絵画
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彼女の記憶を覗いて、その中で要らないものを消し続けてどれだけ経っただろう。自分と彼女にとって邪魔な記憶なんて無くなってしまえばいいと思い始めたのはいつからだったか。
故郷の事も、家族の事も、全部忘れて私だけに染まったナマエになって欲しい。その為に少しづつナマエの隙を見ながら勘づかれない程度に邪魔な記憶を消し続けてきたのだ。こんな事、例え神でも許される筈がないって?うるさいです。
彼女は2本の足で地を這い続ける人間で、私は天上からヒトを見下ろす神なのですから。だから、少しくらい人間に対して好き放題しても良いじゃないですか。
嗚呼ナマエ、愛しい愛しい私のナマエ、故郷の事も、家族の事も、全て忘れて早く私だけのナマエになって下さいよ。
彼女の前でこの眼を開けてしまいたいと何度切望した事だろう。だが上手く調整しなければ、私の事まで忘れ去られてしまう。そうなってしまえばこれまでの努力が水の泡だ…絶対にそれだけは避けなければ。まあそんなくだらない失敗、私がする筈ありませんけど。
いっその事、昨日の昼に彼女と美術館で見たあのいかがわしい絵画と同じ様に、彼女を襲ってしまおうか。そうすればわざわざ今までと同じ様にちまちまと邪魔な記憶を消さずとも、ナマエの頭の中が私だけに染まってくれる筈だ。今日の様な淡々とした性交とは違う、お互いをむさぼる様な…
否、それこそ彼女に軽蔑されてしまうか。まあいい、そうなってしまえばその記憶も消せばいいのだから。
「…どうすれば私のモノになるのでしょうね」
「何か言った?音楽聴いてて聞こえなかったわ」
「いえ。なんでもありませんよ」
ナマエの髪を犬にする様にくしゃりと撫でながら、音楽に夢中で無防備な彼女の目を、瞼を開いてそっと見つめる。
…この記憶も不要ですね。
故郷の事も、家族の事も、全部忘れて私だけに染まったナマエになって欲しい。その為に少しづつナマエの隙を見ながら勘づかれない程度に邪魔な記憶を消し続けてきたのだ。こんな事、例え神でも許される筈がないって?うるさいです。
彼女は2本の足で地を這い続ける人間で、私は天上からヒトを見下ろす神なのですから。だから、少しくらい人間に対して好き放題しても良いじゃないですか。
嗚呼ナマエ、愛しい愛しい私のナマエ、故郷の事も、家族の事も、全て忘れて早く私だけのナマエになって下さいよ。
彼女の前でこの眼を開けてしまいたいと何度切望した事だろう。だが上手く調整しなければ、私の事まで忘れ去られてしまう。そうなってしまえばこれまでの努力が水の泡だ…絶対にそれだけは避けなければ。まあそんなくだらない失敗、私がする筈ありませんけど。
いっその事、昨日の昼に彼女と美術館で見たあのいかがわしい絵画と同じ様に、彼女を襲ってしまおうか。そうすればわざわざ今までと同じ様にちまちまと邪魔な記憶を消さずとも、ナマエの頭の中が私だけに染まってくれる筈だ。今日の様な淡々とした性交とは違う、お互いをむさぼる様な…
否、それこそ彼女に軽蔑されてしまうか。まあいい、そうなってしまえばその記憶も消せばいいのだから。
「…どうすれば私のモノになるのでしょうね」
「何か言った?音楽聴いてて聞こえなかったわ」
「いえ。なんでもありませんよ」
ナマエの髪を犬にする様にくしゃりと撫でながら、音楽に夢中で無防備な彼女の目を、瞼を開いてそっと見つめる。
…この記憶も不要ですね。