでレンジが私を呼んだ。中に入ってレンジを開ける。そして湯気を上げるサツマイモを取り出した。とりあえず、取り出したサツマイモは放置して冷ます。その間に新聞紙を濡らしてスタンバイ。
「ニャー」
「はいはい、もうちょっと待って?」
催促に来たと思われる愛猫たちにそう言って、イモの温度を確かめる。……まだあっつい。触れないよこれ。
つまるところ、今日は家で焼きいもを作ろうとしているのだけど。これが結構面倒だった。ちょっと後悔。何故そんなことをしているのかといえば、サツマイモを貰ったからである。誰からって?無論店長から。『知り合いから貰ったんだけど店じゃ消費しきれないから』って、段ボールいっぱいに詰めなくたっていいと思うの。一人暮らしでそんなに食べられるとでもお思いですか。一体元々どれだけあったんだろう。怖い。
とにかく。まずは焼き芋で頂こうと思い立ってこうして準備しているのだけど。ついでに庭の落ち葉を燃やそうと思ったのがいけなかった。焚火というものが結構面倒だった。
予想される焚火の大きさではお芋はまともに焼けないということも分かった。だからまず、レンジで一度加熱することにしたのです。
そして、私が美味しいものを作ろうとしていることを察したらしい彼ら。自分達も食べられるのだろうと期待に満ちた眼差しを向けてくる(特に誰が、とはあえて言わない)。
どうにか触れる程度には冷めたサツマイモに濡らした新聞紙を巻き、さらにその上からアルミホイルを巻いた。如何せん、食べごたえのありそうな芋なので地味に大変。
「……うし。焼きますか」
一通り準備が整ったので再び庭に出た。一斗缶の中に火を入れて、頃合を見てホイル巻の芋達を放り込む。これ、しくじったら芋が炭になるから油断できない。焼く、というよりは灰の中で蒸す、って感じ? 蒸し焼き? あ、なんかいい匂いする。
「――そろそろいいかなー?」
しばらく待って、長いトングを使って灰の中から芋を掴み出した。全部出して、レンガの上に並べる。軍手をはめて、ホイルと新聞紙を取った。うっすら焦げ目が付いてる。割ってみた。綺麗な黄色。やだ美味しそう。成功です。
みんなにはちょっと申し訳ないけど、味見を兼ねて先に頂く。ホクホクとした食感と優しい甘さ。うわー。なにこれ美味しい。今まで食べた中でトップクラス。
これは、一人で食べちゃいけないものだ。
「―――お待たせ。焼けたよ」
一斗缶の中身を始末して、部屋にいるみんなを手招きで呼んだ。勢いよく飛び出してくる愛猫たち(誰が、とは以下略)。
皮を剥いで黄色を取り出す。熱々なそれを、吹いて冷ました。
「……大丈夫かな。かじる?」
はい、と差し出せば、我先にとトリコとゼブラが噛り付いた。がっついているところを見ると、熱くないし、美味しいんだろう。みるみるなくなっていくサツマイモ。食い付きの良さに、思わず笑ってしまった。
次のホイルを手にとって、同じようにして割って冷ました。端のほうは避けて、出来るだけ均等になるように三つに割った。
「コマツ、サニー、ココ。はい。」
手の平に乗せて見せると、髭で確認してからかじった。その時、一度お芋を咥えたココが両前足で挟んで押さえながら食べている姿が超絶可愛かった。無論、私の手から直接食べてるコマツとサニーも可愛いがな!
