いいたいことがあるの
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「あの、我妻さん」
「ギャッ ど、どうしたの名前ちゃん」
「呼吸が荒いですよ、落ち着きましょう?」
「こここ、これれれ、でも、おち、落ち着いているるる、よ」
「……」
我妻さんは変わらずに顔を真っ青にし、呼吸を荒げながらなんとか歩いている。
大丈夫かなぁ我妻さん。この状況がものすごく怖い気持ちは分かるけど、我妻さんがこのままだと恐怖のあまり気絶しそうで心配になる。
竈門さんとてる子さんの気配を探っているが以前見つかりそうがない。
「ぜ、善逸さん……」
「ウヒャーーーーッ」
少年が我妻さんに呼びかけた。我妻さんが驚きのあまり飛び上がり、私と離れてしまった。
ポン。
鼓の音がした。ということは……!
部屋が変わった。先程の場所と似つかない場所だ。
「我妻さん!? 居たら返事をしてください!」
我妻さんに向かって呼びかけるが返事は返ってこない。しまった。今度は我妻さん達とはぐれてしまった。辺りは誰一人もいない。私一人だけだ。
……鬼の気配がする。おそらく二体分だ。
私は身を潜め、鬼のいる場所を探る。
「ウワァ……」
見つけた。
鬼はあちこち彷徨いながら動いている。私はその様子を影となっているところから観察する。
鬼は私の存在に気づかないようだ。それならば都合が良い。私はそっと鬼に近づく。
影の呼吸 弐ノ型 孤影漂零
「ウガァ……」
鬼の目が見開きこちらを見ている。鬼の口が動く。
「ひ きょ う も の」
誰が卑怯者だって?
人が寝静まった時を襲い、人知れず殺し、人々が活動する頃になると忽然と姿を消す。お前たちの方がよっぽど卑怯者だ。
こんなところで立ち止まっていられない。私は急いでその場を後にした。
鬼の気配のする方へ向かうと見覚えのある場所にたどり着いた。ここは、あの男性が倒れていた場所。そして、そこには。
「あれぇ……? ここに置いた野郎はどこにいったぁ? あとで喰ってやろうと思ったのによぉ……まぁいいや、アイツ野郎だし、稀血でもねぇし喰っても意味ないか。でもよぉ、アイツの体を切り裂いたときのあの顔! さいこぉだったなぁ……」
鬼は気持ちの悪い笑い声をあげている。コイツかあの人を殺したのは。
私は迫り上がる怒りを呼吸で収めた。そして、力を込め、刀を構える。
影の呼吸 参の型 迷頭認影
「キェへへへへへ、えっ?」
私は持てる力を全て込め、刀を振った。鬼の首が飛んだ。
「ハァ!? なんで俺の首が……お前か!俺の首を切ったのは! ゆるさねぇ……ゆるさねぇぞ!!!」
鬼は塵となって消えた。
よかった。あの人の仇は打てた。更なる鬼の気配を探ろうとするが、この屋敷に鬼の気配がもうしないことに気がついた。
耳を澄ませてもあの鼓の音はしない。
きっと竈門さんや我妻さんたちが鬼を狩ってくれたのだろう、会ったらお礼を言わなくては。
さて、外に出るとしましょうか。
「ギャッ ど、どうしたの名前ちゃん」
「呼吸が荒いですよ、落ち着きましょう?」
「こここ、これれれ、でも、おち、落ち着いているるる、よ」
「……」
我妻さんは変わらずに顔を真っ青にし、呼吸を荒げながらなんとか歩いている。
大丈夫かなぁ我妻さん。この状況がものすごく怖い気持ちは分かるけど、我妻さんがこのままだと恐怖のあまり気絶しそうで心配になる。
竈門さんとてる子さんの気配を探っているが以前見つかりそうがない。
「ぜ、善逸さん……」
「ウヒャーーーーッ」
少年が我妻さんに呼びかけた。我妻さんが驚きのあまり飛び上がり、私と離れてしまった。
ポン。
鼓の音がした。ということは……!
部屋が変わった。先程の場所と似つかない場所だ。
「我妻さん!? 居たら返事をしてください!」
我妻さんに向かって呼びかけるが返事は返ってこない。しまった。今度は我妻さん達とはぐれてしまった。辺りは誰一人もいない。私一人だけだ。
……鬼の気配がする。おそらく二体分だ。
私は身を潜め、鬼のいる場所を探る。
「ウワァ……」
見つけた。
鬼はあちこち彷徨いながら動いている。私はその様子を影となっているところから観察する。
鬼は私の存在に気づかないようだ。それならば都合が良い。私はそっと鬼に近づく。
影の呼吸 弐ノ型 孤影漂零
「ウガァ……」
鬼の目が見開きこちらを見ている。鬼の口が動く。
「ひ きょ う も の」
誰が卑怯者だって?
人が寝静まった時を襲い、人知れず殺し、人々が活動する頃になると忽然と姿を消す。お前たちの方がよっぽど卑怯者だ。
こんなところで立ち止まっていられない。私は急いでその場を後にした。
鬼の気配のする方へ向かうと見覚えのある場所にたどり着いた。ここは、あの男性が倒れていた場所。そして、そこには。
「あれぇ……? ここに置いた野郎はどこにいったぁ? あとで喰ってやろうと思ったのによぉ……まぁいいや、アイツ野郎だし、稀血でもねぇし喰っても意味ないか。でもよぉ、アイツの体を切り裂いたときのあの顔! さいこぉだったなぁ……」
鬼は気持ちの悪い笑い声をあげている。コイツかあの人を殺したのは。
私は迫り上がる怒りを呼吸で収めた。そして、力を込め、刀を構える。
影の呼吸 参の型 迷頭認影
「キェへへへへへ、えっ?」
私は持てる力を全て込め、刀を振った。鬼の首が飛んだ。
「ハァ!? なんで俺の首が……お前か!俺の首を切ったのは! ゆるさねぇ……ゆるさねぇぞ!!!」
鬼は塵となって消えた。
よかった。あの人の仇は打てた。更なる鬼の気配を探ろうとするが、この屋敷に鬼の気配がもうしないことに気がついた。
耳を澄ませてもあの鼓の音はしない。
きっと竈門さんや我妻さんたちが鬼を狩ってくれたのだろう、会ったらお礼を言わなくては。
さて、外に出るとしましょうか。