ラティオス
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思えば今日は、折角の休みの日なのに朝から晩までずっと作業をしていた様な気がする。眠気覚ましがてら、試しに腕を上へ伸ばして背伸びをしてみると背中から肩にかけての骨が凄い凄惨な悲鳴を上げた。ほんとごめんなさいね私の肩甲骨さん、こんな自堕落な持ち主で。
まあ外も暗くなってきた様子だし少し休憩でもしようかと、数時間ぶりに椅子から降りて足を床に付けてリビングのソファへ向かう。私の部屋はまるでこの世の終わりかの様に散らかっている汚部屋の為、とてもじゃないがあそこで眠る気にはなれないのだ。だって足の踏み場さえ無いんだもん。多分あそこで寝たら人としての何かを失ってしまう気がする。まああんな部屋にしたのは私なんだけど。
「休みがほし〜い…」
そんな力の入ってない気の抜けた声を上げて、私はリビングへ入るとすぐにソファの中心へ思いっきり飛び込んで横たわり、そのまま寝る体勢に入った。飛び込んだ衝撃でソファが先程の私の肩甲骨と同じように悲鳴をあげた気がするが今の私にそんな事は関係ないのだ。ねむい。つかれた。もうなにもしたくない。なんで休日なのに「独り身だから」っていう理由で仕事を振られなければいけないんだろう。ほんとに世の中世知辛いと思う。でも婚活する予定も金も人脈も無いから、結局暫くは仕事をこうやって押し付けられなきゃいけないんだろうけど。
もういっその事人生やめてしまおうかな。最近休日が休日になってない気がするのだ。何だろう、夏休み最終日なのに全く宿題終わらせてなくて朝から晩まで一生懸命になって残りの宿題を終わらせる様な感じだ。少ない休みの筈なのに溜め込んだり押し付けられたり期限まで終わらなかったりした仕事のせいで全く休めない。疲れとストレスだけが溜まってゆく。仕事が忙しいせいで趣味にも没頭できなくなった今、私はどうやってストレス発散したらいいんだろう。
「休みってなんだっけ」
「そんなに辛いなら俺と一緒に逃げちゃう?」
「…え」
頭上から降ってきた優しい声に鼓膜を刺激されて、私はソファーからむくりと起き上がってその声の持ち主をじっと見つめた。ねえ逃げるってどういう事なの。逃げちゃっても良いの?
「…昨日の夜ぶりだねラティオス」
「逃げるってどういうこと?」と普段の様に平然とした調子で聞いてみる。優しい彼のことだからきっと私の気休めになる様に言ってくれているだけなのだろう。だって、私にはこの家以外に居場所なんて無いんだから、逃げる場所だって何処にも無いはずだもん。
「そのまんまの意味だよ。あのさ、俺は人間の仕事の基準なんて知らないけどさ、明らかに今のナマエは異常だよ。最後に部屋を片付けたのはいつ?最後に布団で寝たのは?最後に俺に構ってくれたのはいつ?」
彼のそんな指摘が私の心にグサリとナイフのように突き刺さる。確かにそうだ。最近仕事に追われてばかりで、彼と一緒に過ごす為の時間なんてほとんど取れて無かった。でもそんなの当たり前だ。私は能率も悪いし覚えも悪いし、旦那も子供も居ないんだから他の皆より仕事が多いなんて当たり前だもん。それに他のみんなはきっと、このくらい平気でやってるんだ。だから私だってこのくらい出来なきゃ
私がそう反論しようとしても、ラティオスは「それがおかしいんだよ!」と私の言葉を遮って私を更に正論で追い詰める。その瞳には寂しさと悲しさが見え隠れしていて、頭の回転が悪い私でもそれで彼の優しさがやっと理解できた瞬間、目の奥から熱いものが込み上げてきた。
ラティオスはそれを見ると、私の瞳の熱い雫をそっと手で拭って「もう俺と一緒に逃げようか」と言ってくれた。いっぱい心配かけたなあ、私トレーナー失格かも。こんなに心優しくて格好良いパートナーの事を放ったらかしにして空回りばっかりしてた。もういいや仕事なんて。彼と一緒に逃げちゃえ。
