疲れていました
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さて、突然ですが私は今選択を強いられています。考え始めて早三十分、そろそろ出かけないと仕事に遅れる。
私の頭を悩ませている原因は、一昨日から家にいるこの長毛君。やってきたときあまりに汚れていたから洗ってあげたのだけど、それ以来絶妙に距離を取られてはいるけどずっと家に居座っている。いや別に迷惑してるとかそういうんじゃないんだけど。
昨日は何も問題なかった。休みだったから。トリコとコマツが外へ出掛ける一方で長毛君がリビングで寛いでたって何も問題なかった。だが今日は違う。仕事なんだ。二匹はもう出掛けてしまった。今家にいるのは私と長毛君だけ。
長毛君を家の中において出掛けるのか、外に出して出掛けるのか。おいて行くのが一番手っ取り早いんだけど、気まぐれらしい性格を考えて、今日に限って外へ出たくなっても誰も出してあげられない。かといって、出たくもない外へ無理やり出されたら気分悪いだろう。つまりはストレスを与えたくないわけで。できるならやりたいようにやらせてあげたい。飼っているわけでもないこの子を、私の一存で束縛するわけにもいかない。ああ、時間が……。……聞いてみるか。
毛繕いする猫君の傍にしゃがんで、直接聞くことにした。
「あのさ、私これから仕事に出掛けるんだけどね。キミ、ここにいる? それとも外に出たい?」
長毛君は一度毛繕いを止め、私の顔を見た。そして立ち上がり、ここ二日で指定席になりつつあるソファの上へと移動した。すっかり場所を確保して、再び毛繕いを始めてしまう。一連の行動を総合して、勝手にかつ都合よく解釈した結果、『ここを動く気はないので勝手に出掛けろ』と受け取りました。
「じゃあ、いってきます。いい子にしててね」
リビングのドアを閉める直前聞えたニャァは、勝手に(以下略)『いってらっしゃい』だと受け取ります。
結局、何だかんだと置いてきた長毛君のことが気になって足早に勤務先から帰ってきた。玄関脇にはいつもの通りコマツとトリコが帰っていたが、普段より元気がない。
「おかえり。どうした? 疲れてる?」
病気とかで具合が悪いのとは違うような気がした。どちらかと言えば疲労困憊って感じ。トリコもぐったりしてるけど、コマツの方が酷いな。雑巾みたいに潰れてる。
「おーい、大丈夫かー?」
声をかけても、にゃぁぁぁぁ……なんて間抜けな返事しか返ってこない。放置するわけにはいかないので動かない二匹を抱えて家に入った。こんなに疲れるまで何してたんだろう。
玄関の常備品となったタオルで二匹の足を拭き、抱えたままリビングのドアを開ける。
「ただいま。 大丈夫だった?」
長毛君は窓辺で微睡んでいた。南向きのリビングのガラスの側は昼間天気が良いととても暖かい。日向ぼっこでもしてたんだろう。
「…………ニャァ」
起こしてしまったからか、こちらを見て少々不機嫌な声が返ってきた。ごめんね。
ぬいぐるみのように覇気のないコマツとトリコを寝床におろし、猫たちのごはんを用意していたらトリコが飛び起きてビックリした。心臓に悪いだろ!コマツものそのそ起きてきて、しっかりご飯食べてたのでやっぱり病気ではなさそうなのでひとまず安心した。
私の頭を悩ませている原因は、一昨日から家にいるこの長毛君。やってきたときあまりに汚れていたから洗ってあげたのだけど、それ以来絶妙に距離を取られてはいるけどずっと家に居座っている。いや別に迷惑してるとかそういうんじゃないんだけど。
昨日は何も問題なかった。休みだったから。トリコとコマツが外へ出掛ける一方で長毛君がリビングで寛いでたって何も問題なかった。だが今日は違う。仕事なんだ。二匹はもう出掛けてしまった。今家にいるのは私と長毛君だけ。
長毛君を家の中において出掛けるのか、外に出して出掛けるのか。おいて行くのが一番手っ取り早いんだけど、気まぐれらしい性格を考えて、今日に限って外へ出たくなっても誰も出してあげられない。かといって、出たくもない外へ無理やり出されたら気分悪いだろう。つまりはストレスを与えたくないわけで。できるならやりたいようにやらせてあげたい。飼っているわけでもないこの子を、私の一存で束縛するわけにもいかない。ああ、時間が……。……聞いてみるか。
毛繕いする猫君の傍にしゃがんで、直接聞くことにした。
「あのさ、私これから仕事に出掛けるんだけどね。キミ、ここにいる? それとも外に出たい?」
長毛君は一度毛繕いを止め、私の顔を見た。そして立ち上がり、ここ二日で指定席になりつつあるソファの上へと移動した。すっかり場所を確保して、再び毛繕いを始めてしまう。一連の行動を総合して、勝手にかつ都合よく解釈した結果、『ここを動く気はないので勝手に出掛けろ』と受け取りました。
「じゃあ、いってきます。いい子にしててね」
リビングのドアを閉める直前聞えたニャァは、勝手に(以下略)『いってらっしゃい』だと受け取ります。
結局、何だかんだと置いてきた長毛君のことが気になって足早に勤務先から帰ってきた。玄関脇にはいつもの通りコマツとトリコが帰っていたが、普段より元気がない。
「おかえり。どうした? 疲れてる?」
病気とかで具合が悪いのとは違うような気がした。どちらかと言えば疲労困憊って感じ。トリコもぐったりしてるけど、コマツの方が酷いな。雑巾みたいに潰れてる。
「おーい、大丈夫かー?」
声をかけても、にゃぁぁぁぁ……なんて間抜けな返事しか返ってこない。放置するわけにはいかないので動かない二匹を抱えて家に入った。こんなに疲れるまで何してたんだろう。
玄関の常備品となったタオルで二匹の足を拭き、抱えたままリビングのドアを開ける。
「ただいま。 大丈夫だった?」
長毛君は窓辺で微睡んでいた。南向きのリビングのガラスの側は昼間天気が良いととても暖かい。日向ぼっこでもしてたんだろう。
「…………ニャァ」
起こしてしまったからか、こちらを見て少々不機嫌な声が返ってきた。ごめんね。
ぬいぐるみのように覇気のないコマツとトリコを寝床におろし、猫たちのごはんを用意していたらトリコが飛び起きてビックリした。心臓に悪いだろ!コマツものそのそ起きてきて、しっかりご飯食べてたのでやっぱり病気ではなさそうなのでひとまず安心した。