クレセリア
Name Change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
月が夜空の上で静かに輝いている午前1時半。昼間のバトルで少々羽目を外し過ぎたからか中々寝付くことが出来ず、隣で眠るナマエの背中をボーッと見つめていたら。
「そんなに見つめられたら背中に穴が開きそうね」
「…起きておったのか」
「月が眩しくて眠れないの」と、妾をじっと見つめながらナマエは布団から起き上がり、毛布の上で膝を抱えて座った。月光に照らされたその姿は、妙に儚く見える。
「もう寝ないと、明日のバトルのコンディションが悪くなっちゃうわ」
「そんな事言って、まだ寝ないつもりじゃろう」
「眠れないからしょうがないでしょ」
「クレセリアだってそうでしょ?」と静かに笑って、妾の髪にそっと手を滑らせるナマエ。その嫋かな手に普段の温かさは感じられず、何だか生気が抜かれてしまった様に冷たく感じた。その冷たさに吃驚した感情と比例して、妾の肩が僅かに跳ねる。
「どうした、人肌恋しいか」
「クレセリア、綺麗ね」
妾の質問を無視して、ナマエはその桜貝の様な色をした小さな爪で妾の目尻をそっとなぞった。何だかいつものナマエと様子が違って妙に気味が悪く、色欲渦巻いたその好色な指先を躾ける様に手で払ってやると、ナマエは口角を三日月の形に上げて笑った。
「急に盛ってどうした」
女同士の触れ合いの筈なのに、何だか妙に生々しいナマエの手つきに飲まれてしまいそうになりながらも、何とか理性を持ち直して凛とした声で問うてみると。
「月は、朝になると見えなくなっちゃうでしょう」
だから、夜の内に堪能しておきたかったの。と何でもないような声でそう放ち、妾の髪から手を離すナマエ。月明かりに反射して、桜貝が光る様子が見えた。
「三日月の化身と評された妾に心酔していたのか」
「…揶揄わないで」
恥ずかしそうに頬を染めてそっぽを向いたナマエを揶揄する様に見つめる。先程の態度とは打って変わって弱気な表情を見せるのが何だか面白おかしくて、ナマエの頭を掴んで無理やり此方を振り向かせてみたら。
潤んだ瞳で此方を向いたイヴをみて無意識に喉が鳴った事に気づかないフリをして、あやす様に頭を撫でてやると、ナマエは欠伸を1つ零した。呑気なものだ。と内心思ったが、口には出してやらない事にする。
「眠くなったか」
「うん、もう寝る……」
彼女に気付かれない様に細心の注意を払いながら、そっと枕の中へ妾の羽根を差し込んでやった。
せいぜい良い夢を見て眠るが良い。我が主人。
「そんなに見つめられたら背中に穴が開きそうね」
「…起きておったのか」
「月が眩しくて眠れないの」と、妾をじっと見つめながらナマエは布団から起き上がり、毛布の上で膝を抱えて座った。月光に照らされたその姿は、妙に儚く見える。
「もう寝ないと、明日のバトルのコンディションが悪くなっちゃうわ」
「そんな事言って、まだ寝ないつもりじゃろう」
「眠れないからしょうがないでしょ」
「クレセリアだってそうでしょ?」と静かに笑って、妾の髪にそっと手を滑らせるナマエ。その嫋かな手に普段の温かさは感じられず、何だか生気が抜かれてしまった様に冷たく感じた。その冷たさに吃驚した感情と比例して、妾の肩が僅かに跳ねる。
「どうした、人肌恋しいか」
「クレセリア、綺麗ね」
妾の質問を無視して、ナマエはその桜貝の様な色をした小さな爪で妾の目尻をそっとなぞった。何だかいつものナマエと様子が違って妙に気味が悪く、色欲渦巻いたその好色な指先を躾ける様に手で払ってやると、ナマエは口角を三日月の形に上げて笑った。
「急に盛ってどうした」
女同士の触れ合いの筈なのに、何だか妙に生々しいナマエの手つきに飲まれてしまいそうになりながらも、何とか理性を持ち直して凛とした声で問うてみると。
「月は、朝になると見えなくなっちゃうでしょう」
だから、夜の内に堪能しておきたかったの。と何でもないような声でそう放ち、妾の髪から手を離すナマエ。月明かりに反射して、桜貝が光る様子が見えた。
「三日月の化身と評された妾に心酔していたのか」
「…揶揄わないで」
恥ずかしそうに頬を染めてそっぽを向いたナマエを揶揄する様に見つめる。先程の態度とは打って変わって弱気な表情を見せるのが何だか面白おかしくて、ナマエの頭を掴んで無理やり此方を振り向かせてみたら。
潤んだ瞳で此方を向いたイヴをみて無意識に喉が鳴った事に気づかないフリをして、あやす様に頭を撫でてやると、ナマエは欠伸を1つ零した。呑気なものだ。と内心思ったが、口には出してやらない事にする。
「眠くなったか」
「うん、もう寝る……」
彼女に気付かれない様に細心の注意を払いながら、そっと枕の中へ妾の羽根を差し込んでやった。
せいぜい良い夢を見て眠るが良い。我が主人。
1/1ページ