レシラム
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常日頃から自宅でのんべんだらりと腐り果てた生活をしていた私に呆れてか、我が相棒が私を外へと無理やり引っ張り出してくれた。
嫌だ外なんて出たくない私は家にいる!とごねり続ける私の腕をポケモン特有の人間離れした力で無理やり引っ掴み、骨がミシミシ言おうが腕の感覚が無くなって私が非難の声を上げようが構わず素知らぬ顔で外を歩き続ける相棒。そのすらりとした背には自堕落な主人への呆れと哀しみと怒り、その他諸々を煮詰めた複雑な感情が滲み出ている。て言うか人の姿になってるのにどうしてこうも原型時みたいな馬鹿力を存分に発揮出来てるんだこいつ。どう考えてもおかしい。いや普段から全く外に出ない私も私でおかしいかもしれないけど
その背を見つめながら、トレーナーへの敬意も尊敬も有ったもんじゃないなこいつ...と半ば悲しくなりながら、浴び慣れない紫外線と日光の眩しさにうんざりしつつ何とか速歩きで彼の背に着いていく私。歩幅というかコンパスの長さが彼と私では全くと言って良い程違うので、下手したら引き摺られてポケモンに散歩される人間みたいな構図になってしまうのである。これなんて主従逆転
「ねえねえレシラム」
「…何だ」
「もう少し力弱めてくれませんかね」
このままだと腕が使い物にならなくなってしまう所かそのままもげてしまいそうなんで!とこれまでぶら下げていたアホ面を最低限キリッと引き締めてそう訴えれば、仕方ないなと言わんばかりに彼の力が少しだけ弱まった。だが未だか弱い人間の女である私が振りほどけるレベルとは決して言えない強さだが。まあ弱めてくれたのだから良い。細かな注文をつけすぎて私が彼を不機嫌にさせてしまった回数はもはや両手で数え切れないくらいだ。
「これからどこいくの?」
「行く宛は特にない。本題はお前を外へと連れ出す事だからな」
「...まさか私捨てられる?外に置き去りにされちゃう?」
「...捨てられてしまうかもっていう自覚はあるんだな、お前」
私がナマエを捨てるだなんて天地がひっくり返ったとしてもありえないから安心しろ。と童話に出てくる白馬の王子様も羨望の眼差しを思わず向けてしまうくらい、それこそお姫様が思わず王子様からのアプローチに見向きもせず彼の元へ一直線に走っていってしまう程に完璧に完成され尽くしたその顔を惜しみなく私に向けて、彼は普段から固く引き締められたその表情筋を珍しくほんの少しだけ緩ませて私の頭を数回ぽんぽんと撫でた。
その美貌と珍しく垣間見る事の出来た彼の優しさの片鱗に気圧されながらも何とか「分かった…」と頷くと、彼は満足した様子でふぅ、と軽く息を付くとまた前を向いて歩き出す。
「桜の花がよく見える公園で、2人で花見でもするか」
「それ良いね、じゃあこの先のコンビニで何か買ってから行こうよ。私みたらし団子が食べたいな」
「本当にお前は花より団子だな。全く仕方が無い」
仕方ない主人め。と溜息を吐きながらも私の事を愛おしそうに見つめる、その中に海をそっくりそのまま閉じ込めてしまったかの様に深く美しい青色の瞳を私は真っ直ぐ見つめ返した。相変わらずずっと見ていたら吸い込まれてしまいそうな程に神秘的な瞳だ。見る人が見たら宝石と間違えてしまうくらいに。学のない私には宝石の知識なんてものは無いに等しいけれど、彼の瞳は一般的に''美しい''と評されている幾多の宝石よりもよっぽど美しいと思う。トレーナーとして親馬鹿だからそう見えているのかもしれないけれど。
そんな彼と今度は手を繋ぎ合いながら、気を取り直してお互いに並んでまた歩き出すのであった。
嫌だ外なんて出たくない私は家にいる!とごねり続ける私の腕をポケモン特有の人間離れした力で無理やり引っ掴み、骨がミシミシ言おうが腕の感覚が無くなって私が非難の声を上げようが構わず素知らぬ顔で外を歩き続ける相棒。そのすらりとした背には自堕落な主人への呆れと哀しみと怒り、その他諸々を煮詰めた複雑な感情が滲み出ている。て言うか人の姿になってるのにどうしてこうも原型時みたいな馬鹿力を存分に発揮出来てるんだこいつ。どう考えてもおかしい。いや普段から全く外に出ない私も私でおかしいかもしれないけど
その背を見つめながら、トレーナーへの敬意も尊敬も有ったもんじゃないなこいつ...と半ば悲しくなりながら、浴び慣れない紫外線と日光の眩しさにうんざりしつつ何とか速歩きで彼の背に着いていく私。歩幅というかコンパスの長さが彼と私では全くと言って良い程違うので、下手したら引き摺られてポケモンに散歩される人間みたいな構図になってしまうのである。これなんて主従逆転
「ねえねえレシラム」
「…何だ」
「もう少し力弱めてくれませんかね」
このままだと腕が使い物にならなくなってしまう所かそのままもげてしまいそうなんで!とこれまでぶら下げていたアホ面を最低限キリッと引き締めてそう訴えれば、仕方ないなと言わんばかりに彼の力が少しだけ弱まった。だが未だか弱い人間の女である私が振りほどけるレベルとは決して言えない強さだが。まあ弱めてくれたのだから良い。細かな注文をつけすぎて私が彼を不機嫌にさせてしまった回数はもはや両手で数え切れないくらいだ。
「これからどこいくの?」
「行く宛は特にない。本題はお前を外へと連れ出す事だからな」
「...まさか私捨てられる?外に置き去りにされちゃう?」
「...捨てられてしまうかもっていう自覚はあるんだな、お前」
私がナマエを捨てるだなんて天地がひっくり返ったとしてもありえないから安心しろ。と童話に出てくる白馬の王子様も羨望の眼差しを思わず向けてしまうくらい、それこそお姫様が思わず王子様からのアプローチに見向きもせず彼の元へ一直線に走っていってしまう程に完璧に完成され尽くしたその顔を惜しみなく私に向けて、彼は普段から固く引き締められたその表情筋を珍しくほんの少しだけ緩ませて私の頭を数回ぽんぽんと撫でた。
その美貌と珍しく垣間見る事の出来た彼の優しさの片鱗に気圧されながらも何とか「分かった…」と頷くと、彼は満足した様子でふぅ、と軽く息を付くとまた前を向いて歩き出す。
「桜の花がよく見える公園で、2人で花見でもするか」
「それ良いね、じゃあこの先のコンビニで何か買ってから行こうよ。私みたらし団子が食べたいな」
「本当にお前は花より団子だな。全く仕方が無い」
仕方ない主人め。と溜息を吐きながらも私の事を愛おしそうに見つめる、その中に海をそっくりそのまま閉じ込めてしまったかの様に深く美しい青色の瞳を私は真っ直ぐ見つめ返した。相変わらずずっと見ていたら吸い込まれてしまいそうな程に神秘的な瞳だ。見る人が見たら宝石と間違えてしまうくらいに。学のない私には宝石の知識なんてものは無いに等しいけれど、彼の瞳は一般的に''美しい''と評されている幾多の宝石よりもよっぽど美しいと思う。トレーナーとして親馬鹿だからそう見えているのかもしれないけれど。
そんな彼と今度は手を繋ぎ合いながら、気を取り直してお互いに並んでまた歩き出すのであった。
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