「ニャーッ」
「ナゥ」
コマツ達が食べ終わった頃、先に食べていたふたりが背中からよじ登ってきた。どうやらこれば催促らしい。
「はいはい。もうちょっとだけね」
食べ過ぎてもよくないから。そう言うと、承知してくれたのかは分からないけど、芝生の上で待機。あーもー、ウチのコ可愛い。デレデレしながらお芋を冷ます。熱がるリアクションも見てみたいななんて一瞬思ったけど、火傷させたくないのでやらない。
「はい、どーぞ。」
目の前に差し出せば欠片も残さず食べていく。そんなに美味しいか。そっかそっか。わざわざ焼いた甲斐があるってもんだよ。
……でも、毎日は無理。焼くのも、食べるのも。だから残りの半分くらい、誰かにあげよう。先生たちサツマイモお好きかしら。
「へぇ……。意外に落ちてるもんだね。いつもは土のところに適当に放置してたからな」
これだけ集まればいいかな。
次に、庭の隅に放置されていた花壇を作った余りの煉瓦を芝生の上に敷き詰める。……すぐそばに木があるわけじゃないし、いいよね。隙間なくぴったり並べて完全に芝を覆う。本当は刈ったりした方がいいんだろうけど、面倒臭い。
ある程度並べたところで、今回のためにもらってきた一斗缶を用意。その中に集めた落ち葉や枝を入れる。
ピー ピー
なんともいいタイミングでレンジが私を呼んだ。中に入ってレンジを開ける。そして湯気を上げるサツマイモを取り出した。とりあえず、取り出したサツマイモは放置して冷ます。その間に新聞紙を濡らしてスタンバイ。
「ニャー」
「はいはい、もうちょっと待って?」
催促に来たと思われる愛猫たちにそう言って、イモの温度を確かめる。……まだあっつい。触れないよこれ。
つまるところ、今日は家で焼きいもを作ろうとしているのだけど。これが結構面倒だった。ちょっと後悔。何故そんなことをしているのかといえば、サツマイモを貰ったからである。誰からって?無論店長から。『知り合いから貰ったんだけど店じゃ消費しきれないから』って、段ボールいっぱいに詰めなくたっていいと思うの。一人暮らしでそんなに食べられるとでもお思いですか。一体元々どれだけあったんだろう。怖い。
とにかく。まずは焼き芋で頂こうと思い立ってこうして準備しているのだけど。ついでに庭の落ち葉を燃やそうと思ったのがいけなかった。焚火というものが結構面倒だった。
予想される焚火の大きさではお芋はまともに焼けないということも分かった。だからまず、レンジで一度加熱することにしたのです。
そして、私が美味しいものを作ろうとしていることを察したらしい彼ら。自分達も食べられるのだろうと期待に満ちた眼差しを向けてくる(特に誰が、とはあえて言わない)。
どうにか触れる程度には冷めたサツマイモに濡らした新聞紙を巻き、さらにその上からアルミホイルを巻いた。如何せん、食べごたえのありそうな芋なので地味に大変。
「……うし。焼きますか」
一通り準備が整ったので再び庭に出た。一斗缶の中に火を入れて、頃合を見てホイル巻の芋達を放り込む。これ、しくじったら芋が炭になるから油断できない。焼く、というよりは灰の中で蒸す、って感じ? 蒸し焼き? あ、なんかいい匂いする。
「――そろそろいいかなー?」
しばらく待って、長いトングを使って灰の中から芋を掴み出した。全部出して、レンガの上に並べる。軍手をはめて、ホイルと新聞紙を取った。うっすら焦げ目が付いてる。割ってみた。綺麗な黄色。やだ美味しそう。成功です。
みんなにはちょっと申し訳ないけど、味見を兼ねて先に頂く。ホクホクとした食感と優しい甘さ。うわー。なにこれ美味しい。今まで食べた中でトップクラス。
これは、一人で食べちゃいけないものだ。
「―――お待たせ。焼けたよ」
一斗缶の中身を始末して、部屋にいるみんなを手招きで呼んだ。勢いよく飛び出してくる愛猫たち(誰が、とは以下略)。
皮を剥いで黄色を取り出す。熱々なそれを、吹いて冷ました。
「……大丈夫かな。かじる?」
はい、と差し出せば、我先にとトリコとゼブラが噛り付いた。がっついているところを見ると、熱くないし、美味しいんだろう。みるみるなくなっていくサツマイモ。食い付きの良さに、思わず笑ってしまった。
次のホイルを手にとって、同じようにして割って冷ました。端のほうは避けて、出来るだけ均等になるように三つに割った。
「コマツ、サニー、ココ。はい。」
手の平に乗せて見せると、髭で確認してからかじった。その時、一度お芋を咥えたココが両前足で挟んで押さえながら食べている姿が超絶可愛かった。無論、私の手から直接食べてるコマツとサニーも可愛いがな!
「ニャーッ」
「ナゥ」
コマツ達が食べ終わった頃、先に食べていたふたりが背中からよじ登ってきた。どうやらこれば催促らしい。
「はいはい。もうちょっとだけね」
食べ過ぎてもよくないから。そう言うと、承知してくれたのかは分からないけど、芝生の上で待機。あーもー、ウチのコ可愛い。デレデレしながらお芋を冷ます。熱がるリアクションも見てみたいななんて一瞬思ったけど、火傷させたくないのでやらない。
「はい、どーぞ。」
目の前に差し出せば欠片も残さず食べていく。そんなに美味しいか。そっかそっか。わざわざ焼いた甲斐があるってもんだよ。
……でも、毎日は無理。焼くのも、食べるのも。だから残りの半分くらい、誰かにあげよう。先生たちサツマイモお好きかしら。