「私を逃がしてくれますか」
「君がそう望むなら何処へでも」
君が手遅れになってしまう前に救える事が出来るなら、俺は何だってしてみせるよ。
まあ外も暗くなってきた様子だし少し休憩でもしようかと、数時間ぶりに椅子から降りて足を床に付けてリビングのソファへ向かう。私の部屋はまるでこの世の終わりかの様に散らかっている汚部屋の為、とてもじゃないがあそこで眠る気にはなれないのだ。だって足の踏み場さえ無いんだもん。多分あそこで寝たら人としての何かを失ってしまう気がする。まああんな部屋にしたのは私なんだけど。
「休みがほし〜い…」
そんな力の入ってない気の抜けた声を上げて、私はリビングへ入るとすぐにソファの中心へ思いっきり飛び込んで横たわり、そのまま寝る体勢に入った。飛び込んだ衝撃でソファが先程の私の肩甲骨と同じように悲鳴をあげた気がするが今の私にそんな事は関係ないのだ。ねむい。つかれた。もうなにもしたくない。なんで休日なのに「独り身だから」っていう理由で仕事を振られなければいけないんだろう。ほんとに世の中世知辛いと思う。でも婚活する予定も金も人脈も無いから、結局暫くは仕事をこうやって押し付けられなきゃいけないんだろうけど。
もういっその事人生やめてしまおうかな。最近休日が休日になってない気がするのだ。何だろう、夏休み最終日なのに全く宿題終わらせてなくて朝から晩まで一生懸命になって残りの宿題を終わらせる様な感じだ。少ない休みの筈なのに溜め込んだり押し付けられたり期限まで終わらなかったりした仕事のせいで全く休めない。疲れとストレスだけが溜まってゆく。仕事が忙しいせいで趣味にも没頭できなくなった今、私はどうやってストレス発散したらいいんだろう。
「休みってなんだっけ」
「そんなに辛いなら俺と一緒に逃げちゃう?」
「…え」
頭上から降ってきた優しい声に鼓膜を刺激されて、私はソファーからむくりと起き上がってその声の持ち主をじっと見つめた。ねえ逃げるってどういう事なの。逃げちゃっても良いの?
「…昨日の夜ぶりだねラティオス」
「逃げるってどういうこと?」と普段の様に平然とした調子で聞いてみる。優しい彼のことだからきっと私の気休めになる様に言ってくれているだけなのだろう。だって、私にはこの家以外に居場所なんて無いんだから、逃げる場所だって何処にも無いはずだもん。
「そのまんまの意味だよ。あのさ、俺は人間の仕事の基準なんて知らないけどさ、明らかに今のナマエは異常だよ。最後に部屋を片付けたのはいつ?最後に布団で寝たのは?最後に俺に構ってくれたのはいつ?」
彼のそんな指摘が私の心にグサリとナイフのように突き刺さる。確かにそうだ。最近仕事に追われてばかりで、彼と一緒に過ごす為の時間なんてほとんど取れて無かった。でもそんなの当たり前だ。私は能率も悪いし覚えも悪いし、旦那も子供も居ないんだから他の皆より仕事が多いなんて当たり前だもん。それに他のみんなはきっと、このくらい平気でやってるんだ。だから私だってこのくらい出来なきゃ
私がそう反論しようとしても、ラティオスは「それがおかしいんだよ!」と私の言葉を遮って私を更に正論で追い詰める。その瞳には寂しさと悲しさが見え隠れしていて、頭の回転が悪い私でもそれで彼の優しさがやっと理解できた瞬間、目の奥から熱いものが込み上げてきた。
ラティオスはそれを見ると、私の瞳の熱い雫をそっと手で拭って「もう俺と一緒に逃げようか」と言ってくれた。いっぱい心配かけたなあ、私トレーナー失格かも。こんなに心優しくて格好良いパートナーの事を放ったらかしにして空回りばっかりしてた。もういいや仕事なんて。彼と一緒に逃げちゃえ。
「私を逃がしてくれますか」
「君がそう望むなら何処へでも」
君が手遅れになってしまう前に救える事が出来るなら、俺は何だってしてみせるよ。
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