第05話 ピエールと紐パンツ
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ユーリSide ――――――
強制的にギュンターに連行され勉強会へと突入した俺は、ギュンターの汁を飛ばしながらの必要以上に付けられる敬語や謙譲語で並べられた、より解読しにくくなった説明を聞いて項垂れていた。
あぁ…本当だったら今頃、俺の予定ではイリヤを案内して城下見物や眞魔国の大地を乗馬しているはずだったのに…。頭が筋肉族の俺にはこの授業と執務で缶詰にされる事ほど辛い事はない。
だが、日頃サボっている執務が俺の所為で滞っているなんて確かに善くない事だ。
……グウェンダルの眉間の皺が減らないのは俺の所為かもしれない。
村田はヨザックを連れて眞王廟に行っちゃうし、いいなぁ~俺も外に行きたいなぁ~とか思っていると部屋のドアがノックされ、書類を手にしたコンラッドが入って来た。
コ「授業中すみません陛下、失礼します」
有「コンラッド!いいよ、いいよ大歓迎だよ!何?どっか行くの?」
コ「いぇ、陛下にではなくギュンターに用事が…」
いつもの様に天の助けとばかりに俺を連れ出してくれる名付け親の言葉に期待大だった俺は再びガクッと項垂れた。
コ「ギュンターすまないが、午前中に済ませてしまいたいので、これだけ目を通してくれ」
ギ「いいですよ、少々お待ちなさい。陛下、申し訳ございませんが少々お待ち戴けますか?」
有「オッケー!全然いいよ~♪」
ギュンターはコンラッドから書類を受け取ると羽ペンを持ちながら書類を確認していた。
有「あれ?イリヤは?コンラッドと一緒じゃないの!?」
コ「はい。俺は午前中のうちに執務を終わらせて、午後から庭園を御案内する予定です。今はヴォルフラムがイリヤに付き添っています」
有「ヴォルフラムが?イリヤと2人で!?」
コ「はい」
有「へぇ、珍しい事もあるんだな~アイツがねぇ~まぁイリヤなら誰とでも仲良く話しそうだしな!ヨザックもいつの間にか打ち解けちゃってたし」
コ「そうですね、本人が無自覚な所が少々心配なんですが…」
有「あぁ、解る!イリヤって自分の事、解ってないよな…今朝だって、相手が普通に男同士なら心配しないけど…イリヤだと、どうしても男ってより美少女に見えるし、あれだけ麗しいから男って意識がこっちに薄い分、心配だよな。まぁ、その点、ヴォルフラムならお互い麗しいから心配も半減するけど」
コ「そうですね」
有「あ!でもさ今頃、今朝のコンラッドみたいにズボン下ろされてたりしてね~アハハ」
バサッ!!
有「コンラッド?書類落ちたよ?」
書類を拾い上げコンラッドに渡そうと見上げると、俺の冗談話にコンラッドの顔色がみるみると変わり、笑えない状況になってきた。
有「じょ、冗談だよコンラッド…υ」
コ「陛下、すみませんが失礼します!」
そう言って書類も持たずにダッシュで部屋を出て行ってしまった。
ギ「陛下、コンラートはどうされたのですか?」
有「あぁ…ギュンター、実はさ…」
俺は今朝あった出来事をギュンターに話した。
するとギュンターは汁を撒き散らし、おいおいと泣き始めた。
ギ「聖下と湯殿を共にするとは、何と羨ましぃ~恨めしぃ~。キィィィィ―――ッ」
と言ってハンカチを噛み締めた。
有「イリヤは普通に男同士、裸の付き合いをしただけなんだろうけどさぁ」
ギ「ははははは、裸の付き合いとなっ!?」
有「いや…υだから、ギュンターが思っているのとは少し違うような…」
ギ「陛下!」
有「は、はい?」
ギ「聖下は紐パンツを求めて、ズボンを下ろしに来られるのですねッ!!」
有「いや、別に求めてはいないと思うけど…」
ギ「何とゆう事でしょう!Σハッ、こうしては居られません!!直ぐに新しい下着に交換しなくては!!」
有「え?」
ギ「陛下、私フォン・クライスト卿ギュンターは陛下お一筋です!…ですが、私のパンツを御覧にいらっしゃる聖下に失礼があってはいけませんので、私は今から下着を取替えて参ります」
そう言うとギュンターは一目散に部屋を飛出して行った。
有「……え?授業、終り?」
俺は運良くギュンターの授業から逃れる事が出来た。
有「コンラッドはイリヤを探しに行ったんだよな…?ヴォルフラムと一緒って事は、取り敢えずヴォルフラムの部屋にでも行ってみるか」
コンラッドが向ったと思われる場所を目指し俺は勉強部屋を出た。
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